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第1章 伏龍
第10話 奇貨
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司書長が俺に話しかける。
「具体的な話は、また明日にしましょう。明日の朝、9時にこの執務室へ来て下さい。入館証もその時用意します。言葉も通じず不便でしょうから、神聖語の話せる研究員に案内させます。今呼びに行ってもらっていますので、到着するまで、質問があれば、答えますよ」
それでは遠慮なく。
どうしても、確認しなければならないことがある。
「採用頂いた、当日に申し上げるのも大変恐縮ではございますが、仮に私が、将来やりたいことが出来た場合。この場所から巣立つ事は許して頂けますでしょうか? もちろん、ご恩はご恩として可能な限りお返し致します」
司書長は不快な様子もなく、さりとて愉快な様子もない顔で言った。
「手紙にも将来の安寧に触れられていましたが、聞いていないようですね? 優秀な司書は得難いものです。ですが、縛り付けるつもりもありません」
「明日正式に説明する予定ですが、今回の採用は、雇用契約です。一方的にどちらかが利する内容ではありません。一ヶ月後に契約を破棄することも盛り込まれています」
「子供にやりたいことが出来たら、応援し後押しするのが大人の役目です」
確認するような真似を謝ると気にするなと返され、こう言われた。
「あたなは、大人のような子供ですね? 本当に記憶がないのですか?」
ドキッ! 実は、子供のような大人なんです!
記憶もあるちゃ~あるんです。
真顔だ。――がんばれ俺の表情筋。
ちょうどタイミングよくドアがノックされる。
司書長の許可を得て誰かが入って来る。
声が高いから女性かな? 振り向くのは失礼かな?
「紹介しよう。研究員のパオラだ。パオラここまで来なさい」
司書長は立ち上がり自分の左前方を手の平で指す。
まだ、二十歳そこそこの若い女性だ。
明るい茶色の髪をゆったりシニヨンでまとめお団子はうなじに当たるくらいの位置でバレッタで止めている。
「初めまして研究員のパオラです。どうぞよろしく」
軽く頷くように挨拶をする。
「こちらこそどうぞよろしくお願いします。名前は思い出せないので、好きなようにお呼びください」
それを真似して俺も小さく頷く。女性特有の挨拶方法じゃないよね?
「王都の細かい話や常識は、パオラに尋ねると良い。部屋の手配は別の者に頼んでいるが、少し時間がかかる。先に教会へ向かい。啓示を受けることをお勧めする」
「パオラ。この者は我々エルフと同じく流暢に神聖語を話す。手を煩わす事になるが、この者と話すことでお前の良い経験になる。頼むな」
お別れの挨拶をし、明日の訪問を約束しパオラ嬢に連れられて、啓示を受けに教会へいざ行かん。
§
二人が揃って出て行った執務室の中で、ウェンリールはノアの事を考える。
あの少年が、初めてこの部屋に入った瞬間に分かった。
コレだと。コレを待っていたのだと。
精霊がざわめいた。
――見逃すな。――手放すなと。
ウェンリールが王都にいるのには理由があった。
彼女の職業は巫女である。
それを知った両親は同じく、巫女を職業に持つ祖母へ、ウェンリールの職業教育をお願いした。
祖母と行動を共にするうちに、祖父の啓蒙するエルフ達の口伝を収集保全する作業に傾倒し、自然と手伝うようになった。
エルフの巫女とは何か?
――それは、世界樹を祀りその託宣を授かることだ。
エルフの長い人生でも託宣を授からないことも間々ある。
祖母の授かった託宣は、『エルフの口伝を起こし伝えろ』だった。
当時は少数派だった改革派のリーダーである祖父と、世界樹の託宣を掲げ、時流を変えて多くの口伝を文章に起こして来た。
エルフは何故、口伝を書き起こす事を拒んだのか?
それは、神聖語が神の言葉と伝えられているからである。
神を敬うあまり、畏れ多いと文章に起こす事を禁忌としていたのだ。
口伝の内容も神話の時代の様子やエルフの誕生譚など。神聖なものが多かったのも理由だ。
そこに、まさに神の眷属と崇める世界樹からの託宣だ。
時勢は変わり、誰もが協力的になった。
神聖語の文字には欠点がある。
口伝であるため抑揚がある文章は、文字に起こすと平坦となる。
そのままでは本来の発音と抑揚が後世に伝わらない。
現代では使われていない口伝の中だけの言い回しや単語もたくさんあり、このままでは『口伝を起こし伝えろ』の託宣を全うしたとは言えない。
そこでウェンリールの祖父は、文章にイントネーションを書き加えることで、口伝の話し方を誰が読んでも統一出来るようにした。
これにより、もう現代では消滅している、口伝独自の言葉の数々が保存される事になった。
このおかげで膨大な量の神聖語のテキストが集積され、人間界では滞っていた。神聖語の研究が大きく進んだのである。
王国は祖を神聖時代の王族の末裔とうたっている。
それにも関わらず、神聖語を人間界ではほとんど読めておらず。王の私財を投じての研究も遅々として進まない状況だった。
そこに一石を投じたのがウェンリールの祖父である。
国王は喜び称えて、アールヴ王立神聖語研究所を設立し、ウェンリールの祖父に終身名誉顧問の位を授けた。
ウェンリールが王都にいる理由だが、ウェンリールも授かったのだ。
――託宣を。
内容は『王国の縁に行き、兆しを見逃すな』だ。
ゆえにウェンリールは思う。
王国に来て五年、やっと現れた奇貨を今はゆっくりと見守るとしよう。
「具体的な話は、また明日にしましょう。明日の朝、9時にこの執務室へ来て下さい。入館証もその時用意します。言葉も通じず不便でしょうから、神聖語の話せる研究員に案内させます。今呼びに行ってもらっていますので、到着するまで、質問があれば、答えますよ」
それでは遠慮なく。
どうしても、確認しなければならないことがある。
「採用頂いた、当日に申し上げるのも大変恐縮ではございますが、仮に私が、将来やりたいことが出来た場合。この場所から巣立つ事は許して頂けますでしょうか? もちろん、ご恩はご恩として可能な限りお返し致します」
司書長は不快な様子もなく、さりとて愉快な様子もない顔で言った。
「手紙にも将来の安寧に触れられていましたが、聞いていないようですね? 優秀な司書は得難いものです。ですが、縛り付けるつもりもありません」
「明日正式に説明する予定ですが、今回の採用は、雇用契約です。一方的にどちらかが利する内容ではありません。一ヶ月後に契約を破棄することも盛り込まれています」
「子供にやりたいことが出来たら、応援し後押しするのが大人の役目です」
確認するような真似を謝ると気にするなと返され、こう言われた。
「あたなは、大人のような子供ですね? 本当に記憶がないのですか?」
ドキッ! 実は、子供のような大人なんです!
記憶もあるちゃ~あるんです。
真顔だ。――がんばれ俺の表情筋。
ちょうどタイミングよくドアがノックされる。
司書長の許可を得て誰かが入って来る。
声が高いから女性かな? 振り向くのは失礼かな?
「紹介しよう。研究員のパオラだ。パオラここまで来なさい」
司書長は立ち上がり自分の左前方を手の平で指す。
まだ、二十歳そこそこの若い女性だ。
明るい茶色の髪をゆったりシニヨンでまとめお団子はうなじに当たるくらいの位置でバレッタで止めている。
「初めまして研究員のパオラです。どうぞよろしく」
軽く頷くように挨拶をする。
「こちらこそどうぞよろしくお願いします。名前は思い出せないので、好きなようにお呼びください」
それを真似して俺も小さく頷く。女性特有の挨拶方法じゃないよね?
「王都の細かい話や常識は、パオラに尋ねると良い。部屋の手配は別の者に頼んでいるが、少し時間がかかる。先に教会へ向かい。啓示を受けることをお勧めする」
「パオラ。この者は我々エルフと同じく流暢に神聖語を話す。手を煩わす事になるが、この者と話すことでお前の良い経験になる。頼むな」
お別れの挨拶をし、明日の訪問を約束しパオラ嬢に連れられて、啓示を受けに教会へいざ行かん。
§
二人が揃って出て行った執務室の中で、ウェンリールはノアの事を考える。
あの少年が、初めてこの部屋に入った瞬間に分かった。
コレだと。コレを待っていたのだと。
精霊がざわめいた。
――見逃すな。――手放すなと。
ウェンリールが王都にいるのには理由があった。
彼女の職業は巫女である。
それを知った両親は同じく、巫女を職業に持つ祖母へ、ウェンリールの職業教育をお願いした。
祖母と行動を共にするうちに、祖父の啓蒙するエルフ達の口伝を収集保全する作業に傾倒し、自然と手伝うようになった。
エルフの巫女とは何か?
――それは、世界樹を祀りその託宣を授かることだ。
エルフの長い人生でも託宣を授からないことも間々ある。
祖母の授かった託宣は、『エルフの口伝を起こし伝えろ』だった。
当時は少数派だった改革派のリーダーである祖父と、世界樹の託宣を掲げ、時流を変えて多くの口伝を文章に起こして来た。
エルフは何故、口伝を書き起こす事を拒んだのか?
それは、神聖語が神の言葉と伝えられているからである。
神を敬うあまり、畏れ多いと文章に起こす事を禁忌としていたのだ。
口伝の内容も神話の時代の様子やエルフの誕生譚など。神聖なものが多かったのも理由だ。
そこに、まさに神の眷属と崇める世界樹からの託宣だ。
時勢は変わり、誰もが協力的になった。
神聖語の文字には欠点がある。
口伝であるため抑揚がある文章は、文字に起こすと平坦となる。
そのままでは本来の発音と抑揚が後世に伝わらない。
現代では使われていない口伝の中だけの言い回しや単語もたくさんあり、このままでは『口伝を起こし伝えろ』の託宣を全うしたとは言えない。
そこでウェンリールの祖父は、文章にイントネーションを書き加えることで、口伝の話し方を誰が読んでも統一出来るようにした。
これにより、もう現代では消滅している、口伝独自の言葉の数々が保存される事になった。
このおかげで膨大な量の神聖語のテキストが集積され、人間界では滞っていた。神聖語の研究が大きく進んだのである。
王国は祖を神聖時代の王族の末裔とうたっている。
それにも関わらず、神聖語を人間界ではほとんど読めておらず。王の私財を投じての研究も遅々として進まない状況だった。
そこに一石を投じたのがウェンリールの祖父である。
国王は喜び称えて、アールヴ王立神聖語研究所を設立し、ウェンリールの祖父に終身名誉顧問の位を授けた。
ウェンリールが王都にいる理由だが、ウェンリールも授かったのだ。
――託宣を。
内容は『王国の縁に行き、兆しを見逃すな』だ。
ゆえにウェンリールは思う。
王国に来て五年、やっと現れた奇貨を今はゆっくりと見守るとしよう。
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