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沙さ綺ゆがみさんの牛蒡の獄を買いましたm
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ツイッターで霧隠サブロー先生やジェントルメン中村先生、しちみ楼先生と同時期に知った沙さ綺ゆがみ先生の同人誌をやっと購入できました。
ホラー漫画を描く人たちの集まりがあって、そこで一緒に活動されている方らしい…くらいしかわからなかったのですが作品のインパクトは抜群で。
難解を通り越して何回読んでもよくわからない、けど、そのまま素直に読めば面白いし、結局そのなんだかよくわからない感覚だけが残る。
世の中の「なんだかよくわからないこと」というのは、理由や事情が分からないから怖いってことが多くて。だからミステリーもホラーもちゃんとそれを解明しに行くじゃないですか。
でも、沙さ綺ゆがみ先生の世界では完全放置。読者もキャラもどこまでも放り出されてしまう。だから一番恐ろしい。
そんな異才しか放たない沙さ綺ゆがみ先生の作品。いつも遠くのギャラリーなどで絵が展示販売されているので、一度何か欲しいなあと思っておりました。
今回の本のタイトルは
「牛蒡の獄」
なんのこっちゃわかりませんが表紙のイラストも若い女性が何かの飛沫を浴びつつ、トゲトゲの舌を垂らしているという…
通信販売をお願いしたサイト「書肆鯖」さんからのメールでさえ
困惑されるかと思います
と添えられているくらいの作品。届いて読んでみてビックリ。
ホントに困惑しまくり。
何度読んでもわからない。でも、何度読んでも面白い。
基本的に何かを見たり読んだりしたあとの文章ではネタバレや核心についての言及をしないように気を付けているつもりだけれど…この作品だけは例外でした。
気のつけようがないんですもの。
凄いよ、ホント。
冒頭からティンクルベリー(とっても可愛いが物凄いクソな意味の言葉だ)で始まり、ストーカー、儀式、逃亡が始まる。
特に脈絡らしいものは無いのに、首の皮一枚で繋がっているかのような物語。
そして牛蒡が届いて壊れる家族
なんとなく、予想は出来る。でも確信は出来ない。
ああ、この子はつまりこの男の…
意味不明なことを、意味不明なまま、意味不明に描く
というのは技術とも思考とも影響とも違う、別次元の高度なセンスが必要になる。
デヴィッド・リンチや江戸川乱歩みたいな感じで、それすら一部の人間にしか受け入れられないし、本当にわかる人なんているのかすらわからない。
ただ、自分の解釈が気持ちよくて好きになっているだけかもしれない。
ただ、目の前の意味不明な世界と物語に耽溺しているのかもしれない。
だけどそれって物凄い高度で豊かなことだと思うのだ。
沙さ綺ゆがみさんの作品は意味不明な描写が多い反面、どこか愛嬌があったり洒落た言い回しが飛び出したりして、魅力的なキャラも多い。
絵柄やグロテスクな描写で好みは分かれるところだろうけども、少なくとも私はいい買い物をさせて頂いたと思っております。
牛蒡が届いたら、よく煮込もうと思いますm
ホラー漫画を描く人たちの集まりがあって、そこで一緒に活動されている方らしい…くらいしかわからなかったのですが作品のインパクトは抜群で。
難解を通り越して何回読んでもよくわからない、けど、そのまま素直に読めば面白いし、結局そのなんだかよくわからない感覚だけが残る。
世の中の「なんだかよくわからないこと」というのは、理由や事情が分からないから怖いってことが多くて。だからミステリーもホラーもちゃんとそれを解明しに行くじゃないですか。
でも、沙さ綺ゆがみ先生の世界では完全放置。読者もキャラもどこまでも放り出されてしまう。だから一番恐ろしい。
そんな異才しか放たない沙さ綺ゆがみ先生の作品。いつも遠くのギャラリーなどで絵が展示販売されているので、一度何か欲しいなあと思っておりました。
今回の本のタイトルは
「牛蒡の獄」
なんのこっちゃわかりませんが表紙のイラストも若い女性が何かの飛沫を浴びつつ、トゲトゲの舌を垂らしているという…
通信販売をお願いしたサイト「書肆鯖」さんからのメールでさえ
困惑されるかと思います
と添えられているくらいの作品。届いて読んでみてビックリ。
ホントに困惑しまくり。
何度読んでもわからない。でも、何度読んでも面白い。
基本的に何かを見たり読んだりしたあとの文章ではネタバレや核心についての言及をしないように気を付けているつもりだけれど…この作品だけは例外でした。
気のつけようがないんですもの。
凄いよ、ホント。
冒頭からティンクルベリー(とっても可愛いが物凄いクソな意味の言葉だ)で始まり、ストーカー、儀式、逃亡が始まる。
特に脈絡らしいものは無いのに、首の皮一枚で繋がっているかのような物語。
そして牛蒡が届いて壊れる家族
なんとなく、予想は出来る。でも確信は出来ない。
ああ、この子はつまりこの男の…
意味不明なことを、意味不明なまま、意味不明に描く
というのは技術とも思考とも影響とも違う、別次元の高度なセンスが必要になる。
デヴィッド・リンチや江戸川乱歩みたいな感じで、それすら一部の人間にしか受け入れられないし、本当にわかる人なんているのかすらわからない。
ただ、自分の解釈が気持ちよくて好きになっているだけかもしれない。
ただ、目の前の意味不明な世界と物語に耽溺しているのかもしれない。
だけどそれって物凄い高度で豊かなことだと思うのだ。
沙さ綺ゆがみさんの作品は意味不明な描写が多い反面、どこか愛嬌があったり洒落た言い回しが飛び出したりして、魅力的なキャラも多い。
絵柄やグロテスクな描写で好みは分かれるところだろうけども、少なくとも私はいい買い物をさせて頂いたと思っております。
牛蒡が届いたら、よく煮込もうと思いますm
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