4 / 4
取材
しおりを挟む
◆◆◆◆◆
「待って…まだ、落ちないで…
ほら…薬…念のために飲んで
ん、イイコ……おやすみ」
×××××
『続きまして、瀬名製薬から新たに発売された抑制剤が話題となってます…』
ーーガチャ
「あ、おはよ…と言ってももう夜だけど」
「おはよう…ございます…」
「お腹すいたでしょ?freeからテイクアウトしてきたから、先にお風呂入ってきな」
一応、綺麗にしてあげたけど、まぁいろいろと…ねぇ
「はい…」
麻穂は、まだ寝ぼけてる様子でフラフラしながら浴室へ向かった。
「中で寝なきゃいいけど…」
『…今回、開発責任者の瀬名渚さんは瀬名製薬の……』
何気なくつけてたテレビから自分の名前が聞こえた。
「そういえば、この前…」
『…取材の模様は次回特集にて放送いたします』
取材受けたわ…
瀬名製薬。
その名の通りうちの会社で、歴史は結構長い。
現取締役は私の母。
私は主に第3の性に関する医薬品の開発部に所属している。
今回は、Ωとαの抑制剤の新薬で副作用が少なく効き目が高いと好評だ。
『しかし、瀬名渚さんはαの中でも幼い頃からいろいろと有名でしたが…』
「まあ、ズルしてるからね…」
人の何倍も生きてますから
もう、何回この人生を繰り返してるか覚えてない。
ただ、薬に関しての知識は死に戻る度に重ねられるので前回の人生よりはるかに早く薬の開発が進む。
死に戻りの唯一の利点だ。
お陰で今世でやっと【運命の番】に抗える特効薬ができた。
と、いっても私と希星限定で副作用がかなりあるが…でも、今のところ希星に私が【希星の運命の番】だと認識されていない。
【運命の番】とはお互いが出会っても、相手のフェロモンを認識しなければ抗えるのではないか…そう思うようになって試行錯誤を繰り返した。
希星に気づかれなければいい…
たとえ、私にどんな副作用があろうとも…
もう…あの子に逢えなくても…
『今回、取材をしていかがでしたか?』
『そうですね。初めての取材でとても緊張しましたが、瀬名さんがなんでもお答えしてくれて…特に運命の番について訊いた時に呪いだと仰っていたのが印象に残ってますね』
『呪いですか?』
『はい。同じαの私は素敵な事だと思っているので…正反対のお答えだったので驚きました』
おっと…これは荒れる…かな?
確か、本業はモデルで最近キャスターもやり始めたとか言ってたこの女性。
ちょいちょい言葉遣いがおかしいなとは思ったけど、それが故意なのかどうかはわからないけれど。
近頃、ある有名人が【運命の番】に出逢って番になったと連日話題になっている。
まぁ、別に私は叩かれてもいいんだけど…新薬や瀬名製薬まで叩かれるのはよろしくない
特集も変な編集されてないといいけど…
「でも、まぁそれはうちの母が許さないか
さて、そろそろ温めようかな?」
そして、麻穂の様子を見に行こう。
たぶん、寝てる…
×××××
『ごめん…どうしても無理なんだ…
彼じゃなきゃ…』
ああ、これは…
『渚が悪いんじゃない
俺が…』
一番古い記憶だ
【運命の番】には抗えない。
一般的な【番】とは違い、解放させたくても出来ない。
ソレを絶対に赦さない
でも、心までは縛れなくて…
身体と心が反発し続ければいつか心が壊れてしまう。
だから、希星は心が壊れてしまう前に…
私達の元から消えてしまった。
◆◆◆◆◆
「待って…まだ、落ちないで…
ほら…薬…念のために飲んで
ん、イイコ……おやすみ」
×××××
『続きまして、瀬名製薬から新たに発売された抑制剤が話題となってます…』
ーーガチャ
「あ、おはよ…と言ってももう夜だけど」
「おはよう…ございます…」
「お腹すいたでしょ?freeからテイクアウトしてきたから、先にお風呂入ってきな」
一応、綺麗にしてあげたけど、まぁいろいろと…ねぇ
「はい…」
麻穂は、まだ寝ぼけてる様子でフラフラしながら浴室へ向かった。
「中で寝なきゃいいけど…」
『…今回、開発責任者の瀬名渚さんは瀬名製薬の……』
何気なくつけてたテレビから自分の名前が聞こえた。
「そういえば、この前…」
『…取材の模様は次回特集にて放送いたします』
取材受けたわ…
瀬名製薬。
その名の通りうちの会社で、歴史は結構長い。
現取締役は私の母。
私は主に第3の性に関する医薬品の開発部に所属している。
今回は、Ωとαの抑制剤の新薬で副作用が少なく効き目が高いと好評だ。
『しかし、瀬名渚さんはαの中でも幼い頃からいろいろと有名でしたが…』
「まあ、ズルしてるからね…」
人の何倍も生きてますから
もう、何回この人生を繰り返してるか覚えてない。
ただ、薬に関しての知識は死に戻る度に重ねられるので前回の人生よりはるかに早く薬の開発が進む。
死に戻りの唯一の利点だ。
お陰で今世でやっと【運命の番】に抗える特効薬ができた。
と、いっても私と希星限定で副作用がかなりあるが…でも、今のところ希星に私が【希星の運命の番】だと認識されていない。
【運命の番】とはお互いが出会っても、相手のフェロモンを認識しなければ抗えるのではないか…そう思うようになって試行錯誤を繰り返した。
希星に気づかれなければいい…
たとえ、私にどんな副作用があろうとも…
もう…あの子に逢えなくても…
『今回、取材をしていかがでしたか?』
『そうですね。初めての取材でとても緊張しましたが、瀬名さんがなんでもお答えしてくれて…特に運命の番について訊いた時に呪いだと仰っていたのが印象に残ってますね』
『呪いですか?』
『はい。同じαの私は素敵な事だと思っているので…正反対のお答えだったので驚きました』
おっと…これは荒れる…かな?
確か、本業はモデルで最近キャスターもやり始めたとか言ってたこの女性。
ちょいちょい言葉遣いがおかしいなとは思ったけど、それが故意なのかどうかはわからないけれど。
近頃、ある有名人が【運命の番】に出逢って番になったと連日話題になっている。
まぁ、別に私は叩かれてもいいんだけど…新薬や瀬名製薬まで叩かれるのはよろしくない
特集も変な編集されてないといいけど…
「でも、まぁそれはうちの母が許さないか
さて、そろそろ温めようかな?」
そして、麻穂の様子を見に行こう。
たぶん、寝てる…
×××××
『ごめん…どうしても無理なんだ…
彼じゃなきゃ…』
ああ、これは…
『渚が悪いんじゃない
俺が…』
一番古い記憶だ
【運命の番】には抗えない。
一般的な【番】とは違い、解放させたくても出来ない。
ソレを絶対に赦さない
でも、心までは縛れなくて…
身体と心が反発し続ければいつか心が壊れてしまう。
だから、希星は心が壊れてしまう前に…
私達の元から消えてしまった。
◆◆◆◆◆
0
お気に入りに追加
3
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
イケメン幼馴染に処女喪失お願いしたら実は私にベタ惚れでした
sae
恋愛
彼氏もいたことがない奥手で自信のない未だ処女の環奈(かんな)と、隣に住むヤリチンモテ男子の南朋(なお)の大学生幼馴染が長い間すれ違ってようやくイチャイチャ仲良しこよしになれた話。
※会話文、脳内会話多め
※R-18描写、直接的表現有りなので苦手な方はスルーしてください
慰み者の姫は新皇帝に溺愛される
苺野 あん
恋愛
小国の王女フォセットは、貢物として帝国の皇帝に差し出された。
皇帝は齢六十の老人で、十八歳になったばかりのフォセットは慰み者として弄ばれるはずだった。
ところが呼ばれた寝室にいたのは若き新皇帝で、フォセットは花嫁として迎えられることになる。
早速、二人の初夜が始まった。
王女、騎士と結婚させられイかされまくる
ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。
性描写激しめですが、甘々の溺愛です。
※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
【R18】幼馴染な陛下と、甘々な毎日になりました💕
月極まろん
恋愛
幼なじみの陛下に、気持ちだけでも伝えたくて。いい思い出にしたくて告白したのに、執務室のソファに座らせられて、なぜかこんなえっちな日々になりました。
極上の一夜で懐妊したらエリートパイロットの溺愛新婚生活がはじまりました
白妙スイ@書籍&電子書籍発刊!
恋愛
早瀬 果歩はごく普通のOL。
あるとき、元カレに酷く振られて、1人でハワイへ傷心旅行をすることに。
そこで逢見 翔というパイロットと知り合った。
翔は果歩に素敵な時間をくれて、やがて2人は一夜を過ごす。
しかし翌朝、翔は果歩の前から消えてしまって……。
**********
●早瀬 果歩(はやせ かほ)
25歳、OL
元カレに酷く振られた傷心旅行先のハワイで、翔と運命的に出会う。
●逢見 翔(おうみ しょう)
28歳、パイロット
世界を飛び回るエリートパイロット。
ハワイへのフライト後、果歩と出会い、一夜を過ごすがその後、消えてしまう。
翌朝いなくなってしまったことには、なにか理由があるようで……?
●航(わたる)
1歳半
果歩と翔の息子。飛行機が好き。
※表記年齢は初登場です
**********
webコンテンツ大賞【恋愛小説大賞】にエントリー中です!
完結しました!
悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~
一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、
快楽漬けの日々を過ごすことになる!
そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる