15 / 34
奪還⑤
しおりを挟む
気がつくと、私はベッドの上にいた。
つい先ほど義兄が部屋を訪ねて来た筈なのに、その後の記憶が抜け落ちている。
そんな事が前にもあった。
十年前の事件の時だった。
寝室の明かりは消えていて、月夜の青白い光が一人の青年を照らし出していた。
「アレン……?」
そして、アレンから少し離れた場所で、義兄が意識を失って倒れていた。
「お義兄様……どうして……」
私はベッドから下りて義兄に駆け寄った。
頭を打ったのか後頭部から血が滲んでいる。
「……そんなにそいつが大切なのか」
その時、背後からかけられた声の冷酷さに、私はゾクリと背筋が粟立った。
振り返ると、緋色の瞳を冷たく輝かせたアレンが後ろに立っていた。
「アレン……」
「どうしてその名で呼ぶ。私の本当の名では呼びたくないのか」
「本当の……名?」
彼が何を言っているのか分からなかった。
アレンは偽名だったのだろうか……?
「死んだと思っていた婚約者の名など、呼びたくもないか」
死んだ……婚約者……?
その瞬間、私の心臓はドキリと大きく跳ねた。
「フェ……フェリクス殿下……?」
「何を今更そんなに驚くんだ。人の話を聞いてなかったのか」
アレンはフェリクス殿下だった。
瞳の色も髪色も纏う雰囲気すらも、過去の彼とは全て異なっていたが、ミィに見せた穏やかな笑顔は記憶に残るフェリクス殿下の笑顔と全く同じだった。
心の奥では気づいていたのに、それ認めるのが怖かった。
「……どうなんだ?死んだと思っていた婚約者が生きていた心境は」
「……生きてくれてて、本当に良かった」
素直な気持ちを伝えた。
私を強く憎んでいるであろう彼と対面するのは怖かったが、それ以上に、生きてくれていた事が本当に嬉しかった。
「……よくもそんな嘘にまみれたセリフが吐けるな。十年前、私に早く死ねと言ったのは何処のどいつだ」
「……そんな事、私は言ってないわ」
全く身に覚えがなかった。
私がフェリクス殿下に早く死ねなど言う筈がない。
けれど、十年前の事件で国王陛下達を暗殺した者も同じ事を言っていた。
もしや、私の中に別の人格があるのだろうか。
知らない自分がいるのかもしれないと思うと恐ろしくなり、私は身を震わせた。
「ああ、お前は私に殺されると思って、また善人面を始めたのか」
「……違うわ。私は貴方にだったら殺されても構わない」
「嘘を言うな。お前は私を騙して面白がっているんだろう」
「そんな……違うわ……」
いくら本音で答えても、彼には全く届かなかった。
それほどまでに、私は憎まれているのだ──
絶望した私は力なく項垂れた。
「……その首筋の痕は何だ」
強い怒りを押し殺したような低い声音に驚いて私は顔を上げた。
「えっ……痕?」
思わず首筋に手を当てた。
首筋では自分で見て確認する事も出来ない。
「しらを切るな。ゼウスにつけられたんだろう?」
唸るように彼は言うと、気づいた時には床に押し倒されていた。
「いつからゼウスが好きだったんだ?」
フェリクス殿下は私の上に馬乗りになると、私の首筋にそっと手を伸ばした。
「なっ……何を言っているの?私とお義兄様は兄妹なのよ。そんな感情、ある筈がないわ」
「……お前は、そうやってすぐに嘘をつく……」
その時、フェリクス殿下の大きな手が私の首にかかった。
鮮やかな緋色の瞳には、私に対する激しい憎悪が宿り、残酷な程に冷たく輝いていた。
首にかかる彼の手に力が入り、段々と強く絞めつけてくる。
苦しい……
「ずっと……あいつが好きだったんだろ。だから……婚約者だった私が邪魔で、あんな事を……」
フェリクス殿下は声を震わせながら、苦しそうに言葉を吐いた。
それは絶対に違う。
あの時、私は本当に貴方を愛していた。
それは今も変わらない……
しかし、首を強く絞められていて、その言葉を発する事は叶わなかった。
代わりに私は小さく首を振った。
ごめんなさい──
これ程までに貴方を傷つけて。
でも、これだけはどうか信じて……
私は過去も今も、貴方だけを愛してる。
眥から一筋の泪が溢れると、私はそっと瞳を閉じた。
「──っ!」
その瞬間、フェリクス殿下は弾けるように私の首から手を離した。
肺に一気に空気が入り込み、私は激しく咳き込んだ。
「……フェリクス……殿下……?」
息も絶え絶えに彼の名を呼んだ。
何故彼が手を離したのか分からなかった。
「最低だ……」
フェリクス殿下は血を吐くように呟くと、ふらふらと立ち上がって壁際まで歩いて行くと、崩れるように腰を下ろした。
「フェリクス!大丈夫か?!」
その時、寝室の扉から明るい橙色の髪の青年が、息を荒らげながら飛び込んで来た。
「三階の窓を突き破って侵入するなんてあり得ないだろ。後を追いかけているこっちの身にもなれ」
壁にもたれて項垂れていたフェリクス殿下の前に、ライアン様が立った。
「……どうした?フェリクス。死んでるのか?」
「……死んでない。見れば分かるだろ」
「まあな。それにしても、どうしてそんなに落ち込んでいるんだ?……もしかして、ソフィアの処女をゼウスに奪われた?」
あまりの言葉に鳥肌が立った。
どうして、私がゼウスお義兄様と……
「馬鹿な事を言うな。そんな筈がないだろ」
私が否定する前に、フェリクス殿下が吐き捨てるように答えると、ライアン様は「ああ、そうなの?」と意外そうな顔で呟いた。
「ソフィアの首筋にキスマークついてたからさ。てっきりそうなのかと──」
「ええっ?!」
私はビックリして首筋を押えながら叫んだ。
フェリクス殿下が言っていた首筋の痕とは、キスマークの事だったのかとやっと気がついた。
「あれ?知らなかった?真っ赤になってるよ。どんだけ強く吸ったんだか──」
「ライアン。その話は止めろ。虫酸が走る」
私は首筋を両手で隠しながら顔を紅潮させた。
いつキスマークをつけられたのだろう。
全く思い出せない。
いったい、誰が……?
自分に記憶がないのが恐ろしかった。
「それもそうだな。で?腹は決まったのか?」
「……二人して、よくも私を嵌めてくれたな」
「そうでもしないとお前は国王にならないだろ」
国王……フェリクス殿下が?
そうなれば父は一体どうなるのだろう……
「あの……フェリクス殿下が国王になったら、お父様はどうなるの?」
「……本当に何も話を聞いてないんだな。……お前の父親は、私が殺した」
思いもよらない言葉に、私は息を飲んだ。
十年前、私を騙して国王陛下達の暗殺に協力させた父をずっと恨んでいた。
父にとって私は都合の良い道具でしかなかったのだ。
しかし、それでも死んだと言われると心が痛んだ。
「お父様が……」
「……ゼウスは北の地にある牢獄に入れて王妃は実家へ帰らせる。お前は……ここに残れ」
「ここに、残る……?」
訳が分からない。
彼は私を憎んでいるのではないのか。
国王陛下達を殺害する手助けをしてしまった私を、どうして捕らえないのか。
「待って。どうして私は牢獄に入れないの?私のせいで国王陛下達が……」
「反論は一切許さない。お前にはこれから私の指示に従ってもらう」
フェリクス殿下は立ち上がると、有無を許さぬ厳しい口調でそう言い放った。
**********
やっと冒頭シーンの回収が出来ました。
気がつけば最近男性視点ばかりで、久しぶりのソフィア視点です(ヒロインなのに……)
つい先ほど義兄が部屋を訪ねて来た筈なのに、その後の記憶が抜け落ちている。
そんな事が前にもあった。
十年前の事件の時だった。
寝室の明かりは消えていて、月夜の青白い光が一人の青年を照らし出していた。
「アレン……?」
そして、アレンから少し離れた場所で、義兄が意識を失って倒れていた。
「お義兄様……どうして……」
私はベッドから下りて義兄に駆け寄った。
頭を打ったのか後頭部から血が滲んでいる。
「……そんなにそいつが大切なのか」
その時、背後からかけられた声の冷酷さに、私はゾクリと背筋が粟立った。
振り返ると、緋色の瞳を冷たく輝かせたアレンが後ろに立っていた。
「アレン……」
「どうしてその名で呼ぶ。私の本当の名では呼びたくないのか」
「本当の……名?」
彼が何を言っているのか分からなかった。
アレンは偽名だったのだろうか……?
「死んだと思っていた婚約者の名など、呼びたくもないか」
死んだ……婚約者……?
その瞬間、私の心臓はドキリと大きく跳ねた。
「フェ……フェリクス殿下……?」
「何を今更そんなに驚くんだ。人の話を聞いてなかったのか」
アレンはフェリクス殿下だった。
瞳の色も髪色も纏う雰囲気すらも、過去の彼とは全て異なっていたが、ミィに見せた穏やかな笑顔は記憶に残るフェリクス殿下の笑顔と全く同じだった。
心の奥では気づいていたのに、それ認めるのが怖かった。
「……どうなんだ?死んだと思っていた婚約者が生きていた心境は」
「……生きてくれてて、本当に良かった」
素直な気持ちを伝えた。
私を強く憎んでいるであろう彼と対面するのは怖かったが、それ以上に、生きてくれていた事が本当に嬉しかった。
「……よくもそんな嘘にまみれたセリフが吐けるな。十年前、私に早く死ねと言ったのは何処のどいつだ」
「……そんな事、私は言ってないわ」
全く身に覚えがなかった。
私がフェリクス殿下に早く死ねなど言う筈がない。
けれど、十年前の事件で国王陛下達を暗殺した者も同じ事を言っていた。
もしや、私の中に別の人格があるのだろうか。
知らない自分がいるのかもしれないと思うと恐ろしくなり、私は身を震わせた。
「ああ、お前は私に殺されると思って、また善人面を始めたのか」
「……違うわ。私は貴方にだったら殺されても構わない」
「嘘を言うな。お前は私を騙して面白がっているんだろう」
「そんな……違うわ……」
いくら本音で答えても、彼には全く届かなかった。
それほどまでに、私は憎まれているのだ──
絶望した私は力なく項垂れた。
「……その首筋の痕は何だ」
強い怒りを押し殺したような低い声音に驚いて私は顔を上げた。
「えっ……痕?」
思わず首筋に手を当てた。
首筋では自分で見て確認する事も出来ない。
「しらを切るな。ゼウスにつけられたんだろう?」
唸るように彼は言うと、気づいた時には床に押し倒されていた。
「いつからゼウスが好きだったんだ?」
フェリクス殿下は私の上に馬乗りになると、私の首筋にそっと手を伸ばした。
「なっ……何を言っているの?私とお義兄様は兄妹なのよ。そんな感情、ある筈がないわ」
「……お前は、そうやってすぐに嘘をつく……」
その時、フェリクス殿下の大きな手が私の首にかかった。
鮮やかな緋色の瞳には、私に対する激しい憎悪が宿り、残酷な程に冷たく輝いていた。
首にかかる彼の手に力が入り、段々と強く絞めつけてくる。
苦しい……
「ずっと……あいつが好きだったんだろ。だから……婚約者だった私が邪魔で、あんな事を……」
フェリクス殿下は声を震わせながら、苦しそうに言葉を吐いた。
それは絶対に違う。
あの時、私は本当に貴方を愛していた。
それは今も変わらない……
しかし、首を強く絞められていて、その言葉を発する事は叶わなかった。
代わりに私は小さく首を振った。
ごめんなさい──
これ程までに貴方を傷つけて。
でも、これだけはどうか信じて……
私は過去も今も、貴方だけを愛してる。
眥から一筋の泪が溢れると、私はそっと瞳を閉じた。
「──っ!」
その瞬間、フェリクス殿下は弾けるように私の首から手を離した。
肺に一気に空気が入り込み、私は激しく咳き込んだ。
「……フェリクス……殿下……?」
息も絶え絶えに彼の名を呼んだ。
何故彼が手を離したのか分からなかった。
「最低だ……」
フェリクス殿下は血を吐くように呟くと、ふらふらと立ち上がって壁際まで歩いて行くと、崩れるように腰を下ろした。
「フェリクス!大丈夫か?!」
その時、寝室の扉から明るい橙色の髪の青年が、息を荒らげながら飛び込んで来た。
「三階の窓を突き破って侵入するなんてあり得ないだろ。後を追いかけているこっちの身にもなれ」
壁にもたれて項垂れていたフェリクス殿下の前に、ライアン様が立った。
「……どうした?フェリクス。死んでるのか?」
「……死んでない。見れば分かるだろ」
「まあな。それにしても、どうしてそんなに落ち込んでいるんだ?……もしかして、ソフィアの処女をゼウスに奪われた?」
あまりの言葉に鳥肌が立った。
どうして、私がゼウスお義兄様と……
「馬鹿な事を言うな。そんな筈がないだろ」
私が否定する前に、フェリクス殿下が吐き捨てるように答えると、ライアン様は「ああ、そうなの?」と意外そうな顔で呟いた。
「ソフィアの首筋にキスマークついてたからさ。てっきりそうなのかと──」
「ええっ?!」
私はビックリして首筋を押えながら叫んだ。
フェリクス殿下が言っていた首筋の痕とは、キスマークの事だったのかとやっと気がついた。
「あれ?知らなかった?真っ赤になってるよ。どんだけ強く吸ったんだか──」
「ライアン。その話は止めろ。虫酸が走る」
私は首筋を両手で隠しながら顔を紅潮させた。
いつキスマークをつけられたのだろう。
全く思い出せない。
いったい、誰が……?
自分に記憶がないのが恐ろしかった。
「それもそうだな。で?腹は決まったのか?」
「……二人して、よくも私を嵌めてくれたな」
「そうでもしないとお前は国王にならないだろ」
国王……フェリクス殿下が?
そうなれば父は一体どうなるのだろう……
「あの……フェリクス殿下が国王になったら、お父様はどうなるの?」
「……本当に何も話を聞いてないんだな。……お前の父親は、私が殺した」
思いもよらない言葉に、私は息を飲んだ。
十年前、私を騙して国王陛下達の暗殺に協力させた父をずっと恨んでいた。
父にとって私は都合の良い道具でしかなかったのだ。
しかし、それでも死んだと言われると心が痛んだ。
「お父様が……」
「……ゼウスは北の地にある牢獄に入れて王妃は実家へ帰らせる。お前は……ここに残れ」
「ここに、残る……?」
訳が分からない。
彼は私を憎んでいるのではないのか。
国王陛下達を殺害する手助けをしてしまった私を、どうして捕らえないのか。
「待って。どうして私は牢獄に入れないの?私のせいで国王陛下達が……」
「反論は一切許さない。お前にはこれから私の指示に従ってもらう」
フェリクス殿下は立ち上がると、有無を許さぬ厳しい口調でそう言い放った。
**********
やっと冒頭シーンの回収が出来ました。
気がつけば最近男性視点ばかりで、久しぶりのソフィア視点です(ヒロインなのに……)
0
お気に入りに追加
383
あなたにおすすめの小説
片想い婚〜今日、姉の婚約者と結婚します〜
橘しづき
恋愛
姉には幼い頃から婚約者がいた。両家が決めた相手だった。お互いの家の繁栄のための結婚だという。
私はその彼に、幼い頃からずっと恋心を抱いていた。叶わぬ恋に辟易し、秘めた想いは誰に言わず、二人の結婚式にのぞんだ。
だが当日、姉は結婚式に来なかった。 パニックに陥る両親たち、悲しげな愛しい人。そこで自分の口から声が出た。
「私が……蒼一さんと結婚します」
姉の身代わりに結婚した咲良。好きな人と夫婦になれるも、心も体も通じ合えない片想い。
国王陛下、私のことは忘れて幸せになって下さい。
ひかり芽衣
恋愛
同じ年で幼馴染のシュイルツとアンウェイは、小さい頃から将来は国王・王妃となり国を治め、国民の幸せを守り続ける誓いを立て教育を受けて来た。
即位後、穏やかな生活を送っていた2人だったが、婚姻5年が経っても子宝に恵まれなかった。
そこで、跡継ぎを作る為に側室を迎え入れることとなるが、この側室ができた人間だったのだ。
国の未来と皆の幸せを願い、王妃は身を引くことを決意する。
⭐︎2人の恋の行く末をどうぞ一緒に見守って下さいませ⭐︎
※初執筆&投稿で拙い点があるとは思いますが頑張ります!
拝啓、大切なあなたへ
茂栖 もす
恋愛
それはある日のこと、絶望の底にいたトゥラウム宛てに一通の手紙が届いた。
差出人はエリア。突然、別れを告げた恋人だった。
そこには、衝撃的な事実が書かれていて───
手紙を受け取った瞬間から、トゥラウムとエリアの終わってしまったはずの恋が再び動き始めた。
これは、一通の手紙から始まる物語。【再会】をテーマにした短編で、5話で完結です。
※以前、別PNで、小説家になろう様に投稿したものですが、今回、アルファポリス様用に加筆修正して投稿しています。
最悪なお見合いと、執念の再会
当麻月菜
恋愛
伯爵令嬢のリシャーナ・エデュスは学生時代に、隣国の第七王子ガルドシア・フェ・エデュアーレから告白された。
しかし彼は留学期間限定の火遊び相手を求めていただけ。つまり、真剣に悩んだあの頃の自分は黒歴史。抹消したい過去だった。
それから一年後。リシャーナはお見合いをすることになった。
相手はエルディック・アラド。侯爵家の嫡男であり、かつてリシャーナに告白をしたクズ王子のお目付け役で、黒歴史を知るただ一人の人。
最低最悪なお見合い。でも、もう片方は執念の再会ーーの始まり始まり。
【改稿版・完結】その瞳に魅入られて
おもち。
恋愛
「——君を愛してる」
そう悲鳴にも似た心からの叫びは、婚約者である私に向けたものではない。私の従姉妹へ向けられたものだった——
幼い頃に交わした婚約だったけれど私は彼を愛してたし、彼に愛されていると思っていた。
あの日、二人の胸を引き裂くような思いを聞くまでは……
『最初から愛されていなかった』
その事実に心が悲鳴を上げ、目の前が真っ白になった。
私は愛し合っている二人を引き裂く『邪魔者』でしかないのだと、その光景を見ながらひたすら現実を受け入れるしかなかった。
『このまま婚姻を結んでも、私は一生愛されない』
『私も一度でいいから、あんな風に愛されたい』
でも貴族令嬢である立場が、父が、それを許してはくれない。
必死で気持ちに蓋をして、淡々と日々を過ごしていたある日。偶然見つけた一冊の本によって、私の運命は大きく変わっていくのだった。
私も、貴方達のように自分の幸せを求めても許されますか……?
※後半、壊れてる人が登場します。苦手な方はご注意下さい。
※このお話は私独自の設定もあります、ご了承ください。ご都合主義な場面も多々あるかと思います。
※『幸せは人それぞれ』と、いうような作品になっています。苦手な方はご注意下さい。
※こちらの作品は小説家になろう様でも掲載しています。
【完結】婚約者を譲れと言うなら譲ります。私が欲しいのはアナタの婚約者なので。
海野凛久
恋愛
【書籍絶賛発売中】
クラリンス侯爵家の長女・マリーアンネは、幼いころから王太子の婚約者と定められ、育てられてきた。
しかしそんなある日、とあるパーティーで、妹から婚約者の地位を譲るように迫られる。
失意に打ちひしがれるかと思われたマリーアンネだったが――
これは、初恋を実らせようと奮闘する、とある令嬢の物語――。
※第14回恋愛小説大賞で特別賞頂きました!応援くださった皆様、ありがとうございました!
※主人公の名前を『マリ』から『マリーアンネ』へ変更しました。
【完結】大好き、と告白するのはこれを最後にします!
高瀬船
恋愛
侯爵家の嫡男、レオン・アルファストと伯爵家のミュラー・ハドソンは建国から続く由緒ある家柄である。
7歳年上のレオンが大好きで、ミュラーは幼い頃から彼にべったり。ことある事に大好き!と伝え、少女へと成長してからも顔を合わせる度に結婚して!ともはや挨拶のように熱烈に求婚していた。
だけど、いつもいつもレオンはありがとう、と言うだけで承諾も拒絶もしない。
成人を控えたある日、ミュラーはこれを最後の告白にしよう、と決心しいつものようにはぐらかされたら大人しく彼を諦めよう、と決めていた。
そして、彼を諦め真剣に結婚相手を探そうと夜会に行った事をレオンに知られたミュラーは初めて彼の重いほどの愛情を知る
【お互い、モブとの絡み発生します、苦手な方はご遠慮下さい】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる