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しおりを挟む「いつの間に、手術したの?優太」
ドリンクが運ばれてきて、切り出した。
「んー?1ヶ月くらい前かなあ?暫く、撮影や仕事が忙しいから会えないって、真衣に言ったじゃん?」
確かに、優太からそう聞かされ、ゲイビのモデルも私は少しの間だったけど経験はあるし、大変さはわかる。
売り専もあるなら、多忙だよね、と理解して、メッセージで、わかった、頑張ってね、と返信をした。
その間に性転換してたんだ...。
肘をついた優太が笑顔で前のめりになった。
とても可愛い。
けど...殆どといっていい程、優太のあの頃の風貌が見当たらない。
目の前の美少女に気後れし、困惑した。
「私ね、真衣の名前から1文字貰ったんだー。真奈」
「そ、そうなんだ。手術、て何処でしたの?どこまでしたの?お金は?仕事はどうしたの?今日、待機中、てメッセージ来たよ?」
私は思わず、優太を質問攻めにした。
「んー、真衣と同じとこ。下は取ってないよ、お金もだけど、なんか怖くって。仕事はしてるよ、真衣の店とは違う、風俗店。キャバと悩んだけど、会話合わせたり褒めたり、めんどくさそうでさ」
頬杖をつき、唇を尖らせ、スマホを弄りながら答える優太...ではなく真奈。
「私のとこ、来たら良かったのに」
「んー?真衣んとこ、高級店じゃん?有名だしさ、大変そうだし。うちはまあ、アットホームな感じだし」
「私のとこもそうだよ?」
「時給とかは、まあ、真衣のとこのがいいんだろうけど、結構、店長もテキトーな感じあって、みんな気楽にやってる感じで楽でいいし」
「....そっか」
「ねっ。真衣もお腹空いたでしょ?なんか頼もうよ、お腹空いたー」
メニューを片手に優太が笑顔を見せた。
優太の片鱗はこれっぽっちもないけど、万人受けするだろう、今どきの可愛い女の子の笑顔。
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