独裁者サマの攻略法

観月 珠莉

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【06】 混戦

*059* 力尽きた朝 (☆)

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余韻を楽しんだ一條は、悠李を清める為に浴槽に湯を張る。
散々貪り尽した身体は、どんなに揺すっても起きる事は無かった。
どんなに訓練に耐えていると言っても、悠李の身体はあくまでも女性のそれだったので、流石に、通常以上に体力に恵まれた一條の肉体とは大きく異なっていた。

「流石に、ヤり過ぎたか…?」

一條は、苦笑いを浮かべて悠李をバスルームへと運ぶ。
胎内に未だに残っている白濁を掻き出し、ひと通りをさっぱりさせてやっても、悠李が目を覚ます事は無かった。
悠李が浴槽で溺れ無いように確認しながら、自分の汗も流す。
最後に、悠李を抱き締めながら湯船に浸かると、何とも言えない充足感が一條の胸を包んだ。
余り長い時間、湯に浸っていると悠李が意識の無いまま逆上せてしまうので、そこそこ身体が温まった辺りでベッドルームへと戻った。
悠李の為のパジャマ等無い為、仕方無く、風邪をひかないように一條のシャツを羽織らせると、その身長差で短めのワンピースを着ているように見える。
その姿を目にした一條は、ゴクリと唾を呑んだが、気を失っている悠李にどうこう出来る訳も無いので、そのまま気持ちを切り替えた。
自身も取り敢えず、イージーパンツを履いて悠李の横へと滑り込み、二人の身体に布団を掛けた。
そのまま…一條も目を閉じた。
窓の外が明るくなり出すと、悠李は目を覚ました。
元々、夜型だった悠李だが、日の出と共に活動する生活を続けていると、太陽と共に一日が始まるようになるらしい。
一応、まだ寝ている一條に気を使いつつ、ガサゴソと自室に戻る準備を始める。

「戻るのか?」

寝起きが良い一條は、パチリと目を開け悠李に聞く。

「うん…戻る。」

そう答えたが…その声はカサカサに嗄れていた。
悠李は、自分の声にビックリする。
一條も思わず固まり、無言になる。
直ぐに、何時も通りに気持ちを切り替えた一條は、悠李が起きている時のツレナイ様子で彼女が戻るのを見送った。
内心では、悠李の声があと数時間で多少なりとも戻らなければ、医務室に行かせる必要について検討しなければならないだろうと考えていた。
悠李は、自室に戻る道すがら腰を擦りながらながら独り言ちた。

「色々とこんなになるまで…ヤり過ぎ…。」

昨夜だけで随分と様々な経験をしたように思う。
一晩かけて施された一條の執拗な愛撫で、斎藤から受けた屈辱は薄れていた…。
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