39 / 63
第三章 最終都市防衛戦編
第三十九話 白衣を着た女性プレイヤー
しおりを挟む
修羅刹は南西エリアを目指していた。
プレイヤーの犠牲によって修羅刹は、犯人が潜んでいる場所の目星を付けていた。
「石が飛んできた方角はこっちで間違いないはず……はぁ、それよりもタクトのやつ、何が大丈夫よ。あんなに顔真っ青にして、本当にあの思い込む性格は昔からずっと変わらないわね」
心配させまいとするタクトの言動に、修羅刹は少しだけ苛立ちを覚えた。
十字路の大通りを越え走り続けていると、武器や防具を取り扱う店が軒を連ねる商店街の入口が見えてきた。
この商店街は南西エリアのほぼ中心に位置する場所にある。
商店街に入った修羅刹は自分が見たものを信じられずにいた。
「南門に近い場所なのにどうしてこんなに被害が少ないの?」
この辺一帯はなぜか街の中心よりも明らかに被害が少なかった。店の壁にはいくつか斬りつけられた跡はあったが、被害としてはそれぐらいで中心部のように店の窓ガラスが割れて事もなく、またドアが壊されず綺麗の状態を保っていた。
ただ移動中ちょいちょい視線を感じる事はあった。その正体は家に閉じこもっているNPCだった。
あとで彼らにどうして隠れていたのか尋ねると、あるプレイヤーからそうするように指示されていたようだ。
そのまま北上したとしても魔物に襲われていたかもしれないから、プレイヤーがNPCの隠れるように指示したのは妥当な判断。
「ここまで被害を抑えて戦う事が出来るプレイヤーがいるなんて、拙僧も一度会ってみたいものだわ」
修羅刹はキョロキョロと見渡しつつ、商店街に進んで行くがプレイヤー、それに魔物とも出くわす事なく通り抜けてしまった。
「ふむぅ~、こんなに静かだと逆に不安になるわね。それに石を投げてきたボスも見当たらないし、この辺にはいないのかもしれないわね」
修羅刹はさらに南西方向に向かって走り出した。
そして防壁まで残り10mほど進んだところで、探していたものを見つけた。
「あれ……もう倒されている?」
そこにはピクリとも動かない頭が牛の巨人が、目を開けたまま仰向けの状態で倒れていた。
修羅刹が見つけたこのボスの名前はフォモール。全長はムスペルと同程度の巨人、ただ大きく違うのは頭部が牛である事、片腕が異常に肥大化している事。この肥大化した腕を使って、ここから投石による遠距離攻撃を仕掛けていたようだ。
修羅刹は不用意に近づこうとはせずに、静かに物陰に隠れフォモールの様子をうかがう。
このゲームで死んだ場合は誰であろうが須らく、キラキラ輝く光の粒子となって跡形も残さずに消滅する。
目の前で倒されているフォモールは、まだそこに存在している。それはつまりフォモールはまだ生きている証拠に他ならない。
「さすがにこの状況で迂闊に近づくのはねぇ……」
北門で戦っていた時はタクトやサン、あのふたりが一緒だった。だから自分がヘマをしたとしても、絶対にフォローしてくれると信じていたから、多少の無理も出来た。ただひとりで戦うとなると、ほんの些細なミスでもそれが致命傷となる。
「でも、ここでずっとこうしている訳にもいかないし……」
修羅刹は投石してきた犯人フォモールを見つけたのはいいが、どう攻めるべきか悩んでいた。
安全圏からクイックフィストで少しずつダメージを与えるべきか、それとも多少の危険を承知の上でフォモールに近づき、スキルによる圧倒的な火力で一気に止めを刺すべきか。
クイックフィストはソニックブレイドと同様に衝撃波を放つスキル。こちらはソニックブレイドのように振って発動するのではなく、拳を突き出す事で衝撃波を発生させる。クールタイムは1分、また距離が離れれば離れるほど威力が減少するなど、ほとんどソニックブレイドと使用方法は同じ。
フォモールが本当に死にかけならクイックフィスト一択。だけど、もしあの倒れているのがただの演技だった時は、無駄に相手を怒らせてしまう。別にあんなやつから反感を買ったところで、こちらとしては特に支障はないのだけど、ただ問題なのがあの巨体でウロチョロされると、無駄に被害が広がってしまう。
それだけは何が何でも回避しないといけない。
「そうなると……やっぱこっちしかないわよね」
フォモールに渾身の一撃を叩きこむため修羅刹は、物陰から飛び出すとそのまま一気に駆けた。
そして倒れているフォモールの目と鼻の先まで接近した時、修羅刹は上空から注意を促す声が聞こえた。
「そこのひとぉ~!!聞こえているのなら、今すぐ離れるであります!!!!」
「離れろってどういう事……えっ?」
見上げるとそこには真っ逆さまに落ちてくる白衣を着た女の人が見えた。
その手にはジャベリンが握られていた。そしてそのジャベリンの先端はフォモールの心臓、左胸に向けられていた。
修羅刹はすぐに反転しさっきまで潜んでいた場所に急いで戻る。
フォモールはやはり倒れた演技していた。生命の危機を感じ取ったフォモールは女性を返り討ちにするため巨大な右腕を振り上げた。
フォモールの動きを落下しながら観察していた女性は、ニヤッと笑みを浮かべスキルを発動した。
「やっぱりそうするかないでありますよね。飛翔空穿」
修羅刹はその光景に目を疑った。白衣をなびかせ空中で方向転換して、フォモールの攻撃を躱していた。
グシャァァァ!!
そしてジャベリンはフォモールの頭部に突き刺さるのだった。
フォモールは伸ばしていた右腕をだらりと下ろし消えていった。
何事もなかったように地面に着地したその女性は、すぐに手に持ったジャベリンを背負い両手が自由になった瞬間、修羅刹に抱き着いたのだった。
パフン!?
その体験した事がない感触といきなりハグされた衝撃で修羅刹の思考回路は停止した。
「大丈夫でありますか?どこも痛くはないでありますか?」
修羅刹は声を上げる事もなく壊れた玩具のように、ただただ首を何度も縦に振り続けていた。
修羅刹の反応を見た女性はすぐに手を離し一歩後ろに下がると、何度もペコペコと頭を下げる。
「ごめんなさい!小官、またやってしまったであります……」
凛としていながらも艶のある声で独特な話し方をするだけなら、修羅刹はまだ耐える事が出来た。だが、深淵落花という名前のプレイヤーはそれだけではなく、表情もコロコロ変わるため修羅刹はついに耐え切れず吹き出してしまう。
さっきまであれほどカッコ良かった女性が、ひとりパニックになっているのが妙に可笑しく思えた。
「あっは!あはははははは!!」
急に笑い出した修羅刹を見た深淵落花はキョトンとした表情で修羅刹を見つめていた。
「あ~、はぁ……ふぅ。拙僧は修羅刹って言います。どうぞよろしくお願いします」
「そういえば自己紹介してなかったでありますね。小官は深淵落花であります。よろしくであります。時間に余裕があればゆっくりとお話がしたいところではありますが、いまは一刻を争う状況でありますので、また今度会えたときにはゆっくりとお話しようであります」
深淵落花はそう言うとその場でジャンプして家の屋根に着地すると、屋根をピョンピョンと飛び移りながら東の方角に消えていった。
「台風みたいな人だったなぁ~。それにしてもフォモールをあっさり倒した手際の良さ。なるほどねぇ、あれほどの実力がある人なら被害が少ないのは納得だわ」
ここに来た目的があっさりと達成してしまった修羅刹は、次にとるべき行動をどうするべきか悩んでいた。
「タクトの事も気がかりだけど……まずはこの防衛戦を終わらせないとね」
修羅刹は街の外で戦っているプレイヤーを援護するために南門に向かって行った。
プレイヤーの犠牲によって修羅刹は、犯人が潜んでいる場所の目星を付けていた。
「石が飛んできた方角はこっちで間違いないはず……はぁ、それよりもタクトのやつ、何が大丈夫よ。あんなに顔真っ青にして、本当にあの思い込む性格は昔からずっと変わらないわね」
心配させまいとするタクトの言動に、修羅刹は少しだけ苛立ちを覚えた。
十字路の大通りを越え走り続けていると、武器や防具を取り扱う店が軒を連ねる商店街の入口が見えてきた。
この商店街は南西エリアのほぼ中心に位置する場所にある。
商店街に入った修羅刹は自分が見たものを信じられずにいた。
「南門に近い場所なのにどうしてこんなに被害が少ないの?」
この辺一帯はなぜか街の中心よりも明らかに被害が少なかった。店の壁にはいくつか斬りつけられた跡はあったが、被害としてはそれぐらいで中心部のように店の窓ガラスが割れて事もなく、またドアが壊されず綺麗の状態を保っていた。
ただ移動中ちょいちょい視線を感じる事はあった。その正体は家に閉じこもっているNPCだった。
あとで彼らにどうして隠れていたのか尋ねると、あるプレイヤーからそうするように指示されていたようだ。
そのまま北上したとしても魔物に襲われていたかもしれないから、プレイヤーがNPCの隠れるように指示したのは妥当な判断。
「ここまで被害を抑えて戦う事が出来るプレイヤーがいるなんて、拙僧も一度会ってみたいものだわ」
修羅刹はキョロキョロと見渡しつつ、商店街に進んで行くがプレイヤー、それに魔物とも出くわす事なく通り抜けてしまった。
「ふむぅ~、こんなに静かだと逆に不安になるわね。それに石を投げてきたボスも見当たらないし、この辺にはいないのかもしれないわね」
修羅刹はさらに南西方向に向かって走り出した。
そして防壁まで残り10mほど進んだところで、探していたものを見つけた。
「あれ……もう倒されている?」
そこにはピクリとも動かない頭が牛の巨人が、目を開けたまま仰向けの状態で倒れていた。
修羅刹が見つけたこのボスの名前はフォモール。全長はムスペルと同程度の巨人、ただ大きく違うのは頭部が牛である事、片腕が異常に肥大化している事。この肥大化した腕を使って、ここから投石による遠距離攻撃を仕掛けていたようだ。
修羅刹は不用意に近づこうとはせずに、静かに物陰に隠れフォモールの様子をうかがう。
このゲームで死んだ場合は誰であろうが須らく、キラキラ輝く光の粒子となって跡形も残さずに消滅する。
目の前で倒されているフォモールは、まだそこに存在している。それはつまりフォモールはまだ生きている証拠に他ならない。
「さすがにこの状況で迂闊に近づくのはねぇ……」
北門で戦っていた時はタクトやサン、あのふたりが一緒だった。だから自分がヘマをしたとしても、絶対にフォローしてくれると信じていたから、多少の無理も出来た。ただひとりで戦うとなると、ほんの些細なミスでもそれが致命傷となる。
「でも、ここでずっとこうしている訳にもいかないし……」
修羅刹は投石してきた犯人フォモールを見つけたのはいいが、どう攻めるべきか悩んでいた。
安全圏からクイックフィストで少しずつダメージを与えるべきか、それとも多少の危険を承知の上でフォモールに近づき、スキルによる圧倒的な火力で一気に止めを刺すべきか。
クイックフィストはソニックブレイドと同様に衝撃波を放つスキル。こちらはソニックブレイドのように振って発動するのではなく、拳を突き出す事で衝撃波を発生させる。クールタイムは1分、また距離が離れれば離れるほど威力が減少するなど、ほとんどソニックブレイドと使用方法は同じ。
フォモールが本当に死にかけならクイックフィスト一択。だけど、もしあの倒れているのがただの演技だった時は、無駄に相手を怒らせてしまう。別にあんなやつから反感を買ったところで、こちらとしては特に支障はないのだけど、ただ問題なのがあの巨体でウロチョロされると、無駄に被害が広がってしまう。
それだけは何が何でも回避しないといけない。
「そうなると……やっぱこっちしかないわよね」
フォモールに渾身の一撃を叩きこむため修羅刹は、物陰から飛び出すとそのまま一気に駆けた。
そして倒れているフォモールの目と鼻の先まで接近した時、修羅刹は上空から注意を促す声が聞こえた。
「そこのひとぉ~!!聞こえているのなら、今すぐ離れるであります!!!!」
「離れろってどういう事……えっ?」
見上げるとそこには真っ逆さまに落ちてくる白衣を着た女の人が見えた。
その手にはジャベリンが握られていた。そしてそのジャベリンの先端はフォモールの心臓、左胸に向けられていた。
修羅刹はすぐに反転しさっきまで潜んでいた場所に急いで戻る。
フォモールはやはり倒れた演技していた。生命の危機を感じ取ったフォモールは女性を返り討ちにするため巨大な右腕を振り上げた。
フォモールの動きを落下しながら観察していた女性は、ニヤッと笑みを浮かべスキルを発動した。
「やっぱりそうするかないでありますよね。飛翔空穿」
修羅刹はその光景に目を疑った。白衣をなびかせ空中で方向転換して、フォモールの攻撃を躱していた。
グシャァァァ!!
そしてジャベリンはフォモールの頭部に突き刺さるのだった。
フォモールは伸ばしていた右腕をだらりと下ろし消えていった。
何事もなかったように地面に着地したその女性は、すぐに手に持ったジャベリンを背負い両手が自由になった瞬間、修羅刹に抱き着いたのだった。
パフン!?
その体験した事がない感触といきなりハグされた衝撃で修羅刹の思考回路は停止した。
「大丈夫でありますか?どこも痛くはないでありますか?」
修羅刹は声を上げる事もなく壊れた玩具のように、ただただ首を何度も縦に振り続けていた。
修羅刹の反応を見た女性はすぐに手を離し一歩後ろに下がると、何度もペコペコと頭を下げる。
「ごめんなさい!小官、またやってしまったであります……」
凛としていながらも艶のある声で独特な話し方をするだけなら、修羅刹はまだ耐える事が出来た。だが、深淵落花という名前のプレイヤーはそれだけではなく、表情もコロコロ変わるため修羅刹はついに耐え切れず吹き出してしまう。
さっきまであれほどカッコ良かった女性が、ひとりパニックになっているのが妙に可笑しく思えた。
「あっは!あはははははは!!」
急に笑い出した修羅刹を見た深淵落花はキョトンとした表情で修羅刹を見つめていた。
「あ~、はぁ……ふぅ。拙僧は修羅刹って言います。どうぞよろしくお願いします」
「そういえば自己紹介してなかったでありますね。小官は深淵落花であります。よろしくであります。時間に余裕があればゆっくりとお話がしたいところではありますが、いまは一刻を争う状況でありますので、また今度会えたときにはゆっくりとお話しようであります」
深淵落花はそう言うとその場でジャンプして家の屋根に着地すると、屋根をピョンピョンと飛び移りながら東の方角に消えていった。
「台風みたいな人だったなぁ~。それにしてもフォモールをあっさり倒した手際の良さ。なるほどねぇ、あれほどの実力がある人なら被害が少ないのは納得だわ」
ここに来た目的があっさりと達成してしまった修羅刹は、次にとるべき行動をどうするべきか悩んでいた。
「タクトの事も気がかりだけど……まずはこの防衛戦を終わらせないとね」
修羅刹は街の外で戦っているプレイヤーを援護するために南門に向かって行った。
30
お気に入りに追加
49
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
俺のギフト【草】は草を食うほど強くなるようです ~クズギフトの息子はいらないと追放された先が樹海で助かった~
草乃葉オウル
ファンタジー
★お気に入り登録お願いします!★
男性向けHOTランキングトップ10入り感謝!
王国騎士団長の父に自慢の息子として育てられた少年ウォルト。
だが、彼は14歳の時に行われる儀式で【草】という謎のギフトを授かってしまう。
周囲の人間はウォルトを嘲笑し、強力なギフトを求めていた父は大激怒。
そんな父を「顔真っ赤で草」と煽った結果、ウォルトは最果ての樹海へ追放されてしまう。
しかし、【草】には草が持つ効能を増幅する力があった。
そこらへんの薬草でも、ウォルトが食べれば伝説級の薬草と同じ効果を発揮する。
しかも樹海には高額で取引される薬草や、絶滅したはずの幻の草もそこら中に生えていた。
あらゆる草を食べまくり最強の力を手に入れたウォルトが樹海を旅立つ時、王国は思い知ることになる。
自分たちがとんでもない人間を解き放ってしまったことを。
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
GAME CHANGER 日本帝国1945からの逆襲
俊也
歴史・時代
時は1945年3月、敗色濃厚の日本軍。
今まさに沖縄に侵攻せんとする圧倒的戦力のアメリカ陸海軍を前に、日本の指導者達は若者達による航空機の自爆攻撃…特攻 で事態を打開しようとしていた。
「バカかお前ら、本当に戦争に勝つ気があるのか!?」
その男はただの学徒兵にも関わらず、平然とそう言い放ち特攻出撃を拒否した。
当初は困惑し怒り狂う日本海軍上層部であったが…!?
姉妹作「新訳 零戦戦記」共々宜しくお願い致します。
共に
第8回歴史時代小説参加しました!
ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~
三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】
人間を洗脳し、意のままに操るスキル。
非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。
「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」
禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。
商人を操って富を得たり、
領主を操って権力を手にしたり、
貴族の女を操って、次々子を産ませたり。
リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』
王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。
邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる