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2章 領地での暮らし

神子様と浄化の女神

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しゃなりしゃなりと優雅に、土地神様は歩いてきた。マナー講座では、100点満点もらえるな。

透明な見たことのない素材で作られたティアラ、地面に垂れるほどに長い白髪、ほとんど真っ白のに近い灰色の瞳、長い長い女神風の衣装をまとった精霊以上に整った顔の、3歳程度の幼女・・・・・・・・ん?3歳程度の幼女?


【そなたが、精霊神様の神子か?】

初めて聞いたのに、知っている言葉。アカッシクレコードの閲覧端末だったっけ?を見た時と同じ感覚だ。

【そうです。浄化の女神さま】

周りの精霊たちは、俺たちが何をしゃべっているの?みたいな顔をしている。わかるわけがない、神々の関係者しか理解することのできない言葉なのだから。

【妾は、浄化の女神でここの土地神じゃ。精霊神様には、ようお世話になっておる。よく来たな、神子】

幼い容姿に不似合いな、古めかしい言葉を使いながら、浄化の女神はそう言った。嫌みっぽい感じはしないから、たぶん好意的に言っているんだと思う。無表情だから、本当かどうかはわからないけど。

【歓迎、感謝いたします】

俺は、今まで一番深々と頭を下げた。なんかこの女神様ちっこいけど、国王陛下よりも何百倍も威厳がある。

【そうかしこまらんでよい。妾の姿は、そなたと変わらぬ幼い幼児じゃ】

姿だけな、姿だけ。威厳とかは、俺なんかと比べ物にならないし、絶対に俺とはくらべものにならないくらい長生きしている。

【私はただの神子。浄化の女神さまは、神なのですから】

俺は、まだ神様見習いだから。まだ神様じゃないから。

【それでもそうかしこまらんでよいわい。妾は、恐れでこのような姿を取っておるからな】

恐れ?神界って、いったいどういう状況なの?

【恐れですか?】

なんか、イヤーな予感がする。

【そうじゃ。神になる前の年頃の姿を取っておったら、創造神に襲われるからな。妾は浄化の女神。処女喪失は、禁忌じゃ】

・・・・・創造神。

【だから、私と同じくらいの姿にしているのですか?】

もうちょっと大きくてもよくない?3歳児って、色々大変だと思うけど。

【そうじゃ。本当は、もう少し年上の姿を取りたかったのじゃが、7歳程度の女神が手籠めされたと聞いてな、妾は、まだ神格を保っておきたいからな。じゃから、不便を承知でこの年齢の姿を取っておるのじゃ】

‥‥‥創造神。

【神界は、大変なようですね】

7歳くらいの幼女まで、手籠めにするとは……。

【そうじゃ。じゃから、妾のような臆病なものにそこまで緊張しなくてよいぞ】

‥‥‥いや、女神さま。あなたの行動は、正解だと思います。
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