幼馴染から離れたい。

June

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告白

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気だるさが続く今日。


インターホンが鳴る。


配達の人だろうか。それとも・・・


重い体を起こし、玄関へ向かっていく。



もし、外にいる人が、朔だったら・・・


いや、今日は学校で、今頃授業中だろ。


そんなわけないだろ。


朔には家の用事と連絡してる。


来るはずない。



ガチャリとドアを確認程度に少し開ける。





「どちらさ、ま」

「優希」





その声に、ドクンと胸が鳴り、ブワッと熱い熱が湧き出る。


朔だ。


突然の体の異変に耐えながらも、扉を閉めようとするが、隙間から伸びた手が、強くドアを開いた。


反対ドアを引っ張られ、俺は体制を崩し、朔の方に倒れ込んだ。


それを受け止めるように朔は俺を抱きしめた。





「さ、く、、お前、来んな、離せっ」





俺の突然の体の異変。これは発情だ。


αに近づいたから。


このままじゃ、αの朔が危うい。





「おい!はな、せ!」

「───優希、やっとΩになったんだ。」

「は、?それ、ってどういう」





やっと、って、朔が前から知っていたみたいだろ。


横抱きにされ、2階に連れられる。





「お前、大丈夫なの、かよ、」

「んーなにがー?って言いたいところだけど・・・、大丈夫じゃないね、結構きつい」





それならさっさと出てって欲しい。


俺のこんな状態朔には見られたくなんかなかった。


知られてしまったことに関しては、もうどうしようもないと、諦めている。


俺の部屋に入り、朔は俺をベットに座らせた。


すると、まじまじと上から見てくる。





「何、早く帰れ、出てけ」


「相変わらずだね。ツンツンしてるところ、本当かわいい。発情してるからもっと魅力的にみえるな~」


「は?、お前、何言ってんだよ、キモい」


「俺は本当のこと言ってるんだけどね」





意味がわからない。


発情状態の俺を目の前に朔は随分と平然としている。


誰も彼も発情のフェロモンを身にうけるわけじゃないのか。


やっぱり俺はβからΩになった、ただのΩなんだ。


朔の運命ではない。


鼻がつーんとなり、涙が込み上げられる。


そんなこと考えたくもない。




「・・・うるさい、出てけ、早く帰って、本当最悪だ、お前になんか、1番、知られたく、なかった、のに・・・朔には・・・・・・んむっ!」





いつの間か近づいて来ていた顔が、口を塞いだ。


しっとりした唇から伝わる熱が温かい。


息を吸おうと、開いた少しの隙間を見逃さず、朔は舌を入れ口内を犯した。


なに、これ、なんか、へん、ふわふんする、くる、しい。





「っん、っふ、んん、っんぁ、やめ、さ、く」





力が抜けた腕で、朔を押し返そうとするが、びくともしない。


なので、朦朧とする意識の中で、なんとか朔の舌を噛み、止める。





「っ」


「なに、すんだ、なんで、あんな、き、すなんかっ」


「優希が好きだからだよ」


「は、、ふ、ふざけてんじゃ、」


「ふざけてない。俺は優希が好きだ。だから可愛いと思うし、キスもする、幼馴染だけとは思ってない。それ以上に愛おしく思ってるんだよ。」





俺が口を挟む隙をあたえず、朔つらつらとそう言った。





「・・・すき、?いみわかんな、」


「昔から好きだったよ。優希のこと。ずっと。」


「おれ、はβだ」


「今はΩでしょ?俺この日をずっと待ってた。」


「どういう、」


「香水つけてる?って聞いた日、あの時から優希からはフェロモンの匂いがしてた。だから、俺嬉しくてさ。」


「うそ、」


「本当に。優希がΩになってくれてうれしい。これで確実に番えるから。ずっと優希と離れず一緒にいられる理由になる。」





番・・・でも、俺とお前は




「・・・運命じゃないだろ、番うとか、朔には、あの子みたいな、綺麗なΩが・・・」


「運命は優希に出会った時から感じてたよ。俺はどこにでもいるような綺麗だけなΩより、ツンツンしてる、可愛い優希と番になりたい。」


朔出会った時のことは正直覚えていない。その時俺は運命を感じたのだろうか。


朔は俺を好きだと言った。幼馴染以上に思っていると。つり合わなくとも、元βの平凡な俺を受け入れてくれた。


こんな朔から離れるなんて今の俺には無理に思えた。





なら俺が言うことは、





「・・・俺も、、、すき、」















「俺も、朔が好きだ。」









────────だから朔の番にして






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