294 / 403
第6章 罪咎
第34話 交戦
しおりを挟む
闘いに備えて、俺は『増昇くん』を起動する。先程観察した戦闘でジョシュアさんはパワーとスピードどちらも俺より上だ。それもレベチで。
だから俺は備える。思考ブーストをさせるのが『増昇くん』の効果だ。
せめて思考速度位は上をいかないと闘いにすらならない。
十数m離れた場所からジョシュアさんの斬撃が届く。それを自動楯が受け流した。
あんな埒外に近づいて闘うなんて怖い怖い。
しかも、反則技の変態剣が実装済みだ。
まずは中距離攻撃。俺は右手を差し出しアイテムボックスから特大の『集束くん』を打ち出した。
円錐で1m程のそれがジョシュアさんに向かって飛んでゆく。
ジョシュアさんが剣で払うが、その瞬間無数の魔道具に別れてその周辺を爆炎が覆う。
製造理念は集束爆弾。――平たく言えばクラスター爆弾だ。
地球産の非人道兵器をお見舞いした。すまん。ジョシュアさん。多少な欠損なら治して見せる。
だがその炎幕を引き剥がすように蒼い鎧が無傷で現れた。
そして、包囲する光の楯をシールドバッシュで弾き飛ばした。
俺はバックステップで距離をとり、『集束くん』を乱れ打ちする。
爆発による酸素欠乏も狙っているんだが、ジョシュアさんには効果が無い。
対スタンピード用に開発した兵器で、俺の札の中でも高威力なんだが。効きませんか。
大木を折り、地形が変るほどの威力なんだが。
次の札は拘束だ。既に逃げながらバラまいている。
ジョシュアさんが近づくと大量の括り紐が出現し身体に撒きつき動きを阻害する。
アダマンティンとミスリルを撚った特製ワイヤーはそう簡単には切れないぜ。
そのワイヤーは地中深くの層と同化させたアンカーと繋がり身体を固定した。
ダメ押しで『閃音くん』を放つ。光と爆音で気絶させるスタングレネードだ。
身体、視覚、聴覚を縛り、俺は初めて近距離まで寄り杖を振りぬいた。
――顎を打ち抜くように。
だから俺は備える。思考ブーストをさせるのが『増昇くん』の効果だ。
せめて思考速度位は上をいかないと闘いにすらならない。
十数m離れた場所からジョシュアさんの斬撃が届く。それを自動楯が受け流した。
あんな埒外に近づいて闘うなんて怖い怖い。
しかも、反則技の変態剣が実装済みだ。
まずは中距離攻撃。俺は右手を差し出しアイテムボックスから特大の『集束くん』を打ち出した。
円錐で1m程のそれがジョシュアさんに向かって飛んでゆく。
ジョシュアさんが剣で払うが、その瞬間無数の魔道具に別れてその周辺を爆炎が覆う。
製造理念は集束爆弾。――平たく言えばクラスター爆弾だ。
地球産の非人道兵器をお見舞いした。すまん。ジョシュアさん。多少な欠損なら治して見せる。
だがその炎幕を引き剥がすように蒼い鎧が無傷で現れた。
そして、包囲する光の楯をシールドバッシュで弾き飛ばした。
俺はバックステップで距離をとり、『集束くん』を乱れ打ちする。
爆発による酸素欠乏も狙っているんだが、ジョシュアさんには効果が無い。
対スタンピード用に開発した兵器で、俺の札の中でも高威力なんだが。効きませんか。
大木を折り、地形が変るほどの威力なんだが。
次の札は拘束だ。既に逃げながらバラまいている。
ジョシュアさんが近づくと大量の括り紐が出現し身体に撒きつき動きを阻害する。
アダマンティンとミスリルを撚った特製ワイヤーはそう簡単には切れないぜ。
そのワイヤーは地中深くの層と同化させたアンカーと繋がり身体を固定した。
ダメ押しで『閃音くん』を放つ。光と爆音で気絶させるスタングレネードだ。
身体、視覚、聴覚を縛り、俺は初めて近距離まで寄り杖を振りぬいた。
――顎を打ち抜くように。
0
お気に入りに追加
1,583
あなたにおすすめの小説
最弱の冒険者と呼ばれてますが、隠してるチート能力でたまには無双します!……と言いたいところだが、面倒だから今日は寝る。お前ら、邪魔するなよ?
ランド
ファンタジー
『最弱の冒険者』の称号をほしいままにしている、リアトリス。
仲間であるジャスミンにいくら誘われようとも、冒険に行かず、レベル上げすらもしようとしない怠惰っぷり。
冒険者の義務なんて知らない。
仕事なんて絶対にしたくない。
薬草採って、ポーション作って売ってのその日暮らしができれば大満足。
そんな舐めた事ばかり考えているリアトリスだが、実はこの世界で最も強力な能力を持つ最強の冒険者。
それも、本気を出せば魔王軍幹部すらも圧倒できるほどの。
だが、リアトリスは意地でも能力を隠そうとする。
理由はいたって単純。
面倒な事には関わりたくないから。
そんなリアトリスが、果たして魔王を倒すことができるのか。
そもそも、冒険の旅に出てくれるのだろうか。
怠惰で最強な冒険者による、異世界奇譚をお楽しみください!
※作品内に一部過激な描写がありますので、投稿ガイドラインに基づき、R15指定としています。
この作品はなろうとカクヨムにも掲載しています(下記URL参照)。また、タイトルの文字数制限の関係で、少々タイトルも変えています。
https://ncode.syosetu.com/n4679gv/
https://kakuyomu.jp/works/16816700428703293805
死霊王は異世界を蹂躙する~転移したあと処刑された俺、アンデッドとなり全てに復讐する~
未来人A
ファンタジー
主人公、田宮シンジは妹のアカネ、弟のアオバと共に異世界に転移した。
待っていたのは皇帝の命令で即刻処刑されるという、理不尽な仕打ち。
シンジはアンデッドを自分の配下にし、従わせることの出来る『死霊王』というスキルを死後開花させる。
アンデッドとなったシンジは自分とアカネ、アオバを殺した帝国へ復讐を誓う。
死霊王のスキルを駆使して徐々に配下を増やし、アンデッドの軍団を作り上げていく。
公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)
音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。
魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。
だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。
見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。
「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
【完結】選ばれなかった王女は、手紙を残して消えることにした。
曽根原ツタ
恋愛
「お姉様、私はヴィンス様と愛し合っているの。だから邪魔者は――消えてくれない?」
「分かったわ」
「えっ……」
男が生まれない王家の第一王女ノルティマは、次の女王になるべく全てを犠牲にして教育を受けていた。
毎日奴隷のように働かされた挙句、将来王配として彼女を支えるはずだった婚約者ヴィンスは──妹と想いあっていた。
裏切りを知ったノルティマは、手紙を残して王宮を去ることに。
何もかも諦めて、崖から湖に飛び降りたとき──救いの手を差し伸べる男が現れて……?
★小説家になろう様で先行更新中
最強のコミュ障探索者、Sランクモンスターから美少女配信者を助けてバズりたおす~でも人前で喋るとか無理なのでコラボ配信は断固お断りします!~
尾藤みそぎ
ファンタジー
陰キャのコミュ障女子高生、灰戸亜紀は人見知りが過ぎるあまりソロでのダンジョン探索をライフワークにしている変わり者。そんな彼女は、ダンジョンの出現に呼応して「プライムアビリティ」に覚醒した希少な特級探索者の1人でもあった。
ある日、亜紀はダンジョンの中層に突如現れたSランクモンスターのサラマンドラに襲われている探索者と遭遇する。
亜紀は人助けと思って、サラマンドラを一撃で撃破し探索者を救出。
ところが、襲われていたのは探索者兼インフルエンサーとして知られる水無瀬しずくで。しかも、救出の様子はすべて生配信されてしまっていた!?
そして配信された動画がバズりまくる中、偶然にも同じ学校の生徒だった水無瀬しずくがお礼に現れたことで、亜紀は瞬く間に身バレしてしまう。
さらには、ダンジョン管理局に目をつけられて依頼が舞い込んだり、水無瀬しずくからコラボ配信を持ちかけられたり。
コミュ障を極めてひっそりと生活していた亜紀の日常はガラリと様相を変えて行く!
はたして表舞台に立たされてしまった亜紀は安らぎのぼっちライフを守り抜くことができるのか!?
ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ
雑木林
ファンタジー
現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。
第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。
この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。
そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。
畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。
斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。
辺境伯令嬢に転生しました。
織田智子
ファンタジー
ある世界の管理者(神)を名乗る人(?)の願いを叶えるために転生しました。
アラフィフ?日本人女性が赤ちゃんからやり直し。
書き直したものですが、中身がどんどん変わっていってる状態です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる