ダイスの神様の言うとおり!

gagaga

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第二章 大森林

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「正確にはドラゴニュートです~。普段の見た目は普通の人と変わらないのですが、こうやって変身するとドラゴンになれるんです!」

 エッヘン、と胸を張る蛇、いや、ドラゴン。

 しかし、うーむ。

「ドラゴンかぁ」

 このニョロニョロのツヤツヤがドラゴンね。

「言っとくが、コレは一般的なドラゴンの容姿じゃねーぞ?」
「そうなのか。それを聞いて安心した」
「なんでですかー!!」

 ンモー! とドラゴンなのに牛みたいな声を出すビャクヤ。
 間延びしたその調子に、思わず脱力する。
 この子について深く考えてはいけない気がする。

「それで、えー、ビャクヤ。そう言えば戻れなくなったと言っていたが、大丈夫なのか?」
「はい、それはもう。ちょっと不便なだけで、これも私自身ですから~。敢えて言うなら第二形態です~」

 だいにけいたい……。

「テメー、ンなら三も四もあんのか!? とんでもねー野郎でぇ! てやんでぇ!」
「私はまだ使えませんが、神格化みたいなバージョンがあるんです~。パパとかすごいんですよ~? ピカーって」

 そうか、ピカー、か。
 この白蛇のさらに大きな蛇が、全身を発光させている光景を思い浮かべ、頭を振る。
 それはさながら、超巨大な蛍光灯。
 いや、そんなまさか。
 そんな気持ちでいっぱいいっぱいだ。

「そんでよ、こいつ元に戻んのに時間が必要だから、村にいたいって言う話なんだよ」
「ほう、それは」

 好都合だ。

 見た目を受け入れさえすれば、俺の『城砕き』改め『壁砕き』にも耐えるほどの耐久力を誇るこの子がいれば、村の安全は確保されたようなものだ。守りに特化してるが故に、攻撃力は低そうだが、巨大虫のお陰で他の危険なモンスターが近郊にいない今、問題はないだろう。

 俺がそこまで考えてからムラマサに確認しようと顔を向けたら、美少女風オッサンはとても悪そうな顔をしていた。美少女面が台無しである。
 どうやら考える事は同じようだ。俺も似たような顔をしているだろうか。

「ならば、そうだな。俺たちから村長様へ口添えをするのがいいだろうな」
「本当ですか! よかったです~。いくらなんでもこの姿のままでは他の街にも入れないと思ってたので、助かります~」

 そう言う常識はあるのか。
 いや、見た目が非常識なだけで中身は常識的なのか。そういう意味では俺の方が非常識だろうか。騎獣は許可さえあれば街中へ入れるそうだし、このままでもルーベルやアジンタに滞在できるのではないかと思ってしまっていた。

「テメーは外身も非常識だけどな! なんだよその筋肉量!」

 マッスルは正義なのだ。故に、これは常識的なのだ。そして心を読まないでもらいたい。

「バカな事を言っていないで早く村人たちを安心させてやろう」

 先ほど俺に詰め寄ったが為に逃げる機会を失っていた警備隊長に目を向ければ、ようやく意識が戻ってきたのか、照れくさそうに鼻をかいていた。

「俺はみんなにもう大丈夫だと伝えてくる! 村長様にも話を通しておくから、後で来てくれ!」
「分かった」
「ついでにさっきの魔法の件も説明を頼むぞ! 頼んだぞ!」
「任せておけ」

 さて、後と言う事は五分や十分と言う話ではないだろう。
 それまでに他の用事を済ませてしまおうか。

 繭玉から採った糸を村人から全て受け取り、次はどれに手を付けようかと考え始めた時、ムラマサが声をかけてきた。

「なぁ、アルよ。時間が空いてんのならアイツ解体しねーか?」
「アイツ?」

 ムラマサの視線の先には、例の巨大虫の亡骸。

「ああ、そうか。モンスターではないから消えていないのか」
「そこが一般動物の難点なんでぇ。あんままだとアンデッドとして復活しかねねーし、取れる素材も勿体ねーかんな!」
「素材?」
「硬い殻部分は金属の代わり、足の肉は蒸し焼きにすりゃ食える、他にも何か使えんじゃねーかな」
「ほほう、そうか。それは悪くないな」

 昆虫の足の肉、その字面だけで見ると恐ろし気だが、甲殻に覆われたその足は淡白であるが意外な甘みがあり、大変に美味だ。要はカニとかと一緒だ。焼くとプリプリの食感がたまらない。陸上に住まうカニの一種だと思えば、食虫文化の薄い現代日本人だった俺でも受け入れられた。
 胴体部分を食う気には、まだなれないが。

「てなわけで、テメーら手伝え! 今日のおまんまだぜ!」

 ようやくビャクヤの姿に慣れ落ち着きを取り戻した村人たちが、ムラマサの声に奇声を返し大興奮する。
 やせ細った腕を高く振り上げ、晩のご馳走に心を弾ませ猛り叫ぶ。

「塩はあるか!?」
「岩塩のストックがあるぞ! 足りなきゃ取ってくればいい!」
「焼くならば、包む用の葉っぱはあったか!?」
「この量だと足りないだろうから、俺、取ってくる!」
「燃料は十分か?」
「あの巨大な虫が伐採した木、あれの打ち払った枝を使おうぜ!! 糸を巻くのに幹部分は使ったが、それなら枝も有効活用しようぜ!」

 こういう時の結託具合はすごい。そして逞しい。あっという間にそれぞれが役割を決めて動き出した。

 しかし、俺はその行動力よりも、先の会話が気になった。

「岩塩があるのか」

 確かアジンタやルーベルでは海水から精製された塩を他領から輸入していたはずだから、意外とこの周辺は恵まれているのかもしれない。塩は生活に欠かせないからな。

「おい、アル! こいつの足を全部バラせ! 関節から区切ってやりゃテメーなら持ち運べるだろ!」
「お、おう」

 コレを今から解体するのか……。
 折角体と服を洗ったのだが、仕方がないだろう。皆の折角のやる気に水を差すわけにもいかない。
 ムラマサの指示通りに巨大虫の体に袋槍の刃を走らせていく。飛び散る体液、汚れる身体と服。

 こうして改めて見ると、巨大虫は本当に大きい。この足など、足の先でさえ俺と同サイズの太さだ。根元の方などビャクヤと同じ太さ……。

「なんですか?」

 思わず巨大虫の足とビャクヤのサイズを比較していたが、視線でバレたようだ。温厚そうな彼女にしては恐ろしく威圧的な視線を感じた。その声も心なしか迫力が……。

「いや、何も」
「そうですか。そうですか~」

 ゴゴゴゴゴ、と背景に擬音が生じそうなほどの剣呑さでビャクヤは俺が切り離した巨大虫の足を抱えて調理準備をしている村人の所へ飛んで運んでいく。
 あの身なりでも、中身は聞いていた通り成人したての気難しいお年頃の女性そのものなのだろう。無遠慮な視線を送るべきではなかったな。
 後で謝っておこう。

「おい、アル! ほれ見ろ、こいつはやっぱり『ナリカケ』だったぜ」

 改めて、年頃の女性は異世界でも扱いが難しいものだと感じいっていると、おもむろにムラマサが何かを放り投げた。
 布で軽く拭われたソレは、縦に引き延ばした立方体の形をしていた。

 ん?
 これは……。これは!?

「魔石屑。そいつが発達すりゃ俺らが知る魔石になんでぇ。ま、魔石屑はその名の通り、使えねーゴミクズだ。放っておくと新たなモンスターを生み出すから処分はしっかりしなきゃなんねーし、めんどくせー代物だ、べらんめぇ!」

 魔石、屑?
 処分?

「え? これを?」

 改めて俺は自前の布でその立方体を拭う。
 小指の先サイズの小さな宝石のようなもの。淡い緑色を放つソレは、俺が知るアレそのものだった。

「これ、翠水晶じゃないか!!」

 なんだよ魔石屑って!
 いくら探してもないと思っていたが、それが理由ならばどこにもないわけだ!
 まさか厄介者のゴミとして捨てられていたとは!

「これ、とんでもないお宝だぞ! それが処分されているなんて、そんな事が……」
「はぁ? そいつぁ使い道のねーゴミだろ? いや、待て。テメーはソレの使い道が分かるってのか?」

 そうだ、と頷く。

「マジかよ。ちなみに、その、どんな風に使って、どんなことが出来んだ?」
「俺の魔法の触媒、正確には魔法の反動を受けて俺の身の代わりに砕けるものだ」
「は? 何か思ってたんとちげーし、怖いんだが!?」

 不可思議な魔法と言う力がありながら、割と現実的と言うか、科学でもある程度どうにか出来そうレベルの物が多かったこの世界では異端すぎる俺の魔法が使えるのだ。その概要は、きっと聞くだけで身震いしてしまうレベル。

「例えば、一番無難なものだと、『ワープサークル』だな」
「あ、もうその時点でヤベェ。全然無難じゃねーし」

 響きからどんな魔法か察したようだ。
 その名の通り、ワープするサークルを作り出す魔法だ。数秒で消えるそのサークルは、その中に入れば目的地へと転移出来る。
 最も、この魔法はゲーム時代では帰還用魔法としてしか利用されていない。目的地には印象に残る目印が必要で、なおかつ使う当人が行った場所でなければならないからだ。
 ゲームの部分はぼかしたうえで、ムラマサにそう説明した。

「そ、そうか。てこたぁ、こっからルーベルにまで戻れんのか!?」
「ルーベルは、多分無理だな。行けるとしたら、ルーベルの先にある開拓村の聖碑辺りだ」
「んなとこに突然出たら大騒ぎじゃねーか」
「あとはこちらの聖碑か。運べる人数は、おそらく一度に十人くらいだな」
「そう考えっと、大人数だとテメーの『強行軍』の方が効率よさげだな」

 だからこそ無難なのだと俺が頷けば、納得したのかムラマサは「ほっ」と息を吐いた。
 ゲーム時代には『強行軍』よりもはるかに楽に、そして早く移動できるスキルもあった。その為にこの『ワープサークル』はほとんど使われなかったが、いざ現実にこの力を使えるとなると

「もしかして、国に命を狙われる程だったりしないか?」
「それもあり得ねー話じゃねーが、準騎士だからその危険は薄いだろ。実力は王国の折り紙付きなんだし、手出しするリスクの方がたけーよ。それよりは、誰も領地に入れたがらねーだろうな」

 そうか。覚えていない場所には飛べないから、俺の出入りを規制すれば脅威は格段に薄れるか。

「それはそれでつまらぬ結末だな。困ったものだ」
「今は秘密にしといて、騎士になったら公表すりゃいい。それに、その方が魔石屑を集めるのにも都合がいいってなもんでぇ」
「そう言う事情もあるか」

 ゴミとして処分されているものだから、価値があるとバレる前に安値で買いあさる。それは実に合理的だ。素晴らしい。

「んでだ。喜べアル。こいつの毛、例の装置に使えそーだぜ?」
「例の装置……結界装置か!」
「こいつの毛、それとダミーの毛。この二つで大型の結界装置、結界炉が作れるぜ!」
「ますます都市建造計画が現実味を帯びてくるな」
「何言ってんでぇ! すでにそりゃ、決定事項だっての!」

 手を止める事なく大はしゃぎのムラマサ。だがしかし、肝心の人に許可をもらっていない。

「あの、そろそろいいですか? 村長様がお呼びです」

 そう、最も説得すべき人、村長様。
 彼との会談があるのだ。

「私の事も忘れないで下さい~」

 ついでにビャクヤの滞在許可ももらわねばならなかったな……。

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