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告白
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気だるさが続く今日。
インターホンが鳴る。
配達の人だろうか。それとも・・・
重い体を起こし、玄関へ向かっていく。
もし、外にいる人が、朔だったら・・・
いや、今日は学校で、今頃授業中だろ。
そんなわけないだろ。
朔には家の用事と連絡してる。
来るはずない。
ガチャリとドアを確認程度に少し開ける。
「どちらさ、ま」
「優希」
その声に、ドクンと胸が鳴り、ブワッと熱い熱が湧き出る。
朔だ。
突然の体の異変に耐えながらも、扉を閉めようとするが、隙間から伸びた手が、強くドアを開いた。
反対ドアを引っ張られ、俺は体制を崩し、朔の方に倒れ込んだ。
それを受け止めるように朔は俺を抱きしめた。
「さ、く、、お前、来んな、離せっ」
俺の突然の体の異変。これは発情だ。
αに近づいたから。
このままじゃ、αの朔が危うい。
「おい!はな、せ!」
「───優希、やっとΩになったんだ。」
「は、?それ、ってどういう」
やっと、って、朔が前から知っていたみたいだろ。
横抱きにされ、2階に連れられる。
「お前、大丈夫なの、かよ、」
「んーなにがー?って言いたいところだけど・・・、大丈夫じゃないね、結構きつい」
それならさっさと出てって欲しい。
俺のこんな状態朔には見られたくなんかなかった。
知られてしまったことに関しては、もうどうしようもないと、諦めている。
俺の部屋に入り、朔は俺をベットに座らせた。
すると、まじまじと上から見てくる。
「何、早く帰れ、出てけ」
「相変わらずだね。ツンツンしてるところ、本当かわいい。発情してるからもっと魅力的にみえるな~」
「は?、お前、何言ってんだよ、キモい」
「俺は本当のこと言ってるんだけどね」
意味がわからない。
発情状態の俺を目の前に朔は随分と平然としている。
誰も彼も発情のフェロモンを身にうけるわけじゃないのか。
やっぱり俺はβからΩになった、ただのΩなんだ。
朔の運命ではない。
鼻がつーんとなり、涙が込み上げられる。
そんなこと考えたくもない。
「・・・うるさい、出てけ、早く帰って、本当最悪だ、お前になんか、1番、知られたく、なかった、のに・・・朔には・・・・・・んむっ!」
いつの間か近づいて来ていた顔が、口を塞いだ。
しっとりした唇から伝わる熱が温かい。
息を吸おうと、開いた少しの隙間を見逃さず、朔は舌を入れ口内を犯した。
なに、これ、なんか、へん、ふわふんする、くる、しい。
「っん、っふ、んん、っんぁ、やめ、さ、く」
力が抜けた腕で、朔を押し返そうとするが、びくともしない。
なので、朦朧とする意識の中で、なんとか朔の舌を噛み、止める。
「っ」
「なに、すんだ、なんで、あんな、き、すなんかっ」
「優希が好きだからだよ」
「は、、ふ、ふざけてんじゃ、」
「ふざけてない。俺は優希が好きだ。だから可愛いと思うし、キスもする、幼馴染だけとは思ってない。それ以上に愛おしく思ってるんだよ。」
俺が口を挟む隙をあたえず、朔つらつらとそう言った。
「・・・すき、?いみわかんな、」
「昔から好きだったよ。優希のこと。ずっと。」
「おれ、はβだ」
「今はΩでしょ?俺この日をずっと待ってた。」
「どういう、」
「香水つけてる?って聞いた日、あの時から優希からはフェロモンの匂いがしてた。だから、俺嬉しくてさ。」
「うそ、」
「本当に。優希がΩになってくれてうれしい。これで確実に番えるから。ずっと優希と離れず一緒にいられる理由になる。」
番・・・でも、俺とお前は
「・・・運命じゃないだろ、番うとか、朔には、あの子みたいな、綺麗なΩが・・・」
「運命は優希に出会った時から感じてたよ。俺はどこにでもいるような綺麗だけなΩより、ツンツンしてる、可愛い優希と番になりたい。」
朔出会った時のことは正直覚えていない。その時俺は運命を感じたのだろうか。
朔は俺を好きだと言った。幼馴染以上に思っていると。つり合わなくとも、元βの平凡な俺を受け入れてくれた。
こんな朔から離れるなんて今の俺には無理に思えた。
なら俺が言うことは、
「・・・俺も、、、すき、」
「俺も、朔が好きだ。」
────────だから朔の番にして
インターホンが鳴る。
配達の人だろうか。それとも・・・
重い体を起こし、玄関へ向かっていく。
もし、外にいる人が、朔だったら・・・
いや、今日は学校で、今頃授業中だろ。
そんなわけないだろ。
朔には家の用事と連絡してる。
来るはずない。
ガチャリとドアを確認程度に少し開ける。
「どちらさ、ま」
「優希」
その声に、ドクンと胸が鳴り、ブワッと熱い熱が湧き出る。
朔だ。
突然の体の異変に耐えながらも、扉を閉めようとするが、隙間から伸びた手が、強くドアを開いた。
反対ドアを引っ張られ、俺は体制を崩し、朔の方に倒れ込んだ。
それを受け止めるように朔は俺を抱きしめた。
「さ、く、、お前、来んな、離せっ」
俺の突然の体の異変。これは発情だ。
αに近づいたから。
このままじゃ、αの朔が危うい。
「おい!はな、せ!」
「───優希、やっとΩになったんだ。」
「は、?それ、ってどういう」
やっと、って、朔が前から知っていたみたいだろ。
横抱きにされ、2階に連れられる。
「お前、大丈夫なの、かよ、」
「んーなにがー?って言いたいところだけど・・・、大丈夫じゃないね、結構きつい」
それならさっさと出てって欲しい。
俺のこんな状態朔には見られたくなんかなかった。
知られてしまったことに関しては、もうどうしようもないと、諦めている。
俺の部屋に入り、朔は俺をベットに座らせた。
すると、まじまじと上から見てくる。
「何、早く帰れ、出てけ」
「相変わらずだね。ツンツンしてるところ、本当かわいい。発情してるからもっと魅力的にみえるな~」
「は?、お前、何言ってんだよ、キモい」
「俺は本当のこと言ってるんだけどね」
意味がわからない。
発情状態の俺を目の前に朔は随分と平然としている。
誰も彼も発情のフェロモンを身にうけるわけじゃないのか。
やっぱり俺はβからΩになった、ただのΩなんだ。
朔の運命ではない。
鼻がつーんとなり、涙が込み上げられる。
そんなこと考えたくもない。
「・・・うるさい、出てけ、早く帰って、本当最悪だ、お前になんか、1番、知られたく、なかった、のに・・・朔には・・・・・・んむっ!」
いつの間か近づいて来ていた顔が、口を塞いだ。
しっとりした唇から伝わる熱が温かい。
息を吸おうと、開いた少しの隙間を見逃さず、朔は舌を入れ口内を犯した。
なに、これ、なんか、へん、ふわふんする、くる、しい。
「っん、っふ、んん、っんぁ、やめ、さ、く」
力が抜けた腕で、朔を押し返そうとするが、びくともしない。
なので、朦朧とする意識の中で、なんとか朔の舌を噛み、止める。
「っ」
「なに、すんだ、なんで、あんな、き、すなんかっ」
「優希が好きだからだよ」
「は、、ふ、ふざけてんじゃ、」
「ふざけてない。俺は優希が好きだ。だから可愛いと思うし、キスもする、幼馴染だけとは思ってない。それ以上に愛おしく思ってるんだよ。」
俺が口を挟む隙をあたえず、朔つらつらとそう言った。
「・・・すき、?いみわかんな、」
「昔から好きだったよ。優希のこと。ずっと。」
「おれ、はβだ」
「今はΩでしょ?俺この日をずっと待ってた。」
「どういう、」
「香水つけてる?って聞いた日、あの時から優希からはフェロモンの匂いがしてた。だから、俺嬉しくてさ。」
「うそ、」
「本当に。優希がΩになってくれてうれしい。これで確実に番えるから。ずっと優希と離れず一緒にいられる理由になる。」
番・・・でも、俺とお前は
「・・・運命じゃないだろ、番うとか、朔には、あの子みたいな、綺麗なΩが・・・」
「運命は優希に出会った時から感じてたよ。俺はどこにでもいるような綺麗だけなΩより、ツンツンしてる、可愛い優希と番になりたい。」
朔出会った時のことは正直覚えていない。その時俺は運命を感じたのだろうか。
朔は俺を好きだと言った。幼馴染以上に思っていると。つり合わなくとも、元βの平凡な俺を受け入れてくれた。
こんな朔から離れるなんて今の俺には無理に思えた。
なら俺が言うことは、
「・・・俺も、、、すき、」
「俺も、朔が好きだ。」
────────だから朔の番にして
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