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名和(なわ)書店さんで竹島水族館復活記を買ったよ
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愛知県東海市名和町(なわちょう)と言うところに、古き良き小さな本屋さんがある。ツイッターのアカウントを見て、少し前まで配達の仕事で近くを通っていたことから道を覚えて居た。あの通りに本屋さんがあったのか、見逃してたな…小さな、昔からあるお店は、ある意味フツーの民家以上に見逃しやすい。
余程の特徴や目当てが無いと、風景に溶け込み過ぎているからスっと見逃してしまうのだ。
で名和書店さん。ずっと「めいわ」だと思っていたら「なわ」だった。
豊橋に居てもそうだが、名古屋の「名」を「めい」と読むことは愛知県民の常識みたいなもんで。名鉄、名豊、名二環、と全部「めい」だ。だから名古屋の悪口を言う時は
「メイの馬鹿!」
と言う…などと、トトロくさいことを言っている場合ではない。
豊橋から東海市に向かうには色んなルートがあって。すなわち一本道の短絡的な道筋がないもんで…音羽の出光で給油して、そっから
岡崎市、安城市、知立市、刈谷市、大府市
とのんびり回って、東海市に入る。155号線でブロンコビリーの交差点の次を右へ。
あとはずんずんまっすぐ走って、ヒロミ本店ていうレトロで昭和な可愛い喫茶レストランの前を通り過ぎて(こないだ行って来たけどステキなお店だったよ。その話は、また今度)間もなく。何の変哲もない地方の小さな町の中に急にドーンと聳える知多半島道路の高架をアンダークロスした先にあるのが名和書店さん。
宝くじ、雑貨、それに季節のフルーツまである(今日、行ったら店先に可愛いミカンが並んでいた。ひと山200円!)町の本屋さんで、早速入ってみる。この感じ、ウチの近所にも昔あった、そして今も残るTHE本屋さんな感じ。
一通り回ってみると、品ぞろえも色々で結構なんでもある。無い物は取り寄せたり、在庫を探してくれるそうな。レジのおじさんが親切に声をかけてくれたので世間話がてら挨拶をして、面白そうな本を一冊買ってみた。
蒲郡市にある竹島水族館の館長、小林龍二さんの書いた
「驚愕!竹島水族館ドタバタ復活記」
水の泡とは消えたくない!
というフレーズの踊る、近隣でも地味で暗くて有名だった幽霊水族館を立て直した奮闘の記録が記されている。
大変なことを成し遂げた本だが、内容は至って簡潔かつ軽妙な文章でつづられている。
というか小林館長、絶対、シーナ誠さん好きだろ!?
随所の表現、フレーズ、会話文からモノのたとえ、たとえは気持ち悪いと書くのに
キモチワルイ
と記すなどの使い方が、もうまんまシーナ節に思えてナラナイ。だって私もシーナさんの本を読んでこんなところでまだこんなハナシを書いているから……。
表紙のイラストも沢野ひとしさん風で、苦難の歴史を堅苦しくなく読み進み、最後には
オレももうちょっとだけ頑張ろうカナ
と思えるかもしれない。そんな本です。
館長となる前から、小林さん自ら行動し続け、深海魚よりも地べたを這いずり回った泥臭い努力の結晶を、こんなに明るくアッケラカンと書いてしまっていいのだろうか?
と思う程イージーで優しく書いてある。中学生くらいの時に読んでおくと、その先の人生がちょっと明るく気楽になるんじゃないかなあ。蒲郡市は学校の図書館に置くべきだし、小学校高学年になったら親子で水族館見物をし、館長のトークショーでコトの顛末をざっくばらんに語り、売店にこの本を並べて置いたらいいとマジで思う。
私が親なら買って読ませるし自分でも読む。
損のない本です。
特に最近、竹島水族館ともう一つ、豊川市の赤塚山公園ぎょぎょランドの展示も綺麗で明るくなったところがあって。そこの解説文が砕けた感じになり、味や飼育員さんの率直なコメントが増えたのはもしかすると…?と思う。竹島水族館から車で1時間半の同じく小さな水族館から来た、館長の相棒さんという方も…。
どん底の入場者数の中に、ヒマな私も含まれていた。
確かに空いてて、いや空き過ぎていて、混雑や人の集まる場所がこんな時勢じゃなくても苦手で避けてた私でも申し訳ないやら心配になるような状況だった頃を実際に見て知っている。
正直に言うと、竹島には上陸するけど水族館はパスしたことも何度かあった。
で地域の情報とかも
元気に!地元ラブ!やっぱ地元!!
みたいのが私キライなので避けてて、どうしたもんだかよく知らないうちに、配達で竹島水族館のそばを通る時に混雑していることが増えた。
土日祝日なんか駐車場がいっぱいで、右折入庫待ちで軽く詰まっちゃうこともあるくらい。それもまた、水族館の前の道路を通って良く知っていた。
つまり、この私の知ってる空いてる水族館が、私の苦手な連中が展示されているかの如く混み合い出すまでの悪戦苦闘、七転びタダでは八起きせず、の日々が刻まれている。
竹島水族館が急に混んでるように見えたのは、実際ホントに面白い事が増えたからなんだ。
そういえば最後に竹島水族館に行ったのは2年くらい前だったけど、その時も展示や解説が切り替わってたっけ。
うろ覚えだし楽しそうだし、館長さんが居たらシーナワールドの住人かどうか確かめたいので、今度ちょっと行ってみよう。平日に。
そんでメヒカリー食べてみよ。
名和書店さん、ステキな本が買えました。
竹島水族館の小林館長、ステキな本が読めました。
ありがとうございました。
余程の特徴や目当てが無いと、風景に溶け込み過ぎているからスっと見逃してしまうのだ。
で名和書店さん。ずっと「めいわ」だと思っていたら「なわ」だった。
豊橋に居てもそうだが、名古屋の「名」を「めい」と読むことは愛知県民の常識みたいなもんで。名鉄、名豊、名二環、と全部「めい」だ。だから名古屋の悪口を言う時は
「メイの馬鹿!」
と言う…などと、トトロくさいことを言っている場合ではない。
豊橋から東海市に向かうには色んなルートがあって。すなわち一本道の短絡的な道筋がないもんで…音羽の出光で給油して、そっから
岡崎市、安城市、知立市、刈谷市、大府市
とのんびり回って、東海市に入る。155号線でブロンコビリーの交差点の次を右へ。
あとはずんずんまっすぐ走って、ヒロミ本店ていうレトロで昭和な可愛い喫茶レストランの前を通り過ぎて(こないだ行って来たけどステキなお店だったよ。その話は、また今度)間もなく。何の変哲もない地方の小さな町の中に急にドーンと聳える知多半島道路の高架をアンダークロスした先にあるのが名和書店さん。
宝くじ、雑貨、それに季節のフルーツまである(今日、行ったら店先に可愛いミカンが並んでいた。ひと山200円!)町の本屋さんで、早速入ってみる。この感じ、ウチの近所にも昔あった、そして今も残るTHE本屋さんな感じ。
一通り回ってみると、品ぞろえも色々で結構なんでもある。無い物は取り寄せたり、在庫を探してくれるそうな。レジのおじさんが親切に声をかけてくれたので世間話がてら挨拶をして、面白そうな本を一冊買ってみた。
蒲郡市にある竹島水族館の館長、小林龍二さんの書いた
「驚愕!竹島水族館ドタバタ復活記」
水の泡とは消えたくない!
というフレーズの踊る、近隣でも地味で暗くて有名だった幽霊水族館を立て直した奮闘の記録が記されている。
大変なことを成し遂げた本だが、内容は至って簡潔かつ軽妙な文章でつづられている。
というか小林館長、絶対、シーナ誠さん好きだろ!?
随所の表現、フレーズ、会話文からモノのたとえ、たとえは気持ち悪いと書くのに
キモチワルイ
と記すなどの使い方が、もうまんまシーナ節に思えてナラナイ。だって私もシーナさんの本を読んでこんなところでまだこんなハナシを書いているから……。
表紙のイラストも沢野ひとしさん風で、苦難の歴史を堅苦しくなく読み進み、最後には
オレももうちょっとだけ頑張ろうカナ
と思えるかもしれない。そんな本です。
館長となる前から、小林さん自ら行動し続け、深海魚よりも地べたを這いずり回った泥臭い努力の結晶を、こんなに明るくアッケラカンと書いてしまっていいのだろうか?
と思う程イージーで優しく書いてある。中学生くらいの時に読んでおくと、その先の人生がちょっと明るく気楽になるんじゃないかなあ。蒲郡市は学校の図書館に置くべきだし、小学校高学年になったら親子で水族館見物をし、館長のトークショーでコトの顛末をざっくばらんに語り、売店にこの本を並べて置いたらいいとマジで思う。
私が親なら買って読ませるし自分でも読む。
損のない本です。
特に最近、竹島水族館ともう一つ、豊川市の赤塚山公園ぎょぎょランドの展示も綺麗で明るくなったところがあって。そこの解説文が砕けた感じになり、味や飼育員さんの率直なコメントが増えたのはもしかすると…?と思う。竹島水族館から車で1時間半の同じく小さな水族館から来た、館長の相棒さんという方も…。
どん底の入場者数の中に、ヒマな私も含まれていた。
確かに空いてて、いや空き過ぎていて、混雑や人の集まる場所がこんな時勢じゃなくても苦手で避けてた私でも申し訳ないやら心配になるような状況だった頃を実際に見て知っている。
正直に言うと、竹島には上陸するけど水族館はパスしたことも何度かあった。
で地域の情報とかも
元気に!地元ラブ!やっぱ地元!!
みたいのが私キライなので避けてて、どうしたもんだかよく知らないうちに、配達で竹島水族館のそばを通る時に混雑していることが増えた。
土日祝日なんか駐車場がいっぱいで、右折入庫待ちで軽く詰まっちゃうこともあるくらい。それもまた、水族館の前の道路を通って良く知っていた。
つまり、この私の知ってる空いてる水族館が、私の苦手な連中が展示されているかの如く混み合い出すまでの悪戦苦闘、七転びタダでは八起きせず、の日々が刻まれている。
竹島水族館が急に混んでるように見えたのは、実際ホントに面白い事が増えたからなんだ。
そういえば最後に竹島水族館に行ったのは2年くらい前だったけど、その時も展示や解説が切り替わってたっけ。
うろ覚えだし楽しそうだし、館長さんが居たらシーナワールドの住人かどうか確かめたいので、今度ちょっと行ってみよう。平日に。
そんでメヒカリー食べてみよ。
名和書店さん、ステキな本が買えました。
竹島水族館の小林館長、ステキな本が読めました。
ありがとうございました。
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