【R18】傲慢な王子

第六章 愛民の王太子 メイヴィス VS 仮面伯爵

6・難攻不落のクラーク伯爵＊

　メイヴィスは執務室でグリードから、フィッツバトン伯爵家に対して行った、外部調査の報告を聞いていた。


「端的に言えば、フィッツバトン伯爵家へ潜入して、内偵調査をする事は無理です」


「どう言う事だ、グリード」


　職場環境が余程良ければ別だが、メイドなどは入れ変わりが多い為、大体どこの貴族も常時、数人は使用人の募集を出している。


「フィッツバトン伯爵家は、元々極端に使用人が少なく、現在の使用人達も勤続年数の長い者ばかりで、新規の募集はされていません」


「それならいつもの様に、数週間ほど席を空けて貰えば良いだろう？」


　何故グリードがそれを行わないのか、メイヴィスは訝しんだが、答えるグリードの口調から、彼も戸惑っている事を感じた。


「それが、使用人達が協力する事を拒んでおり、代理潜入も新規潜入も難しいのです、彼等にとって理想的な職場のようで、協力して解雇される事を恐れています」


　潜入は内偵調査の基本だ、邸の内部に入らなくては何も分からない、メイヴィスは他の方法も確認する。


「邸内に出入りしている業者から入り込む事も難しいのか？」


　メイヴィスの問いに対して、グリードは更に困惑した感じで話す。


「それが、出入り業者は一つだけで、そこが全ての注文を受けて代理で発注、購入をして一括で納入しており、そちらからの潜入も難しいのです」


　思ったよりも難攻不落な伯爵家に、二人は頭を悩ませた。堂々と邸に入り込む方法では無く、外部監視と秘密裏に忍び込んで調査を行う方向で考える。


「取り敢えず、伯爵家にどんな荷物が運び込まれるのか注視して外部から監視を続けよう。本当に奴隷の売買をしているのなら、人間が入る大きさの荷物が必ずあるはずだ」


「はい、怪しい荷物が取引された直後を狙って、極秘に潜入調査する事にします、奴隷商人の方も同時に調べを進めておきます」


　今後の方針が固まった所で、メイヴィスがグリードにある事を依頼する。


「直近の過去三年間に遺体で見つかった、身元不明者の遺体検分を纏めた報告書が見たい、用意してくれ」


　グリードが不思議そうに尋ねる。


「何故その様な物を所望されるのですか？」


「以前から気になっていた事がある、今回それを確かめる良い機会だからだ」


　メイヴィスの返答は、ちゃんとした答えにはなっていない、まだ何か話せない事情が有るのだろう。


「分かりました、早急に用意します」


　報告を終えて今後の大まかな方向性も決まると、グリードは団長室へ戻って行った、残ったメイヴィスは、グリードから受け取った伯爵家の外部調査報告書を読んでいる。


　…果たしてこれは、偶然なのか故意なのか…


　伯爵家の邸内で仮に何かが行われていたとしても、それが夜の間に起こった出来事ならば、外部で気付ける者は誰もいない。


　…本当に全てが人目を避ける伯爵の為なのか、ここに誰かの思惑があるとすれば……それは……


　メイヴィスの脳裏に一人の男の顔が浮かぶ、そして、快活な笑顔をした彼との思い出も。


「クラーク、どうやら君の秘密を確かめる機会が、ようやく訪れた様だ」


　想いを馳せるメイヴィスは執務室で静かに独りごちる、彼は物悲しくも憂いのある表情をしており、寂しげなその顔はとても美しかった。





　◆◇◆◇◆◇





「ホリー、もう眠っているのかい？」


　仮面の男が入ってきた、手には黒い袋を持っている。それをテーブルに置くと寝台へ近づいてきて、体を撫でられドレスの下に手を入れられる。


　いつもと同じく張り型を抜かれた、夕食のスープを飲んで眠りに誘われたホリーは、体に触れる男の手を感じていても、反応は返さない。


「良い子だ、このまま朝まで眠れ」


　仮面の男は優しく声を掛けた、そして眠りかけている彼女を……………猛った肉棒で貫いた。


　どちゅぅんん !!!


「ぁぁああっ！！」


　眠気に閉じていたホリーの眼が大きく開く、硬くて太いガチガチに勃起した雄を、いきなり突き込まれて一瞬で眠気が飛ぶ。


「私の命令が聞こえなかったか、ホリー？、眠れ」


　仮面の男は腰をゆるく回して、突き込んだ肉棒をグリグリと動かす、ホリーは眼を見開いたまま、声にならない喘ぎで口を開けた。


「、　、　、」


　仮面の男は開いたままのホリーの口に、ガボガボッと何かの液体を入れて、顎を押さえ強制的にそれを飲ませた。


「げほっ、ごほっ、はっあっ、ぅ・・・」


　ホリーは無理やり飲まされて咽せたが、その直後に強烈な眠気に襲われて、そのまま眠りに落ちてピクリとも動かなくなった。


「くくくくっ、やっと眠ったか、今日が最後だ、じっくり楽しませて貰うよ、ホリー」


　仮面の男はホリーのドレスを引き裂いた、そして彼女を生まれたままの裸にすると、ホリーの体にのし掛かかり、繋がりをより深くして、眠る彼女を犯し始めた。


　ぱちゅっ、ぱちゅっ、ぱちゅっ、ぱちゅっ


　初めは蜜壺を緩く突いて、女の中の熱さや締め付けを楽しんだ。


　ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ


　腰の動きを少し早めて肉棒に絡みつく畝りも楽しむ、普段は互いに服を着たまま秘部を繋げるだけの性交だが、最後の時はいつも眠らせて裸にしていた。


　白い肌に揺れ動く乳房、男の興奮が高まる。


　バンッ！、バンッ！、バンッ！、バンッ！


　仮面の男は激しく腰を打ちつけた、女の媚肉が激しく畝って肉棒に吸い付き、キツく締め付けて快感を高めていく、そして男の膨らんだ肉棒から容赦なく精を搾り取った。


　どぴゅっどぴゅっどぴゅっどぴゅっっ


「うあっ！、あぁっ、はぁっ、ふぅっ、はっ、」


　ホリーの中に精を吐き出した男は、ずるっと逸物を引き抜いて自身の服を脱ぎ始めた、そして仮面も外して裸になると、再びホリーにのし掛かった。


　仮面の男は素顔や裸体を見られたく無い為、普段は仮面や服を着たまま性交しているが、本当は素肌を重ねたくて、最後の日だけはこうして、思う存分やりたい事をしていた。


　普段は服に隠された乳房を強く掴んで揉み、乳首にむしゃぶりつく、コリコリに変化したそこに吸い付いて、じっくり舐めて味わうと、眠るホリーの蕾みをまたしても肉棒で貫いた。


　ぶぢゅぶぢゅぶぢゅううぅっ


「くっ ああっ！、ホリー、ホリー、ホリー」
　

　ずちゅっ！ずちゅっ！ずちゅっ！ずちゅっ！


　男がホリーの名を呼びながら、激しく腰を動かして肉棒を抽送する、獣と化した男は眠らされて抵抗出来ない女を意のままにする。


　胎内を突き破る勢いで剛直を押し込み、女の尻が浮き上がる強さで中を突く、そして肩を押さえて女の体を固定すると、壊さんばかりに力強く腰を打ち付けた。

　　バンッ！、バンッ！、バンッ！、バンッ！


　子宮口をこじ開けて雄が中に入り込み、凶悪な肉棒は何度も何度もソコを犯した、やがて男は欲望を解き放って、女の中に全てを注ぎ込んで果てた。


　夜明け頃になると、男は眠るホリーを裸のまま三角座りにさせて、黒い袋に詰めると上部を紐で閉じた。そして自分の身支度を整えると、黒い袋を部屋の外に出した。


　やがてグレアムが黒い袋を台車に乗せて、裏の通用口まで運ぶと、既に来ていた出入り業者が黒い袋を受け取る、そして注文を受けていた資材や食材等、諸々の物資を納品した。


　夜明け前の搬入を見ている者は殆ど居ない、フィッツバトン伯爵家から、ホリーと呼ばれていた女が消えた。