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第57話 サウナはいりまーす
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遠い昔。
とある村では10年に1度の祭りが開催されていた。
祭りの目玉は『魔闘』と呼ばれる武術大会。村の腕自慢たちが、最後のひとりになるまで戦う。
勝者は村の英雄として、村長としての権限を与えられることになる。
この日も、村の英雄になるべく村の腕自慢たちが集まった。村の人々は、村を担う強き者が誰に決まるのかを、胸を踊らせながらも息をのんでいた。
期待されているのは、前回優勝者のヴァルディス。圧倒的な実力で猛者たちを蹂躙し、この魔人の村の英雄を勝ち取った彼が、今回もその強さを見せてくれるのではないかと期待していた。
参加した猛者たちも、一対一では勝てないと悟っているのか、ヴァルディスを取り囲む。そして、一斉に襲いかかった。
『うおおおぁぁぁぁぁッ!』
だが、ヴァルディスは冷静に対処し、ひとりひとり丁寧に叩きのめしていく。
おそらく1分はかかっていまい。気がつけば、村の猛者たちは大地に突っ伏して悶えていた。
10年に1度の祭りのメインイベントとしては、あっけない幕引きではあった。
だが、村の者たちはヴァルディスの強さに感嘆。凄まじい称賛の声が、彼に浴びせられることとなる。
――その時だった。
おぞましい声が、村の人々の耳朶へと響き渡る。
『ここが魔人の村かぁぁッ!』
声の主は空からやってきた。ドラゴンのような巨大な翼をはためかせ、ズシンと推参するのは、魔王ゲルギオラスであった。
村の人たちは戸惑っていた。だが、ヴァルディスは、そんな禍々しく巨大なゲルギオラスに怖じ気づくことなく、言葉を向ける。
『なんだ、おまえは』
『我が名は魔王ゲルギオラス。魔物の世界を創造するために、配下を求めておる。貴様らは魔人だな? わしに従えぃッ!』
『随分と無礼なバケモノもいたものだ。失せろ。俺たちは魔物の世界などに興味はない』
『グハハハハ! 貴様らの意見など聞いておらんわ! 従わねば、皆殺しにするまでよ』
ゲルギオラスの指先がピカッと光った。次の瞬間、光線が放たれる。だが、ヴァルディスはそれを避けて、ゲルギオラスの懐をへと潜り込んだ。
跳躍して、腹に拳を叩き込む。連続して10発。さらに、顎めがけて爆裂魔法を食らわせる。だが、手応えがなかった。
『ほう! やるではないか! さすがは魔人』
次の瞬間、ゲルギオラスの拳が振り下ろされる。
『なっ……』
ぐしゃり。
ヴァルディスは、彼の拳によって、地面へと押しつぶされてしまう。
村人たちは唖然としていた。先刻まで戦っていた猛者たちも、口を半開きにして動けないでいた。
『ま、まさか、ヴァルディスが一瞬でやられるなんて……』
『む……脆いな。魔人と言ってもこの程度か。強いと聞いたが、どうやらわしの思い違いだったようだな』
その時だった。ヴァルディスの身体から膨大な魔力が迸る。魔王の拳を押しのけ、弾けるように魔王の顔面へと向かっていった。
『魔人をッ! 舐めるなよッ!』
ゲルギオラスの頬に、強烈な蹴りを放つ。そして、魔力を構築して、巨大な漆黒の剣を練り上げた。それを額へと振り下ろす。ズバッと斬撃が走った。
さらに、剣を槍へと変貌させ、眼球を貫いてやろうと思ったのだが――。
『……ぬぅ! 面白い!』
ゲルギオラスは、そう告げると、ヴァルディスにデコピンと食らわせるのだった。
極太の指に弾かれたヴァルディスは、まるでトロルのタックルを食らったかのような衝撃。
いや、そんな生易しいものではない。全身の骨が砕けるかのようなダメージを食らい、遙か彼方へと吹っ飛ばされるのだった。
『がッ! はッ、ぐッ!』
村から遠く離れた荒野にまで飛んでいく。地面を何度もバウンドした。身が削られるかと思った。地面に転がると、指一本動かせないほど負傷していた。
『はぁ……はぁ……』
意識が混濁。
――俺はなにをやっていたのだろうか?
魔闘とはなんだったのか。10年に1度の祭りはなんだったのだろうか。強さとはなんだったのだろうか。ゲルギオラスとは、魔王とは、魔物の世界とは――。
ああ、わかるさ。
この世は弱肉強食。ある日、強力な魔物がやってきて、一瞬で村を破壊するなんてことは日常茶飯事だ。だが、魔人族はそういった脅威に立ち向かうため、鍛練を重ねてきたというのに――。
村の安否を気にしつつも、仰向けになって動けない。けど、しばらくすると翼の羽ばたく音が聞こえた。ゲルギオラスが飛んできたのだった。
彼は、その巨体をもたげるように、ヴァルディスを見下ろすのだった。
『む……村の……みんなは……?』
ヴァルディスの問いを無視して、ゲルギオラスが言った。
『貴様、強いな。……名前は?』
『…………』
ヴァルディスは答えなかった。
『まあよい。貴様はわしの配下となれ。配下となって、我が野望に協力せよ』
『む、村は……?』
『強い者こそが生きる権利を与えられている。貴様はまだまだ強くなりそうだ。……強くなれ。もっと強くなれ』
『強く……』
『そうだ。強くならねば、村は守れぬぞ』
『村を守る……?』
『もし、おまえが我が配下となるのなら、村には手を出さないと約束してやる』
『……』
『くくくっ、強くなったら思いのままだ。もしかしたら、このゲルギオラスをも倒し、世界を思うままにできるやもしれぬぞ? しかし、今はわしが上で、貴様が下だ。嫌ならばもっと強くなれ。それまでおまえを使ってやる――』
――こうして、魔王軍の一員となった。
ヴァルディスは、村の人たちを見下していた節はあった。魔界では、弱いことは致命的だ。それを、村というコミュニティで助け合って生きようというのは、ぬるい世界だと思っていた。
けど、ゲルギオラスが攻めてきた時、ヴァルディスは、なぜかそんな見下していた連中を守りたいと思った。
――俺が強くあれば、大勢の人たちを救うことができる。
人間の世界でも、それは同じだ。ここにも魔物は大勢いる。軍隊という組織的な強さと、魔法や文化、発明などの知恵という強さが存在する。
やはり、強さこそ正義なのだ。強さこそ平和に繋がるのだ。
ヴァルディスは、その強さの頂がサウナにあると見つけることができた。
極めることで、より世界は安定する。
強さこそ本質。
強さを求めることこそ、生物の本能。
そして、幸福に直結する――。
ラングリード騎士団総帥フランシェからの手紙で、決戦の日時は決まった。勇者ベイルとの一騎打ちのようだ。
明日、魔人と勇者との最後の戦いが始まる。おそらく、どちらかにとって最後のサウナになるだろう。
絶対に勝つとはヴァルディスも思っていない。だが、背負っているものを考えると、絶対に負けることなどできない。
ヴァルディスは明日、サウナに入る。
とある村では10年に1度の祭りが開催されていた。
祭りの目玉は『魔闘』と呼ばれる武術大会。村の腕自慢たちが、最後のひとりになるまで戦う。
勝者は村の英雄として、村長としての権限を与えられることになる。
この日も、村の英雄になるべく村の腕自慢たちが集まった。村の人々は、村を担う強き者が誰に決まるのかを、胸を踊らせながらも息をのんでいた。
期待されているのは、前回優勝者のヴァルディス。圧倒的な実力で猛者たちを蹂躙し、この魔人の村の英雄を勝ち取った彼が、今回もその強さを見せてくれるのではないかと期待していた。
参加した猛者たちも、一対一では勝てないと悟っているのか、ヴァルディスを取り囲む。そして、一斉に襲いかかった。
『うおおおぁぁぁぁぁッ!』
だが、ヴァルディスは冷静に対処し、ひとりひとり丁寧に叩きのめしていく。
おそらく1分はかかっていまい。気がつけば、村の猛者たちは大地に突っ伏して悶えていた。
10年に1度の祭りのメインイベントとしては、あっけない幕引きではあった。
だが、村の者たちはヴァルディスの強さに感嘆。凄まじい称賛の声が、彼に浴びせられることとなる。
――その時だった。
おぞましい声が、村の人々の耳朶へと響き渡る。
『ここが魔人の村かぁぁッ!』
声の主は空からやってきた。ドラゴンのような巨大な翼をはためかせ、ズシンと推参するのは、魔王ゲルギオラスであった。
村の人たちは戸惑っていた。だが、ヴァルディスは、そんな禍々しく巨大なゲルギオラスに怖じ気づくことなく、言葉を向ける。
『なんだ、おまえは』
『我が名は魔王ゲルギオラス。魔物の世界を創造するために、配下を求めておる。貴様らは魔人だな? わしに従えぃッ!』
『随分と無礼なバケモノもいたものだ。失せろ。俺たちは魔物の世界などに興味はない』
『グハハハハ! 貴様らの意見など聞いておらんわ! 従わねば、皆殺しにするまでよ』
ゲルギオラスの指先がピカッと光った。次の瞬間、光線が放たれる。だが、ヴァルディスはそれを避けて、ゲルギオラスの懐をへと潜り込んだ。
跳躍して、腹に拳を叩き込む。連続して10発。さらに、顎めがけて爆裂魔法を食らわせる。だが、手応えがなかった。
『ほう! やるではないか! さすがは魔人』
次の瞬間、ゲルギオラスの拳が振り下ろされる。
『なっ……』
ぐしゃり。
ヴァルディスは、彼の拳によって、地面へと押しつぶされてしまう。
村人たちは唖然としていた。先刻まで戦っていた猛者たちも、口を半開きにして動けないでいた。
『ま、まさか、ヴァルディスが一瞬でやられるなんて……』
『む……脆いな。魔人と言ってもこの程度か。強いと聞いたが、どうやらわしの思い違いだったようだな』
その時だった。ヴァルディスの身体から膨大な魔力が迸る。魔王の拳を押しのけ、弾けるように魔王の顔面へと向かっていった。
『魔人をッ! 舐めるなよッ!』
ゲルギオラスの頬に、強烈な蹴りを放つ。そして、魔力を構築して、巨大な漆黒の剣を練り上げた。それを額へと振り下ろす。ズバッと斬撃が走った。
さらに、剣を槍へと変貌させ、眼球を貫いてやろうと思ったのだが――。
『……ぬぅ! 面白い!』
ゲルギオラスは、そう告げると、ヴァルディスにデコピンと食らわせるのだった。
極太の指に弾かれたヴァルディスは、まるでトロルのタックルを食らったかのような衝撃。
いや、そんな生易しいものではない。全身の骨が砕けるかのようなダメージを食らい、遙か彼方へと吹っ飛ばされるのだった。
『がッ! はッ、ぐッ!』
村から遠く離れた荒野にまで飛んでいく。地面を何度もバウンドした。身が削られるかと思った。地面に転がると、指一本動かせないほど負傷していた。
『はぁ……はぁ……』
意識が混濁。
――俺はなにをやっていたのだろうか?
魔闘とはなんだったのか。10年に1度の祭りはなんだったのだろうか。強さとはなんだったのだろうか。ゲルギオラスとは、魔王とは、魔物の世界とは――。
ああ、わかるさ。
この世は弱肉強食。ある日、強力な魔物がやってきて、一瞬で村を破壊するなんてことは日常茶飯事だ。だが、魔人族はそういった脅威に立ち向かうため、鍛練を重ねてきたというのに――。
村の安否を気にしつつも、仰向けになって動けない。けど、しばらくすると翼の羽ばたく音が聞こえた。ゲルギオラスが飛んできたのだった。
彼は、その巨体をもたげるように、ヴァルディスを見下ろすのだった。
『む……村の……みんなは……?』
ヴァルディスの問いを無視して、ゲルギオラスが言った。
『貴様、強いな。……名前は?』
『…………』
ヴァルディスは答えなかった。
『まあよい。貴様はわしの配下となれ。配下となって、我が野望に協力せよ』
『む、村は……?』
『強い者こそが生きる権利を与えられている。貴様はまだまだ強くなりそうだ。……強くなれ。もっと強くなれ』
『強く……』
『そうだ。強くならねば、村は守れぬぞ』
『村を守る……?』
『もし、おまえが我が配下となるのなら、村には手を出さないと約束してやる』
『……』
『くくくっ、強くなったら思いのままだ。もしかしたら、このゲルギオラスをも倒し、世界を思うままにできるやもしれぬぞ? しかし、今はわしが上で、貴様が下だ。嫌ならばもっと強くなれ。それまでおまえを使ってやる――』
――こうして、魔王軍の一員となった。
ヴァルディスは、村の人たちを見下していた節はあった。魔界では、弱いことは致命的だ。それを、村というコミュニティで助け合って生きようというのは、ぬるい世界だと思っていた。
けど、ゲルギオラスが攻めてきた時、ヴァルディスは、なぜかそんな見下していた連中を守りたいと思った。
――俺が強くあれば、大勢の人たちを救うことができる。
人間の世界でも、それは同じだ。ここにも魔物は大勢いる。軍隊という組織的な強さと、魔法や文化、発明などの知恵という強さが存在する。
やはり、強さこそ正義なのだ。強さこそ平和に繋がるのだ。
ヴァルディスは、その強さの頂がサウナにあると見つけることができた。
極めることで、より世界は安定する。
強さこそ本質。
強さを求めることこそ、生物の本能。
そして、幸福に直結する――。
ラングリード騎士団総帥フランシェからの手紙で、決戦の日時は決まった。勇者ベイルとの一騎打ちのようだ。
明日、魔人と勇者との最後の戦いが始まる。おそらく、どちらかにとって最後のサウナになるだろう。
絶対に勝つとはヴァルディスも思っていない。だが、背負っているものを考えると、絶対に負けることなどできない。
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