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第五話
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私は出された麦茶を飲み干すと、黙って部屋に籠った。
昭和な頭の両親に頭にくる。
ベッドで寝ようかと思っても、眠くない。
『今仕事終わった。今日は久しぶりに魚でも焼こうかと思う』
そんなときに芳樹からのメール。
案外呑気に生活しているようで、腹が立つ。
けれど、甘えたい。
『今日はポトフだった。食べれた。明日はカレーらしいけど、絶対吐くと思う』
イライラはしているのに、思わず返信してしまった。弱い心になったなと思う。
『ポトフなら、俺、作れそうだから、安心しろよ』
『ありがと』
泣きそうになった。なんでだろう。
分かってくれたから?
会いたいから?
甘えたいから?
正直、いつの間にか両親よりも芳樹との方が居心地がいい。
『カレーは食べてみないと分からないけど、無理するなよ』
『うん』
まるで付き合っている時みたいだった。
電話だと両親が勘ぐるから、メールでこそこそ連絡を取り合っていた。
お泊まりなんてし始めたのは、母にまず芳樹の存在を伝えてからで、それまではかなり健全なお付き合いだった。世の中はもうそういう時代じゃなかったのに。
でも芳樹はずーっと私を待っていた。
忠犬ハチ公みたいに。
勿論、結婚だって大変だった。
父を説得する為に挨拶に何度も来たり、給料3ヶ月分の婚約指輪を本当に用意したり。
もちろん、結婚の手順はぬかりなしだったし。
けれど周りはそんな事は何もしていなかった。
形式的な事にこだわる子は少なかった。
できちゃった婚をした、なんて子も当たり前だった。
時代遅れだなと思った。
けれど、それもこれも、仕事だけしか知らない父を説き伏せる為でもあり、私の為でもあり。
あの頃は幸せだったなあと思う。
そう思っていたら、突然ケータイが鳴った。
芳樹だ。
「突然どうしたの?」
なるべく冷たく言った。
もう、芳樹と会いたいのに。
「声がやっぱり聞きたくなって」
「私、まだ帰らないよ」
「それは困るよ」
芳樹は困ったようで苦笑いしていた。
私の芳樹は、こうでないといけない。
「一人で楽でしょ?」
「さみしいよ」
ちょっとドキリとする。
帰ろうかな、帰らない。
「そんな甘えた声出しても無駄なんだからね」
必死に冷たく言った。
芳樹はやっぱり私を良く分かっている。
「キスしたいなあ」
「何言ってるの? もう切る」
「おやすみ。美恵」
「おやすみなさい」
怒りや寂しさより、優しい気持ちが満ちていた。
ベッドでゴロゴロしながら、芳樹の事を考えた。
今、芳樹は何してるだろ。
電話を切ったばかりなのに、気になった。
いつもだったら、どうでもいいことなのに。
けれど、冷静な自分が馬鹿じゃない? と囁き、芳樹の事を考えるのをやめた。
妊婦が旦那にまたちょっとときめいてどうするのよ。
これも環境の変化で、体の変化ね!
しかし、芳樹の事を考えると眠れない。
眠れない眠れないと思っていたら、芳樹が恋しくなった。
それから数日。
芳樹とはメールと電話のやり取りを続け、私は実家で小さく大人しくなっていた。
そろそろ飽きたし、帰ろうかなと思い、メールを送った。
『今日、帰る』
その一文を打つのに、時間が掛かった。
まだ仕事中だから返信はないだろうと思っていたら、返事が来た。
驚きと少しのトキメキのような、期待を胸にメールを見た。
『今日は白木と飲んで帰るんだ。困ったな』
な、な、なんでそうなるの?
断りなさいよ!
『じゃあいい。まだまだ帰らない。白木さんと仲良くやって』
私はすぐに文字を打ち、送信した。
私は泣きたくなった。
どうして肝心な時に白木さんなの?
たかが後輩でしょ?
私は一瞬でも芳樹にときめいていた事に後悔した。
1人で憂鬱になるのは嫌で、芳樹と白木についてまた悩むのも面倒で疲れて、私は階下に降りた。
居間には母がいた。
呑気にお茶を飲みながら『徹子の部屋』なんて見ていた。
父は会社に行ったようだった。
実家に帰ってきて唯一の救いは、こうして落ち込んでも誰かが家に居ることだ。
父は現役は退いだものの、OBとして会社に時々行く事があった。
仕事好きの父には願ったり叶ったりで、そういう時には服装に気を遣い、今もまだ現役には負けないと言わんばかりだった。
父が会社に出ると、母はこうして羽を伸ばしてゆっくりと昼を過ごしているようだった。
「あら。こんにちは。今日も随分のんびりね」
お茶を飲み、チクリと一言。
私は無視して椅子に座る。母は勝手にお茶やおかしを用意してくれて、私は思わず言った。
少ししたら、ご飯が出てくるだろう。
「芳樹がね。浮気してるの」
久々の母の温もりに、思わず言う。
「浮気? それは穏やかじゃないわね。どういう人と? あなた、どうして分かったの?」
しまったと思った。
母は少し楽しそうにしながら、私を見る。
母はそういう話はドラマだけだと思っている、過去の人だった。
いや、違う、知っていて楽しむところがあるのだった。
「まあ。あのね。どうってことはないけど。会社の後輩の女の子とよく呑みに行くの」
「は? それが浮気?」
期待外れだと、しょぼんとする母に私はイライラした。
理解出来ない。
「だってそうでしょ? さっきだって、帰るってメールしたら、その子と呑むんだって。頭きて帰らないって返事してやったわよ」
それを聞くと母は盛大に笑った。
なにがおかしいのかと睨むとごめんなさいね、と謝られた。
「芳樹さんのは浮気じゃなくて、会社のお付き合いでしょ? 今は女性だって当たり前に働く時代なんだし。後輩の面倒見るのだって先輩の仕事。そのくらいは、美恵にだって理解出来ると思ってた。お母さんなんて、妊娠中に沢山いかがわしい請求書見ても、グッと我慢したんだから」
「いかがわしい? あのお父さんが?」
頑固オヤジが何にお金を使ったのだろうと、ちょっと気になる。
すると母は私の心を見透かすよう、キラリと目を光らせた。
昭和な頭の両親に頭にくる。
ベッドで寝ようかと思っても、眠くない。
『今仕事終わった。今日は久しぶりに魚でも焼こうかと思う』
そんなときに芳樹からのメール。
案外呑気に生活しているようで、腹が立つ。
けれど、甘えたい。
『今日はポトフだった。食べれた。明日はカレーらしいけど、絶対吐くと思う』
イライラはしているのに、思わず返信してしまった。弱い心になったなと思う。
『ポトフなら、俺、作れそうだから、安心しろよ』
『ありがと』
泣きそうになった。なんでだろう。
分かってくれたから?
会いたいから?
甘えたいから?
正直、いつの間にか両親よりも芳樹との方が居心地がいい。
『カレーは食べてみないと分からないけど、無理するなよ』
『うん』
まるで付き合っている時みたいだった。
電話だと両親が勘ぐるから、メールでこそこそ連絡を取り合っていた。
お泊まりなんてし始めたのは、母にまず芳樹の存在を伝えてからで、それまではかなり健全なお付き合いだった。世の中はもうそういう時代じゃなかったのに。
でも芳樹はずーっと私を待っていた。
忠犬ハチ公みたいに。
勿論、結婚だって大変だった。
父を説得する為に挨拶に何度も来たり、給料3ヶ月分の婚約指輪を本当に用意したり。
もちろん、結婚の手順はぬかりなしだったし。
けれど周りはそんな事は何もしていなかった。
形式的な事にこだわる子は少なかった。
できちゃった婚をした、なんて子も当たり前だった。
時代遅れだなと思った。
けれど、それもこれも、仕事だけしか知らない父を説き伏せる為でもあり、私の為でもあり。
あの頃は幸せだったなあと思う。
そう思っていたら、突然ケータイが鳴った。
芳樹だ。
「突然どうしたの?」
なるべく冷たく言った。
もう、芳樹と会いたいのに。
「声がやっぱり聞きたくなって」
「私、まだ帰らないよ」
「それは困るよ」
芳樹は困ったようで苦笑いしていた。
私の芳樹は、こうでないといけない。
「一人で楽でしょ?」
「さみしいよ」
ちょっとドキリとする。
帰ろうかな、帰らない。
「そんな甘えた声出しても無駄なんだからね」
必死に冷たく言った。
芳樹はやっぱり私を良く分かっている。
「キスしたいなあ」
「何言ってるの? もう切る」
「おやすみ。美恵」
「おやすみなさい」
怒りや寂しさより、優しい気持ちが満ちていた。
ベッドでゴロゴロしながら、芳樹の事を考えた。
今、芳樹は何してるだろ。
電話を切ったばかりなのに、気になった。
いつもだったら、どうでもいいことなのに。
けれど、冷静な自分が馬鹿じゃない? と囁き、芳樹の事を考えるのをやめた。
妊婦が旦那にまたちょっとときめいてどうするのよ。
これも環境の変化で、体の変化ね!
しかし、芳樹の事を考えると眠れない。
眠れない眠れないと思っていたら、芳樹が恋しくなった。
それから数日。
芳樹とはメールと電話のやり取りを続け、私は実家で小さく大人しくなっていた。
そろそろ飽きたし、帰ろうかなと思い、メールを送った。
『今日、帰る』
その一文を打つのに、時間が掛かった。
まだ仕事中だから返信はないだろうと思っていたら、返事が来た。
驚きと少しのトキメキのような、期待を胸にメールを見た。
『今日は白木と飲んで帰るんだ。困ったな』
な、な、なんでそうなるの?
断りなさいよ!
『じゃあいい。まだまだ帰らない。白木さんと仲良くやって』
私はすぐに文字を打ち、送信した。
私は泣きたくなった。
どうして肝心な時に白木さんなの?
たかが後輩でしょ?
私は一瞬でも芳樹にときめいていた事に後悔した。
1人で憂鬱になるのは嫌で、芳樹と白木についてまた悩むのも面倒で疲れて、私は階下に降りた。
居間には母がいた。
呑気にお茶を飲みながら『徹子の部屋』なんて見ていた。
父は会社に行ったようだった。
実家に帰ってきて唯一の救いは、こうして落ち込んでも誰かが家に居ることだ。
父は現役は退いだものの、OBとして会社に時々行く事があった。
仕事好きの父には願ったり叶ったりで、そういう時には服装に気を遣い、今もまだ現役には負けないと言わんばかりだった。
父が会社に出ると、母はこうして羽を伸ばしてゆっくりと昼を過ごしているようだった。
「あら。こんにちは。今日も随分のんびりね」
お茶を飲み、チクリと一言。
私は無視して椅子に座る。母は勝手にお茶やおかしを用意してくれて、私は思わず言った。
少ししたら、ご飯が出てくるだろう。
「芳樹がね。浮気してるの」
久々の母の温もりに、思わず言う。
「浮気? それは穏やかじゃないわね。どういう人と? あなた、どうして分かったの?」
しまったと思った。
母は少し楽しそうにしながら、私を見る。
母はそういう話はドラマだけだと思っている、過去の人だった。
いや、違う、知っていて楽しむところがあるのだった。
「まあ。あのね。どうってことはないけど。会社の後輩の女の子とよく呑みに行くの」
「は? それが浮気?」
期待外れだと、しょぼんとする母に私はイライラした。
理解出来ない。
「だってそうでしょ? さっきだって、帰るってメールしたら、その子と呑むんだって。頭きて帰らないって返事してやったわよ」
それを聞くと母は盛大に笑った。
なにがおかしいのかと睨むとごめんなさいね、と謝られた。
「芳樹さんのは浮気じゃなくて、会社のお付き合いでしょ? 今は女性だって当たり前に働く時代なんだし。後輩の面倒見るのだって先輩の仕事。そのくらいは、美恵にだって理解出来ると思ってた。お母さんなんて、妊娠中に沢山いかがわしい請求書見ても、グッと我慢したんだから」
「いかがわしい? あのお父さんが?」
頑固オヤジが何にお金を使ったのだろうと、ちょっと気になる。
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