イケメンな女が俺を狂わせる☆

根暗じゃなかった。そしてバンド...？

しっかし、いっつもスカートなのに男みたいに長く細い脚拡げてたり、その長い脚を組んでポケットに手を突っ込んでたり、常に無表情でなんかベッドホンして1人で音楽聴いてて。

根暗かと思ってたんだけど。

「おっちゃーん！替え玉二つー！」
「はいよー！」

....めっちゃ明るい男子。いや、女子。

なんだな。

「....お前、そんなに食うの？替え玉二つ？」

「お前も食うだろ？せっかくお前の奢りだし」

....言い方。

「つーかさ、ずっと気になってたんだけど」

「あ？なんだ？」

「さっきから背中におんぶしてんの、なに？」

「背中におんぶ？なんじゃそら」

宮村の笑い方見たことあんなー。男友達にいるなあ。

せせら笑うみたいな、バッカじゃねーの、みたいな？

「いや、だからさ、お前の隣の椅子に立て掛けられてるソレ」

指差さしてみたら宮村が隣の椅子にあるソレを見た。

「あー？見てわかんね？ギターだけど？」

「....ギター？」

「あー、そうだ！俺、バンドやっててさー。ちょうど良かったわー！」

ガサゴソと指定の鞄漁り出した。

「ほら。やるよ。ラーメン代の謝礼」

....謝礼。

差し出されたそれを手に取り眺める。

....チケット？

「ライブやるからさあ、来いよ。しっかし、お前ついてんなー！新曲やっぞ。良かったなあ！」

なんだ？男前な感じ...。でもめっちゃ嬉しそう。

つーか、色白で華奢なのに、....ギター？ボーカルじゃなく？

ますますこの謎の訳わからん宮村葉月に興味が沸いた。

ギターやってるコレが、想像がつかないし、見てみたい、かも。