変態な俺は神様からえっちな能力を貰う

25.

何個か採取のクエストに一人で行っているが、採取だけのクエストに行っても強いモンスターと出会うのはなぜだろうか。

モンスターに遭遇しないための一人向けのクエストではなかったのか。

まあ、催眠があれば目がないモンスター以外は基本的にスキルが効くようなので、今のところ危ない目には遭ってはいない。

目がないモンスターにも遭遇はしたが、そんなに速いモンスターでもなかったから避けることができた。

ここは、剣道をやっていて良かったなと思う。

二刀流とかしてみたいけど、やっぱ前世の感覚が残っているようで、二本持つと違和感がある。

二刀流を無理やりしようと思えば、できなくはないが、これからもっと強いモンスターが来ることにも備えて、慣れ親しんだ形がいいだろうと思うのでとりあえず持っている剣は一本だけだ。


「マオさんはよくその初期装備みたいな剣でモンスターを倒せるよね。」

「え？」

「いやだって、強いモンスターとその剣で戦ったら剣のほうが先に折れそうなのに、刃こぼれすらしてないじゃん。」


ラウルに言われて気づいたが、この装備では普通は俺が倒してきてるモンスターは倒せなくて、剣が通ること自体不思議なことらしい。


「じゃあ、偶然いい剣に巡り会えたって事じゃないか？」


そう言って俺は剣を太陽にかざす。


「多分だけど…それ、剣の性能じゃなくて、マオの才能な気がするな…。」


あれ？俺、別にラウルに褒めるように催眠かけてないんだけどな。


「俺は普通の剣士だぞ？」

「いや、普通だったらソロでモンスター討伐なんて出来ないからね！？」


そんなこんなでラウルに肩を揺さぶられていると、急に誰かに手を引っ張られる。


「ねぇ、マオですよね！？私のこと覚えてますか！？」


振り返ると、そこにいたのは茶髪の綺麗な顔をした男だった。