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不思議な虫が降って来たので日記を書きました
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今日は朝から快晴。いつも行くジムが休みなので、昼前から散歩ついでに用事を済ませることに。まずは銀行で口座の解約。昭和の古い会社の、儲けが減って悪いとこだけ残ったみたいな会社に入っちゃったときに、振込先に指定されたんで作った口座だった。でもずっと使わないとお金がかかるっていうので、最後の給与振込も終わったし解約。
有給消化だったのに、勝手に補助金扱いでフルタイムじゃなくなってたので、最後まであの社長夫人の因業に呆れるやら、自分の会社を見る目のなさにガックリするやら。そこの現場にいた人は優しい人も居れば、映画マニアの紳士やベージュと眼鏡の似合うステキな人もいたのに、あの社長夫婦のおかげでまあ…ね。会社は会社、ヒトはヒトだと思えばいいか。
あんなに誰からもよく言われた試しのない奴も珍しいわ。私も短期間に転職を繰り返したんで仕事することに関しちゃあんま言えないかもだけどさ。色んな会社見て来て、あんなタチ悪い人も中々おらんかったもん。
そんなことを思い出しながら銀行を後にする。窓口のお姉さんが親切だった。
そっからテクテクと街角を歩く。快晴の用水路を見ながら東へ西へ。昔ながらの銭湯。そういえばあったな。こんなところに。
良く知ってるようで最近ちゃんと見てない場所で、路地や垣根や路面電車の走る音さえ変わっていることを確かめるように歩く。
そのままぐるっと回って公園で休憩してたら、ベンチの上からポトっと落ちて来た。最初はなんだかわからなかったけど、摘まみ上げてみると不思議なカタチの小さな虫。
ハサミが付いててケツがデカい。なんじゃろな、と思ってTwitterに載せてみたら
アリジゴク
ではないかと。一人だけンーチじゃないか、とのたまった人もいる。アンタ、サイコーだよ。ココ見てくれてたら、いつかデートしてくれ。
フシギ虫を植え込みに逃がして、カメリアさんでパンを買う。昭和26年創業、街角にしっかり馴染んで溶け込んだようなパン屋さんに今日も変わらず時間が流れている。
あんバターフランス、なる新作パンがあったので買ってきた。あとで食べる予定。
レジの女性と少しお話する。私が、このすぐ裏の幼稚園に通っていたのがざっくり30年前だ。うへー!と思うが、その時点で昭和が平成になったぐらいの時期。昭和26年創業ってことは、今年で何年目のお店なんだろうか。
またパンを買いに来よう。今度はサンドイッチや、ハンバーグの挟まったやつにしよう。
そっからすぐ近くのサンヨネ本店でも買い出しをして帰宅する。サンヨネ本店も長いねえ。私が生まれた頃には、すでに
安い=サンヨネ
もっといえば食材の買い出し=サンヨネ
というのは、もう近在の人間には遺伝子レベルで刻まれた生活習慣となっていた。これは大袈裟じゃなく、今だに色んなお店が出来ては定着したり無くなったりしてるなかで、サンヨネさんは生き残ってくれているので殆どホントだと思う。
私も短期間バイトしたことあったけど、あの時の古くて暗い、昔ながらのサンヨネ本店が今でもちょっと懐かしい。大江さんって威勢のいいオジサンが店長で、よく可愛がってもらった。その後も買い物に行くと声をかけてくれて、カゴを覗き込んで
「おっ、いっぱい買ってくれてありがとうな!」
なんて言われてさ。そういうのは、やっぱり土着企業のいいところでもあり、まあ敬遠する人が居るのもわかるなってところでもあるな。
サンヨネさんって元は魚町の魚屋さんだったわけで、その辺は豊橋の郷土史みてえなジャンルをさかのぼってくと面白いんだけどまあそれは長くなるんで置いといて。
現在のスーパーマーケット・サンヨネは昭和40年代に始まったけど、その前のルーツはもっと古くて、参考までに豊橋市が大昔の「吉田」から「豊橋」に変わったのは明治2年。そっから市政が始まる時も豊橋のまま現在に至るわけだが、サンヨネのルーツである魚屋さんは明治25年創業。こっから数えるとどえらい年月が経っている。
このレベルのお店や会社が残ってることや、今でも続いていることは凄いことじゃんか。それも身近にあるっていうのがいいよね。頑張って残せるような豊かな社会に切り替わって欲しいものだけれども。
魚町や花園町周辺には、そういう昔ながらのお店が今でも現役で稼働している。新しいお店が増えるのも楽しいけど、前からある場所でもお買い物が出来るのは便利で有難いし、私は個人的にサンヨネびいきなので、カメリアさんともども続いていってほしいね。
そんな風に歩き回って、銀行や買い物、休憩を覗いても1時間ちょいちょいくらいは歩けたかな。最近、散歩が楽しい。
あのフシギ虫は、私の中では空飛ぶアリジゴクということにした。ジゴクの方から飛んでくるのだから敵わない。怪獣アントラーも飛べたらもっと強かったかもしれないな。
有給消化だったのに、勝手に補助金扱いでフルタイムじゃなくなってたので、最後まであの社長夫人の因業に呆れるやら、自分の会社を見る目のなさにガックリするやら。そこの現場にいた人は優しい人も居れば、映画マニアの紳士やベージュと眼鏡の似合うステキな人もいたのに、あの社長夫婦のおかげでまあ…ね。会社は会社、ヒトはヒトだと思えばいいか。
あんなに誰からもよく言われた試しのない奴も珍しいわ。私も短期間に転職を繰り返したんで仕事することに関しちゃあんま言えないかもだけどさ。色んな会社見て来て、あんなタチ悪い人も中々おらんかったもん。
そんなことを思い出しながら銀行を後にする。窓口のお姉さんが親切だった。
そっからテクテクと街角を歩く。快晴の用水路を見ながら東へ西へ。昔ながらの銭湯。そういえばあったな。こんなところに。
良く知ってるようで最近ちゃんと見てない場所で、路地や垣根や路面電車の走る音さえ変わっていることを確かめるように歩く。
そのままぐるっと回って公園で休憩してたら、ベンチの上からポトっと落ちて来た。最初はなんだかわからなかったけど、摘まみ上げてみると不思議なカタチの小さな虫。
ハサミが付いててケツがデカい。なんじゃろな、と思ってTwitterに載せてみたら
アリジゴク
ではないかと。一人だけンーチじゃないか、とのたまった人もいる。アンタ、サイコーだよ。ココ見てくれてたら、いつかデートしてくれ。
フシギ虫を植え込みに逃がして、カメリアさんでパンを買う。昭和26年創業、街角にしっかり馴染んで溶け込んだようなパン屋さんに今日も変わらず時間が流れている。
あんバターフランス、なる新作パンがあったので買ってきた。あとで食べる予定。
レジの女性と少しお話する。私が、このすぐ裏の幼稚園に通っていたのがざっくり30年前だ。うへー!と思うが、その時点で昭和が平成になったぐらいの時期。昭和26年創業ってことは、今年で何年目のお店なんだろうか。
またパンを買いに来よう。今度はサンドイッチや、ハンバーグの挟まったやつにしよう。
そっからすぐ近くのサンヨネ本店でも買い出しをして帰宅する。サンヨネ本店も長いねえ。私が生まれた頃には、すでに
安い=サンヨネ
もっといえば食材の買い出し=サンヨネ
というのは、もう近在の人間には遺伝子レベルで刻まれた生活習慣となっていた。これは大袈裟じゃなく、今だに色んなお店が出来ては定着したり無くなったりしてるなかで、サンヨネさんは生き残ってくれているので殆どホントだと思う。
私も短期間バイトしたことあったけど、あの時の古くて暗い、昔ながらのサンヨネ本店が今でもちょっと懐かしい。大江さんって威勢のいいオジサンが店長で、よく可愛がってもらった。その後も買い物に行くと声をかけてくれて、カゴを覗き込んで
「おっ、いっぱい買ってくれてありがとうな!」
なんて言われてさ。そういうのは、やっぱり土着企業のいいところでもあり、まあ敬遠する人が居るのもわかるなってところでもあるな。
サンヨネさんって元は魚町の魚屋さんだったわけで、その辺は豊橋の郷土史みてえなジャンルをさかのぼってくと面白いんだけどまあそれは長くなるんで置いといて。
現在のスーパーマーケット・サンヨネは昭和40年代に始まったけど、その前のルーツはもっと古くて、参考までに豊橋市が大昔の「吉田」から「豊橋」に変わったのは明治2年。そっから市政が始まる時も豊橋のまま現在に至るわけだが、サンヨネのルーツである魚屋さんは明治25年創業。こっから数えるとどえらい年月が経っている。
このレベルのお店や会社が残ってることや、今でも続いていることは凄いことじゃんか。それも身近にあるっていうのがいいよね。頑張って残せるような豊かな社会に切り替わって欲しいものだけれども。
魚町や花園町周辺には、そういう昔ながらのお店が今でも現役で稼働している。新しいお店が増えるのも楽しいけど、前からある場所でもお買い物が出来るのは便利で有難いし、私は個人的にサンヨネびいきなので、カメリアさんともども続いていってほしいね。
そんな風に歩き回って、銀行や買い物、休憩を覗いても1時間ちょいちょいくらいは歩けたかな。最近、散歩が楽しい。
あのフシギ虫は、私の中では空飛ぶアリジゴクということにした。ジゴクの方から飛んでくるのだから敵わない。怪獣アントラーも飛べたらもっと強かったかもしれないな。
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