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可愛い

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…寝れないわ。今は夜中の3時だけれど、一向に寝れない。
昨日は、カイリに
「ソフィア、明日は少し、王子達や貴族が行く、パーティーに行かないか?」
と言われたのだけれど…
(正直、あんまり好きじゃないのよね…パーティー。)
まぁ、カイリと一緒だから、大丈夫だよね!
部屋の扉をノックする音が聞こえた。
「ソフィア?起きてるか?」
私は慌てて扉を開けた。
「起きてます~!」
「良かった。おはよう。」
「おはようございます!」
と元気よく挨拶をすると、カイリが少しホッとした、肩の力を抜いたように、私に抱き着いてきた。
「…疲れた。
今日は夜に会議があったものだから、早く私のソフィアに会いたくて仕方がなかった。」
思わず頬が赤くなる
「ッ…反則ですっ!」
「可愛い。
もういっそずっと愛して俺の腕の中に閉じ込めておきたい。」
なんか…酔ってる、?
「カイリ?もしかして、お酒飲みました?」
「あぁ、騎士団長に飲まされた。
それよりソフィア…愛してる。
好きで好きで仕方がない。」
「もしやカイリって…お酒弱い?」
少し眠たそうにしながらカイリは
「…そうだよ。悪いか?」
何この人可愛い…。
「愛してる。
好きすぎて怖い、ソフィア。
ずっと、俺の傍にいてくれるか?というかやっと手に入れたんだ。俺のソフィア。」
「ッ~!!ストップストップ!!
…その、恥ずかしいです…。」
「そんなソフィアも可愛いな。」
とカイリが言うと、首元にキスをしてきた。
「カイリ!?」
酔ってるとはいえ、流石にそれは…!!
カイリはとても悪戯な笑みを浮かべ、
「…嫌?」
「嫌、じゃないけど…ずるい…!!」
私が照れたり怒ったりしていると、カイリが唐突に
「…そーゆーとこ、他の男に見せちゃ駄目。」
「もしかして、嫉妬…みたいなの、してくれてる…?」
と私が言うと、カイリはそっぽ向いて、
「…してないし。」
「カイリ、大好きだよ。
あの時、婚約してくれてありがとう。愛してる。」
「全く、私の奥さんは本当に可愛いな。」
…なんか、いつもの喋り方じゃない!?
「カイリ…?もしかして酔い、覚めた?」
「あぁ、とっくに覚めてた。」
「むぅ…、本当にずるい…!!
おやすみ、もう寝ちゃうから!」
「ん、明日も俺に付き合わせちゃうから、早く寝ようか。おやすみ。」
心臓に悪すぎる…!!!!!!
…カイリが、私を好きって、…なんか嬉しいな。
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