拝啓親愛なる貴方へ

くらげ

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貴方への手紙

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拝啓私が愛する貴方へ
突然ですが、私は貴方のことが嫌いで嫌いで大嫌いです。
理由はたくさん、数え切れないくらいあります。
ここでは言い切れないことが多いので、貴方のところに行ったときにいいます。だから覚悟して私が いくつのを待っていてくださいね。
一つ目は、一緒にご飯食べに行こうって言っていたのに約束を破って行けなかったことです。ちゃんと半年ぐらい前から約束していたのに…そっちに行ったときにちゃんと食べましょうね。
二つ目は、家事当番の日を決めたのに数日しかやってくれなかったことです。一週間くらい二人で頑張って考えたのに守ってくれないなんて呆れて、声も出せませんでしたよ。
三つ目は、初日の出を一緒に見るって言っていたのに見てくれなかったことです。年に一度しかないのに貴方と見れなかったことが悲しいです。他の誰かじゃ駄目なんです。貴方とじゃないと駄目なんですよ。
四つ目は、一緒に見る映画を見に行くとき貴方は予定をすっぽかして寝ていたことです。すっごく楽しみにしていたので、映画館では見ずにレンタルしてみました。貴方のところに行くときはDVDを買って行きますね。あっ、でもそっちにテレビあるんですかね…?まあ、とりあえず一緒に見ましょうね。
五つ目は、貴方が私より先に居なくなってしまったことです。貴方が居なくなってから私の生活は変わってしまいました。貴方の居ない生活はこんなにも静かで寂しいものなんですね…。だから、この手紙を書くことにしました。ちゃんと手描きなのでここまで書いてくると流石に手が痛くなりますね…。でも、この手紙は貴方のところに行ったときに手渡しで渡す予定なので、それまではどんな内容なのか考えていてくださいね。私が居なくなってしまってどんな生活をしているのか貴方は多分空から見ているのでしょうね。この手紙は貴方に会えるときまで大切に大切に仕舞っていようと思います。
最後にご報告です。貴方が亡くなったすぐ後に赤ちゃんがいることがわかりました。最近元気に産まれてくれました。寝顔が凄く可愛い女の子です。ちゃんと貴方との二人の子供でした。貴方のところに行くときはお土産話をたくさん持って行きますね。貴方のところに行くときはいろんなものを持っていくことになりそうです。
貴方の健康と幸せを願っています。
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