上 下
15 / 20
第二章 大学生活

第7話 帰りの遅い兄

しおりを挟む
 大学に入学してから2週間が経った。僕は文学部で現代文を、お兄ちゃんは早速研究をしている。(何部かは知らない。)

 しかし、僕はお兄ちゃんの事が少し心配だ。お兄ちゃんは研究が忙しいので毎日帰りが遅い。11時を超えることは当たり前で、テッペンを超えてしまう事もよくあるようだ。

 そしてお兄ちゃんは僕が起きた頃にはもう家にいない。

 そんな多忙なお兄ちゃんの事が弟としてはとても心配だ。

 僕は比較的楽な大学生活を送っているが、お兄ちゃんは大変なのだ。

 と、言うことで今日はお兄ちゃんの帰宅を待って、お兄ちゃんの日々の疲れを取るためにもてなしてあげよう!と考えたのだ。

 午後10時

お兄ちゃんはまだまだ帰ってこない。だけど帰ってきてからでは遅いから、今のうちから準備を進めていこう!

 鈴はエプロンを装備した!
 鈴はもてなし計画の算段を立てた!

 午後11時

早ければもうそろそろ帰ってくるんだけどなぁ。まあ今日は遅いのかな?とりあえず溜まった録画を消費しなくちゃ!

 午後11時30分

あれ?いつもはこのくらいには帰ってくるんだけどなぁ。どうしたのかなぁ?何かあったのかなぁ?

僕は、スマホのチャットアプリを開いた。お兄ちゃんからの連絡はない。いつものことだが、連絡してくれてもいいのに…


 午後12時

あれれぇ?お兄ちゃんはいつ帰ってくるうのぉ??

 午後12時20分

Zzz…💤Zzz…💤

 午前6時30分

ピピピピ ピピピピ と目覚まし時計の音が鳴った。

僕は飛び起きた。ソファーで寝落ちしていた僕の体には、毛布が優しくかけられていた。

机には僕が紙に書いたもてなし計画書の他に、もう一枚の紙が置いてあった。

「今日は帰りが遅くなってゴメンな。また今度早く帰れる日に頼むよ。今日は本当にごめん!」

確かにお兄ちゃんの文字だった。優しい。それでいて角張った独特の字体。

くそう。失敗しちゃった。あとちょっとでお兄ちゃんをもてなせたのに…

まあいいや。久しぶりにお兄ちゃんの優しさに触れられたから。

ドン!と隣の部屋から壁を叩かれる音がした。

「あっ!ヤベ!」

まだなり続けている目覚まし時計を止めに僕は走った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

肌が白くて女の子みたいに綺麗な先輩。本当におしっこするのか気になり過ぎて…?

こじらせた処女
BL
槍本シュン(やりもとしゅん)の所属している部活、機器操作部は2つ上の先輩、白井瑞稀(しらいみずき)しか居ない。 自分より身長の高い大男のはずなのに、足の先まで綺麗な先輩。彼が近くに来ると、何故か落ち着かない槍本は、これが何なのか分からないでいた。 ある日の冬、大雪で帰れなくなった槍本は、一人暮らしをしている白井の家に泊まることになる。帰り道、おしっこしたいと呟く白井に、本当にトイレするのかと何故か疑問に思ってしまい…?

膀胱を虐められる男の子の話

煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ 男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話 膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)

白雪王子と容赦のない七人ショタ!

ミクリ21
BL
男の白雪姫の魔改造した話です。

嫌がる繊細くんを連続絶頂させる話

てけてとん
BL
同じクラスの人気者な繊細くんの弱みにつけこんで何度も絶頂させる話です。結構鬼畜です。長すぎたので2話に分割しています。

隠れSubは大好きなDomに跪きたい

みー
BL
⚠️Dom/Subユニバース 一部オリジナル表現があります。 ハイランクDom×ハイランクSub

部室強制監獄

裕光
BL
 夜8時に毎日更新します!  高校2年生サッカー部所属の祐介。  先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。  ある日の夜。  剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう  気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた  現れたのは蓮ともう1人。  1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。  そして大野は裕介に向かって言った。  大野「お前も肉便器に改造してやる」  大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…  

私の彼氏は義兄に犯され、奪われました。

天災
BL
 私の彼氏は、義兄に奪われました。いや、犯されもしました。

僕が玩具になった理由

Me-ya
BL
🈲R指定🈯 「俺のペットにしてやるよ」 眞司は僕を見下ろしながらそう言った。 🈲R指定🔞 ※この作品はフィクションです。 実在の人物、団体等とは一切関係ありません。 ※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨 ので、ここで新しく書き直します…。 (他の場所でも、1カ所書いていますが…)

処理中です...