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店員さんゴブリンをボコる
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「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…!」
瀬来さんが3分間耐久反復横飛びを終えた。
そこで彼女のがんばりに応えるため場所を移動しゴブリンを見つけると、一撃で戦闘不能にし生贄として差し出す。
「(ぱァン!)さ、これでゴブリンはもう戦えないから、思う存分殺すといい」
「え…?え…?」
だが瀬来さんは張り手一発でゴブリンを行動不能にしたことが信じられない様子で、立ち竦んで目をぱちくりしている。
だが実際には、ただの張り手一発でゴブリンを行動不能にしたわけではない。脳震盪などでは瀬来さんが攻撃している途中で回復し、反撃してくるかもしれない。そこでオレが放ったのは、『酸液丸』とでもいうような酸の弾を手の平に生み出しておき、張り手と共にゴブリンに飲み込ませたのだ。
それを飲み込んだゴブリンは喉から食道にかけてを酸によって焼かれ、胃そのものが溶け落ちるような重度の胃潰瘍状態のはず。これではまともに戦えようはずもない。
「さ、早く殺して。でないと死んじゃうよ…?」
「わ、わかりました!」
『ぼかっ!どこっ…!』
しかしそう答えた瀬来さんであったが、その攻撃はどうもいまひとつ…。結局ゴブリンは胃が溶け落ちたことによるショック死で煙となって消えた。
「ハァ…ハァ…た、倒しましたッ!」
う~む…瀬来さんはゴブリンが倒せたと喜んでいる。が、半死半生のゴブリンを20発近く叩いた挙句、死因が打撲ではなくショック死というのはいただけない。
どうやら原因のひとつに、瀬来さんが使っている棒状の武器に問題があるようだ。
瀬来さんが使っている武器は両端が金属で補強された棒。如意棒みたいな感じとでもいえばいいか?モップの柄ほどの長さで、160センチ前後の瀬来さんの背丈よりも短い。それを両手で持ってバシバシ叩いたり突いたりする程度では、なかなか力の籠った攻撃が入らない。
そもそも棒術とはかなり技術を要するもので、素人が一朝一夕に体得できるものではないだろう。
なんてな。格闘家でもないのに一家言持ってるような口ぶりで語るとおかしく思われそうだが、オタは格闘漫画の紙面上で繰り広げられている武術うんちくに関しては、それなりに精通しているのだ。まぁ漫画だから色々と脚色もあるだろうし思いっきり耳年増には変わらないのだが、何も知らないよりはいいはず。
「瀬来さん、その武器って?」
「コレは…、後から攻撃するなら長い武器の方が良いからって」
「へぇ~、先端が金属で補強されてるけど市販品じゃないよね。誰かが作ってくれた?」
「はい、最初の頃にパーティーを組んだ同じ大学の男の子が作ってくれたモノです」
「なるほど。確かに後ろから攻撃をするにはいいね。でも力が籠め難いせいか手数が掛かるようだ。このバットを使ってみて、盾も貸すから…ほら」
瀬来さんにカツオくんバットとバーベキューシールドを渡し、代わりに如意棒モドキを受け取る。
「試しに振ってみて」
「(ふんっ)…あ、振りやすい!」
「子供用のバットだからね。じゃあ、次はそれで戦ってみて」
「わかりましたコーチ!」
そうしてゴブリンを戦闘不能にし、瀬来さんがボコッて殺す。そんな事を5度ほど繰り返すと瀬来さんが突然歓声をあげた。
「わァ~~ッ!レベルが上がりましたぁ!コーチが言った通り、いつもより多く上がってます!!」
その喜びようから察するに、いつもより能力値の上昇値は高かったようだ。
「そうか、それは良かった。じゃあ今日はこの辺にしておこうか。あまり無理をしても、後で筋肉痛が辛くなるからね」
こうしてオレと瀬来さんは、2時間ほどでダンジョンから地上に戻ったのだった。
………。
地上に出て、日の傾いてきた工事現場の更地を並んで歩く。
「へぇ~、バットって扱いやすいんですねぇ~」
瀬来さんはカツオくんバットが気に入ったのか、ダンジョンから出てもまだバットを振っている。
うん、バット…木の棒。旅立ちはいつだってきのぼうからだ。それに現状、日本では剣のような武器は一般には所持が許されていない。故にダンジョンで使う武器の選択肢として、バットは真っ先に浮かび上がってくる武器だろう。
無論、棍棒などより剣のように戦闘の為に進化した武器の方が強いのは理解している。しかしそれも、使いこなせてこそだ。素人が手にして雑な扱い方をしても、すぐに攻撃力を発揮してくれるような武器は、やはり棍棒くらいのもの。
『扱いも楽・手入れも簡単・雑に扱っても壊れにくい』と、棍棒には見事に三拍子が揃っている。
あ…もしかしたらこの如意棒モドキを作った男の子ってのは、敢えて使い難く、かつ攻撃力も低くして作ったのかもしれないな。
なるほど…そういうことか。うむむ、これは策士だ。やるではないか。
「あ…そのバット、気に入ってるからちゃんと返してね」
「えぇ~。じゃあせめて次の指導の時まで貸しておいてください。代わりにこの棒を貸しますから」
オレのカツオくんバットが瀬来さんに奪われた。
でも…、彼女はその際とても重要なことも同時に口にした。
(次の指導…?ということは指導には次回があるということか…ッ!?)
「オ…オホンッ!まぁ仕方ないな。じゃあ貸すけどダンジョンには決して独りで潜らないように。あと身体はしっかりと休めて、2~3日して疲れが抜けたらまた身体を鍛えておくように」
「それが強くなる秘訣ですか…?」
「そうだよ。筋肉が以前よりも強く太くなる回復…超回復が起きるには、十分な栄養と休息の時間が必要なんだ。だから無理に身体をイジメすぎてもいけないし、緩めすぎてもいけない。その加減が大切なんだ」
「そうですか、わかりました!」
(う…可愛い女の子に覗きこまれるように見つめられると、ドキッとするよ…。まぁ蟲王マスク越しだから、直接覗きこまれてる訳じゃないんだけど)
「あ、江月さん!着替え終わったら少し待っててもらえますか?連絡先交換したいんで、それじゃ!」
そう言い残すと、瀬来さんは小走りにお店の方へと走って行ってしまう。え、でもオレのような男があんな可愛い子の連絡先なんか教えてもらっていいのだろうか…。
なにやら慣れない出来事の連続に、ひどく戸惑いを隠せない自分がいた。
瀬来さんが3分間耐久反復横飛びを終えた。
そこで彼女のがんばりに応えるため場所を移動しゴブリンを見つけると、一撃で戦闘不能にし生贄として差し出す。
「(ぱァン!)さ、これでゴブリンはもう戦えないから、思う存分殺すといい」
「え…?え…?」
だが瀬来さんは張り手一発でゴブリンを行動不能にしたことが信じられない様子で、立ち竦んで目をぱちくりしている。
だが実際には、ただの張り手一発でゴブリンを行動不能にしたわけではない。脳震盪などでは瀬来さんが攻撃している途中で回復し、反撃してくるかもしれない。そこでオレが放ったのは、『酸液丸』とでもいうような酸の弾を手の平に生み出しておき、張り手と共にゴブリンに飲み込ませたのだ。
それを飲み込んだゴブリンは喉から食道にかけてを酸によって焼かれ、胃そのものが溶け落ちるような重度の胃潰瘍状態のはず。これではまともに戦えようはずもない。
「さ、早く殺して。でないと死んじゃうよ…?」
「わ、わかりました!」
『ぼかっ!どこっ…!』
しかしそう答えた瀬来さんであったが、その攻撃はどうもいまひとつ…。結局ゴブリンは胃が溶け落ちたことによるショック死で煙となって消えた。
「ハァ…ハァ…た、倒しましたッ!」
う~む…瀬来さんはゴブリンが倒せたと喜んでいる。が、半死半生のゴブリンを20発近く叩いた挙句、死因が打撲ではなくショック死というのはいただけない。
どうやら原因のひとつに、瀬来さんが使っている棒状の武器に問題があるようだ。
瀬来さんが使っている武器は両端が金属で補強された棒。如意棒みたいな感じとでもいえばいいか?モップの柄ほどの長さで、160センチ前後の瀬来さんの背丈よりも短い。それを両手で持ってバシバシ叩いたり突いたりする程度では、なかなか力の籠った攻撃が入らない。
そもそも棒術とはかなり技術を要するもので、素人が一朝一夕に体得できるものではないだろう。
なんてな。格闘家でもないのに一家言持ってるような口ぶりで語るとおかしく思われそうだが、オタは格闘漫画の紙面上で繰り広げられている武術うんちくに関しては、それなりに精通しているのだ。まぁ漫画だから色々と脚色もあるだろうし思いっきり耳年増には変わらないのだが、何も知らないよりはいいはず。
「瀬来さん、その武器って?」
「コレは…、後から攻撃するなら長い武器の方が良いからって」
「へぇ~、先端が金属で補強されてるけど市販品じゃないよね。誰かが作ってくれた?」
「はい、最初の頃にパーティーを組んだ同じ大学の男の子が作ってくれたモノです」
「なるほど。確かに後ろから攻撃をするにはいいね。でも力が籠め難いせいか手数が掛かるようだ。このバットを使ってみて、盾も貸すから…ほら」
瀬来さんにカツオくんバットとバーベキューシールドを渡し、代わりに如意棒モドキを受け取る。
「試しに振ってみて」
「(ふんっ)…あ、振りやすい!」
「子供用のバットだからね。じゃあ、次はそれで戦ってみて」
「わかりましたコーチ!」
そうしてゴブリンを戦闘不能にし、瀬来さんがボコッて殺す。そんな事を5度ほど繰り返すと瀬来さんが突然歓声をあげた。
「わァ~~ッ!レベルが上がりましたぁ!コーチが言った通り、いつもより多く上がってます!!」
その喜びようから察するに、いつもより能力値の上昇値は高かったようだ。
「そうか、それは良かった。じゃあ今日はこの辺にしておこうか。あまり無理をしても、後で筋肉痛が辛くなるからね」
こうしてオレと瀬来さんは、2時間ほどでダンジョンから地上に戻ったのだった。
………。
地上に出て、日の傾いてきた工事現場の更地を並んで歩く。
「へぇ~、バットって扱いやすいんですねぇ~」
瀬来さんはカツオくんバットが気に入ったのか、ダンジョンから出てもまだバットを振っている。
うん、バット…木の棒。旅立ちはいつだってきのぼうからだ。それに現状、日本では剣のような武器は一般には所持が許されていない。故にダンジョンで使う武器の選択肢として、バットは真っ先に浮かび上がってくる武器だろう。
無論、棍棒などより剣のように戦闘の為に進化した武器の方が強いのは理解している。しかしそれも、使いこなせてこそだ。素人が手にして雑な扱い方をしても、すぐに攻撃力を発揮してくれるような武器は、やはり棍棒くらいのもの。
『扱いも楽・手入れも簡単・雑に扱っても壊れにくい』と、棍棒には見事に三拍子が揃っている。
あ…もしかしたらこの如意棒モドキを作った男の子ってのは、敢えて使い難く、かつ攻撃力も低くして作ったのかもしれないな。
なるほど…そういうことか。うむむ、これは策士だ。やるではないか。
「あ…そのバット、気に入ってるからちゃんと返してね」
「えぇ~。じゃあせめて次の指導の時まで貸しておいてください。代わりにこの棒を貸しますから」
オレのカツオくんバットが瀬来さんに奪われた。
でも…、彼女はその際とても重要なことも同時に口にした。
(次の指導…?ということは指導には次回があるということか…ッ!?)
「オ…オホンッ!まぁ仕方ないな。じゃあ貸すけどダンジョンには決して独りで潜らないように。あと身体はしっかりと休めて、2~3日して疲れが抜けたらまた身体を鍛えておくように」
「それが強くなる秘訣ですか…?」
「そうだよ。筋肉が以前よりも強く太くなる回復…超回復が起きるには、十分な栄養と休息の時間が必要なんだ。だから無理に身体をイジメすぎてもいけないし、緩めすぎてもいけない。その加減が大切なんだ」
「そうですか、わかりました!」
(う…可愛い女の子に覗きこまれるように見つめられると、ドキッとするよ…。まぁ蟲王マスク越しだから、直接覗きこまれてる訳じゃないんだけど)
「あ、江月さん!着替え終わったら少し待っててもらえますか?連絡先交換したいんで、それじゃ!」
そう言い残すと、瀬来さんは小走りにお店の方へと走って行ってしまう。え、でもオレのような男があんな可愛い子の連絡先なんか教えてもらっていいのだろうか…。
なにやら慣れない出来事の連続に、ひどく戸惑いを隠せない自分がいた。
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