不定期エッセイ キッドさんといっしょ。

第５７６回。ウォッチメン

最近、腕時計ってどうなんだろう。
メジャーなアイテムなんだろうか。
私は絶対に壊してしまうので、３２歳にもなって腕時計をしたことが殆どない。
絶対に壊すか、壊さなければ失くすとわかるまではちょくちょくつけていた。
小学校高学年とか中学生んときって背伸びするし、なんかデートのときとか。
でも結局そういう張り切ってるときって普段やらないことすると絶対に裏目に出るし、慣れない腕時計なんか大抵どっかに落とすか忘れてきて、そのままってことが…。

でね。
今なんかでもアップルウオッチとかあるし、腕時計型のウェアラブル端末とかあるわけで。
腕時計っていう概念は浸透してると思うんだ。
だけどもう完全に嗜好品になったよね。
ケータイ持ってればことは足りるしねえ。

時計って簡単なのかなんなのか、なんにでもくっ付いてて当たり前だし、あって困るもんじゃないって感じでさ。テレビ画面の片隅とか、道路の看板とか、なんにでも時計がある。
腕時計もしてれば幾らでも時刻が見られるわけだけど、全部狂ってるかもしれないって考えると凄いよね。
なんなんだそれは、っていう。

で腕時計。
私キッド３２歳が小学生ぐらいのときは腕時計もバリバリで、駅前に大きな腕時計と貴金属の量販店があった。それがウォッチマンというお店で、今回の表題はそれをジェントルメン中村先生っぽく書いてみた。
でこのウォッチマン。当時はそこかしこにお店があって、東海ローカルだったかもしれないけどコマーシャルや新聞広告なんかもバンバン流れてた。
豊橋の駅前にあったお店も４階建てで１階のショーケースには高価そうな時計がズラリ。
信じる者は得をする、信じられないこの値段♪
ウォーーーーッチマン♪
ってコマーシャルソングを今でも覚えている。
何でも金銭、値打が全て、経済信仰共同体・ナゴヤらしい言い草である（褒めている）
ナゴヤ人は貯金が好きだけどよ、経済に明るい証拠だでヨ、と、つボイノリオさんも歌っている。
むかし石川町に住んでた頃近所にいた華僑のオッチャンみてえな考え方でクールだぜ。
金銭感覚カッパカパのキッドさんも見習わないと。

腕時計なーーーー。
あと自宅の置き電話。固定電話ともいうか。
あれもコマーシャル見なくなったよな。
ちょっと前に、マイラインとか固定電話料金が安くなりますよ、みたいなコマーシャルやってた気がするけど、もうだいぶ前なんだろうなあ。
光ファイバーだのなんだの、最初は固定電話に使うイメージだったよな。電信柱ってのも要するに電話線だと思ってるんだけど今でもそうなのかね。ケーブルテレビとか携帯電話の加入特典にも、固定電話料金が安くなる！ってのが前は色々あったと思うけど今は
特典その１！
その２！！！
あと固定電話料金もお安くなりますけどね、まあね、最近は皆さんご自分の携帯電話をお持ちですので、まあこれはちょっと気持ち程度ですけども…
みたいな扱いじゃん？

腕時計も置き電話も携帯電話で全部事足りるって凄いけど、未来っぽさが微塵もなくなって逆にビンボくさかったり世知辛いなと感じるのは私だけだろうか。
よく話の通じないのを他人のせいにしがちな奴が電車に乗ってて腹いせみたいに
「最近の人間は電車に乗っててもスマホばかり見ている」
って言うけど新聞も時計もニュース番組も音楽プレーヤーも天気予報も乗換案内も全部これ１台で！っていう夢の機械が発明されただけのことなんだけどな。
使う奴らが進化してない！
ってデーモン閣下も歌ってるけど、つまりそういうことでさ。

腕時計って別になくても困らないけど、そういうご時世だからこそ身に着けるなら時計側の品質や価格や見た目のオサレ度合いも必要なのと、身に着ける側の気品だとかそういうもんもよりクローズアップされると思うんだよな。
似合ってない時計、似合ってない背広、似合ってない髪型、不釣り合いなお相手。
そう！あの頃のキッドさん…死にてえ。思い出すだけで穴があったら入りたい。
いや入れたい一心でお洒落してたんですよ！
猶更死ねばいいんだコイツ。お前だ佐野和哉。

ギューーーーーーーーーーーーーー！
はい死んだ！

閑話休題ブランニュー佐野和哉。
気が付くとウォッチマンもなくなって、名古屋清水口の美宝堂もなくなって、腕時計ってもんを大々的にコマーシャルしない世の中になった気がするんだけど私だけ？
いやでもまだ宝石の八神は健在か。
名古屋圏のローカルコマーシャルは昔から質屋さんとかが多くて、夜中なんか
大須のコメ兵、堀田商事、買いとり君でお馴染み質や鈴木
などなど盛んに流れている。
ブランドバーーーック、ブランドウォーーーッチ！高く買います真心でぇ～～～ぃ♪
なんてな。
そういうものを、こっちが買うより向こうに売る方が多いんだろうか。
本来高価で良質なものであればお得に買い物するほうがええがね！って私も思うし、別にそんな高い時計を買おうと思ったことがないからなあ。

でもナゴヤはごく一部の老若男女が異常な見栄っ張りで、生きてるうちに見栄を張り倒すこととシャカリキ働いて儲けることが至上命題みたいな人が未だにいるので、そういう人にはとにかくロレックスやピアジェ、カルティエなんかの時計も必需品なんだろうな。んでもってそういうナゴヤ的なガッハッハ系人間が買えばそれで十分なんだろう。経済的にも人間の器としても、本来不釣り合いな人間が下手に手を出すから無駄な揉め事とか変なマナーなんかが生まれるのは何も時計に限った話じゃないと思うし。

腕時計は、身に着ける側の器の問題！
結論！！

よし、カレーきしめん食べよう！