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第707回。夢日記をつけてみる
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1月5日にね、珍しく夜19時ぐらいから朝方まで爆睡したんよ。ずーっと朝は早いし夜も結構遅くまで起きちゃうしで睡眠不足だったのと、運動不足も重々感じてたので散歩したりしたのね。普段見ないような近所の路地を久しぶりにウロウロしてさ。楽しかったような懐かしかったような、区画によっちゃ思いっきり変わってて建物どころか道路まで新しくなってたりして。
ずーっといると変わってないようで変わってるよな。大きな変化や、新しいビルだけが増えているわけじゃないんだなー。
んで心地よく疲れて心身がほぐれたのか、あー眠いな…と思ったら布団敷いて寝てました。正直その辺の記憶も曖昧…。普段からよく夢を見るんで、ここぞ!とばかりに見まくりました。
覚えている範囲で朝起きぬけにメモを取ったのでそれを元に補完しつつ書き出してみる。
最初に気が付いたときは、夕暮れ前の黄色い時間だった。随分と山奥にある小さな集落にいた。そこは雑木林に囲まれた物凄い急斜面に数件の家があるだけで、細くて曲がりくねった道路も大昔に無理矢理舗装はしたものの既にボロボロで、ここをトラックで登るのは至難の業だった。そこを今度はおっかなびっくり下っている。何故かそんなところに配達の仕事に来ている。斜面を降りた先には田んぼが広がっていた。そして、いま書いたようなこの場所の事をすでに知っていた。夢の中で夢の中でしか行ったことのない場所の土地勘があるときってない?地名や地形や街の風景を見て、あっココ来たことある!っていう。まさにそんな感じで、うわーココ帰りどうしよ…通りたくないなー、って思ってた。トラックのスピーカーからはご丁寧にいつも録音して聞いてる伊集院さんのラジオも流れてた。トークの内容はリスナーの皆さんにはお馴染みの構成の渡辺さんが電車マニアで、どこそこの電車に乗ってきたって話を詳しくしていた。いつもなら
興味ねえよ!(ハハハハ)
とか言って一刀両断して話題を変えちゃうところを、路線の名前とか車両のこととか、今にして思えば妙にしっかり話していた。たぶん私が渡辺さんほどではないにしても鉄道ファンなので、脳の奥底にあるその手の知識の在庫が入ったんだと思う。聞いたこと無い路線だったけど。
次に気が付いたときは、どこかにトラックを停めて膝ぐらいの高さのガスボンベを運んでいるところだった。それがまた急斜面を登って、しかもそこを流れてる石がゴロゴロした小川の向こうに持ってかなくちゃならないということで随分とまあ難儀していた。
マジかー、どうしよ…と思ったところまでは覚えている。
その次は場面が変わっていて、母とどこかに出かけようとしていた。さあ行こうか、と着替えを済ませたところで小中と同級生で小学校のころはよく遊んでたカネコ君から電話がかかってきて
「おーい、何やってるんだよ。待ってたのに」
と言われてしまった。そうか、約束してたんだ。
母に、ごめんカネコ君とこ行くから!と言って車に乗り込んだ。
向かった先はこれまた山のふもとにある田舎町。
現実のカネコ君の家は私の家から…大きな交差点で信号に捕まらなければ多分徒歩3分ぐらいのところにあるお店屋さんで、駅前の目抜き通りにあるのだが…。
なんだか長閑なところの一軒家がそうだ、という記憶がまた確かにあった。今でも脳裏に、その時に思い浮かべた夢の中にしかない誰かの実家、の画が残っている。生垣に囲まれた紺色の屋根をした2階建ての割と大きめの家で、車庫に赤い車が停まっていた。
その辺りから何故か徒歩になっていて、隣に何故か中学の同級生で同じ柔道部だったダイゾーが居た。彼は名前がホントに大三(だいぞう)君で、よくつるんでいた仲間の一人だった。色黒デブの私と違って色白ぽっちゃりデブだった彼はドンくさいところもあったし女子からの人気はイマイチだったが、仲間内からは好かれていていつも一緒にいた。
そんな大ちゃんは中学こそ一緒だがカネコ君とは多分、面識もないはずだ。
私にドロップキックをされていたところぐらいは見ていたかもしれないが…。
その大ちゃん、何故か道案内を買って出てくれて、しかもその辺りの事をよく知っている。
緑地公園のわき道を抜けていくと近道だとか、高速道路の高架をくぐって行くと早いとか。
その高速道路はおそらく東名高速で、この辺りの地形のモデルは豊橋とか豊川の、高速道路沿いの景色だと思われる。緑の多い景色をポクポク歩くが、高架をくぐった先で何か催し物をしている。イカついお兄様方が大勢いる…どうしよう、と思ったその時、中でも一番背が高くておっかないお兄さんがやってきて、今日ここはモデルガンの試射会があるから危ないですよ、と案外優しく教えてくれた。
モデルガンの試射会ってなんだそりゃ、と思うけど、まあそうだったんだろう。
去り際に大ちゃんが
「今の、ニシヤマサンだったね……」
と言った。誰だ。
結局その辺りから夢も有耶無耶になってきて、延々下りのループする坂道(伊豆あたりにあったループ橋みたいな山の斜面)を歩いている辺りで徐々に目が覚めていった。
最初、夢と現実があまりハッキリしてなくて、ぼんやりしてたら目覚ましが鳴った。
とまあ、そういう夢だった。
私はこういう突拍子もない夢をよく見る上に、何故だか暫く覚えているしこうして思い出していると芋づる式に発掘されてくるので面白い。自分では。
こういうのが頭クルクルパー小説あらためシュール文学の佐野ワールドに活かしていければと思う次第。
ずーっといると変わってないようで変わってるよな。大きな変化や、新しいビルだけが増えているわけじゃないんだなー。
んで心地よく疲れて心身がほぐれたのか、あー眠いな…と思ったら布団敷いて寝てました。正直その辺の記憶も曖昧…。普段からよく夢を見るんで、ここぞ!とばかりに見まくりました。
覚えている範囲で朝起きぬけにメモを取ったのでそれを元に補完しつつ書き出してみる。
最初に気が付いたときは、夕暮れ前の黄色い時間だった。随分と山奥にある小さな集落にいた。そこは雑木林に囲まれた物凄い急斜面に数件の家があるだけで、細くて曲がりくねった道路も大昔に無理矢理舗装はしたものの既にボロボロで、ここをトラックで登るのは至難の業だった。そこを今度はおっかなびっくり下っている。何故かそんなところに配達の仕事に来ている。斜面を降りた先には田んぼが広がっていた。そして、いま書いたようなこの場所の事をすでに知っていた。夢の中で夢の中でしか行ったことのない場所の土地勘があるときってない?地名や地形や街の風景を見て、あっココ来たことある!っていう。まさにそんな感じで、うわーココ帰りどうしよ…通りたくないなー、って思ってた。トラックのスピーカーからはご丁寧にいつも録音して聞いてる伊集院さんのラジオも流れてた。トークの内容はリスナーの皆さんにはお馴染みの構成の渡辺さんが電車マニアで、どこそこの電車に乗ってきたって話を詳しくしていた。いつもなら
興味ねえよ!(ハハハハ)
とか言って一刀両断して話題を変えちゃうところを、路線の名前とか車両のこととか、今にして思えば妙にしっかり話していた。たぶん私が渡辺さんほどではないにしても鉄道ファンなので、脳の奥底にあるその手の知識の在庫が入ったんだと思う。聞いたこと無い路線だったけど。
次に気が付いたときは、どこかにトラックを停めて膝ぐらいの高さのガスボンベを運んでいるところだった。それがまた急斜面を登って、しかもそこを流れてる石がゴロゴロした小川の向こうに持ってかなくちゃならないということで随分とまあ難儀していた。
マジかー、どうしよ…と思ったところまでは覚えている。
その次は場面が変わっていて、母とどこかに出かけようとしていた。さあ行こうか、と着替えを済ませたところで小中と同級生で小学校のころはよく遊んでたカネコ君から電話がかかってきて
「おーい、何やってるんだよ。待ってたのに」
と言われてしまった。そうか、約束してたんだ。
母に、ごめんカネコ君とこ行くから!と言って車に乗り込んだ。
向かった先はこれまた山のふもとにある田舎町。
現実のカネコ君の家は私の家から…大きな交差点で信号に捕まらなければ多分徒歩3分ぐらいのところにあるお店屋さんで、駅前の目抜き通りにあるのだが…。
なんだか長閑なところの一軒家がそうだ、という記憶がまた確かにあった。今でも脳裏に、その時に思い浮かべた夢の中にしかない誰かの実家、の画が残っている。生垣に囲まれた紺色の屋根をした2階建ての割と大きめの家で、車庫に赤い車が停まっていた。
その辺りから何故か徒歩になっていて、隣に何故か中学の同級生で同じ柔道部だったダイゾーが居た。彼は名前がホントに大三(だいぞう)君で、よくつるんでいた仲間の一人だった。色黒デブの私と違って色白ぽっちゃりデブだった彼はドンくさいところもあったし女子からの人気はイマイチだったが、仲間内からは好かれていていつも一緒にいた。
そんな大ちゃんは中学こそ一緒だがカネコ君とは多分、面識もないはずだ。
私にドロップキックをされていたところぐらいは見ていたかもしれないが…。
その大ちゃん、何故か道案内を買って出てくれて、しかもその辺りの事をよく知っている。
緑地公園のわき道を抜けていくと近道だとか、高速道路の高架をくぐって行くと早いとか。
その高速道路はおそらく東名高速で、この辺りの地形のモデルは豊橋とか豊川の、高速道路沿いの景色だと思われる。緑の多い景色をポクポク歩くが、高架をくぐった先で何か催し物をしている。イカついお兄様方が大勢いる…どうしよう、と思ったその時、中でも一番背が高くておっかないお兄さんがやってきて、今日ここはモデルガンの試射会があるから危ないですよ、と案外優しく教えてくれた。
モデルガンの試射会ってなんだそりゃ、と思うけど、まあそうだったんだろう。
去り際に大ちゃんが
「今の、ニシヤマサンだったね……」
と言った。誰だ。
結局その辺りから夢も有耶無耶になってきて、延々下りのループする坂道(伊豆あたりにあったループ橋みたいな山の斜面)を歩いている辺りで徐々に目が覚めていった。
最初、夢と現実があまりハッキリしてなくて、ぼんやりしてたら目覚ましが鳴った。
とまあ、そういう夢だった。
私はこういう突拍子もない夢をよく見る上に、何故だか暫く覚えているしこうして思い出していると芋づる式に発掘されてくるので面白い。自分では。
こういうのが頭クルクルパー小説あらためシュール文学の佐野ワールドに活かしていければと思う次第。
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