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5月5日大衆プロレス松山座観戦記 第7試合 前編
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めいんいべんと
男子六人タッグマッチ1/60
松山勘十郎座長
堀口元気選手
CHANGO選手
vs
スペル・シーサー選手
松山ポンポン選手
江利川祐選手
ついにこの試合がやってきた。
校長不在となった5月公演、起死回生のメインイベントは校長が校長と呼ばれるアイデンティティそのもの
イデオロギーとかイズムとかそんなわかったようなわかんないような横文字が好きな人はそう呼ぶかもしれない
だけどもっと簡単でステキな日本語がある
竹馬の友
という
今年は闘龍門20周年、正確にはメキシコに闘龍門が設立されたのちに日本で闘龍門ジャパンが誕生して20年。今回のメインイベントも様々な世代が揃い踏みすることになった
私はドラゴンゲートと闘龍門が分離してすぐの入門だったため神戸の闘龍門ジャパン道場を経験していない。だから、第〇期生という呼び方が無い。ちなみに闘龍門のウィキペディアに載っている花岡大輔選手こと花岡君は私の同期なので14期生というのは誤りである
私たちのときは2005年前期入門、みたいな長い言い方をしていた
きっと私なんかじゃ神戸に行ってたらメキシコに渡ることすらなかったと思う。まあ行かなきゃ行かなかったでメキシコに渡っただけで終わってしまったわけだけれど
古くは一桁前半、そして座長やCHANGO選手、松山ポンポン選手は13期、14期と続く。連綿と続く龍の血脈を辿っていくと様々に枝分かれして、その一つの支流のなかに我らが大衆プロレス松山座もあって、私はその座長である松山勘十郎さんにくっついて今でもプロレスが好きでいる
とまあ、そんな背景があってのメインイベント
CHANGOさんは相変わらず飄々としながらも長い前髪の奥から虎視眈々と獲物を狙う
CHANGO(チャンゴ)とはスペイン語で猿という意味で、文字通り試合をひっかきまわしていく。今回も入場時にはスプレーを噴射していたが、あれは殺虫剤なんだろうか……なんかそんな匂いがした。ちなみにスマホを構えていたら、こっちをチラっと向いてくれた
そして二番目には早くも座長が登場。出場する先輩方への敬意を感じる。リングに降り注ぐ色とりどりの紙テープは会場で熱心なファンの方が配っていたので私も受け取って投げさせていただいた
一人で幾つも巻いて袋詰めして配って……本当に頭が下がる思いです
何度も投げていると紙テープもコツが掴めてくる。端っこを抑えながら握って、手首のスナップで押し出すように投げると綺麗にシュルシュルシュルと飛んで行くのだ
青コーナー陣営最後の入場は2期生の堀口元気選手。私が最初に見たころはサーファーだったが、イメージチェンジを果たして長らく定着した「H.A.G.Eコール」で威勢よく登場
なんと顔には歌舞伎メイク
試合中も
そろり、そろり!
とリングを歩きまわる大サービスぶり。細身ながらキレッキレの肉体美ときらびやかなコスチュームがひと際目立っていた
赤コーナー陣営は一期生であり闘龍門設立当時からすでに現役であったスペル・シーサー選手。闘龍門ジャパンを経由した選手の皆さんにはコーチとしてまず最初にシーサー選手が指導を行ったことから、このなかでは最年長であり最大のキャリアを持つ。
江利川 祐選手は6期生ながら怪我によって長らくリハビリをし、2014年にデビューを果たした不屈の男。今回はメインイベントに堂々の登場となった。同じく6期生のスカイデJr選手のブログにもよく登場する
そして私が思う松山座の最高傑作、松山ポンポン選手は14期生
ツイッターでタグを見ても写真が多く軒並み高評価で、確かに動きと表情が豊かで映える選手だと思います
身体が大きく動きが素早く、見た目にもわかりやすいうえにニッコリ笑うと可愛いという反則級のインパクト。以外にもこのカードでは一番後輩ということになるのではなかろうか
試合は座長とシーサー選手でスタート
ガッチリ握手をしてまずは基本の基本から。恐らく、プロレス団体が公開練習をしたらこういう光景が見られるのではないか、という粘り気のあるじっくりした攻防
組んで、押して、手首や関節をとって
プロレスとは戦いを見せる競技であり、戦いで魅せる娯楽である
スポーツ・エンターテイメントとはうまいことを言ったものだが、つまるところ対戦相手とも仲間ともお客さんとも戦えなければ話にならない。そしてそのための基礎的な素養が試される攻防そのものでまずお客さんを掴んでしまうことこそが、闘龍門出身者の底知れぬポテンシャルを持っている何よりの証拠であると言える
直接の先輩だからヨイショするわけじゃないけど、松山勘十郎座長ほど練習好きで体力のある人はなかなかいない。私は入門したばかりのころ、体重だけなら当時の勘十郎さんより重たかったしある程度の格闘技経験はあった。だけど、まだ基礎の基礎であるアマチュアレスリングのスパーリングで全く歯が立たずコロンコロン転ばされた。リングの上で立ってる時間より抑え込まれて這いつくばってる時間のが確実に長かった
そのあと個別に筋トレやスパーリングで稽古をつけて頂いたときもスクワット500回で音を上げた私を見て笑いながら
「あと100か~い♪」
と、追加でスクワットをしていたぐらいだ
今はプロレスの激しい動き、派手な技に加えて試合中ずっと誰よりも声を張り上げて喋ったり叫んだりしている
よく体育の持久走がかったるいんでズベズベ走りながら一緒にスベズベしている友達と喋ってても、1キロもズベらないうちに息が上がってしまう。が、座長は試合をしながらお客さんや対戦相手とも対話をし試合を盛り上げているのだ。よほどのスタミナがないとそうは出来ない
たまに座長の体型だけを見たり試合を見たことのない奴の偏見で全然トレーニングしてないとか強いわけがないとかいうけど、そもそもプロレスラーが強いのなんか当たり前だし人間がみんな見た目で判断できるような実力しか持ってないならアンドレ・ザ・ジャイアント以降の人類なんかみんな弱いってことになるじゃないか
話はそれるわ文字数は超えるわでエライことになってしまった
続きと詳しい話は明日!
男子六人タッグマッチ1/60
松山勘十郎座長
堀口元気選手
CHANGO選手
vs
スペル・シーサー選手
松山ポンポン選手
江利川祐選手
ついにこの試合がやってきた。
校長不在となった5月公演、起死回生のメインイベントは校長が校長と呼ばれるアイデンティティそのもの
イデオロギーとかイズムとかそんなわかったようなわかんないような横文字が好きな人はそう呼ぶかもしれない
だけどもっと簡単でステキな日本語がある
竹馬の友
という
今年は闘龍門20周年、正確にはメキシコに闘龍門が設立されたのちに日本で闘龍門ジャパンが誕生して20年。今回のメインイベントも様々な世代が揃い踏みすることになった
私はドラゴンゲートと闘龍門が分離してすぐの入門だったため神戸の闘龍門ジャパン道場を経験していない。だから、第〇期生という呼び方が無い。ちなみに闘龍門のウィキペディアに載っている花岡大輔選手こと花岡君は私の同期なので14期生というのは誤りである
私たちのときは2005年前期入門、みたいな長い言い方をしていた
きっと私なんかじゃ神戸に行ってたらメキシコに渡ることすらなかったと思う。まあ行かなきゃ行かなかったでメキシコに渡っただけで終わってしまったわけだけれど
古くは一桁前半、そして座長やCHANGO選手、松山ポンポン選手は13期、14期と続く。連綿と続く龍の血脈を辿っていくと様々に枝分かれして、その一つの支流のなかに我らが大衆プロレス松山座もあって、私はその座長である松山勘十郎さんにくっついて今でもプロレスが好きでいる
とまあ、そんな背景があってのメインイベント
CHANGOさんは相変わらず飄々としながらも長い前髪の奥から虎視眈々と獲物を狙う
CHANGO(チャンゴ)とはスペイン語で猿という意味で、文字通り試合をひっかきまわしていく。今回も入場時にはスプレーを噴射していたが、あれは殺虫剤なんだろうか……なんかそんな匂いがした。ちなみにスマホを構えていたら、こっちをチラっと向いてくれた
そして二番目には早くも座長が登場。出場する先輩方への敬意を感じる。リングに降り注ぐ色とりどりの紙テープは会場で熱心なファンの方が配っていたので私も受け取って投げさせていただいた
一人で幾つも巻いて袋詰めして配って……本当に頭が下がる思いです
何度も投げていると紙テープもコツが掴めてくる。端っこを抑えながら握って、手首のスナップで押し出すように投げると綺麗にシュルシュルシュルと飛んで行くのだ
青コーナー陣営最後の入場は2期生の堀口元気選手。私が最初に見たころはサーファーだったが、イメージチェンジを果たして長らく定着した「H.A.G.Eコール」で威勢よく登場
なんと顔には歌舞伎メイク
試合中も
そろり、そろり!
とリングを歩きまわる大サービスぶり。細身ながらキレッキレの肉体美ときらびやかなコスチュームがひと際目立っていた
赤コーナー陣営は一期生であり闘龍門設立当時からすでに現役であったスペル・シーサー選手。闘龍門ジャパンを経由した選手の皆さんにはコーチとしてまず最初にシーサー選手が指導を行ったことから、このなかでは最年長であり最大のキャリアを持つ。
江利川 祐選手は6期生ながら怪我によって長らくリハビリをし、2014年にデビューを果たした不屈の男。今回はメインイベントに堂々の登場となった。同じく6期生のスカイデJr選手のブログにもよく登場する
そして私が思う松山座の最高傑作、松山ポンポン選手は14期生
ツイッターでタグを見ても写真が多く軒並み高評価で、確かに動きと表情が豊かで映える選手だと思います
身体が大きく動きが素早く、見た目にもわかりやすいうえにニッコリ笑うと可愛いという反則級のインパクト。以外にもこのカードでは一番後輩ということになるのではなかろうか
試合は座長とシーサー選手でスタート
ガッチリ握手をしてまずは基本の基本から。恐らく、プロレス団体が公開練習をしたらこういう光景が見られるのではないか、という粘り気のあるじっくりした攻防
組んで、押して、手首や関節をとって
プロレスとは戦いを見せる競技であり、戦いで魅せる娯楽である
スポーツ・エンターテイメントとはうまいことを言ったものだが、つまるところ対戦相手とも仲間ともお客さんとも戦えなければ話にならない。そしてそのための基礎的な素養が試される攻防そのものでまずお客さんを掴んでしまうことこそが、闘龍門出身者の底知れぬポテンシャルを持っている何よりの証拠であると言える
直接の先輩だからヨイショするわけじゃないけど、松山勘十郎座長ほど練習好きで体力のある人はなかなかいない。私は入門したばかりのころ、体重だけなら当時の勘十郎さんより重たかったしある程度の格闘技経験はあった。だけど、まだ基礎の基礎であるアマチュアレスリングのスパーリングで全く歯が立たずコロンコロン転ばされた。リングの上で立ってる時間より抑え込まれて這いつくばってる時間のが確実に長かった
そのあと個別に筋トレやスパーリングで稽古をつけて頂いたときもスクワット500回で音を上げた私を見て笑いながら
「あと100か~い♪」
と、追加でスクワットをしていたぐらいだ
今はプロレスの激しい動き、派手な技に加えて試合中ずっと誰よりも声を張り上げて喋ったり叫んだりしている
よく体育の持久走がかったるいんでズベズベ走りながら一緒にスベズベしている友達と喋ってても、1キロもズベらないうちに息が上がってしまう。が、座長は試合をしながらお客さんや対戦相手とも対話をし試合を盛り上げているのだ。よほどのスタミナがないとそうは出来ない
たまに座長の体型だけを見たり試合を見たことのない奴の偏見で全然トレーニングしてないとか強いわけがないとかいうけど、そもそもプロレスラーが強いのなんか当たり前だし人間がみんな見た目で判断できるような実力しか持ってないならアンドレ・ザ・ジャイアント以降の人類なんかみんな弱いってことになるじゃないか
話はそれるわ文字数は超えるわでエライことになってしまった
続きと詳しい話は明日!
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