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第37話 勇者お断り、大魔道士失業中
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――せっかく楽しみにしていたのに。
新しいサウナとの出会いがあると思ったからこそ、今日一日をがんばれた。
それがまさか、御先祖様から受け継いだ勇者の紋章のせいで出禁になるとは思わなかった。
仕方がないので、俺は近場のスーパー銭湯に向かう。だが――。
「すいません。ウチは入れ墨の方の入店をお断りしているんですよ」
――はい?
どうやら、この店もオーナーが変わったそうだ。方針も変わってしまっていた。
俺は、店員に尋ねてみる。
「ちなみに、そのオーナーっていうのは……もしかしてウルフィか?」
「はい。そうです。前のオーナーから店を買い取って、改築して営業しております」
ならば仕方がない。
一抹の不安を覚えながら、俺は次の店へと足を運ぶ。
「もうしわけございません。タトゥーのある方はちょっと……」
ここもダメ。次。
「オーナーが入れ墨はダメだと」
ここもかよ! 次!
「うちは勇者お断りなんですよ」
ここもか! 勇者限定かよ!
「反社の方は……その……」
入れ墨イコール反社と決めつけんなよ。
こちとら勇者だよ。
「っがああぁあぁあぁぁぁぁぁぁッ」
10店舗ぐらい回った結果。
結局サウナできなかった俺は、軒先で膝を突き、思わず叫んでしまう。
――これはいったいどういうことだ!
ウルフィの仕業なら、凄まじい陰謀があるに違いない!
「クソッ!」
――なにかがおかしい。
収まりの付かない俺は、すぐに城へと戻り、観光課へと押しかける。資料を閲覧させてもらい、この町のサウナに関して調べてみる。
「こ……これは……」
ラングリードにある温泉施設156件。そのうち50件近くが、この二週間ほどで買収されてしまっている。
その後は改築されるか、あるいは別の施設に変えられてしまっていた。しかも、買収された施設のほとんどが、俺の行きつけの店――要するに、質の良いサウナを提供してくれる優良店ばかりだ。
「冗談じゃ……ねぇぞ……ッ!」
観光課の応接テーブルで、それら資料を眺めていると、人が入ってきた。
「――あんたも、ここにたどりついたのね」
アスティナだった。不機嫌そうな彼女に続いて、プリメーラも入室してくる。
「ふむ、同じ悩みを抱えているようだな」
ふたりは、察したようにソファへと腰掛けると、俺が目にしていた資料に目を通し始める。
「……ふたりとも、どうした?」
怪訝そうなアスティナとプリメーラ。俺は慎重に問うた。
「どうしたもこうしたもない。魔族の模様がダメだと言われて、熱波師の仕事をさせてもらえなくなったのだ」
アスティナも同じ。彼女も手の甲に大魔道士リオンの紋章がある。
「で、ベイルもここにいるってことは、入れ墨がらみってトコロかしら」
「入れ墨じゃねえよ。勇者の紋章だよ」
俺たちは、情報を交換する。
入れ墨問題のせいで、アスティナたちも深刻のようだ。奇しくも、アスティナが熱波師の育成に力を入れているせいで、この町の熱波師の数は増加の一途をたどっている。少ない就職枠は、次々に埋め尽くされていっている。
「ウルフィは、いったいなにを考えているんだ?」
俺は、プリメーラに問いかけた。
「おそらく、奴は内側からラングリードを滅ぼそうとしている」
「内側から……だと」
「前にも言ったが、奴は魔王軍の内政担当だ。この手の仕掛けは得意とするところ。放っておいたら、取り返しのつかないことになるだろう」
言いながら、プリメーラは資料の束を次々に確認していく。
「ふむ……これはマズいな」
プリメーラ曰く、ここ数日で凄まじい金が動いているとのこと。これはおそらくウルフィが持ち込んだと思われる。
「奴は魔王軍の全資金を持って、ラングリードそのものを買い占めるつもりだ」
「町を……買い占める? そんなことがッ――」
驚くアスティナにを制して、プリメーラは続ける。
「魔王軍は、これまでいくつもの町を滅ぼしてきた。その時の財を、ウルフィは確保している」
大昔の魔王軍ならば、貨幣など必要ない。だが、ウルフィは違った。
ダークエルフという種族がゆえに、人間相手にも取引ができる。装備品や魔石などを横流ししてもらい、魔王軍は一層強くなっていった。さらには、そういった人間を取り込み、企業も買収する。
まさに死の商人。
それが天計のウルフィ。
「思った以上に、恐ろしい相手じゃねえか。ってことは、奴が魔王を見限ったというのもフェイクってコトだな?」
「わからん。だが、少なくとも我々の敵だと思っていいだろう。奴は五大魔将の中でも、魔王とは距離を置いている。人間を滅ぼしたあとは、その知略で魔王すらも倒す気なのかもしれん。それぐらい、奴の悪意は凄まじい――」
「ウルフィが、この町を買収するだけの資金はあるのかしら?」
アスティナが聞いた。
「資料を見る限り、上手くやっている。ローンや借り入れをしながら、動かせる資金を増やしているようだ。悠長なことは言ってられないと思うぞ?」
ウルフィが買い取った温泉施設は、どこも優良な物件ばかり。売り上げも良い。このまま買収が進めば、この町のすべてがウルフィの所有物となってしまう恐れがあるという。
「そんなことになったら、俺はどこに行けば……」
「そうよ! あたしだって、働くところがなくなるわ!」
アスティナはイエンサードに戻れば仕事ぐらいたくさんあるだろう。っていうか、おまえはもともと軍人だろうが。
「私とて、熱波師として仕事がなくなるのは困る」
プリメーラは、完全に熱波師なのね。頭良いんだから、もっと才能を活かせよ。
――まあ、俺も深刻だ。
人生からサウナがなくなったら、なんのために生きているかわからない。オアシスのない灼熱の砂漠で死ぬまで暮らせと言っているのと同義である。それぐらい、サウナは俺にとっての生きがいなのだ。
「町の人たちは、それでいいって思っちゃうのかな……?」
アスティナが不安げに言った。
町の人からすれば、古いサウナがリニューサルされて、さらなる快適をもたらしてくれるのだから、悪い話ではない。
「いや、これはサウナ業界の問題だけではないぞ」
「どういうことだ?」
「入店を断られた店は、どんな店員が働いていた?」
「どんなって……普通の女の子だったぜ」
「それだ」
プリメーラは、ウルフィの恐るべき計画の裏に隠された、本質を語る。
ラングリードには王族が存在するものの、観光都市という属性のせいで『お金』が強い。相対的に、他国に比べて貴族や役人による支配が弱い。
もし、ウルフィの支配が進めば、ダークエルフという種族が生態系ピラミッドの頂点に立ち、もともと住んでいた民は、それらから賃金をもらって働くことになる。
クビにされるのが怖い市民は、やがてウルフィに従わざるをえなくなる。力を持った商人は、市民を味方に付けることができるのである。
俺はサウナに入れなくなり、町の金は魔王軍に流れることになる。いや、ダークエルフ自体が力を持ち始める。
私設軍隊なんてものまでつくり始めたら、ラングリード軍も手に負えなくなるかもしれない――。
「こいつは、なんとかしなきゃな……」
新しいサウナとの出会いがあると思ったからこそ、今日一日をがんばれた。
それがまさか、御先祖様から受け継いだ勇者の紋章のせいで出禁になるとは思わなかった。
仕方がないので、俺は近場のスーパー銭湯に向かう。だが――。
「すいません。ウチは入れ墨の方の入店をお断りしているんですよ」
――はい?
どうやら、この店もオーナーが変わったそうだ。方針も変わってしまっていた。
俺は、店員に尋ねてみる。
「ちなみに、そのオーナーっていうのは……もしかしてウルフィか?」
「はい。そうです。前のオーナーから店を買い取って、改築して営業しております」
ならば仕方がない。
一抹の不安を覚えながら、俺は次の店へと足を運ぶ。
「もうしわけございません。タトゥーのある方はちょっと……」
ここもダメ。次。
「オーナーが入れ墨はダメだと」
ここもかよ! 次!
「うちは勇者お断りなんですよ」
ここもか! 勇者限定かよ!
「反社の方は……その……」
入れ墨イコール反社と決めつけんなよ。
こちとら勇者だよ。
「っがああぁあぁあぁぁぁぁぁぁッ」
10店舗ぐらい回った結果。
結局サウナできなかった俺は、軒先で膝を突き、思わず叫んでしまう。
――これはいったいどういうことだ!
ウルフィの仕業なら、凄まじい陰謀があるに違いない!
「クソッ!」
――なにかがおかしい。
収まりの付かない俺は、すぐに城へと戻り、観光課へと押しかける。資料を閲覧させてもらい、この町のサウナに関して調べてみる。
「こ……これは……」
ラングリードにある温泉施設156件。そのうち50件近くが、この二週間ほどで買収されてしまっている。
その後は改築されるか、あるいは別の施設に変えられてしまっていた。しかも、買収された施設のほとんどが、俺の行きつけの店――要するに、質の良いサウナを提供してくれる優良店ばかりだ。
「冗談じゃ……ねぇぞ……ッ!」
観光課の応接テーブルで、それら資料を眺めていると、人が入ってきた。
「――あんたも、ここにたどりついたのね」
アスティナだった。不機嫌そうな彼女に続いて、プリメーラも入室してくる。
「ふむ、同じ悩みを抱えているようだな」
ふたりは、察したようにソファへと腰掛けると、俺が目にしていた資料に目を通し始める。
「……ふたりとも、どうした?」
怪訝そうなアスティナとプリメーラ。俺は慎重に問うた。
「どうしたもこうしたもない。魔族の模様がダメだと言われて、熱波師の仕事をさせてもらえなくなったのだ」
アスティナも同じ。彼女も手の甲に大魔道士リオンの紋章がある。
「で、ベイルもここにいるってことは、入れ墨がらみってトコロかしら」
「入れ墨じゃねえよ。勇者の紋章だよ」
俺たちは、情報を交換する。
入れ墨問題のせいで、アスティナたちも深刻のようだ。奇しくも、アスティナが熱波師の育成に力を入れているせいで、この町の熱波師の数は増加の一途をたどっている。少ない就職枠は、次々に埋め尽くされていっている。
「ウルフィは、いったいなにを考えているんだ?」
俺は、プリメーラに問いかけた。
「おそらく、奴は内側からラングリードを滅ぼそうとしている」
「内側から……だと」
「前にも言ったが、奴は魔王軍の内政担当だ。この手の仕掛けは得意とするところ。放っておいたら、取り返しのつかないことになるだろう」
言いながら、プリメーラは資料の束を次々に確認していく。
「ふむ……これはマズいな」
プリメーラ曰く、ここ数日で凄まじい金が動いているとのこと。これはおそらくウルフィが持ち込んだと思われる。
「奴は魔王軍の全資金を持って、ラングリードそのものを買い占めるつもりだ」
「町を……買い占める? そんなことがッ――」
驚くアスティナにを制して、プリメーラは続ける。
「魔王軍は、これまでいくつもの町を滅ぼしてきた。その時の財を、ウルフィは確保している」
大昔の魔王軍ならば、貨幣など必要ない。だが、ウルフィは違った。
ダークエルフという種族がゆえに、人間相手にも取引ができる。装備品や魔石などを横流ししてもらい、魔王軍は一層強くなっていった。さらには、そういった人間を取り込み、企業も買収する。
まさに死の商人。
それが天計のウルフィ。
「思った以上に、恐ろしい相手じゃねえか。ってことは、奴が魔王を見限ったというのもフェイクってコトだな?」
「わからん。だが、少なくとも我々の敵だと思っていいだろう。奴は五大魔将の中でも、魔王とは距離を置いている。人間を滅ぼしたあとは、その知略で魔王すらも倒す気なのかもしれん。それぐらい、奴の悪意は凄まじい――」
「ウルフィが、この町を買収するだけの資金はあるのかしら?」
アスティナが聞いた。
「資料を見る限り、上手くやっている。ローンや借り入れをしながら、動かせる資金を増やしているようだ。悠長なことは言ってられないと思うぞ?」
ウルフィが買い取った温泉施設は、どこも優良な物件ばかり。売り上げも良い。このまま買収が進めば、この町のすべてがウルフィの所有物となってしまう恐れがあるという。
「そんなことになったら、俺はどこに行けば……」
「そうよ! あたしだって、働くところがなくなるわ!」
アスティナはイエンサードに戻れば仕事ぐらいたくさんあるだろう。っていうか、おまえはもともと軍人だろうが。
「私とて、熱波師として仕事がなくなるのは困る」
プリメーラは、完全に熱波師なのね。頭良いんだから、もっと才能を活かせよ。
――まあ、俺も深刻だ。
人生からサウナがなくなったら、なんのために生きているかわからない。オアシスのない灼熱の砂漠で死ぬまで暮らせと言っているのと同義である。それぐらい、サウナは俺にとっての生きがいなのだ。
「町の人たちは、それでいいって思っちゃうのかな……?」
アスティナが不安げに言った。
町の人からすれば、古いサウナがリニューサルされて、さらなる快適をもたらしてくれるのだから、悪い話ではない。
「いや、これはサウナ業界の問題だけではないぞ」
「どういうことだ?」
「入店を断られた店は、どんな店員が働いていた?」
「どんなって……普通の女の子だったぜ」
「それだ」
プリメーラは、ウルフィの恐るべき計画の裏に隠された、本質を語る。
ラングリードには王族が存在するものの、観光都市という属性のせいで『お金』が強い。相対的に、他国に比べて貴族や役人による支配が弱い。
もし、ウルフィの支配が進めば、ダークエルフという種族が生態系ピラミッドの頂点に立ち、もともと住んでいた民は、それらから賃金をもらって働くことになる。
クビにされるのが怖い市民は、やがてウルフィに従わざるをえなくなる。力を持った商人は、市民を味方に付けることができるのである。
俺はサウナに入れなくなり、町の金は魔王軍に流れることになる。いや、ダークエルフ自体が力を持ち始める。
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