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第11話
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これは……色々と闇が深そうな事件だな。
政治家はよく裏でやばいことをやってると都市伝説的な感じで聞くが、本当にやっているとは思わなかったぞ。
多分これ、聞かれたらまずいっていうか殺される案件だよね……。
「……それで、今その奴らと戦って勝てる見込みってあるのか?」
「そうだね、シーンだけなら簡単だけど全員救おうとする作戦なら可能性はあるって感じかな。絶対無理ってわけじゃ無いけど高確率で不可能って感じの」
「結論から言えば無理ってことか?」
「……まあ、そういうことだね。全員を助けるための人数が圧倒的に少なすぎる。相手の要員は500人を超えるとまで言われている超大物政治家だからさ……」
ジンたちの表情が硬くなる。
悔しそうに拳を強く握っていた。
勝てない。
あのリーダーとこいつらがいたとしても不可能に違い、か。
相当な相手なのだろう。
流石のリーダーも数には負けると言っていたし、こいつら5人じゃ500人には敵わないってことか。
「じゃあ人数が少ないなら他の殺し屋を雇えばいいんじゃ無いのか?金はいっぱいあるだろ?」
リホーム代に使ってるくらいだし金は有り余ってるはずだ。
「……悪いけど金はない。全くってわけじゃ無いけど、殺し屋を何十人も雇える金は今はないよ。言っただろ?元々俺たちのチームは正義のための殺し屋なんだ。依頼されて稼ぐような殺し屋じゃない」
「え?ならなんでこんな学校をリホームできるお金はあるんだ?」
それを聞いてアンリが。
「それはシーンのおかげね。シーンは政治家からお金を盗むこともやるからいっぱい入ってくるのよ。でも今は居ないから収入がこれっぽっちってことよ」
マジかよ。
つまり実質、こいつらみんな俺と同じく無職ってことか。
その時。
ガラガラっと扉が開き、リーダーが中に入ってくる。
「げ……」
リーダーの手をみると綺麗な赤で染まっている。
間違いなく血だ。
あの後のことが大体想像がつく。
怖いなぁ。
「っち、なんでてめぇがまだ居やがる。お前のようはもう済んだはずだろ。さっさと帰れよ」
「いや、俺はここに残ることにしたから」
「は?そんなの俺は認めねぇーぞ。さっさと出てけ、カス」
胸倉を強くつかまれる。
痛い。
「まあまあ、落ち着けよリーダー。真也はここに残るってことを自分で決めたんだ。少しは尊重してみようよ。それに真也にはシーンのことまで話した。出て行かせるのはもう少し任務をやってみてからでもいいんじゃない?今回の任務だって一応は成功してるしさ」
ジンがフォローを入れてくれる。
やっぱりジンは優しい奴だった。
「っち」
胸倉から手を離す。
解放され、少し楽になるが服に課長の血が付く。
この服はジンたちから借りたパジャマみたいな服なんだけど大丈夫かな。
「まあそれは後ででいい、それよりもシーンの居場所はわかったぞ」
「!?リーダーそれは本当ですか!?」
セリカが聞く。
「ああ、少し吐かせるのに時間がかかっちまったがな。なんとか吐かせた」
「それは一体どこに?」
「……浅草だ」
「「浅草!?」」
浅草ってあの東京にある、寺がある場所だよな。
そんな場所に人間を隔離できるのか?
「その中にある浅草寺周辺にいるらしい。詳しい場所はわからないと言ってた」
「なんで、浅草に……」
「あいつがいうには浅草は八雲たちの勢力が多いらしい。あいつもそこで知り合ったようだ」
「そうか、浅草か。……それで、作戦はどうするつもりなんだい?」
「あ?作戦?そんなの俺が知るわけ……ああ、いいことを思いついた」
リーダーの顔が狂気に染まる。
サイコパスにありそうな顔だ。
……なんか嫌な予感がする。
なんでだろう。寒気がしてきた。
そんなリーダーは俺の顔を指さしながら。
「お前、八雲の手下になってこい。幸いあいつらにはまだお前の顔はバレてない。もしかしたら入り込めるかもしれない」
そう言った。
政治家はよく裏でやばいことをやってると都市伝説的な感じで聞くが、本当にやっているとは思わなかったぞ。
多分これ、聞かれたらまずいっていうか殺される案件だよね……。
「……それで、今その奴らと戦って勝てる見込みってあるのか?」
「そうだね、シーンだけなら簡単だけど全員救おうとする作戦なら可能性はあるって感じかな。絶対無理ってわけじゃ無いけど高確率で不可能って感じの」
「結論から言えば無理ってことか?」
「……まあ、そういうことだね。全員を助けるための人数が圧倒的に少なすぎる。相手の要員は500人を超えるとまで言われている超大物政治家だからさ……」
ジンたちの表情が硬くなる。
悔しそうに拳を強く握っていた。
勝てない。
あのリーダーとこいつらがいたとしても不可能に違い、か。
相当な相手なのだろう。
流石のリーダーも数には負けると言っていたし、こいつら5人じゃ500人には敵わないってことか。
「じゃあ人数が少ないなら他の殺し屋を雇えばいいんじゃ無いのか?金はいっぱいあるだろ?」
リホーム代に使ってるくらいだし金は有り余ってるはずだ。
「……悪いけど金はない。全くってわけじゃ無いけど、殺し屋を何十人も雇える金は今はないよ。言っただろ?元々俺たちのチームは正義のための殺し屋なんだ。依頼されて稼ぐような殺し屋じゃない」
「え?ならなんでこんな学校をリホームできるお金はあるんだ?」
それを聞いてアンリが。
「それはシーンのおかげね。シーンは政治家からお金を盗むこともやるからいっぱい入ってくるのよ。でも今は居ないから収入がこれっぽっちってことよ」
マジかよ。
つまり実質、こいつらみんな俺と同じく無職ってことか。
その時。
ガラガラっと扉が開き、リーダーが中に入ってくる。
「げ……」
リーダーの手をみると綺麗な赤で染まっている。
間違いなく血だ。
あの後のことが大体想像がつく。
怖いなぁ。
「っち、なんでてめぇがまだ居やがる。お前のようはもう済んだはずだろ。さっさと帰れよ」
「いや、俺はここに残ることにしたから」
「は?そんなの俺は認めねぇーぞ。さっさと出てけ、カス」
胸倉を強くつかまれる。
痛い。
「まあまあ、落ち着けよリーダー。真也はここに残るってことを自分で決めたんだ。少しは尊重してみようよ。それに真也にはシーンのことまで話した。出て行かせるのはもう少し任務をやってみてからでもいいんじゃない?今回の任務だって一応は成功してるしさ」
ジンがフォローを入れてくれる。
やっぱりジンは優しい奴だった。
「っち」
胸倉から手を離す。
解放され、少し楽になるが服に課長の血が付く。
この服はジンたちから借りたパジャマみたいな服なんだけど大丈夫かな。
「まあそれは後ででいい、それよりもシーンの居場所はわかったぞ」
「!?リーダーそれは本当ですか!?」
セリカが聞く。
「ああ、少し吐かせるのに時間がかかっちまったがな。なんとか吐かせた」
「それは一体どこに?」
「……浅草だ」
「「浅草!?」」
浅草ってあの東京にある、寺がある場所だよな。
そんな場所に人間を隔離できるのか?
「その中にある浅草寺周辺にいるらしい。詳しい場所はわからないと言ってた」
「なんで、浅草に……」
「あいつがいうには浅草は八雲たちの勢力が多いらしい。あいつもそこで知り合ったようだ」
「そうか、浅草か。……それで、作戦はどうするつもりなんだい?」
「あ?作戦?そんなの俺が知るわけ……ああ、いいことを思いついた」
リーダーの顔が狂気に染まる。
サイコパスにありそうな顔だ。
……なんか嫌な予感がする。
なんでだろう。寒気がしてきた。
そんなリーダーは俺の顔を指さしながら。
「お前、八雲の手下になってこい。幸いあいつらにはまだお前の顔はバレてない。もしかしたら入り込めるかもしれない」
そう言った。
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