201 / 1,299
第202回。ハモネプで泣いてたブス山さんたちへのバラード
しおりを挟む
掲載日2017年 08月25日 01時00分
な!?
な!!!!!!!
ネプチューンが遠くに行ったなあ、と思ったもんだよ。
大体ああいう番組に出しゃばっていけるような図々しい奴なんかハモネプじゃなくったってしゃしゃり出てくるんだろうけど。問題は、それをお前の学校でもやろう!とか言い出すことなんだよ!!!!
STEPS!お前らもだ!!!!!
5、6、7、8!
じゃねえんだよ!
あー…これでキッドさんがどんな中学校生活を、どんな灰色にちょっと焦げ茶色と濃すぎてくどいピンクを煮しめたような色を塗ったくった中学生日記を書いてたかがよくわかると思うのですが。
そのピンクのほう。
同じネプチューンでもえらい違いだ、と思うほど好きだったなあ。
ネプ投げ。
冒頭でハモネプのことを今更言い出すってことは、こっちの話をするに決まってる。
私ゃ柔道部だったので巴投げには事欠かない。
そんなことに柔道の技を使うなって話だが、あんなものを見て真似するなってのが無理な話だ。
同じ部活で私のイッコ上の朝倉先輩は3年時にキャプテンを務めるほどの人物で小柄ながらしぶとい柔道をし、普段は気の優しい先輩だった。
で、同じ部活で私と朝倉先輩だけが、深夜のネプチューンの番組を見ていた。
おネプ!だったか、ネプい!だったか定かじゃないけど、どっちかでネプ投げのコーナーがあった。
というか他のコーナーを覚えてないや。
ある日の打ち込み稽古中に朝倉先輩が耳打ちをしてきた。
「佐野、ネプ投げ知ってるか」
「はい、ネプ投げ知ってます」
次の部活前の空き時間から、さっそく投げ込み用のマットをイソイソ敷いてネプ投げの研究が始まった。
知らない人も居ると思うので一応説明しておくと、ネプ投げってーのは、原田泰造さんこと原田大明神がミニスカートの可愛いお姉さんを巴投げにし、パンツを拝もうという企画である。こんなものを地上波で深夜に流していたのだ。
メディアの放送倫理だフェイクニュースが聞いてあきれる。メンドクサイ話は以上!
おぱんちゅ万歳(ばんじゃい)!
でね。
このネプ投げも、ただの巴投げでは中々おぱんちゅが拝みにくい。
そこで大明神が編み出したのがフェニックス投げだ。
フェニックス投げとは、巴投げにする瞬間に相手の股に自分の両足を差し込み、内側から開脚することで相手にも強制的に股を開かせ、そのまま後方に倒れ込む勢いで強引に投げ飛ばす技。
普通にやってみると結構難しい。
大明神の相手は若い女性で、しかもホリケンさん(何故か巫女装束だった)のアシストも付く。
こちとら投げるほうは中3男子、投げられるほうも中2男子である。普通にやったのでは技がかからない。
しかし!ネプ投げ2段の朝倉先輩の相手は、プロレスマニアの佐野君である。
飛んださ、自ら。取ったさ、受け身を。
何が悲しくて男同士でネプ投げ、しかもフェニックスったって柔道着だし。
でも、やるんだよ(使い方違うぞ、キッド)
投げ込みマットの上でずんぐりむっくりの男二人でくんずほぐれつ巴投げ。
朝倉先輩は元々巴投げが得意だったので、先ずは普通に。
こっちは簡単に出来たのでフェニックス。
こっちも足を開きながら自分で飛べば出来ちゃう。しかし
「佐野、それじゃダメだ」
自分で開脚させたいらしい。
試行錯誤を繰り返す事数分、足を引っかける位置と倒れ込むタイミングの問題をクリアするとなんとか形になってきた。
「佐野、出来たな」
「はい、出来ました」
朝倉大明神の誕生である。しかし先輩、しかもキャプテンでありながら後輩男子相手に練習に励む硬派っぷりとシャイっぷり。コレを堂々と、なんのいやらしさもなく女子にかけられる奴がネプ投げのロケ現場に居て、あとあとその弟や妹の不細工どもがハモネプなんかで歌ったり泣いたり出来るのだろう。
日陰者はいつもこうだ。
いや朝倉先輩が今どうしてらっしゃるかわかんないけど。
ちなみにそんなシャイボーイ&タフボーイ、トムキャットな朝倉先輩(いまどきTOM☆CATを何人わかるんだよって話はおいといて)が好きだったアイドルは、当時人気絶頂だったモーニング娘。の安倍なつみさんだった。
例によって打ち込み稽古中に
「佐野。安倍なつみ好きか」
「いえ、よくわかんないです」
「そうか・・・なっちはいいぞ」
という耳打ちをしたり(お前らは練習中に何してるんだ)、安倍なつみ愛を存分に伺った。
ちょうどキッドさんの周囲でモー娘。ファンが多かったので、ダブった安倍なつみさんのブロマイドやウチワなんかを譲ってもらい、朝倉先輩に献上したりしていた。
あれは喜んでもらえたな。
閑話休題。
ネプ投げのことにしろ、内村プロデュースや深夜ラジオにしろ、学年に数人だけ、校内でも何人かが知っていて。意外な人が意外な番組を好きだったりする。それが判明したときの感触ったらない。
ああ、この人友達だ!って思えて。
同じ部活に居たことは奇跡だったし、優しい先輩でよかったよ。
普段から話が合う人だったり、いいヒトばかりとも限らないから・・・。
メジャーな、オサレだったり青春真っ最中ゴーゴゴーって感じの番組が好きな奴に嫌な奴が多いと思うのは絶対数が多いからで、そういう奴はV6の皆さんが何か言わなくても学校へ行って未成年なりの主張が出来たりもするし、何もそれで不都合などないこととして世の中のVTRは回る。
芥子のはなぁーーーーーびぃーーーーーーらぁーーーーーーーー♪
さえずるひぃーーーーーばぁーーーーーーりぃーーーーーーーー♪
日陰者は孤独なつくしんぼとしてぽつねんと生きているから、ふとしたことで同士に出会うとうれしいんだ。
柔道部という甘酸っぱい青春から甘さだけを取り除いた酸っぱい時間の思い出話でした。
な!?
な!!!!!!!
ネプチューンが遠くに行ったなあ、と思ったもんだよ。
大体ああいう番組に出しゃばっていけるような図々しい奴なんかハモネプじゃなくったってしゃしゃり出てくるんだろうけど。問題は、それをお前の学校でもやろう!とか言い出すことなんだよ!!!!
STEPS!お前らもだ!!!!!
5、6、7、8!
じゃねえんだよ!
あー…これでキッドさんがどんな中学校生活を、どんな灰色にちょっと焦げ茶色と濃すぎてくどいピンクを煮しめたような色を塗ったくった中学生日記を書いてたかがよくわかると思うのですが。
そのピンクのほう。
同じネプチューンでもえらい違いだ、と思うほど好きだったなあ。
ネプ投げ。
冒頭でハモネプのことを今更言い出すってことは、こっちの話をするに決まってる。
私ゃ柔道部だったので巴投げには事欠かない。
そんなことに柔道の技を使うなって話だが、あんなものを見て真似するなってのが無理な話だ。
同じ部活で私のイッコ上の朝倉先輩は3年時にキャプテンを務めるほどの人物で小柄ながらしぶとい柔道をし、普段は気の優しい先輩だった。
で、同じ部活で私と朝倉先輩だけが、深夜のネプチューンの番組を見ていた。
おネプ!だったか、ネプい!だったか定かじゃないけど、どっちかでネプ投げのコーナーがあった。
というか他のコーナーを覚えてないや。
ある日の打ち込み稽古中に朝倉先輩が耳打ちをしてきた。
「佐野、ネプ投げ知ってるか」
「はい、ネプ投げ知ってます」
次の部活前の空き時間から、さっそく投げ込み用のマットをイソイソ敷いてネプ投げの研究が始まった。
知らない人も居ると思うので一応説明しておくと、ネプ投げってーのは、原田泰造さんこと原田大明神がミニスカートの可愛いお姉さんを巴投げにし、パンツを拝もうという企画である。こんなものを地上波で深夜に流していたのだ。
メディアの放送倫理だフェイクニュースが聞いてあきれる。メンドクサイ話は以上!
おぱんちゅ万歳(ばんじゃい)!
でね。
このネプ投げも、ただの巴投げでは中々おぱんちゅが拝みにくい。
そこで大明神が編み出したのがフェニックス投げだ。
フェニックス投げとは、巴投げにする瞬間に相手の股に自分の両足を差し込み、内側から開脚することで相手にも強制的に股を開かせ、そのまま後方に倒れ込む勢いで強引に投げ飛ばす技。
普通にやってみると結構難しい。
大明神の相手は若い女性で、しかもホリケンさん(何故か巫女装束だった)のアシストも付く。
こちとら投げるほうは中3男子、投げられるほうも中2男子である。普通にやったのでは技がかからない。
しかし!ネプ投げ2段の朝倉先輩の相手は、プロレスマニアの佐野君である。
飛んださ、自ら。取ったさ、受け身を。
何が悲しくて男同士でネプ投げ、しかもフェニックスったって柔道着だし。
でも、やるんだよ(使い方違うぞ、キッド)
投げ込みマットの上でずんぐりむっくりの男二人でくんずほぐれつ巴投げ。
朝倉先輩は元々巴投げが得意だったので、先ずは普通に。
こっちは簡単に出来たのでフェニックス。
こっちも足を開きながら自分で飛べば出来ちゃう。しかし
「佐野、それじゃダメだ」
自分で開脚させたいらしい。
試行錯誤を繰り返す事数分、足を引っかける位置と倒れ込むタイミングの問題をクリアするとなんとか形になってきた。
「佐野、出来たな」
「はい、出来ました」
朝倉大明神の誕生である。しかし先輩、しかもキャプテンでありながら後輩男子相手に練習に励む硬派っぷりとシャイっぷり。コレを堂々と、なんのいやらしさもなく女子にかけられる奴がネプ投げのロケ現場に居て、あとあとその弟や妹の不細工どもがハモネプなんかで歌ったり泣いたり出来るのだろう。
日陰者はいつもこうだ。
いや朝倉先輩が今どうしてらっしゃるかわかんないけど。
ちなみにそんなシャイボーイ&タフボーイ、トムキャットな朝倉先輩(いまどきTOM☆CATを何人わかるんだよって話はおいといて)が好きだったアイドルは、当時人気絶頂だったモーニング娘。の安倍なつみさんだった。
例によって打ち込み稽古中に
「佐野。安倍なつみ好きか」
「いえ、よくわかんないです」
「そうか・・・なっちはいいぞ」
という耳打ちをしたり(お前らは練習中に何してるんだ)、安倍なつみ愛を存分に伺った。
ちょうどキッドさんの周囲でモー娘。ファンが多かったので、ダブった安倍なつみさんのブロマイドやウチワなんかを譲ってもらい、朝倉先輩に献上したりしていた。
あれは喜んでもらえたな。
閑話休題。
ネプ投げのことにしろ、内村プロデュースや深夜ラジオにしろ、学年に数人だけ、校内でも何人かが知っていて。意外な人が意外な番組を好きだったりする。それが判明したときの感触ったらない。
ああ、この人友達だ!って思えて。
同じ部活に居たことは奇跡だったし、優しい先輩でよかったよ。
普段から話が合う人だったり、いいヒトばかりとも限らないから・・・。
メジャーな、オサレだったり青春真っ最中ゴーゴゴーって感じの番組が好きな奴に嫌な奴が多いと思うのは絶対数が多いからで、そういう奴はV6の皆さんが何か言わなくても学校へ行って未成年なりの主張が出来たりもするし、何もそれで不都合などないこととして世の中のVTRは回る。
芥子のはなぁーーーーーびぃーーーーーーらぁーーーーーーーー♪
さえずるひぃーーーーーばぁーーーーーーりぃーーーーーーーー♪
日陰者は孤独なつくしんぼとしてぽつねんと生きているから、ふとしたことで同士に出会うとうれしいんだ。
柔道部という甘酸っぱい青春から甘さだけを取り除いた酸っぱい時間の思い出話でした。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
13歳女子は男友達のためヌードモデルになる
矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる