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第二章 大森林
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時は遡る事数日。
ないしは、アジンタを出たその日と言い換えるべきだろうか。
その日、俺たちは予定通りルーベルの街へと無事に到着した。道中心配されていた魔物や盗賊類の襲撃もなく、本当に平和だった。油断する気も慢心する気もないが、確かにこれならリグーロでも一人で街間を移動できそうだった。ここを商業ルートにしているケンたちにも朗報だろう。
「前にホークたちがこの草原でゴブリンに襲われたって聞いてたから、良かったよ」
「ほー、そうなのか」
「ゴブリンとの遭遇も予想外で、大岩の所で待ち伏せされての不意打ちだったので危ない所だったそうですね」
「ほー。……それは、大丈夫だったのか?」
「偶然にも、ものすごく強い旅人の方が通りすがって助けてくれたらしいですよ?」
「ほー……」
この世知辛い世界で俺以外にもそんな事をする変わったヤツがいるのか。
厳しい環境であっても、人と言うものは中々に捨てたものではない。
「ゴブリンは群れるからね。私も三匹までなら同時に相手出来るけど、それ以上は厳しいよ。魔法を使ってきたり、統率スキルで連携組んで襲い掛かってきたりで、人よりもはるかに手強いね。一度だけ相対した事があるけど、足は遅いから、逃げられるなら逃げるが最善だとその時に思い知ったよ」
なんとまぁ。
「ゴブリンはそんなに強いのか」
神妙に聞き入るフリをする俺に、しかしサリエラの視線はなぜだろうか、少し冷たい気がする。
「誰かさんは片手で一捻りだったらしいよ」
「……、ほー……」
片手で一捻りだった誰かさん?
それはダレカさんと言うお方かね?
俺はフクロウだからよく分からんな。ほー、ほー。
おバカな事を考えて現実逃避をしてみたが、現実は非情である。
俺とは違い真剣に神妙な表情で考え事をしていたリグーロが、俺の顔を見てポツリと呟く。
「……、私、思ったのです。ホークの言葉が誇張だと聞き流していたのですが……」
「どうしたの、リグ?」
「ホークが言っていた、片手で一捻り。今思えば、これはそのままの意味だったのではないでしょうか」
……。
「リグ!? まさか片手で一捻りがそのまま表現したもので、つまりは、物理的な意味で片手で一捻りしてしまっていたと!? いえ、それはさすがにいくらアルでも……。出来そうだね……」
ヤった人物が俺だとバレバレな上に、何やら人外認定を受けてしまったような雰囲気である。
だが、これも仕方がないだろう。
すべては、このマッスルがいけないのだ。いけないマッスルめ。
好き。
「ちょっとアル。いきなり変なポーズを取り始めないでよ。遅れるよ?」
「モストマスキュラーを知らんとは!?」
そんな話をサリエラたちとしていたら、ケンたちがルーベルの街の門砦で待っていたのに気付いた。この体は視力も良く、まだ人間が豆粒程度の大きさなのにはっきりと三人の顔が見えた。
三人は打ち合わせのようなものをしているようで顔を突き合わせており、こちらには気付いていない。距離もあるからか、サリエラたちも気が付いていなかった。
そこで俺は二人に彼らの存在を教えた。するとサリエラとリグーロの二人は大きな笑みを浮かべて、大声と共に大きく手を振り、それに気付いたホークがいきなり駆け出した。
結構距離があったのに、もう半分ほどまで来ている。ホークはかなり早い。やはり冒険者たるもの、逃げ帰る為にも足が速くなければならないのだろう。
当然、ホークが逃げ足の早い腰抜けと言う話ではない。
そも、冒険者は狩人ではない。冒険ないしは探索を主とする存在なので情報を持ち帰るのが主な仕事なのだから、戦う以上に健脚である事が必須なのだ。そう言う意味では、俺は脚力だけでなく武力も持ち合わせているので稀有な存在だ。
普通、俺やサリエラほどの武力を持っている場合は貴族のお抱えか、あるいは王家からの打診で騎士になる事が多い。年金も出るし、前線からも遠ざかる。更には、いざ自分が死んでしまった時も遺族年金が出るしで、冒険者よりもそちらの方が圧倒的に人気なのも、武力持ちの冒険者が少ない理由だろう。それだけに俺たちは並みの者よりも優遇されていると言う訳だ。
「お前ら無事か!? ケガは……、ないか?」
一直線に馬車まで駆け寄ってきて無遠慮に体中を見るホークに、さすがに幼馴染であっても許容しがたいレベルだったようで、サリエラとリグーロは困り顔でどう対応したものかと思案している。
これは俺が割り込むべきかと一瞬ばかり考えたが、その必要はないようだ。ホークの後ろから現れた男女が、暴走しかかっていたホークをたしなめる。
「アルさんがいるのだからケガがあってもすでに治療済みでしょう。だからホークはそんな変態チックな真似はしないように」
「そうねー。ちょっとホーク、キモいよー」
「変態!? キモいッ!? え!? キモい!? 俺が!?」
相変わらず厳めしい表情の割に心配性なホークに、分かってますよと商人顔のケン、そして身内しかいない為に気が緩んでいるベッキーの三人が出迎えてくれた。
それから門砦に向かうまでの間に二人から今回の一件の報告を受けたケンたちは我が事以上の喜びようで、彼らの結束の固さを改めて知る事となった。そして、その中に自分も含まれているのが何やら誇らしかった。
その後、食事を共にし、引っ越し作業で忙しいサリエラとリグーロたちと別れ、ケンの導きにより何故か、そう、何故か今、領主の館へと来ていた。
その館は平屋で、周囲を思えば十分に大きいものの、どちらかと言うと砦や関所と言った方が正しいほどに武骨な作りとなっていた。
そして館に入ってみれば中も武骨で、ところどころに武器が立てかけられており、さすが前線の街の領主は常在戦場を心がけているのだな、と感心していた。もっともこの感想は、領主本人に出会った直後に霧散する事となるのだが……。
「どうぞ」
「ああ、ありがとう」
「いえ。それでは失礼いたします」
そして今俺に給仕してくれたのは、メイドさんだった。
黒地の服に白くてフリルの付いた可愛らしいエプロン。頭の上にはカチューシャ、なんだったか、ホワイトブリム? を装着している。
しているのだが、そのホワイトブリムの更に奥に見えるは、三角の耳。獣の耳が二つ生えていた。
「まさかこの世界に来て、ケモミミメイドを目にする事になるとは……」
息子がすごく好きだった。あいつにも見せてやりたかったな。
「ん? そもそも俺に息子はいたの、か?」
娘二人の事はよく覚えている。結婚式では号泣してしまったのだから。
だが、息子? 息子……。
「駄目だ、分からない……」
いなかったとも断言できない。
これは一体……。
「やぁ、お待たせしてしまったかな?」
俺の思考が深く濁った昏い海へと沈みかけた時、部屋へと入ってきた男の声でその思考が霧散した。まるで人の手で窓のくもりを拭われるように、サッとその部分のモヤモヤだけがサッパリと消えた。
まるで何者かが俺に重要な何かを隠したがっているかのようなその感覚に怖気を感じつつも、俺は何かに導かれるままにその思考を放棄し、入ってきた男を出迎えるべく用意されていた椅子から立ち上がった。
相手は十中八九、俺よりも地位が上だろうから、着席したままでの出迎えは失礼にあたるだろうとの判断だ。
だが、少しばかり気を回しすぎたようだ。
「あ、いえいえ! そんな立ち上がらないで下さい。いや、参ったな。本当は呼び出した僕が待っているべき立場なんですが……」
男の言い訳じみた呟きが耳に届くが、俺はそんな些細な情報よりも気になったものがあった。
入ってきた男は、率直に言ってしまえば老けたケンだった。その老けたケンが、ケンらしい気弱な態度でいるものだから、これはケンの父親なのかと一瞬勘繰ってしまったのだ。だが、彼の父はアジンタの街でベルタ商会の商会長をしているはず。かなり忙しい立場だと聞いているので、こんな場所にいる訳がない。
なら、この男は一体誰なのか……。
「ああ、まぁ、その、なんです。自己紹介、させて頂きますね?」
動揺しているのか、その男は何故か入り口から入ってすぐの場所で立ったまま話をし始めた。
いや、さすがに応接用のソファーテーブルのセットがあるのだから、お互いに着席してからの方がいいのでは?
そんな、俺にとってはごく当たり前の事を考えていたが、「いや、待てよ?」と思い直す。
もしかすると、この世界、ないしはこの国ではこれが常識的な行動なのか? これが正しい作法なのか?
などと阿呆な事を考えたが、直後に俺が正しかったことを意外な方法で知る。
男の背後に待機していた先ほどのケモミミメイドさんが、配膳用のカートの上に乗っていたお盆でその男の後頭部を思い切り強打したのだった!!
「あなた? お客様を立たせたままですよ。お互い、お座りになって気を落ち着かせてからにしてはどうですか?」
……、意外、と言うと失礼だろうか。
どうやらそのメイドさんは、領主の奥方のようだった。
なぜ、領主の妻が自ら給仕なぞ……。
ないしは、アジンタを出たその日と言い換えるべきだろうか。
その日、俺たちは予定通りルーベルの街へと無事に到着した。道中心配されていた魔物や盗賊類の襲撃もなく、本当に平和だった。油断する気も慢心する気もないが、確かにこれならリグーロでも一人で街間を移動できそうだった。ここを商業ルートにしているケンたちにも朗報だろう。
「前にホークたちがこの草原でゴブリンに襲われたって聞いてたから、良かったよ」
「ほー、そうなのか」
「ゴブリンとの遭遇も予想外で、大岩の所で待ち伏せされての不意打ちだったので危ない所だったそうですね」
「ほー。……それは、大丈夫だったのか?」
「偶然にも、ものすごく強い旅人の方が通りすがって助けてくれたらしいですよ?」
「ほー……」
この世知辛い世界で俺以外にもそんな事をする変わったヤツがいるのか。
厳しい環境であっても、人と言うものは中々に捨てたものではない。
「ゴブリンは群れるからね。私も三匹までなら同時に相手出来るけど、それ以上は厳しいよ。魔法を使ってきたり、統率スキルで連携組んで襲い掛かってきたりで、人よりもはるかに手強いね。一度だけ相対した事があるけど、足は遅いから、逃げられるなら逃げるが最善だとその時に思い知ったよ」
なんとまぁ。
「ゴブリンはそんなに強いのか」
神妙に聞き入るフリをする俺に、しかしサリエラの視線はなぜだろうか、少し冷たい気がする。
「誰かさんは片手で一捻りだったらしいよ」
「……、ほー……」
片手で一捻りだった誰かさん?
それはダレカさんと言うお方かね?
俺はフクロウだからよく分からんな。ほー、ほー。
おバカな事を考えて現実逃避をしてみたが、現実は非情である。
俺とは違い真剣に神妙な表情で考え事をしていたリグーロが、俺の顔を見てポツリと呟く。
「……、私、思ったのです。ホークの言葉が誇張だと聞き流していたのですが……」
「どうしたの、リグ?」
「ホークが言っていた、片手で一捻り。今思えば、これはそのままの意味だったのではないでしょうか」
……。
「リグ!? まさか片手で一捻りがそのまま表現したもので、つまりは、物理的な意味で片手で一捻りしてしまっていたと!? いえ、それはさすがにいくらアルでも……。出来そうだね……」
ヤった人物が俺だとバレバレな上に、何やら人外認定を受けてしまったような雰囲気である。
だが、これも仕方がないだろう。
すべては、このマッスルがいけないのだ。いけないマッスルめ。
好き。
「ちょっとアル。いきなり変なポーズを取り始めないでよ。遅れるよ?」
「モストマスキュラーを知らんとは!?」
そんな話をサリエラたちとしていたら、ケンたちがルーベルの街の門砦で待っていたのに気付いた。この体は視力も良く、まだ人間が豆粒程度の大きさなのにはっきりと三人の顔が見えた。
三人は打ち合わせのようなものをしているようで顔を突き合わせており、こちらには気付いていない。距離もあるからか、サリエラたちも気が付いていなかった。
そこで俺は二人に彼らの存在を教えた。するとサリエラとリグーロの二人は大きな笑みを浮かべて、大声と共に大きく手を振り、それに気付いたホークがいきなり駆け出した。
結構距離があったのに、もう半分ほどまで来ている。ホークはかなり早い。やはり冒険者たるもの、逃げ帰る為にも足が速くなければならないのだろう。
当然、ホークが逃げ足の早い腰抜けと言う話ではない。
そも、冒険者は狩人ではない。冒険ないしは探索を主とする存在なので情報を持ち帰るのが主な仕事なのだから、戦う以上に健脚である事が必須なのだ。そう言う意味では、俺は脚力だけでなく武力も持ち合わせているので稀有な存在だ。
普通、俺やサリエラほどの武力を持っている場合は貴族のお抱えか、あるいは王家からの打診で騎士になる事が多い。年金も出るし、前線からも遠ざかる。更には、いざ自分が死んでしまった時も遺族年金が出るしで、冒険者よりもそちらの方が圧倒的に人気なのも、武力持ちの冒険者が少ない理由だろう。それだけに俺たちは並みの者よりも優遇されていると言う訳だ。
「お前ら無事か!? ケガは……、ないか?」
一直線に馬車まで駆け寄ってきて無遠慮に体中を見るホークに、さすがに幼馴染であっても許容しがたいレベルだったようで、サリエラとリグーロは困り顔でどう対応したものかと思案している。
これは俺が割り込むべきかと一瞬ばかり考えたが、その必要はないようだ。ホークの後ろから現れた男女が、暴走しかかっていたホークをたしなめる。
「アルさんがいるのだからケガがあってもすでに治療済みでしょう。だからホークはそんな変態チックな真似はしないように」
「そうねー。ちょっとホーク、キモいよー」
「変態!? キモいッ!? え!? キモい!? 俺が!?」
相変わらず厳めしい表情の割に心配性なホークに、分かってますよと商人顔のケン、そして身内しかいない為に気が緩んでいるベッキーの三人が出迎えてくれた。
それから門砦に向かうまでの間に二人から今回の一件の報告を受けたケンたちは我が事以上の喜びようで、彼らの結束の固さを改めて知る事となった。そして、その中に自分も含まれているのが何やら誇らしかった。
その後、食事を共にし、引っ越し作業で忙しいサリエラとリグーロたちと別れ、ケンの導きにより何故か、そう、何故か今、領主の館へと来ていた。
その館は平屋で、周囲を思えば十分に大きいものの、どちらかと言うと砦や関所と言った方が正しいほどに武骨な作りとなっていた。
そして館に入ってみれば中も武骨で、ところどころに武器が立てかけられており、さすが前線の街の領主は常在戦場を心がけているのだな、と感心していた。もっともこの感想は、領主本人に出会った直後に霧散する事となるのだが……。
「どうぞ」
「ああ、ありがとう」
「いえ。それでは失礼いたします」
そして今俺に給仕してくれたのは、メイドさんだった。
黒地の服に白くてフリルの付いた可愛らしいエプロン。頭の上にはカチューシャ、なんだったか、ホワイトブリム? を装着している。
しているのだが、そのホワイトブリムの更に奥に見えるは、三角の耳。獣の耳が二つ生えていた。
「まさかこの世界に来て、ケモミミメイドを目にする事になるとは……」
息子がすごく好きだった。あいつにも見せてやりたかったな。
「ん? そもそも俺に息子はいたの、か?」
娘二人の事はよく覚えている。結婚式では号泣してしまったのだから。
だが、息子? 息子……。
「駄目だ、分からない……」
いなかったとも断言できない。
これは一体……。
「やぁ、お待たせしてしまったかな?」
俺の思考が深く濁った昏い海へと沈みかけた時、部屋へと入ってきた男の声でその思考が霧散した。まるで人の手で窓のくもりを拭われるように、サッとその部分のモヤモヤだけがサッパリと消えた。
まるで何者かが俺に重要な何かを隠したがっているかのようなその感覚に怖気を感じつつも、俺は何かに導かれるままにその思考を放棄し、入ってきた男を出迎えるべく用意されていた椅子から立ち上がった。
相手は十中八九、俺よりも地位が上だろうから、着席したままでの出迎えは失礼にあたるだろうとの判断だ。
だが、少しばかり気を回しすぎたようだ。
「あ、いえいえ! そんな立ち上がらないで下さい。いや、参ったな。本当は呼び出した僕が待っているべき立場なんですが……」
男の言い訳じみた呟きが耳に届くが、俺はそんな些細な情報よりも気になったものがあった。
入ってきた男は、率直に言ってしまえば老けたケンだった。その老けたケンが、ケンらしい気弱な態度でいるものだから、これはケンの父親なのかと一瞬勘繰ってしまったのだ。だが、彼の父はアジンタの街でベルタ商会の商会長をしているはず。かなり忙しい立場だと聞いているので、こんな場所にいる訳がない。
なら、この男は一体誰なのか……。
「ああ、まぁ、その、なんです。自己紹介、させて頂きますね?」
動揺しているのか、その男は何故か入り口から入ってすぐの場所で立ったまま話をし始めた。
いや、さすがに応接用のソファーテーブルのセットがあるのだから、お互いに着席してからの方がいいのでは?
そんな、俺にとってはごく当たり前の事を考えていたが、「いや、待てよ?」と思い直す。
もしかすると、この世界、ないしはこの国ではこれが常識的な行動なのか? これが正しい作法なのか?
などと阿呆な事を考えたが、直後に俺が正しかったことを意外な方法で知る。
男の背後に待機していた先ほどのケモミミメイドさんが、配膳用のカートの上に乗っていたお盆でその男の後頭部を思い切り強打したのだった!!
「あなた? お客様を立たせたままですよ。お互い、お座りになって気を落ち着かせてからにしてはどうですか?」
……、意外、と言うと失礼だろうか。
どうやらそのメイドさんは、領主の奥方のようだった。
なぜ、領主の妻が自ら給仕なぞ……。
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