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第6回。マチルダ、腹痛が治って何よりだ。

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なんでこんなタイトルつけたんだろう?
映画「レオン」に出てくるセリフです。たぶん

掲載日2017年 02月07日 20時35分

読書が好きだ。最近、家にある本はあらかた読み尽くしてしまったので、また新しい本を仕入れた所で。
他にも色々と欲しい本ばかりが溜まってゆく。

一番欲しいのは(これを載せる時には買ってるかもしんない)金正男氏へのインタビューやメールでのやり取りを元にした「父・金正日と私」と、俳優の古谷敏さんの「ウルトラマンになった男」だな。北朝鮮関連の本は、後継者問題の時にある程度買って読んでみたけど…他にも知りたいことがずっとくすぶっている。
特撮関係は、オハナシや怪獣なんかはほとんどアタマに入っているので、裏方の話をもっと知りたいと思っているところ。特にウルトラマン関係に関しては、アンチラ星人とチブル星人とクール星人とガッツ星人とメフィラス星人(初代)を足してナックル星人とプレッシャー星人で割ったぐらいの知識があるつもりだ。
メビウスに出て来たメフィラス星人は、初代と同一人物であってほしかったなー。マックスにはセブンに出て来たメトロン星人が身体の真ん中を縫われて出て来たけども。
なぜそんな登場の仕方をするのか気になった人は、まずウルトラセブン第8話「狙われた街」をご覧いただきたい。

それはさておき、最近は椎名誠さんの赤マントシリーズがちょっとグチっぽく感じてしまうなあ。この人の本があったから、多分私はきっとグレ無かったんだと思うんだけどなあ。

椎名さんの本、最初に読んだのは「あやしい探検隊・海で笑う」だった。
母親が椎名さんのファンで沢山文庫本を持っていたので、「この人はプロレスが好きで世界中を旅して本を書いてるから読んでみろ」と一冊貸してくれたのだ。そういう誘い文句なら喰い付くだろうという母親のもくろみは見事に当たったわけで。
もっとずっと小さいころから色々な図鑑とか電車の時刻表を見るのは好きだったけど、いわゆる小説だとか紀行ものを読もうとは思わなくって。だって難しそうだったし、学校の教科書に載ってるのなんかつまんないでしょ。

で、この椎名さんの本を読んで、面白いし写真もいっぱい載ってるし、文章も柔らかくて良かったもんだから、他にも沢山読むようになった。
その同じぐらいの時期に、母親が持ってる文庫本の本棚を漁っている時に見つけたのが「どくとるマンボウ航海記」だった。これは北杜夫さんという方が書いたもので、今からざっと50年ぐらい前に水産庁の調査船に乗ってアジア、アフリカ、そしてヨーロッパを回って来たその記録…というより船での毎日を書き記したエッセイのようなものだった。
これも面白くって面白くって。

メンドクサイハナシは割愛してひと言でいうと、この時期(小学5年生ぐらいから)の我が家の家庭環境は【文字通り最悪】だった。まるで民主党政権にナチスと中国共産党とを足して北朝鮮で割ったみたいな(この手の表現が多いな今回)毎日が続いていた。

そういう多感で敏感で純真で単純な時期(今もだけど)に、こういった世界を旅する明るい本に出会ったことは、僥倖だったというに値する。

シーナさんとまんぼう先生が具体的印象的爆裂問答無用的なアンバイで「世界は広い」という事を、楽しく柔らかく教えてくれたのだ。こんなところ(学校や家庭)でウジウジしてちゃ勿体ない、もういざとなったら何処か遠くへ行っちゃえ!と、思った。

紆余曲折の末、有難い事に友達が増えて、腕っぷしも多少は上がって、オカネを貯めて本当に短い間だけどメキシコに行くことも出来た。まあ、行っただけ、なんだけども・・・。

あのままヤサグレて中途半端で筋の通らない喧嘩や反抗ばかりしていたら、今頃自分はどうなってただろう。時々ぞっとする。
どうしても暗いイメージのブンガクというものに、明るさや逞しさもあるんだ!と教えてくれた椎名さんの本も、ドン暗くて息づまるようなものや、苦悩とか葛藤とかがこっちにも伝播するようなものがあって。でも、その頃には他にも色んな本を読むようになったし、自分でも文章を書くようになっていたから、それはそれで参考になっていると思うのだ。

ちなみに私が椎名さんの本で一番好きなのは
「パタゴニア~あるいは風とタンポポの物語り~」
なんだけど、これは一見旅モノでありながら、中身は変わりゆく家庭や仕事と自分に板挟みになった、椎名さんの慟哭が詰まっているのである。

私も今、夢を諦めてサラリーマンだ。
椎名さんは、長年サラリーマンを続けて作家になって、作家になった事での苦しみを意識するようになった、その苦しみが、パタゴニアの旅行記を通して伝わってくる。
オトコが後生大事に抱える子供じみた夢や理想、しがらみ、いろんなモノゴトには、いつか必ず決着を付けなくてはならない(←まあこれは美輪明宏さんの受け売りだけども)。
そういう意味でも、この本はいまだに私の励みになったり、イマシメになったりしてくれているのだ。
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