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第39回。キッドさんの考える恐怖とは。

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掲載日2017年 03月16日 12時00分

ホラーって皆さんお好きですか?
私は大好きです。

読む、見る、聞く、あとたまに体験する。
この四点でもって恐怖を味わってきた私ですが、ひとつ最近気になる事があって。

女性。女性の、なんだかよくわからないものを見る時に…今までに色んな人?を見たけれど、一つだけ共通点があるんです。それは目。目が無いんですよ。みんな黒目ばかりというか、塗りつぶしたようになってて。
あの共通点ってなんなんだろ。女性の幽霊というか、よくわからないものに多い。

男性は、薄ぼんやりした影とか、漠然としているんだけど男性と判る、そんな感じが多いんだけど…黒目しかない、瞳のない女性ってよく見かけたんだよなあ。

自分の体験というものも、例えばよっぽど怖い映画や小説に当たるとそれに感化されたりもするんだろうね。
ホラー映画と言えば元祖と言われている「カリガリ博士」と言う映画を見たことがあるけど、あれは本当に怖かった。美しい悪夢を見ているような、うすら寒い恐怖。
それからゾンビ映画とかスプラッター、心霊、精神異常といろいろあったけど、カリガリ博士が一番嫌だなあ。

カリガリ博士って1920年代の凄く古い映画なんだけど、映画と言うものはずっと存在していて、今でもホラー映画って沢山出ている。
今じゃ作品によっちゃ原作レイ○プだの何だのと言われているけど、ブレードランナーも西部戦線異状なしも元は小説なんだよね、でそれが映画になり、今度はテレビゲームとして反映される。
脈々と受け継がれる恐怖。SIRENなんか、ほんとにほんとにとことん救いが無くって、怖いしグロいし気持ち悪い。でもあれ面白いんだよな。はにゅうそば、食ってみたくはないけどさ。

こういった人間が感じてきた恐怖の文化の中で、その欠片や断片が、私の中の心の暗がりにも根を張って。
今でも種をまいては虫を知らせている気がしてならないのです。

最近、また恐怖映画や小説を欲しているのは、私自身が恐怖に引きずられているから。
そんな気がして。


こっから現在。
うわ!短い!!
全部合わせて900文字も無かった。
当時はこんなに短くて、とりとめもない話をしてたんですね。
深夜1時2000文字の形が定着するのはこのもうちょい後で、このエッセイでたまに名前が出る
姉さん
こと千夏さんのアドバイスを頂いてからになります。

表題。
恐怖とは、というもののサラっと話しちゃってますが、ここで言いたかったのはこのあとどっかで書いてるかも知れないけど、人間の恐怖というのもはある程度アイコン化されていて、これまで伝わってきたもの、見たもの、聞いたものを
ナニカヨクワカラナイモノ
をキャッチした時に脳が処理するためにそれに当てはめている、という私なりの考え方でした。
パソコンで言えば新しいプログラムをインストールするときに自分のハードディスクの中にある画像やデータから属性を当てはめてそれにふさわしいソフトで読み取ってアイコン画像を当てはめる。という操作に似ていて、それで黒目のない女という共通点が多くなることや、かつて見たホラー映画の描写などと類似した現象に出くわすのではないか、と。
そういうこと。
恐怖、という感情はずっと連綿と遺伝子に刻み込まれているもので。
先天的なものと、あとから知識や経験として書き加えられたものがあって。
その両方が渾然一体を成してナニカヨクワカラナイモノ、をカタチあるものとして捉えてしまう。
それが恐怖体験というものになるのではないか、と思っております。
私の書くホラー小説には、主人公が全く心霊の類を目撃しないお話も幾つかあるのですが、それにはこうした考えが無意識のうちに働いて作られているのかも知れません。
世の中には不思議なことが沢山あって、それはもう計算とか作り話で収まるような想像の範疇を超えちゃってる偶然の産物だったり思いこみの力だったり…もう考えるより素直に受け取った方がいいんだろうなって感じの出来事なんだと思うんです。
ただそれを脳で処理するのに、やっぱりデータの量は多い方がいいし、そのための読書や映画鑑賞など文化に触れるという経験そのものが必要なわけで。
そうした素養が、さらなる想像や構築を産み出していって、新たな文化的側面からの恐怖へのアプローチが日々生まれるんじゃないかねえ。

結論として私の考える恐怖とは、結局は娯楽として昇華して消化するものであって、見えないものを見えると言い張るのではなく、頭の中でアイコン化することで楽しむためのものであって。
災害や暴力に対する恐怖をなるべく感じず、そうした娯楽としての恐怖を楽しみ、またその作り手として私も末席に加えて頂ければこれ幸い、ということで御座います。

あと30文字ぐらいどうにか埋まらねえかな…。
2000文字までちょっと伸ばしてみた。蛇足かね。
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