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2章 領地での暮らし
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ふわりと、マルグリット様が光り輝く。
「ま、マルグリット様です。本物です」
アリス様が、目を丸くしつつ目を輝かせるという非常に器用な真似をしながらそう言った。
『汝が、わが子孫アリスティアか?』
あなたどなた?
「はい、マルグリット様。第二王女アリスティアです」
アリス様は、超感動 みたいな目で、マルグリット様を見ている。さっきまでの状態は、とてもじゃないけど見せられない。
『そうか、我らが神子様の婚約者アリスティアよ。そなたにこれを与える』
RPGの泉の女神さま(笑)よりも胡散臭い与え方だな。
「ありがとうございます、マルグリット様」
アリス様は、尊敬度MAXなキラキラな目で、マルグリット様を見ていた。なんか、洗脳されている人を見ている感じ。マルグリット様は、アリス様に小さな手に、俺とアリス様の名前が彫り込まれた、金色のシンプルな指輪を手渡した。
『この指輪は、そなたらの婚約指輪として使え。この指輪は、どちらかが不貞を働くと半分が割れ、双方が不貞を働くと、粉々に砕ける魔法の指輪だ。これを婚約式で交換するのじゃ。婚約式まで、そなたの母か、父に預けておけ』
「かしこまりました」
アリス様が、なくさないように、とでもいうように指輪を握った。
『それではな。婚約式の時に、また会おうぞ』
マルグリット様から出ている光がすぅーと消えた。
「神子様、マルグリット様から、私たちの婚約のために指輪をいただけましたよ」
「そうだな。つけることができる日が楽しみだ」
俺は、あの変わりようのほうが衝撃だ。
「マルグリット様は、まだここにいらっしゃるのですか?」
「あぁ、いるぞ」
普通に、そこにいる。
『神子様ー、すごかったでしょー、私』
「あぁ、いろいろ衝撃的だった」
いや、あの間延びした口調の人どこ行ったの?あのなんか仰々しい感じの人だあれ?レベルだった。
『いやー、子孫たちには威厳を持ってーふるまえーってー決まりだからさー』
「そうなのか」
噴出さないようにするのが、必死だった。
「マルグリット様と、どんなお話をされているのですか?」
「ちょっと指輪の話を」
ん?ってそういえば指輪。あのRPGの泉の女神さま(笑)みたいなやつ何?
『ちなみにーあの指輪はー神子様に渡し忘れてたからーアリスティアちゃんに渡したー』
やっぱりな。あのあげ方、めっちゃ怪しかったもん。
「そうなのですか。私も精霊と話したいです」
イメージ壊れるからやめといたほうがいいと思う。でも、どうしても見たいなら……、
「領地に行っている間に、もしできたら精霊を見ることができる魔道具を作ろうか?」
もしできたらね、もしできたら。できる保障少ないよ?
「お願いします。楽しみにしています」
「頑張る」
アカッシクレコードの本、よろしく頼むよ。
『神子様ーそれ私がー四六時中気を張ってないといけないからー遠慮してほしんだけどー』
若干顔を青ざめさせながら、マルグリット様は言った。
「アリス様のお願いだからな。必ず作る」
ちょっと、いじめたくなった。あくまでも、ちょっと。
『神子様、そろそろ帰ったほうがよろしいとますの』
うわっ、びっくりした、ジエイドか。急に後ろに立つのは、やめてほしい。
「もう、そんな時間か」
「フェル様、もうお帰りの時間ですか?」
「うん、また来る」
絶対に、領地にいる間にも、また来よう。
「それなら、ちょっとプレゼントがありますの」
「プレゼント?」
何だろう?特に、箱とかはないけど?
「いきますよ
チュッ」
いきなり頬にキスされた。え・・・・・・?
「お母さまに、神子様にお礼をしたほうがいいと言われまして、お父様が、お母様にされて、嬉しがっていましたので、いいかがでした?」
にっこり笑いながら、アリス様はそう言った。
「えっと……、うれしいよ」
それ以外反応のしようがないだろ。普通にびっくりしたし、まぁ俺はロリコンではないが、お礼はされてうれしかったもん。
「ま、マルグリット様です。本物です」
アリス様が、目を丸くしつつ目を輝かせるという非常に器用な真似をしながらそう言った。
『汝が、わが子孫アリスティアか?』
あなたどなた?
「はい、マルグリット様。第二王女アリスティアです」
アリス様は、超感動 みたいな目で、マルグリット様を見ている。さっきまでの状態は、とてもじゃないけど見せられない。
『そうか、我らが神子様の婚約者アリスティアよ。そなたにこれを与える』
RPGの泉の女神さま(笑)よりも胡散臭い与え方だな。
「ありがとうございます、マルグリット様」
アリス様は、尊敬度MAXなキラキラな目で、マルグリット様を見ていた。なんか、洗脳されている人を見ている感じ。マルグリット様は、アリス様に小さな手に、俺とアリス様の名前が彫り込まれた、金色のシンプルな指輪を手渡した。
『この指輪は、そなたらの婚約指輪として使え。この指輪は、どちらかが不貞を働くと半分が割れ、双方が不貞を働くと、粉々に砕ける魔法の指輪だ。これを婚約式で交換するのじゃ。婚約式まで、そなたの母か、父に預けておけ』
「かしこまりました」
アリス様が、なくさないように、とでもいうように指輪を握った。
『それではな。婚約式の時に、また会おうぞ』
マルグリット様から出ている光がすぅーと消えた。
「神子様、マルグリット様から、私たちの婚約のために指輪をいただけましたよ」
「そうだな。つけることができる日が楽しみだ」
俺は、あの変わりようのほうが衝撃だ。
「マルグリット様は、まだここにいらっしゃるのですか?」
「あぁ、いるぞ」
普通に、そこにいる。
『神子様ー、すごかったでしょー、私』
「あぁ、いろいろ衝撃的だった」
いや、あの間延びした口調の人どこ行ったの?あのなんか仰々しい感じの人だあれ?レベルだった。
『いやー、子孫たちには威厳を持ってーふるまえーってー決まりだからさー』
「そうなのか」
噴出さないようにするのが、必死だった。
「マルグリット様と、どんなお話をされているのですか?」
「ちょっと指輪の話を」
ん?ってそういえば指輪。あのRPGの泉の女神さま(笑)みたいなやつ何?
『ちなみにーあの指輪はー神子様に渡し忘れてたからーアリスティアちゃんに渡したー』
やっぱりな。あのあげ方、めっちゃ怪しかったもん。
「そうなのですか。私も精霊と話したいです」
イメージ壊れるからやめといたほうがいいと思う。でも、どうしても見たいなら……、
「領地に行っている間に、もしできたら精霊を見ることができる魔道具を作ろうか?」
もしできたらね、もしできたら。できる保障少ないよ?
「お願いします。楽しみにしています」
「頑張る」
アカッシクレコードの本、よろしく頼むよ。
『神子様ーそれ私がー四六時中気を張ってないといけないからー遠慮してほしんだけどー』
若干顔を青ざめさせながら、マルグリット様は言った。
「アリス様のお願いだからな。必ず作る」
ちょっと、いじめたくなった。あくまでも、ちょっと。
『神子様、そろそろ帰ったほうがよろしいとますの』
うわっ、びっくりした、ジエイドか。急に後ろに立つのは、やめてほしい。
「もう、そんな時間か」
「フェル様、もうお帰りの時間ですか?」
「うん、また来る」
絶対に、領地にいる間にも、また来よう。
「それなら、ちょっとプレゼントがありますの」
「プレゼント?」
何だろう?特に、箱とかはないけど?
「いきますよ
チュッ」
いきなり頬にキスされた。え・・・・・・?
「お母さまに、神子様にお礼をしたほうがいいと言われまして、お父様が、お母様にされて、嬉しがっていましたので、いいかがでした?」
にっこり笑いながら、アリス様はそう言った。
「えっと……、うれしいよ」
それ以外反応のしようがないだろ。普通にびっくりしたし、まぁ俺はロリコンではないが、お礼はされてうれしかったもん。
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