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番外編 伊賀崎朔視点の話。一話のみ。少し書いてみたくなりまして。
幼馴染と離れたくない。
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「ごめんなさい、この子ったら寝ちゃって」
初めて会った優希は眠っていた。
ぐっすりと。
親の縁あってある日家に連れてこられた優希は車で移動中に寝てしまっただとか。
親同士で話している間、俺は優希のそばにいた。
可愛いなんて思えて。
すやすやと眠っている優希を見て胸が高鳴るのを感じた。
あの時運命を感じたが、当時5歳だった俺は言葉に表せなかった。
***
それから年月が経った。
俺と優希は小学も中学も高校も一緒だった。
月日が経つにつれ優希のツンツンぶりは成長していったと思う。
「・・・待てって言ったのはお前だろ。」
「・・・うざ。帰る。」
だがそのツンツンぶりは好きだ。普通に可愛いだろう。
そう感じてたある日の帰り。
「・・・?」
優希から香る匂いに心臓がギュッとなった。
この匂い・・・こんなことはあるのだろうか。
βの優希からΩの匂いがした。
あぁ、ニヤケが止まらない・・・。
優希は近頃Ωになるんだ。
***
優希の全てが愛おしい。
お互いのバース性がはっきりした今もそう思う。
あぁ、ずっと離れたくない・・・
俺は優希がβでもΩでも関係なく、一緒にいたい。恋人以上の関係になりたいと思っていた。
だが、口には出せず、曖昧な行動ばかりで、案外俺はヘタレだったと思う。
「・・・ぎゅってして」
恥ずかしげに目を逸らして優希が言った。
不意にされる甘えも愛おしい。
だが、そうされると歯止めが効かなくなりそうだ。
「はぁ・・・(幸せのため息)」
「は?んっ、ちょっと、どこ触って・・・!」
おしまい
初めて会った優希は眠っていた。
ぐっすりと。
親の縁あってある日家に連れてこられた優希は車で移動中に寝てしまっただとか。
親同士で話している間、俺は優希のそばにいた。
可愛いなんて思えて。
すやすやと眠っている優希を見て胸が高鳴るのを感じた。
あの時運命を感じたが、当時5歳だった俺は言葉に表せなかった。
***
それから年月が経った。
俺と優希は小学も中学も高校も一緒だった。
月日が経つにつれ優希のツンツンぶりは成長していったと思う。
「・・・待てって言ったのはお前だろ。」
「・・・うざ。帰る。」
だがそのツンツンぶりは好きだ。普通に可愛いだろう。
そう感じてたある日の帰り。
「・・・?」
優希から香る匂いに心臓がギュッとなった。
この匂い・・・こんなことはあるのだろうか。
βの優希からΩの匂いがした。
あぁ、ニヤケが止まらない・・・。
優希は近頃Ωになるんだ。
***
優希の全てが愛おしい。
お互いのバース性がはっきりした今もそう思う。
あぁ、ずっと離れたくない・・・
俺は優希がβでもΩでも関係なく、一緒にいたい。恋人以上の関係になりたいと思っていた。
だが、口には出せず、曖昧な行動ばかりで、案外俺はヘタレだったと思う。
「・・・ぎゅってして」
恥ずかしげに目を逸らして優希が言った。
不意にされる甘えも愛おしい。
だが、そうされると歯止めが効かなくなりそうだ。
「はぁ・・・(幸せのため息)」
「は?んっ、ちょっと、どこ触って・・・!」
おしまい
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