29 / 47
18話
しおりを挟む
魔道車に乗りこみ、ギルドを出発した二人は先ほどの話から目星をつけた方向へと走っていく。
「鑑定魔法での解析をうまく使えば、地図がない街でも使える道案内の機能が付けられないかなぁ。今回の目印から出る信号の方向を追っかける作戦は、森だから成立するだけだもんね」
助手席に座ったアルフレッドが地図を眺めながら言う。思い浮かべているのは、前世のカーナビ機能だ。
「…そうだな。解析で簡易地図は作れるから、目標の目印への道案内機能は問題ない。だけど、目印のない特定の個人を探す…とかは難しいな」
少し考えるようにしてギルバートが返答すると、アルフレッドは驚いたように顔を上げる。
「え?!解析で地図作る魔道回路もう思い浮かんでるの?!」
キラキラと目を輝かせて「さすがギル!すごいなぁ」と繰り返すアルフレッドを横目に見ながら、ギルバートは苦笑を浮かべる。
「…旅先でアルが迷子になったら困るからな…。お前すぐ人やら動物やらに構ってはフラフラするだろ」
「ぐぅ!」
苦笑したギルバートの主張に、アルフレッドは一瞬言い淀み、頬を膨らませながらも反論した。
「ギルが一緒にいてくれるから、最近は一人で迷子になることもないもん…!」
「えらそうに言うことかよ…。俺がついて行かなきゃ一人で迷子だろ」
「え?!一人にしないでね!?」
「まず、お前が俺から離れるな」
ふざけて笑いながらしばらく魔道車を走らせていると、昨日泊まった場所の近くで探索魔法に反応があった。
「あ、これ昨日と同じやつの反応だね」
明かり魔法を応用した魔法で、ガラスに任意の図形を表示する簡易モニターを眺めたアルフレッドが言う。
さっきはこれから目印を付けるかのような説明をしたが、一度解析した生き物の情報は既に記録されている。
「魔道車があると逃げられるかもしれないから、もう少し近づいたら歩くぞ」
「了解」
車を大きな木の下に停めて、それぞれ魔道具を手にした二人は静かに目標に向かって歩いていく。
「あ、移動を始めたみたい。こっちに向かってるから気づいたみたいだね」
車から外して手にしたモニターを見ながらアルフレッドが言うと、ギルバードが横からモニターを手に取った。
「このままなら、この辺で接触できそうだな。先に隠れて待ち伏せするか」
「そうだね。じゃあ、俺はこっちに行くから、ギルはそっちね」
「了解。気を付けろよ」
「ギルもね!」
ギルバートは腰の後ろの鞄にモニターをしまうと、軽く手を振ってアルフレッドと反対の茂みに静かに入っていく。
アルフレッドも茂みに静かに屈みこんで待つこと少し。腕時計がかすかに振動した。
「はい」
『聞こえてるか。草の音がする』
「大丈夫」
『よし、カウント』
「『3.2.1』」
「『ゴー!』」
小声でカウントを合わせた二人が同時に茂みから姿を現す。と、同時にギルバートが攻撃を放った。
昨日も持っていた、電気を帯びた球を発射する魔道具だ。
「ガ…!!!」
突然飛び出した二人に吠えかけた魔獣に電球が直撃すると、その場でびりびりと痙攣し、叫び声も上げられずに止まった。
「効果あり!」
『油断するなよ!」
「わかってる!」
二人とも攻撃魔道具を構えたまま、しばらく様子をみる。
電球が腹に張り付いたようになっている魔獣は立ったままピクリピクリと揺れている。
『よし。もういいだろう』
「了解」
アルフレッドが放った新しい球が魔獣に直撃すると、先ほどまで張り付いていた電球が剥がれ落ちた。
しばらく痙攣していた魔獣は、やがてブルりと大きく体を震わせると、ヨタヨタと森の奥へと歩いていった。
「やったね!」
「よし。これでひとまずしばらくは様子見だな」
「これだけやったら、ピリピリするものに恐怖を覚えるだろうから、電気ロープにも近づかないでしょ」
今回の目的は、あくまでも人に近づかないようにすることなので、敢えて自分たちの存在を認識させ、警戒用のロープと同じ電気を使った攻撃を主体としていた。
「ちゃんと森の奥へは行っているが、警戒して巣穴には直接戻らないかもしれない」
先ほど探索にかかった時から、継続して追う形の魔法に切り替え、目的の魔獣の動きをみている。
「うーーん。今日は念のために街に戻らず、すぐに動けるようにしておいた方がいいかもしれないね」
ギルバートが持っているモニターを横から覗き込んだアルフレッドが、考えるようにしながら右手で自分の頬を押さえた。
「アル」
その動きを見たギルバートが軽く眉間にしわを寄せ、アルフレッドの右頬からそっと手を引き寄せる。
「ん?」
突然の行動にも特に抵抗することもなく、ギルバードの行動を見ていると、アルフレッドも自分の手の甲が目に入った。
「ああ、傷ができてたんだね」
先ほどどこかにぶつけたのだろう、小さな擦り傷ができていた。
「大丈夫だよ。このくらいの傷」
ギルバードが心配していると判断したアルフレッドが、手を引き抜こうとすると、きゅっと握られて抜くことができなかった。
「ギル?」
無理やり引き抜くことはせず、不思議そうに首をかしげた後で「あっ」と声を上げたアルフレッドは小さく笑った。
「アル?」
突然笑い出したアルフレッドに、今度はギルバートが怪訝そうに首を小さくかしげる。
「なんか、初めて会ったときみたいだね」
ふふふ、とアルフレッドが小さく笑う。
「ああ。俺もそれを思い出してた」
ギルバートが眉間のしわをふっと緩め、目を細めてアルフレッドを見つめた。
じっと見つめられたアルフレッドは、その目に気づくと笑うのをやめ、視線を合わせたまま止まる。
昔を懐かしむような、自分の奥を見ているようないつもとは違うその視線に、なぜか何も言えなくなったアルフレッドは、身じろぎして再び手を引き抜こうと試みたが、やはりギルバートに阻まれてしまう。
「ギル。そんなに心配しなくても、大丈夫だよ。これくらいの傷…」
アルフレッドの言葉を遮るように、きゅっと手に力を入れたギルバートはふっと微笑んだ。
「舐めとけば治る…だな」
とろりと何かが溶け込んだような目の光に意識を奪われたアルフレッドは、何も反応できずに固まって
いる。
すっと動いたギルバートの視線を追うように、自分の手の甲を見やると、その視界にギルバートの金色の髪がサラリと映り込んだ。
「ひゃっ」
何が起きたかわからないアルフレッドが、手の甲を滑る柔らかく暖かな感触に小さく声を上げると、目の前にキラキラとした光が舞うのが見えた。
「え?なに…?」
ギルバートが少し顔を上げると、自分の手の甲が見えた。
「は…?え…?」
戸惑いの声が口から洩れるが、言葉がうまく出てこない。
いまだ優しく握られたままの自分の右手から目が離せない。
「なんで…」
そこにはさっきまであったはずの傷が見当たらない。
「ギル…聖女なの…?」
「鑑定魔法での解析をうまく使えば、地図がない街でも使える道案内の機能が付けられないかなぁ。今回の目印から出る信号の方向を追っかける作戦は、森だから成立するだけだもんね」
助手席に座ったアルフレッドが地図を眺めながら言う。思い浮かべているのは、前世のカーナビ機能だ。
「…そうだな。解析で簡易地図は作れるから、目標の目印への道案内機能は問題ない。だけど、目印のない特定の個人を探す…とかは難しいな」
少し考えるようにしてギルバートが返答すると、アルフレッドは驚いたように顔を上げる。
「え?!解析で地図作る魔道回路もう思い浮かんでるの?!」
キラキラと目を輝かせて「さすがギル!すごいなぁ」と繰り返すアルフレッドを横目に見ながら、ギルバートは苦笑を浮かべる。
「…旅先でアルが迷子になったら困るからな…。お前すぐ人やら動物やらに構ってはフラフラするだろ」
「ぐぅ!」
苦笑したギルバートの主張に、アルフレッドは一瞬言い淀み、頬を膨らませながらも反論した。
「ギルが一緒にいてくれるから、最近は一人で迷子になることもないもん…!」
「えらそうに言うことかよ…。俺がついて行かなきゃ一人で迷子だろ」
「え?!一人にしないでね!?」
「まず、お前が俺から離れるな」
ふざけて笑いながらしばらく魔道車を走らせていると、昨日泊まった場所の近くで探索魔法に反応があった。
「あ、これ昨日と同じやつの反応だね」
明かり魔法を応用した魔法で、ガラスに任意の図形を表示する簡易モニターを眺めたアルフレッドが言う。
さっきはこれから目印を付けるかのような説明をしたが、一度解析した生き物の情報は既に記録されている。
「魔道車があると逃げられるかもしれないから、もう少し近づいたら歩くぞ」
「了解」
車を大きな木の下に停めて、それぞれ魔道具を手にした二人は静かに目標に向かって歩いていく。
「あ、移動を始めたみたい。こっちに向かってるから気づいたみたいだね」
車から外して手にしたモニターを見ながらアルフレッドが言うと、ギルバードが横からモニターを手に取った。
「このままなら、この辺で接触できそうだな。先に隠れて待ち伏せするか」
「そうだね。じゃあ、俺はこっちに行くから、ギルはそっちね」
「了解。気を付けろよ」
「ギルもね!」
ギルバートは腰の後ろの鞄にモニターをしまうと、軽く手を振ってアルフレッドと反対の茂みに静かに入っていく。
アルフレッドも茂みに静かに屈みこんで待つこと少し。腕時計がかすかに振動した。
「はい」
『聞こえてるか。草の音がする』
「大丈夫」
『よし、カウント』
「『3.2.1』」
「『ゴー!』」
小声でカウントを合わせた二人が同時に茂みから姿を現す。と、同時にギルバートが攻撃を放った。
昨日も持っていた、電気を帯びた球を発射する魔道具だ。
「ガ…!!!」
突然飛び出した二人に吠えかけた魔獣に電球が直撃すると、その場でびりびりと痙攣し、叫び声も上げられずに止まった。
「効果あり!」
『油断するなよ!」
「わかってる!」
二人とも攻撃魔道具を構えたまま、しばらく様子をみる。
電球が腹に張り付いたようになっている魔獣は立ったままピクリピクリと揺れている。
『よし。もういいだろう』
「了解」
アルフレッドが放った新しい球が魔獣に直撃すると、先ほどまで張り付いていた電球が剥がれ落ちた。
しばらく痙攣していた魔獣は、やがてブルりと大きく体を震わせると、ヨタヨタと森の奥へと歩いていった。
「やったね!」
「よし。これでひとまずしばらくは様子見だな」
「これだけやったら、ピリピリするものに恐怖を覚えるだろうから、電気ロープにも近づかないでしょ」
今回の目的は、あくまでも人に近づかないようにすることなので、敢えて自分たちの存在を認識させ、警戒用のロープと同じ電気を使った攻撃を主体としていた。
「ちゃんと森の奥へは行っているが、警戒して巣穴には直接戻らないかもしれない」
先ほど探索にかかった時から、継続して追う形の魔法に切り替え、目的の魔獣の動きをみている。
「うーーん。今日は念のために街に戻らず、すぐに動けるようにしておいた方がいいかもしれないね」
ギルバートが持っているモニターを横から覗き込んだアルフレッドが、考えるようにしながら右手で自分の頬を押さえた。
「アル」
その動きを見たギルバートが軽く眉間にしわを寄せ、アルフレッドの右頬からそっと手を引き寄せる。
「ん?」
突然の行動にも特に抵抗することもなく、ギルバードの行動を見ていると、アルフレッドも自分の手の甲が目に入った。
「ああ、傷ができてたんだね」
先ほどどこかにぶつけたのだろう、小さな擦り傷ができていた。
「大丈夫だよ。このくらいの傷」
ギルバードが心配していると判断したアルフレッドが、手を引き抜こうとすると、きゅっと握られて抜くことができなかった。
「ギル?」
無理やり引き抜くことはせず、不思議そうに首をかしげた後で「あっ」と声を上げたアルフレッドは小さく笑った。
「アル?」
突然笑い出したアルフレッドに、今度はギルバートが怪訝そうに首を小さくかしげる。
「なんか、初めて会ったときみたいだね」
ふふふ、とアルフレッドが小さく笑う。
「ああ。俺もそれを思い出してた」
ギルバートが眉間のしわをふっと緩め、目を細めてアルフレッドを見つめた。
じっと見つめられたアルフレッドは、その目に気づくと笑うのをやめ、視線を合わせたまま止まる。
昔を懐かしむような、自分の奥を見ているようないつもとは違うその視線に、なぜか何も言えなくなったアルフレッドは、身じろぎして再び手を引き抜こうと試みたが、やはりギルバートに阻まれてしまう。
「ギル。そんなに心配しなくても、大丈夫だよ。これくらいの傷…」
アルフレッドの言葉を遮るように、きゅっと手に力を入れたギルバートはふっと微笑んだ。
「舐めとけば治る…だな」
とろりと何かが溶け込んだような目の光に意識を奪われたアルフレッドは、何も反応できずに固まって
いる。
すっと動いたギルバートの視線を追うように、自分の手の甲を見やると、その視界にギルバートの金色の髪がサラリと映り込んだ。
「ひゃっ」
何が起きたかわからないアルフレッドが、手の甲を滑る柔らかく暖かな感触に小さく声を上げると、目の前にキラキラとした光が舞うのが見えた。
「え?なに…?」
ギルバートが少し顔を上げると、自分の手の甲が見えた。
「は…?え…?」
戸惑いの声が口から洩れるが、言葉がうまく出てこない。
いまだ優しく握られたままの自分の右手から目が離せない。
「なんで…」
そこにはさっきまであったはずの傷が見当たらない。
「ギル…聖女なの…?」
1
お気に入りに追加
918
あなたにおすすめの小説
【第2部開始】悪役令息ですが、家族のため精一杯生きているので邪魔しないでください~僕の執事は僕にだけイケすぎたオジイです~
ちくわぱん
BL
【第2部開始 更新は少々ゆっくりです】ハルトライアは前世を思い出した。自分が物語の当て馬兼悪役で、王子と婚約するがのちに魔王になって結局王子と物語の主役に殺される未来を。死にたくないから婚約を回避しようと王子から逃げようとするが、なぜか好かれてしまう。とにかく悪役にならぬように魔法も武術も頑張って、自分のそばにいてくれる執事とメイドを守るんだ!と奮闘する日々。そんな毎日の中、困難は色々振ってくる。やはり当て馬として死ぬしかないのかと苦しみながらも少しずつ味方を増やし成長していくハルトライア。そして執事のカシルもまた、ハルトライアを守ろうと陰ながら行動する。そんな二人の努力と愛の記録。両片思い。じれじれ展開ですが、ハピエン。
実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…
彩ノ華
BL
あのぅ、、おれ一応悪役なんですけど〜??
ひょんな事からこの世界に転生したオレは、自分が悪役だと思い出した。そんな俺は…!!ヒロイン(男)と攻略対象者達の恋愛を全力で応援します!断罪されない程度に悪役としての責務を全うします_。
みんなから嫌われるはずの悪役。
そ・れ・な・の・に…
どうしてみんなから構われるの?!溺愛されるの?!
もしもーし・・・ヒロインあっちだよ?!どうぞヒロインとイチャついちゃってくださいよぉ…(泣)
そんなオレの物語が今始まる___。
ちょっとアレなやつには✾←このマークを付けておきます。読む際にお気を付けください☺️
第12回BL小説大賞に参加中!
よろしくお願いします🙇♀️
嫌われ公式愛妾役ですが夫だけはただの僕のガチ勢でした
ナイトウ
BL
BL小説大賞にご協力ありがとうございました!!
CP:不器用受ガチ勢伯爵夫攻め、女形役者受け
相手役は第11話から出てきます。
ロストリア帝国の首都セレンで女形の売れっ子役者をしていたルネは、皇帝エルドヴァルの為に公式愛妾を装い王宮に出仕し、王妃マリーズの代わりに貴族の反感を一手に受ける役割を引き受けた。
役目は無事終わり追放されたルネ。所属していた劇団に戻りまた役者業を再開しようとするも公式愛妾になるために偽装結婚したリリック伯爵に阻まれる。
そこで仕方なく、顔もろくに知らない夫と離婚し役者に戻るために彼の屋敷に向かうのだった。
攻略対象者やメインキャラクター達がモブの僕に構うせいでゲーム主人公(ユーザー)達から目の敵にされています。
慎
BL
───…ログインしました。
無機質な音声と共に目を開けると、未知なる世界… 否、何度も見たことがある乙女ゲームの世界にいた。
そもそも何故こうなったのか…。経緯は人工頭脳とそのテクノロジー技術を使った仮想現実アトラクション体感型MMORPGのV Rゲームを開発し、ユーザーに提供していたのだけど、ある日バグが起きる───。それも、ウィルスに侵されバグが起きた人工頭脳により、ゲームのユーザーが現実世界に戻れなくなった。否、人質となってしまい、会社の命運と彼らの解放を掛けてゲームを作りストーリーと設定、筋書きを熟知している僕が中からバグを見つけ対応することになったけど…
ゲームさながら主人公を楽しんでもらってるユーザーたちに変に見つかって騒がれるのも面倒だからと、ゲーム案内人を使って、モブの配役に着いたはずが・・・
『これはなかなか… 面白い方ですね。正直、悪魔が勇者とか神子とか聖女とかを狙うだなんてベタすぎてつまらないと思っていましたが、案外、貴方のほうが楽しめそうですね』
「は…!?いや、待って待って!!僕、モブだからッッそれ、主人公とかヒロインの役目!!」
本来、主人公や聖女、ヒロインを襲撃するはずの上級悪魔が… なぜに、モブの僕に構う!?そこは絡まないでくださいっっ!!
『……また、お一人なんですか?』
なぜ、人間族を毛嫌いしているエルフ族の先代魔王様と会うんですかね…!?
『ハァ、子供が… 無茶をしないでください』
なぜ、隠しキャラのあなたが目の前にいるんですか!!!っていうか、こう見えて既に成人してるんですがッ!
「…ちょっと待って!!なんか、おかしい!主人公たちはあっっち!!!僕、モブなんで…!!」
ただでさえ、コミュ症で人と関わりたくないのに、バグを見つけてサクッと直す否、倒したら終わりだと思ってたのに… 自分でも気づかないうちにメインキャラクターたちに囲われ、ユーザー否、主人公たちからは睨まれ…
「僕、モブなんだけど」
ん゙ん゙ッ!?……あれ?もしかして、バレてる!?待って待って!!!ちょっ、と…待ってッ!?僕、モブ!!主人公あっち!!!
───だけど、これはまだ… ほんの序の口に過ぎなかった。
主人公の兄になったなんて知らない
さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を
レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を
レインは知らない自分が神に愛されている事を
表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346
目覚めたそこはBLゲームの中だった。
慎
BL
ーーパッパー!!
キキーッ! …ドンッ!!
鳴り響くトラックのクラクションと闇夜を一点だけ照らすヘッドライト‥
身体が曲線を描いて宙に浮く…
全ての景色がスローモーションで… 全身を襲う痛みと共に訪れた闇は変に心地よくて、目を開けたらそこは――‥
『ぇ゙ッ・・・ ここ、どこ!?』
異世界だった。
否、
腐女子だった姉ちゃんが愛用していた『ファンタジア王国と精霊の愛し子』とかいう… なんとも最悪なことに乙女ゲームは乙女ゲームでも… BLゲームの世界だった。
運命を変えるために良い子を目指したら、ハイスペ従者に溺愛されました
十夜 篁
BL
初めて会った家族や使用人に『バケモノ』として扱われ、傷ついたユーリ(5歳)は、階段から落ちたことがきっかけで神様に出会った。
そして、神様から教えてもらった未来はとんでもないものだった…。
「えぇ!僕、16歳で死んじゃうの!?
しかも、死ぬまでずっと1人ぼっちだなんて…」
ユーリは神様からもらったチートスキルを活かして未来を変えることを決意!
「いい子になってみんなに愛してもらえるように頑張ります!」
まずユーリは、1番近くにいてくれる従者のアルバートと仲良くなろうとするが…?
「ユーリ様を害する者は、すべて私が排除しましょう」
「うぇ!?は、排除はしなくていいよ!!」
健気に頑張るご主人様に、ハイスペ従者の溺愛が急成長中!?
そんなユーリの周りにはいつの間にか人が集まり…。
《これは、1人ぼっちになった少年が、温かい居場所を見つけ、運命を変えるまでの物語》
天涯孤独になった少年は、元兵士の優しいオジサンと幸せに生きる
ir(いる)
BL
ファンタジー。最愛の父を亡くした後、恋人(不倫相手)と再婚したい母に騙されて捨てられた12歳の少年。30歳の元兵士の男性との出会いで傷付いた心を癒してもらい、恋(主人公からの片思い)をする物語。
※序盤は主人公が悲しむシーンが多いです。
※主人公と相手が出会うまで、少しかかります(28話)
※BL的展開になるまでに、結構かかる予定です。主人公が恋心を自覚するようでしないのは51話くらい?
※女性は普通に登場しますが、他に明確な相手がいたり、恋愛目線で主人公たちを見ていない人ばかりです。
※同性愛者もいますが、異性愛が主流の世界です。なので主人公は、男なのに男を好きになる自分はおかしいのでは?と悩みます。
※主人公のお相手は、保護者として主人公を温かく見守り、支えたいと思っています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる