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第853回。#ふぁぼ毎に自分の世界観に影響与えた作品をバラす 後編
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昨日の続きです。キッドさんのネタ元、脳みその奥に刻まれた新旧いろいろなシワのご紹介。
8
デヴィッド・リンチ「インランド・エンパイア」
これとマルホランド・ドライブは、何というか薄気味悪くて意味不明で、だけど目がそらせない。
場面の転換とか妄想と現実の境目とか、どこからどこまでがどうやって繋がっているのかよくわからないけど、多分ちゃんと繋がってはいるはず…!と思って見ていると結局よくわからないまま映画は終わって、誰かと答え合わせをしたくなる。
でもこれがアメトーーク!デヴィッド・リンチ芸人!
とか言われると途端に興ざめして、水ぶっかけたヘビ花火みたいな気分になる。
好きだからこそわかり合えず、分かち合えないものってあると思うんだ。そっとしておいてほしいというか。
アメトーークなり他のメディアが取り上げることは悪くないしそれで楽しめる人がいるならそれがいいんだけど、オレはいいや…っていう。
9
中川ホメオパシー先生の「バトル少年カズヤ」
色々と作品を発表しては狂ってるとか頭どうかしてるとか称賛を浴びまくっている中川ホメオパシーご両名だけど、なかでも私はバトル少年カズヤが好きだ。
過激なギャグと支離滅裂な言動とグングン加速してどんどん遠くへ飛んでっちゃうストーリー。何のストレスもなく疑問や答えもなく、実は巨大な一本道、それも透明で虹色で果てしなく伸びてる宇宙の跨線橋みたいのをただあっち行ったりコッチ行ったりしながら走っているだけだった、という感覚。あれは猛烈な才能とかセンスと、基礎的な技術や物知りがないと到底作り出せない曼荼羅のような世界だと思う。だからみんな、あの世界に浸り込んでいるのが心地よくて、気持ちよくて、いつまでも愛せる作品であり、あの作品と作者にも愛されたくなるのではないかと思う。一種の解脱であり、欲望や感情がむき出しのまま際限なく続くストーリーを通してのカタルシス。
あの作品が紙の本になって世に送り出された意義は大きい。
あの作品は神の本となって世に送り出された意義は大きい。
10
糸井重里さんのマザー2
何と言っても私が世の中でいっちばんやり込んだ、何度も何度も遊んだゲームの中でもいちばん遊んだゲームがコレだ。今でもたまにやりたくなる。
マザー2ってのは90年代半ばの現代劇であって、その時点からするとちょっと懐かしかったり、未来っぽかったりするものも出てくる。平凡な少年が平凡な田舎町で平凡な生活を送っていたら、隕石が落っこちて…というところから物語が始まる。超能力、不良、新興宗教、都会の闇、埋蔵金、ゾンビ、どせいさん。
初めて遊んだのは発売当初から少し経った小学校4年生ぐらいのころだったと思う。あ、いやネスが年上だったからもう少し前かな。
私が影響を受けたものの根幹まで刺さってるものは大抵この時期なんだなー。
その時は砂漠のモグラで詰まってしまった。
だけど自分よりちょっとだけお兄さんのネス君が冒険に出て、お父さんが家にいなくて中々会えなくて(寂しいような書かれ方をしているが、私はこれが猛烈に羨ましかった)街から街へ歩いて歩いて…。
なんとも夢のある話じゃないか。こんな現代ファンタジーがあるってだけで幸せじゃないか。
丸っこいイラストが可愛くて、幾何学模様の戦闘シーンの背景や超能力がカッコイイ。
音楽もずっと聴いていたいぐらい素敵だった。
いつも思うが、子供はみんながみんなお父さんが大好き、親子の絆を望んでる寂しがりやだと思うんじゃねえよ、と。私はいまだに実の父なんか私に保険金が入ればいいぐらいにしか思ってないけど、なーーーんだか知らねえけどしゃらくせえアニメとか映画は油断するとすーーーぐ
父と子の感動の絆
とかねじ込んできやがるだろ、知るか!父親なんかサービス業だ、おらにゃおらんでも子供は育つわ!
マザー2カンケーなくなっちゃった。
11
スーパーマリオ64
これのおかげで私はしょっちゅう高いところから落ちる夢を見るようになったし、空を飛ぶ夢も増えた。その時には必ずといっていいほどこのゲームの、はねボウシで空を飛ぶときの音楽が鳴る。
巨大な空中庭園にそびえたつこれまた巨大な観覧車に乗ったら頂上付近で強風に煽られて観覧車が空中庭園からもはみ出して
ギーーーーーーーーーッ
って倒れて崩れ落ちていくところとか、今コレ書いてても思い出せるぐらい鮮明に覚えてるもん。
その時の浮遊感とか、落ちてく感覚、布団の中に体が沈んでくけど感覚としては浮いたり飛んだりしてるあの感じを文章に出来ないか、といつも思っているのです。
12
Joe SatrianiのLonging
そういう曲がある。歌ではない。インストだから。
2012年ぐらいにこの曲を知って以来、書き物をするときには高確率で聞いている。延々ループして聞いていられる。
眩しくて切なくてなんとも言えない雰囲気なのが好き。今も聞きながら書いている。
耳から入る影響ってのもあるよな、と思ったので入れてみた。
8
デヴィッド・リンチ「インランド・エンパイア」
これとマルホランド・ドライブは、何というか薄気味悪くて意味不明で、だけど目がそらせない。
場面の転換とか妄想と現実の境目とか、どこからどこまでがどうやって繋がっているのかよくわからないけど、多分ちゃんと繋がってはいるはず…!と思って見ていると結局よくわからないまま映画は終わって、誰かと答え合わせをしたくなる。
でもこれがアメトーーク!デヴィッド・リンチ芸人!
とか言われると途端に興ざめして、水ぶっかけたヘビ花火みたいな気分になる。
好きだからこそわかり合えず、分かち合えないものってあると思うんだ。そっとしておいてほしいというか。
アメトーークなり他のメディアが取り上げることは悪くないしそれで楽しめる人がいるならそれがいいんだけど、オレはいいや…っていう。
9
中川ホメオパシー先生の「バトル少年カズヤ」
色々と作品を発表しては狂ってるとか頭どうかしてるとか称賛を浴びまくっている中川ホメオパシーご両名だけど、なかでも私はバトル少年カズヤが好きだ。
過激なギャグと支離滅裂な言動とグングン加速してどんどん遠くへ飛んでっちゃうストーリー。何のストレスもなく疑問や答えもなく、実は巨大な一本道、それも透明で虹色で果てしなく伸びてる宇宙の跨線橋みたいのをただあっち行ったりコッチ行ったりしながら走っているだけだった、という感覚。あれは猛烈な才能とかセンスと、基礎的な技術や物知りがないと到底作り出せない曼荼羅のような世界だと思う。だからみんな、あの世界に浸り込んでいるのが心地よくて、気持ちよくて、いつまでも愛せる作品であり、あの作品と作者にも愛されたくなるのではないかと思う。一種の解脱であり、欲望や感情がむき出しのまま際限なく続くストーリーを通してのカタルシス。
あの作品が紙の本になって世に送り出された意義は大きい。
あの作品は神の本となって世に送り出された意義は大きい。
10
糸井重里さんのマザー2
何と言っても私が世の中でいっちばんやり込んだ、何度も何度も遊んだゲームの中でもいちばん遊んだゲームがコレだ。今でもたまにやりたくなる。
マザー2ってのは90年代半ばの現代劇であって、その時点からするとちょっと懐かしかったり、未来っぽかったりするものも出てくる。平凡な少年が平凡な田舎町で平凡な生活を送っていたら、隕石が落っこちて…というところから物語が始まる。超能力、不良、新興宗教、都会の闇、埋蔵金、ゾンビ、どせいさん。
初めて遊んだのは発売当初から少し経った小学校4年生ぐらいのころだったと思う。あ、いやネスが年上だったからもう少し前かな。
私が影響を受けたものの根幹まで刺さってるものは大抵この時期なんだなー。
その時は砂漠のモグラで詰まってしまった。
だけど自分よりちょっとだけお兄さんのネス君が冒険に出て、お父さんが家にいなくて中々会えなくて(寂しいような書かれ方をしているが、私はこれが猛烈に羨ましかった)街から街へ歩いて歩いて…。
なんとも夢のある話じゃないか。こんな現代ファンタジーがあるってだけで幸せじゃないか。
丸っこいイラストが可愛くて、幾何学模様の戦闘シーンの背景や超能力がカッコイイ。
音楽もずっと聴いていたいぐらい素敵だった。
いつも思うが、子供はみんながみんなお父さんが大好き、親子の絆を望んでる寂しがりやだと思うんじゃねえよ、と。私はいまだに実の父なんか私に保険金が入ればいいぐらいにしか思ってないけど、なーーーんだか知らねえけどしゃらくせえアニメとか映画は油断するとすーーーぐ
父と子の感動の絆
とかねじ込んできやがるだろ、知るか!父親なんかサービス業だ、おらにゃおらんでも子供は育つわ!
マザー2カンケーなくなっちゃった。
11
スーパーマリオ64
これのおかげで私はしょっちゅう高いところから落ちる夢を見るようになったし、空を飛ぶ夢も増えた。その時には必ずといっていいほどこのゲームの、はねボウシで空を飛ぶときの音楽が鳴る。
巨大な空中庭園にそびえたつこれまた巨大な観覧車に乗ったら頂上付近で強風に煽られて観覧車が空中庭園からもはみ出して
ギーーーーーーーーーッ
って倒れて崩れ落ちていくところとか、今コレ書いてても思い出せるぐらい鮮明に覚えてるもん。
その時の浮遊感とか、落ちてく感覚、布団の中に体が沈んでくけど感覚としては浮いたり飛んだりしてるあの感じを文章に出来ないか、といつも思っているのです。
12
Joe SatrianiのLonging
そういう曲がある。歌ではない。インストだから。
2012年ぐらいにこの曲を知って以来、書き物をするときには高確率で聞いている。延々ループして聞いていられる。
眩しくて切なくてなんとも言えない雰囲気なのが好き。今も聞きながら書いている。
耳から入る影響ってのもあるよな、と思ったので入れてみた。
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