32 / 96
第三章 リュータと新たな出会い
第三十二話 リュータと宙の煌めきと
しおりを挟む
- か、完敗だわ -
「ふははははは、ここか? ここがええのんか?」
にゃー。
大量の猫に囲まれた俺は、まず座ってあぐらをかいた。そして我虎牙棍サーベル杖モード(もう訳分かんね)を用いて『生活魔法』の『温風』を吹かせていた。
そして近寄ってきた猫を優しく撫でた。
「やー、猫は猫で、いやされるね。どこかのモグラとは大違いだ」
変態忍者アンデルス君も『温風』が大好きだったけど、彼、変態だからね。お尻を突き出して「もっと、もっとぉ!!」と言い出した時は、さすがに蹴ったよ。
「お、俺もそんなつもりじゃ、うわああん!」と本気で逃げた時は、少しだけ哀れに思ったものだね。彼の新たな可能性を開いてしまったのだから。
- なんてこと。あなた、無敵なの!? -
そんな訳はない。二度ほど死んでるし、全然無敵じゃない。むしろ異世界に転移してきた人間の中では最弱の部類だろう。ひどい話だ。
「あ、消えた。もっとなでていたかったな・・・」
がっかりである。割とヘコむ。
- なんで試練終了が、最もあなたにダメージを与えてるのよ・・・ -
和室消失の時もそうだったな。その後の猫でいやされたけど。
「さて、これで試練は終わりなのかな?」
そうだといいな。あり得ないだろうけど。
するとやはり最後ではなかったようで、声の主は開き直ったような調子で笑い出した。
- ふ、あははははは!! そうね、そうこなくっちゃ! -
「もうさっさと終わらせてご褒美下さい」
- そうね、そうよね! やっぱり金銀財宝、強力な兵器、欲しいわよね!! -
「いえ、お米を下さい。出来るならせんべいとか、おしんこもおいしかったです」
ー ・・・ -
・・・。
- 次の試練、行くわよ! -
いえ、本当に金銀財宝や強力な兵器よりも、お米下さいよね。
***
あれからもう、何日が経ったのだろうか。来る日も来る日も、謎の試練を受け続けた。それが苦にならなかったのは、ご飯がおいしかったからである。お米、偉大。和食、最強。今朝の焼きおにぎりは格別でした。
- ふ、ふふ。さすが勇者ね。とうとう最後の試練まで生き残るだなんて -
いえ、だから勇者じゃないですって。それと生き残るって・・・殺す気満々だったのカナ?
- まさかここまで低レベルな勇者がいるとは思わなったけど、その快進撃もここまでよ! -
随分と失礼な物言いをしているが、もはや意地になっている声の主さんは、今日も妙な試練を出してくるのだろうか。
「いや、そもそも108個の試練なんて、考えるの無理でしょ」
煩悩の数だけ試練を受けろ、とか、受ける方もだけど、出す方もしんどいよね。しかも俺は勇者じゃないからって、勇者じゃないパターンを急きょ作ってたみたいだし。何なの? にらめっこ勝負とかさ。俺、負けないよ? 「自称笑いの神」の使徒だし、負けないよ?
ー 最後の勝負は、これよ -
キュウーン、とモーター音と共に何かが開き、そこから、カツッカツッとヒールの音が響いた。OLでも出てくるのかと思ったが、出てきたのは、黒の中に赤や青、黄色と言った粒が浮いている珠。
「いや、ヒールの音、どこからしてるんですかね!!」
珠が宙に浮いているだけなのに、移動するたびにカツッカツッって、摩訶不思議ぃ!!
しかもコレが俺の料理作ってたのかよ! 感謝の気持ちはあるけど、怖すぎない!?
- ふふ、ようやく驚いてくれたわね -
そりゃ驚くよ! ぶっ飛びすぎだよ! 包丁のトントンって音、どうやって出してたんだよ!!
- 最後の勝負は、そう・・・ -
タメに溜めて、目の前の珠はビシィと言う効果音と共に俺を指差した、んだと思う。
- この私、ソラのダンジョンコアと、勝負よ!! -
ここがダンジョンだったなんて
聞いて、ないよー。
***
- 最初に言っておくわ -
ん?
- あなたは、閉鎖されたダンジョンで死んだら、生き返らないわ -
なんだって!?
「いや、それ、だったら第一の試練の前に言ってよ!?」
- ・・・ -
・・・。
- 勝負は簡単。私を倒す。以上よ -
うおい!?
死ぬ気なんてサラサラないけど、今、このタイミングでそれを言うかなー。
ないわー。
- とは言っても、私にできることは二つだけよ -
えーと、料理と掃除でしょうか。
そんな間の抜けた事を考えていたが、ソラのダンジョンコアは格が違った。
いきなり真っ白な空間の上部がゴウンゴウンと割れたと思ったら、満天の星空が現れた。
「ソラ・・・宙!? 宇宙か!!」
まさか宇宙を司るダンジョンコアと合間見えていたとは知らず、俺はなんて能天気な事を考えていたのだろうか。
そして動く天体の数々に、その大迫力に、思わずつばを飲み込んだ。
宇宙、宇宙的な魔法と言えば、これしかないだろう。
「メテオ・・・」
- その通りよ。あなたに耐えられるかしら -
んーーー。
無理です!
***
ヒューーーンと言う効果音が鳴っていそうな速度で飛来する隕石に、成す術もなく見守る俺。
そして哀れな俺にその隕石が激突するかと思われた瞬間、隕石は軌道をそれた。
「おや?」
次々と隕石が近寄ってきて、それる。
これは一体・・・。
- ど、どうかしら? 怖いかしら? -
「うん、怖い。これは怖い」
怖すぎる。目の前に高層ビルサイズの隕石が通り過ぎるのだから、シャレになっていない。都庁みたいな二連結の隕石もある。ただ、どれだけ近くを通り過ぎようとも、熱も衝撃も、何も感じなかった。
「あ、あのー、どうして落ちてこないのでしょうか?」
落ちてきても困るが、このままなのもどうかと思う。満天の星空が、うごめく無数の隕石、いや、落ちてこないから彗星か、で埋め尽くされている。正直、見ているのでさえキツい。
- お、落ちてくるって、そんなの痛いじゃない!! -
え、逆切れ!?
- ここは、私の体の中でもあるのよ!! そんな所に隕石なんて落とせる訳、ないじゃない!! -
ならなんで使ったし。
***
「とりあえず、他の方法にしませんか?」
- そうね、隕石は強力すぎるわね。いくらあなたでも木っ端みじんね -
「木っ端どころか跡形も残りません」
- ええ、そうよね。なら、どうしましょうか・・・ -
考えていなかったのかい!! と言うのは野暮である。彼女、彼女? はずっと107個もの俺用の試練を考え続けてきたのである。そんな彼女を責めるなど、俺には出来ない。
だから、こちらから提案しよう。
俺のダンジョン攻略と言えば、こうだろう。
「なら、ダンジョンコア、あなたを攻略する、でどうですか」
- こ、攻略!? あ、あなた何を考えているの!! -
おや?
そこはかとなく、俺が伝えたかったニュアンスと違う気がしますね。一体何を考えたのだろうか、この珠は。
- い、いやらしいことをする気なんでしょう! エロ小説みたいに、エロ小説みたいに!! -
しません。超、しません。
しかしこれでダンジョンコアと言う存在が分からなくなった。
真紅さんや藍子さん、クロちゃんもそんな事を考えるのだろうか。『ステータス』が使えない都合、彼女らに聞く事も出来ないが、まぁ、何と答えられても困るだけなのでいいか。
「ある意味で間違ってはいませんが、ダンジョンコアってそもそも硬いんですよね?」
- 私の思考は柔軟よ! -
そう言う意味ではない。
「そうですね。料理もうまいし、洗濯もありがとうございました。でも、精神的なお堅いとかではないです」
- でも、私は安い女じゃないわ! -
え、女なの?
それ、怖くて聞き返せなかったんだけど。今までで最も怖いと思った言葉だわ。
真紅さんたちも、もしかしてやっぱり女性なの? 性別のない中性、あるいは無性だと思っていましたよ。
今後、彼女らにどう接するべきか・・・。
***
しかし、この珠、女性なのか。
不思議すぎるでしょ、異世界。
いや、待てよ。SFと思えばいいのか。搭載しているAIが、女性型。うん、これなら納得だ。
「分かりました。あなたは女性だったのですね」
- なに、それ・・・ -
拗ねた!? 迂闊な物言いだったか!
「い、いえ。中性なタイプだと思っていたので。言い方がまずかったですね、ごめんなさい」
- フン! -
「あ、あのー」
返事がない。ただの珠のようだ。
「もしもし?」
珠を軽く触ってみる。パチパチっと電気が走ったかのようになって拒絶される。
「すいません! 謝るのでどうか機嫌を直してもらえませんか?」
かんしゃくを起してメテオられても困るんです。それと、出来ることが二つと言っていた内のもう一つもまだ明らかになっていないので怖いのです。
***
宙のダンジョンコアはあれから30分、だんまりを決め込んだままだった。
困ったぞ。本気でさっき彼女が指摘した意味での「攻略」になりつつある。しかし「原初の黒のダンジョン」でもそうだったけど、どうしてこうも精神的な揺さぶりでしか解決できないのだろうか。
って、そうか。この手があるか。
「やはり最後に頼るのはこれだ。『生活魔法』!!」
の、『電話』。
チリリリリン、チリリリリン。
ガチャ。
『ー ・・・、何よ? -』
はい来た、来ましたよ。出てくれました、ダンジョンコアさん。やはり律儀な性格をしている模様。そりゃ飯の支度や寝床にトイレまで用意してくれるのだから、鳴った『電話』は無視できないよね。
さて、地球でやったゲーム知識を活かして、彼女を攻略するとしましょう。
今こそコスモを燃やすとき。
密かに取っておいた『メモ』を今、活用して
褒めちぎって、機嫌を直してもらおうか!!
「ふははははは、ここか? ここがええのんか?」
にゃー。
大量の猫に囲まれた俺は、まず座ってあぐらをかいた。そして我虎牙棍サーベル杖モード(もう訳分かんね)を用いて『生活魔法』の『温風』を吹かせていた。
そして近寄ってきた猫を優しく撫でた。
「やー、猫は猫で、いやされるね。どこかのモグラとは大違いだ」
変態忍者アンデルス君も『温風』が大好きだったけど、彼、変態だからね。お尻を突き出して「もっと、もっとぉ!!」と言い出した時は、さすがに蹴ったよ。
「お、俺もそんなつもりじゃ、うわああん!」と本気で逃げた時は、少しだけ哀れに思ったものだね。彼の新たな可能性を開いてしまったのだから。
- なんてこと。あなた、無敵なの!? -
そんな訳はない。二度ほど死んでるし、全然無敵じゃない。むしろ異世界に転移してきた人間の中では最弱の部類だろう。ひどい話だ。
「あ、消えた。もっとなでていたかったな・・・」
がっかりである。割とヘコむ。
- なんで試練終了が、最もあなたにダメージを与えてるのよ・・・ -
和室消失の時もそうだったな。その後の猫でいやされたけど。
「さて、これで試練は終わりなのかな?」
そうだといいな。あり得ないだろうけど。
するとやはり最後ではなかったようで、声の主は開き直ったような調子で笑い出した。
- ふ、あははははは!! そうね、そうこなくっちゃ! -
「もうさっさと終わらせてご褒美下さい」
- そうね、そうよね! やっぱり金銀財宝、強力な兵器、欲しいわよね!! -
「いえ、お米を下さい。出来るならせんべいとか、おしんこもおいしかったです」
ー ・・・ -
・・・。
- 次の試練、行くわよ! -
いえ、本当に金銀財宝や強力な兵器よりも、お米下さいよね。
***
あれからもう、何日が経ったのだろうか。来る日も来る日も、謎の試練を受け続けた。それが苦にならなかったのは、ご飯がおいしかったからである。お米、偉大。和食、最強。今朝の焼きおにぎりは格別でした。
- ふ、ふふ。さすが勇者ね。とうとう最後の試練まで生き残るだなんて -
いえ、だから勇者じゃないですって。それと生き残るって・・・殺す気満々だったのカナ?
- まさかここまで低レベルな勇者がいるとは思わなったけど、その快進撃もここまでよ! -
随分と失礼な物言いをしているが、もはや意地になっている声の主さんは、今日も妙な試練を出してくるのだろうか。
「いや、そもそも108個の試練なんて、考えるの無理でしょ」
煩悩の数だけ試練を受けろ、とか、受ける方もだけど、出す方もしんどいよね。しかも俺は勇者じゃないからって、勇者じゃないパターンを急きょ作ってたみたいだし。何なの? にらめっこ勝負とかさ。俺、負けないよ? 「自称笑いの神」の使徒だし、負けないよ?
ー 最後の勝負は、これよ -
キュウーン、とモーター音と共に何かが開き、そこから、カツッカツッとヒールの音が響いた。OLでも出てくるのかと思ったが、出てきたのは、黒の中に赤や青、黄色と言った粒が浮いている珠。
「いや、ヒールの音、どこからしてるんですかね!!」
珠が宙に浮いているだけなのに、移動するたびにカツッカツッって、摩訶不思議ぃ!!
しかもコレが俺の料理作ってたのかよ! 感謝の気持ちはあるけど、怖すぎない!?
- ふふ、ようやく驚いてくれたわね -
そりゃ驚くよ! ぶっ飛びすぎだよ! 包丁のトントンって音、どうやって出してたんだよ!!
- 最後の勝負は、そう・・・ -
タメに溜めて、目の前の珠はビシィと言う効果音と共に俺を指差した、んだと思う。
- この私、ソラのダンジョンコアと、勝負よ!! -
ここがダンジョンだったなんて
聞いて、ないよー。
***
- 最初に言っておくわ -
ん?
- あなたは、閉鎖されたダンジョンで死んだら、生き返らないわ -
なんだって!?
「いや、それ、だったら第一の試練の前に言ってよ!?」
- ・・・ -
・・・。
- 勝負は簡単。私を倒す。以上よ -
うおい!?
死ぬ気なんてサラサラないけど、今、このタイミングでそれを言うかなー。
ないわー。
- とは言っても、私にできることは二つだけよ -
えーと、料理と掃除でしょうか。
そんな間の抜けた事を考えていたが、ソラのダンジョンコアは格が違った。
いきなり真っ白な空間の上部がゴウンゴウンと割れたと思ったら、満天の星空が現れた。
「ソラ・・・宙!? 宇宙か!!」
まさか宇宙を司るダンジョンコアと合間見えていたとは知らず、俺はなんて能天気な事を考えていたのだろうか。
そして動く天体の数々に、その大迫力に、思わずつばを飲み込んだ。
宇宙、宇宙的な魔法と言えば、これしかないだろう。
「メテオ・・・」
- その通りよ。あなたに耐えられるかしら -
んーーー。
無理です!
***
ヒューーーンと言う効果音が鳴っていそうな速度で飛来する隕石に、成す術もなく見守る俺。
そして哀れな俺にその隕石が激突するかと思われた瞬間、隕石は軌道をそれた。
「おや?」
次々と隕石が近寄ってきて、それる。
これは一体・・・。
- ど、どうかしら? 怖いかしら? -
「うん、怖い。これは怖い」
怖すぎる。目の前に高層ビルサイズの隕石が通り過ぎるのだから、シャレになっていない。都庁みたいな二連結の隕石もある。ただ、どれだけ近くを通り過ぎようとも、熱も衝撃も、何も感じなかった。
「あ、あのー、どうして落ちてこないのでしょうか?」
落ちてきても困るが、このままなのもどうかと思う。満天の星空が、うごめく無数の隕石、いや、落ちてこないから彗星か、で埋め尽くされている。正直、見ているのでさえキツい。
- お、落ちてくるって、そんなの痛いじゃない!! -
え、逆切れ!?
- ここは、私の体の中でもあるのよ!! そんな所に隕石なんて落とせる訳、ないじゃない!! -
ならなんで使ったし。
***
「とりあえず、他の方法にしませんか?」
- そうね、隕石は強力すぎるわね。いくらあなたでも木っ端みじんね -
「木っ端どころか跡形も残りません」
- ええ、そうよね。なら、どうしましょうか・・・ -
考えていなかったのかい!! と言うのは野暮である。彼女、彼女? はずっと107個もの俺用の試練を考え続けてきたのである。そんな彼女を責めるなど、俺には出来ない。
だから、こちらから提案しよう。
俺のダンジョン攻略と言えば、こうだろう。
「なら、ダンジョンコア、あなたを攻略する、でどうですか」
- こ、攻略!? あ、あなた何を考えているの!! -
おや?
そこはかとなく、俺が伝えたかったニュアンスと違う気がしますね。一体何を考えたのだろうか、この珠は。
- い、いやらしいことをする気なんでしょう! エロ小説みたいに、エロ小説みたいに!! -
しません。超、しません。
しかしこれでダンジョンコアと言う存在が分からなくなった。
真紅さんや藍子さん、クロちゃんもそんな事を考えるのだろうか。『ステータス』が使えない都合、彼女らに聞く事も出来ないが、まぁ、何と答えられても困るだけなのでいいか。
「ある意味で間違ってはいませんが、ダンジョンコアってそもそも硬いんですよね?」
- 私の思考は柔軟よ! -
そう言う意味ではない。
「そうですね。料理もうまいし、洗濯もありがとうございました。でも、精神的なお堅いとかではないです」
- でも、私は安い女じゃないわ! -
え、女なの?
それ、怖くて聞き返せなかったんだけど。今までで最も怖いと思った言葉だわ。
真紅さんたちも、もしかしてやっぱり女性なの? 性別のない中性、あるいは無性だと思っていましたよ。
今後、彼女らにどう接するべきか・・・。
***
しかし、この珠、女性なのか。
不思議すぎるでしょ、異世界。
いや、待てよ。SFと思えばいいのか。搭載しているAIが、女性型。うん、これなら納得だ。
「分かりました。あなたは女性だったのですね」
- なに、それ・・・ -
拗ねた!? 迂闊な物言いだったか!
「い、いえ。中性なタイプだと思っていたので。言い方がまずかったですね、ごめんなさい」
- フン! -
「あ、あのー」
返事がない。ただの珠のようだ。
「もしもし?」
珠を軽く触ってみる。パチパチっと電気が走ったかのようになって拒絶される。
「すいません! 謝るのでどうか機嫌を直してもらえませんか?」
かんしゃくを起してメテオられても困るんです。それと、出来ることが二つと言っていた内のもう一つもまだ明らかになっていないので怖いのです。
***
宙のダンジョンコアはあれから30分、だんまりを決め込んだままだった。
困ったぞ。本気でさっき彼女が指摘した意味での「攻略」になりつつある。しかし「原初の黒のダンジョン」でもそうだったけど、どうしてこうも精神的な揺さぶりでしか解決できないのだろうか。
って、そうか。この手があるか。
「やはり最後に頼るのはこれだ。『生活魔法』!!」
の、『電話』。
チリリリリン、チリリリリン。
ガチャ。
『ー ・・・、何よ? -』
はい来た、来ましたよ。出てくれました、ダンジョンコアさん。やはり律儀な性格をしている模様。そりゃ飯の支度や寝床にトイレまで用意してくれるのだから、鳴った『電話』は無視できないよね。
さて、地球でやったゲーム知識を活かして、彼女を攻略するとしましょう。
今こそコスモを燃やすとき。
密かに取っておいた『メモ』を今、活用して
褒めちぎって、機嫌を直してもらおうか!!
10
お気に入りに追加
2,022
あなたにおすすめの小説
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
天職はドロップ率300%の盗賊、錬金術師を騙る。
朱本来未
ファンタジー
魔術師の大家であるレッドグレイヴ家に生を受けたヒイロは、15歳を迎えて受けた成人の儀で盗賊の天職を授けられた。
天職が王家からの心象が悪い盗賊になってしまったヒイロは、廃嫡されてレッドグレイヴ領からの追放されることとなった。
ヒイロは以前から魔術師以外の天職に可能性を感じていたこともあり、追放処分を抵抗することなく受け入れ、レッドグレイヴ領から出奔するのだった。
追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
召喚されたら無能力だと追放されたが、俺の力はヘルプ機能とチュートリアルモードだった。世界の全てを事前に予習してイージーモードで活躍します
あけちともあき
ファンタジー
異世界召喚されたコトマエ・マナビ。
異世界パルメディアは、大魔法文明時代。
だが、その時代は崩壊寸前だった。
なのに人類同志は争いをやめず、異世界召喚した特殊能力を持つ人間同士を戦わせて覇を競っている。
マナビは魔力も闘気もゼロということで無能と断じられ、彼を召喚したハーフエルフ巫女のルミイとともに追放される。
追放先は、魔法文明人の娯楽にして公開処刑装置、滅びの塔。
ここで命運尽きるかと思われたが、マナビの能力、ヘルプ機能とチュートリアルシステムが発動する。
世界のすべてを事前に調べ、起こる出来事を予習する。
無理ゲーだって軽々くぐり抜け、デスゲームもヌルゲーに変わる。
化け物だって天変地異だって、事前の予習でサクサククリア。
そして自分を舐めてきた相手を、さんざん煽り倒す。
当座の目的は、ハーフエルフ巫女のルミイを実家に帰すこと。
ディストピアから、ポストアポカリプスへと崩壊していくこの世界で、マナビとルミイのどこか呑気な旅が続く。
剣と魔法の世界で俺だけロボット
神無月 紅
ファンタジー
東北の田舎町に住んでいたロボット好きの宮本荒人は、交通事故に巻き込まれたことにより異世界に転生する。
転生した先は、古代魔法文明の遺跡を探索する探索者の集団……クランに所属する夫婦の子供、アラン。
ただし、アランには武器や魔法の才能はほとんどなく、努力に努力を重ねてもどうにか平均に届くかどうかといった程度でしかなかった。
だがそんな中、古代魔法文明の遺跡に潜った時に強制的に転移させられた先にあったのは、心核。
使用者の根源とも言うべきものをその身に纏うマジックアイテム。
この世界においては稀少で、同時に極めて強力な武器の一つとして知られているそれを、アランは生き延びるために使う。……だが、何故か身に纏ったのはファンタジー世界なのにロボット!?
剣と魔法のファンタジー世界において、何故か全高十八メートルもある人型機動兵器を手に入れた主人公。
当然そのような特別な存在が放っておかれるはずもなく……?
小説家になろう、カクヨムでも公開しています。
クリエイタースキルを使って、異世界最強の文字召喚術師になります。
月海水
ファンタジー
ゲーム会社でスマホ向けゲームのモンスター設定を作っていた主人公は、残業中のオフィスで突然異世界に転移させられてしまう。
その異世界には、自分が考えたオリジナルモンスターを召喚できる文字召喚術というものが存在した!
転移時に一瞬で120体のアンデッドの召喚主となった主人公に対し、異世界の文字召喚は速度も遅ければ、召喚数も少ない。これはもしや、かなりの能力なのでは……?
自分が考えたオリジナルモンスターを召喚しまくり、最強の文字召喚術師を目指します!
異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです
ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。
転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。
前世の記憶を頼りに善悪等を判断。
貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。
2人の兄と、私と、弟と母。
母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。
ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。
前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる