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連載
世界会議の前に8
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書籍版7巻も書店様に並び始めました。皆様のおかげでここまでこれましたこと、厚く御礼申し上げます。
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「ギ、邪魔を……スルナアアア!」
ゴブリンアサシン達は短剣でナイフを弾き、そのまま一気に突っ込んでこようとする。
まあ、それも当然の行動だろう。
油断さえしなければ、ナイフはただのナイフ……物理防御で弾けてしまう程度のものでしかない。
そしてナイフの数とて、弾ききれない程の数というわけでもない。
だから、弾いた。
冷静に対処すればそれを可能とする程度の技量が、ゴブリンアサシン達にはある。
弾いて、目の前の脅威であるアインを排除すべく走り出す。
相手の実力は未知数だが、隙を突くことだって不可能ではないはず。
そう「冷静」に思考して。
「隙だらけじゃねえか。ナメてんのか」
意識からすっかり消えてしまっていたキースの剣に、一体のゴブリンアサシンが胴を横薙ぎにされた。
「ガ……ッ!」
上下に真っ二つになった自分の身体を見て驚愕の表情のまま黒い霧になって消えていく仲間の姿を見てキースのことを思い出したゴブリンアサシンは即座に体勢を変えてキースに襲い掛かろうとする。
だが、それも実行するのは不可能だ。
「今だ!」
「はいっ!」
素早く地面に転がったキースの背後から、一本のナイフを投擲するレンファの姿があったからだ。
それは先程アインが投げたナイフであり……ゴブリンアサシンが黒い霧となって消滅したことで、地面に転がっていたものだ。
アインの手品じみた投擲とは違うが、ゴブリンアサシンの急所を的確に狙う投擲にゴブリンアサシンの足は止まり……その隙にキースが、勢い良く起き上がり走り出す。
「おぅらああああ!」
「ギッ……!」
凄まじい勢いで振るわれるキースの剣をゴブリンアサシンは短剣で防ごうとし……だが、防ぎきれない。
押し負け弾かれ、ならば避けようという努力も空しくゴブリンアサシンの腕が宙を舞う。
だが、悲鳴をあげる暇も無い。すでにキースの更なる斬撃は、ゴブリンアサシンの首を斬り飛ばしていたからだ。
驚愕の表情のままゴブリンアサシンは黒い霧となって消え……場には静寂のみが残った。
「……さて、と」
キースは剣を鞘に収めるでもなく、地面に突き刺すようにしてアインへと視線を送る。
「助かったぜ、姉ちゃん。俺はキースっつー……まあ、何処にでもいる冒険者だ」
「そうか。だが私に挨拶は無用だ。さっさとお前達の目的を果たしにいくといい」
「おいおい、つれねえなあ。共闘した仲じゃねえかよ」
仕方ない奴だとでも言いたげに笑うキースに、アインは薄く笑う。
「くくっ、良く言う。その割には警戒を解いていないだろう? 私を疑っているんじゃないか?」
「……そりゃあお互い様だろう。姉ちゃん、アンタ俺が踏み込んできても即座に動けるようにしてるだろ? 俺を信用してねえんだろ」
互いに笑顔で視線を交し合うアインとキース。
だが、パタパタと走ってきたレンファの声がそのにらみ合いを中断させる。
「お、お、お姉さん! ナナナナイフ拾ってき、ました!」
ナナナナイフと言われて一瞬訝しげな顔をしたアインは、すぐにナイフと言おうとしたのをどもっているのだと気付きああ、と頷く。
「そうか。投げた時点で無くなった物と考えているからな……気にする必要はなかったんだが」
「え、で、でもでも! こんなに綺麗なナイフですのに……っ」
心の底からそう思っているのがよく分かるレンファの様子に、アインは表情を少しだけ緩める。
警戒は解かないままだが、レンファの行動に悪意が無いのはよく分かったからだ。
「そうか。ならば、ソレはやろう」
「えっ」
「さっきも言ったが、投げた時点で無くなったものと考えている。拾ったならば、お前のものだ」
アインにキッパリとそう言われ、レンファは戸惑いながらも嬉しそうにバッグにナイフを仕舞っていく。
その様子を見ていたアインとキースは顔を見合わせ、やがて同時に肩をすくめて見せる。
「ああ、やめだやめだ。悪ぃな、姉ちゃん。助けて貰っといてこれじゃあ、ゴブリンと変わんねぇやな」
「気にするな。敵か味方か分からん相手に警戒を解くような素人よりは安心できる」
「ハハッ、違いない」
カラカラと笑ったキースは表情を引き締め、剣を鞘に収める。
「改めて聞くが、姉ちゃんは名前を教えてくれる気はねえのか?」
「アインだ。聖アルトリス王国のエリア王女殿の護衛……の仲間として来ている」
それを聞いて、キースは一気に肩から力が抜けたような顔になる。
まあ、当然だろう。聖アルトリス王国といえばキースの今の立ち位置と同じであり……アインも当然、それを狙って「聖アルトリス王国」という単語を最初に持ってきている。
「なんでえ……お仲間かよ。そうなら最初に言ってくれりゃあ……っておい」
「なんだ?」
「エリア王女って……第二王女だろ? 聖アルトリス王国の代表は……そうだってことか?」
「そういうことになる。まあ、実際には大臣も来るがな」
「マジかよ……」
頭を抱えるキースの横で、レンファがよく分からないといった顔でアインとキースの間を交互に見ていた。
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「ギ、邪魔を……スルナアアア!」
ゴブリンアサシン達は短剣でナイフを弾き、そのまま一気に突っ込んでこようとする。
まあ、それも当然の行動だろう。
油断さえしなければ、ナイフはただのナイフ……物理防御で弾けてしまう程度のものでしかない。
そしてナイフの数とて、弾ききれない程の数というわけでもない。
だから、弾いた。
冷静に対処すればそれを可能とする程度の技量が、ゴブリンアサシン達にはある。
弾いて、目の前の脅威であるアインを排除すべく走り出す。
相手の実力は未知数だが、隙を突くことだって不可能ではないはず。
そう「冷静」に思考して。
「隙だらけじゃねえか。ナメてんのか」
意識からすっかり消えてしまっていたキースの剣に、一体のゴブリンアサシンが胴を横薙ぎにされた。
「ガ……ッ!」
上下に真っ二つになった自分の身体を見て驚愕の表情のまま黒い霧になって消えていく仲間の姿を見てキースのことを思い出したゴブリンアサシンは即座に体勢を変えてキースに襲い掛かろうとする。
だが、それも実行するのは不可能だ。
「今だ!」
「はいっ!」
素早く地面に転がったキースの背後から、一本のナイフを投擲するレンファの姿があったからだ。
それは先程アインが投げたナイフであり……ゴブリンアサシンが黒い霧となって消滅したことで、地面に転がっていたものだ。
アインの手品じみた投擲とは違うが、ゴブリンアサシンの急所を的確に狙う投擲にゴブリンアサシンの足は止まり……その隙にキースが、勢い良く起き上がり走り出す。
「おぅらああああ!」
「ギッ……!」
凄まじい勢いで振るわれるキースの剣をゴブリンアサシンは短剣で防ごうとし……だが、防ぎきれない。
押し負け弾かれ、ならば避けようという努力も空しくゴブリンアサシンの腕が宙を舞う。
だが、悲鳴をあげる暇も無い。すでにキースの更なる斬撃は、ゴブリンアサシンの首を斬り飛ばしていたからだ。
驚愕の表情のままゴブリンアサシンは黒い霧となって消え……場には静寂のみが残った。
「……さて、と」
キースは剣を鞘に収めるでもなく、地面に突き刺すようにしてアインへと視線を送る。
「助かったぜ、姉ちゃん。俺はキースっつー……まあ、何処にでもいる冒険者だ」
「そうか。だが私に挨拶は無用だ。さっさとお前達の目的を果たしにいくといい」
「おいおい、つれねえなあ。共闘した仲じゃねえかよ」
仕方ない奴だとでも言いたげに笑うキースに、アインは薄く笑う。
「くくっ、良く言う。その割には警戒を解いていないだろう? 私を疑っているんじゃないか?」
「……そりゃあお互い様だろう。姉ちゃん、アンタ俺が踏み込んできても即座に動けるようにしてるだろ? 俺を信用してねえんだろ」
互いに笑顔で視線を交し合うアインとキース。
だが、パタパタと走ってきたレンファの声がそのにらみ合いを中断させる。
「お、お、お姉さん! ナナナナイフ拾ってき、ました!」
ナナナナイフと言われて一瞬訝しげな顔をしたアインは、すぐにナイフと言おうとしたのをどもっているのだと気付きああ、と頷く。
「そうか。投げた時点で無くなった物と考えているからな……気にする必要はなかったんだが」
「え、で、でもでも! こんなに綺麗なナイフですのに……っ」
心の底からそう思っているのがよく分かるレンファの様子に、アインは表情を少しだけ緩める。
警戒は解かないままだが、レンファの行動に悪意が無いのはよく分かったからだ。
「そうか。ならば、ソレはやろう」
「えっ」
「さっきも言ったが、投げた時点で無くなったものと考えている。拾ったならば、お前のものだ」
アインにキッパリとそう言われ、レンファは戸惑いながらも嬉しそうにバッグにナイフを仕舞っていく。
その様子を見ていたアインとキースは顔を見合わせ、やがて同時に肩をすくめて見せる。
「ああ、やめだやめだ。悪ぃな、姉ちゃん。助けて貰っといてこれじゃあ、ゴブリンと変わんねぇやな」
「気にするな。敵か味方か分からん相手に警戒を解くような素人よりは安心できる」
「ハハッ、違いない」
カラカラと笑ったキースは表情を引き締め、剣を鞘に収める。
「改めて聞くが、姉ちゃんは名前を教えてくれる気はねえのか?」
「アインだ。聖アルトリス王国のエリア王女殿の護衛……の仲間として来ている」
それを聞いて、キースは一気に肩から力が抜けたような顔になる。
まあ、当然だろう。聖アルトリス王国といえばキースの今の立ち位置と同じであり……アインも当然、それを狙って「聖アルトリス王国」という単語を最初に持ってきている。
「なんでえ……お仲間かよ。そうなら最初に言ってくれりゃあ……っておい」
「なんだ?」
「エリア王女って……第二王女だろ? 聖アルトリス王国の代表は……そうだってことか?」
「そういうことになる。まあ、実際には大臣も来るがな」
「マジかよ……」
頭を抱えるキースの横で、レンファがよく分からないといった顔でアインとキースの間を交互に見ていた。
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