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第769回。時間と遅刻
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なんかツイッターで遅刻する人について熱くなっちゃってる人がいるみたいで。
遅刻はする側もされる側も嫌なもんだね。
私はというと時間に遅れるよりは…と思うあまり早すぎてかえって迷惑かけちゃうこともあったり、油断したころにドカン!と寝過ごしたりするんであまり偉そうなことは言えない。
というか、遅刻って攻める側は攻めやすいけど自分もいつやらかすかわからないから怖いんだよね。
今ツイッターで遅刻をするような奴は…云々ってご高説をぶってても、じゃあお前が明日の朝、史上最悪レベルの大遅刻を絶対しないって言いきれるのか、そう思うとやっぱり唇寒しな感じがしてね…。
なじるのは簡単だし迷惑を被った側は往々にして、遅刻した人の反省のなさを特に挙げる。
遅刻するのも、反省がないのも良くないが、いつまでも引きずるわけにもいかないし、気持ちを切り替えて朝を迎えなくてはならない。寝坊に限った話じゃないけど。
遅刻に限らず、自分に非がなくて相手に責められるような落ち度があるときに、10あるうちの9まで良くても残りの1の落ち度ばかりをネチネチネチネチぐじぐじぐじぐじ言うのは間違ったことではないけど、そりゃ言ってるアンタが正しい側にいるのは失敗した自分が一番わかっているけど、じゃあ言われた側がどう思うか考えて物言わないお前もどうなんだ、って話になるじゃん。しくじった側からは絶対言えないけど。
私は私を一番信用していないので、そうやって公共の場で誰か不特定多数の他人様を責めたり、主語の大きな対象に向かってレッテル貼ったり、なんかそんなことを言うのが怖くて仕方がない。遅刻なんかその最たるもので、エラソーなこと言って気分よくグッスリ寝たら次の日の朝いったい何時に起きれることやら。
そんなことをちょっと思ったな。
でね。
遅刻とか時間でいえば日本人は実に厳しく正確であろうとする。といつも言われる。
フツーに日本で暮らして日本のシステムの中にいると確かにそうだ。公共交通機関の遅れが大きなニュースになったりもする。
でも、日本人は時間に正確とか、勤勉とか、そんなもんは内側から貼られたレッテルって感じもするけどな…仕事熱心とか真面目とか。そうありたい、そういう美徳のある人間であるべきだ、自分以外は。っていう押しつけがましい希望的なレッテル。迷惑極まりないわな。ろくに給料も休日もないのなら猶更、美徳や礼儀や生き甲斐なんてな耳触りのいい言葉だけ寄こされても、高楊枝ってなわけにもいかないんだから。武器は取り上げるくせにサムライとかキズナとかそんな言葉ばっかり使いたがるのは全然クールじゃねえだろって思うんだけど…。
その点、クールどころか血の気の多いカリエンテ(熱い)でお馴染み、メキシコのアミーゴたちはどうだったかといえば。
これがビックリするほど時間を守らない。時間とか約束とか予定という概念に対する解釈がおそらく全く異なっているのだろう。そういう常識の中で生活しているのだから当然っちゃ当然だが、それにしても凄かった。
私が一番驚いたのは、ある日のこと。寮でちゃんこ番(食事も作る日直みたいなもの)をしていた時に先輩から
昼1時か2時に〇〇さん(現地の人)が来るから、来たらお通しして呼んでくれ
と言われたのだが、1時になっても2時になっても来ない。3時になっても4時になっても、待てど暮らせどそれらしき人が来ない。
そのうちに晩御飯の時間も終わり、キッチンで洗い物をしていたらブザーが鳴った。
こんな時間に誰だよ、と思ってドアを開けると
「Hola!!ハッハッハ―」
と陽気なメキシコ人が。えー、まさかこの人がそうなの!?
すると早口のスペイン語で
「オレ〇〇だけど、用事があって来たんだ。彼はどこだい?」
と言いつつ勝手知ったる寮の階段をとんとーんと上がって行ってしまった。
時刻は夜8時を回っていた。これが私が実際に体験した最大級の遅刻だった。いや向こうは遅刻だとすら思ってなかったと思う。現に出迎えた先輩も怒るどころか気にする素振りもなく話を始めていたし…。
まだある。
寮の工事をするんで、日曜日以外は毎日朝になると大工さんがやってきた。
のだが、これが7時過ぎに来る奴と11時半になってから来る奴までバラバラで、みんなふらっと来てテキトーに仕事してテキトーに帰って行った。5時過ぎても現場にいるような奴は殆ど居なかったと思う。下手すると弁当食ってその辺にゴミ捨てて帰っちゃう奴もいた。
日本じゃどんなコワモテのお兄さんでもオッチャンでも8時半に集合して朝礼やってラジオ体操までやって、
指さし呼称ゼロ災害ヨシ!
とかやって残業も休日出勤もさせられてるけど、そんなことしてる人なんかいなかったと思う。寮の電話で長電話して怒った先輩に取り上げられてたメガネのボンクラなら居た。
まあメキシコにはそんな人もいるんだからお前らも気にするな、とは言えないし、自分がしないように気を付けるしかないんだけどね。言いたいことがあるのは、する側もされる側も同じだろうけど…。
日墨遅刻談義でした。
遅刻はする側もされる側も嫌なもんだね。
私はというと時間に遅れるよりは…と思うあまり早すぎてかえって迷惑かけちゃうこともあったり、油断したころにドカン!と寝過ごしたりするんであまり偉そうなことは言えない。
というか、遅刻って攻める側は攻めやすいけど自分もいつやらかすかわからないから怖いんだよね。
今ツイッターで遅刻をするような奴は…云々ってご高説をぶってても、じゃあお前が明日の朝、史上最悪レベルの大遅刻を絶対しないって言いきれるのか、そう思うとやっぱり唇寒しな感じがしてね…。
なじるのは簡単だし迷惑を被った側は往々にして、遅刻した人の反省のなさを特に挙げる。
遅刻するのも、反省がないのも良くないが、いつまでも引きずるわけにもいかないし、気持ちを切り替えて朝を迎えなくてはならない。寝坊に限った話じゃないけど。
遅刻に限らず、自分に非がなくて相手に責められるような落ち度があるときに、10あるうちの9まで良くても残りの1の落ち度ばかりをネチネチネチネチぐじぐじぐじぐじ言うのは間違ったことではないけど、そりゃ言ってるアンタが正しい側にいるのは失敗した自分が一番わかっているけど、じゃあ言われた側がどう思うか考えて物言わないお前もどうなんだ、って話になるじゃん。しくじった側からは絶対言えないけど。
私は私を一番信用していないので、そうやって公共の場で誰か不特定多数の他人様を責めたり、主語の大きな対象に向かってレッテル貼ったり、なんかそんなことを言うのが怖くて仕方がない。遅刻なんかその最たるもので、エラソーなこと言って気分よくグッスリ寝たら次の日の朝いったい何時に起きれることやら。
そんなことをちょっと思ったな。
でね。
遅刻とか時間でいえば日本人は実に厳しく正確であろうとする。といつも言われる。
フツーに日本で暮らして日本のシステムの中にいると確かにそうだ。公共交通機関の遅れが大きなニュースになったりもする。
でも、日本人は時間に正確とか、勤勉とか、そんなもんは内側から貼られたレッテルって感じもするけどな…仕事熱心とか真面目とか。そうありたい、そういう美徳のある人間であるべきだ、自分以外は。っていう押しつけがましい希望的なレッテル。迷惑極まりないわな。ろくに給料も休日もないのなら猶更、美徳や礼儀や生き甲斐なんてな耳触りのいい言葉だけ寄こされても、高楊枝ってなわけにもいかないんだから。武器は取り上げるくせにサムライとかキズナとかそんな言葉ばっかり使いたがるのは全然クールじゃねえだろって思うんだけど…。
その点、クールどころか血の気の多いカリエンテ(熱い)でお馴染み、メキシコのアミーゴたちはどうだったかといえば。
これがビックリするほど時間を守らない。時間とか約束とか予定という概念に対する解釈がおそらく全く異なっているのだろう。そういう常識の中で生活しているのだから当然っちゃ当然だが、それにしても凄かった。
私が一番驚いたのは、ある日のこと。寮でちゃんこ番(食事も作る日直みたいなもの)をしていた時に先輩から
昼1時か2時に〇〇さん(現地の人)が来るから、来たらお通しして呼んでくれ
と言われたのだが、1時になっても2時になっても来ない。3時になっても4時になっても、待てど暮らせどそれらしき人が来ない。
そのうちに晩御飯の時間も終わり、キッチンで洗い物をしていたらブザーが鳴った。
こんな時間に誰だよ、と思ってドアを開けると
「Hola!!ハッハッハ―」
と陽気なメキシコ人が。えー、まさかこの人がそうなの!?
すると早口のスペイン語で
「オレ〇〇だけど、用事があって来たんだ。彼はどこだい?」
と言いつつ勝手知ったる寮の階段をとんとーんと上がって行ってしまった。
時刻は夜8時を回っていた。これが私が実際に体験した最大級の遅刻だった。いや向こうは遅刻だとすら思ってなかったと思う。現に出迎えた先輩も怒るどころか気にする素振りもなく話を始めていたし…。
まだある。
寮の工事をするんで、日曜日以外は毎日朝になると大工さんがやってきた。
のだが、これが7時過ぎに来る奴と11時半になってから来る奴までバラバラで、みんなふらっと来てテキトーに仕事してテキトーに帰って行った。5時過ぎても現場にいるような奴は殆ど居なかったと思う。下手すると弁当食ってその辺にゴミ捨てて帰っちゃう奴もいた。
日本じゃどんなコワモテのお兄さんでもオッチャンでも8時半に集合して朝礼やってラジオ体操までやって、
指さし呼称ゼロ災害ヨシ!
とかやって残業も休日出勤もさせられてるけど、そんなことしてる人なんかいなかったと思う。寮の電話で長電話して怒った先輩に取り上げられてたメガネのボンクラなら居た。
まあメキシコにはそんな人もいるんだからお前らも気にするな、とは言えないし、自分がしないように気を付けるしかないんだけどね。言いたいことがあるのは、する側もされる側も同じだろうけど…。
日墨遅刻談義でした。
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