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しおりを挟む突然、本当に突然だった。
私の婚約者と、私の親友が、浮気している所を見てしまったのは。
元々。
私、私の婚約者と、私の親友。
私達は皆大親友だった。
私と彼が婚約したときは、親友は泣いて喜んでくれたはずだ。
『お幸せに!』そんな言葉も言ってくれたはずだ。
…それなのに。
なんで浮気してしまったのだろう。
~次の日~
今日、私は問い詰めてみることにした。
「ねえ、」
「ん?」
「…何か、私に隠していることない?」
…ここで言ってくれれば。
そして反省してくれれば。
許してあげなくもない。
そう考えていたのだけれど。
…貴方は首を横に振り。
「んーん。
僕は君を愛しているからね。
隠し事なんてしないよ。」
「…そうですか。」
私はもう一度口を開く。
「…もう一度聞きます。
貴方と、私の親友の関係で何か言うことは無い??」
「_え?
何もないよ?」
そうなんだ。
貴方はその程度だったんですね。
「婚約破棄しましょう。ね?」
「…え!?!?」
「もう、理由は分かっているでしょう?」
「そっか。
分かった、じゃあね。
婚約破棄はこっちでしとくから、安心してね。」
(…、そういうことじゃないのにな。)
「謝るぐらいしたら?浮気したんだから。」
「…」
貴方は黙ってしまった。
「…そんな貴方を愛した私が悪いんですね。
家は出ていきます。私がいなくなって、貴方たちが堂々と結婚すると思うと吐き気がする。
さようなら。」
私はそんな捨て台詞を吐き、家を出て行った。
…正直、これで良かったのかもしれない。
きっと、彼をあのまま愛していたら、沼から抜け出せなくなる。
所謂、ずぶずぶになってしまっていたと思うから。
私は、家を出て行ったあと。
誠実な夫が出来ました。
彼とは違い、私に愛を注いでくれています!
あの時彼をきっぱり諦められたからこそ、今幸せに暮らせているのだと実感しました。
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