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健全黒字経営目指します!
美味しくいただくのがマナー
しおりを挟む第101話 美味しくいただくのがマナー
「ここが家族用の食堂な。」
ガチャリ
レオさんがそう言った途端ドアが開いた。
あの執事さんことアルフさんが自動ドアかと思うレベルの自然なタイミングで開けてくれたのだった。
開いた扉の先には高級レストラン張りの食堂。10人くらい座れそうな立派なダイニングテーブルが真ん中にドーンとあり、おふう、シャンデリア輝いてますね…。
「ようこそ、当家の晩餐へ。ささやかではありますが、リオガの味をお楽しみ頂ければ幸いです。」
レオさんが胸に手を当て紳士の礼をする。ほあああ、ご当主様モードだ。何コレ、全然気楽なメシじゃない…。ドレスコード、平民地元服はアウトじゃん!!
「お招きありがとうございます。心温まる歓迎、感謝いたします。」
うう、晩餐会とか格式が高いパーティーのゲスト挨拶ってこんなモンでいいの? 普段、接待側だから全然わからんぞ…?
「コウ様、お席へご案内いたします。どうぞこちらへ。」
アルフさんがさっと席まで先導し、フレンチレストランのウェイターさんのように椅子をひいてくれた。完全に高級レストランです。
マナー…、マナー…、頭の中でフレンチのマナーを復習するが、所詮一般人の俺、フレンチは片手で数えるくらいしか行った事ない。ディナーは3回だ。詰んだ。
「ふふっ、コウ、そんな緊張しないで楽にしてくれ。ちょっと驚かせてみたかったんだ。さあアルフ、料理を出してくれ。」
向かいに座ったレオさんは笑いながら、アルフさんに合図した。
アルフさんは一礼し、入ってきたドアと別なドアを開けた。そこから怒涛の料理ラッシュ。クラシックなメイド服のふくよかなおば様がどんどん料理をテーブルに並べていく。
「…ヘレナ、作りすぎだろ。」
レオさんは苦笑いでメイドのおば様ことヘレナさんから飲み物を受け取った。
「大事なお客様の歓迎のお食事ですからこれくらい普通ですよ、お館様。」
ヘレナさんはキュートなウィンクをパチンとして、アルフさんの横へ戻っていった。
「ではごゆっくりお楽しみくださいませ。」
アルフさんとヘレナさんは揃って礼をし食堂から出ていった。
「じゃ、食うか。量はアレだが、ヘレナお得意のリオガの家庭料理だ。味は保証する。好きなのつまんでくれ。」
「へえ、リオガの家庭料理なんだ。色々あってすごい。あ、この焼いた肉の料理は?」
「それか? ジンギースだな。羊の肉を焼いてタレで味付けしてる。こっちは羊が山程いるから羊料理はリオガの定番だな。」
おう、これジンギスカン! …やっぱコッチに異世界転生した日本人いるぞ、絶対。
「美味しい、あ、コレは?」
「それはアレだ、川魚の…」
レオさんとワイワイしながらヘレナさんの料理を楽しむ。どれも美味しくて、家庭的で、心がほっこりした。ちなみに腹は食い過ぎでポッコリしたね!
「はー、食べたー。美味しかったー。」
「満足したか?」
「満足って言葉じゃ足りないくらい満足。でも結構残しちゃった…。せっかくヘレナさんが作ってくれたのに…。」
ポッコリ腹になるまで食べた割に、テーブルの上にはまだ結構な量が残っていた。
「ははは、気にすんなって。残してもいいんだ。こういう歓迎の料理は大抵余るモンで、余ったら使用人が持ち帰っていいようになってるんだ。アルフの家は家族が多いからコレくらい朝飯で終わりって話だぞ。」
レオさんはデカンタから葡萄ジュースを手酌しながら笑った。
「そうなのか。無駄にならないなら安心かな。」
「歓迎の料理はみんなで楽しむモンだからな。さてメシ食ったから、明日の予定についてだ。明日はリオガから馬車に乗るんだが、たまたま馴染みの商人がトズの次の村まで荷馬車を出すらしくてな。ソイツに同乗しようかと思う。荷馬車だからスピードはちょい遅いが、歩く事がないから楽はできるぞ。」
なんと! 徒歩無し!
「是非是非、それでお願いします。」
「じゃあ明日は夜明けの出発だ。今日は早目に寝て明日に備えるぞ。馬車に揺られるってのも結構体にくるからな。」
「そうなんだ。オッケー、明日は夜明け出発ね。頑張って起きます。」
その後アルフさんがお気持ちが落ち着きますよと、優しさでできてるの定番ホットミルクを淹れてくれた。ほんのり甘くて美味しい。マジお気持ち落ち着きました。
食事や滞在のお礼をアルフさんに伝えて食堂を後にした。
「水回りは便所の所にまとまってるから…、と、後は…、夜中になんかあったら2階に、いや、俺がコッチにいた方が…、」
「いやいや、心配しすぎだし! レオさんは自分の部屋でしっかり休んでよ。」
朝のギックリ腰もどきから気遣いメンから過保護メンにクラスチェンジしまったレオさんが、客間で俺の世話を未だ焼こうとしている。
ちょっと面倒く…いや、レオさんってお兄ちゃん気質で構いたサンなんだ、多分。俺には兄弟いないからわかんないけど!
まだまだ構いたそうなレオさんを、明日早いからお互い休もうと宥めて客間から押し出した。
「おやすみ、レオさん。」
「朝、起こしに行くな。」
去り際に腕を掴まれ、チュッと額にキスされた。そしてふわっと蕩けるようにレオさんが笑った。
「おやすみ、コウ。」
パタン
「………んあああ?!」
な、な、な、何、デコチュウなんかしてんの?! この人ぉぉぉ!!
ぶわぁぁぁっと一気に顔に熱が集まり、額を押さえてドアの前で蹲る。ヤバい、めっちゃ顔熱い。なんでデコチュウ、なんであんな笑顔、……なんで赤面してんだよ、俺ぇ!
「もー! ヤダ! 寝る! 寝るぞ!」
寝てしまえ! 寝ればなんとかなる!
思考リセットにパンッと両手で頬を叩き、急ぐ必要はないが小走りで洗面所に入ってザバザバと顔を洗い、服を脱ぎすてパンイチでベッドへ潜りこんだ。
しばらくは思考がぐるぐるして眠れなかったが、フカフカベッドの抱擁力にいつの間にか寝落とされていた。高級寝具、今度Amazooで買おうかな…。
そして寝落ちからのモーニング!
と、思ったらまだ夜明け前だった。
昨日は一日中ダラダラ寝たり起きたしていたから、そこまで体が睡眠を求めてなかったっぽい。
喉が少し乾いていたので、ベッドから降りて隣りの客間に準備されていた水をカップに注いで飲む。
「…まだ3時。夜明けにはちょっと早いか。」
スマフォで時間を覗き見てすぐスリープに戻す。ボフッとソファーに座り込んだ。
もうひと眠りしたほうが良さそうだが、なんとなく体がムズっとして落ち着かない。
そう、ムズっとな…。
「なんでいまチンコ勃つかな…。コッチきてからやたら元気って…、やっぱ健康的生活のおかげ?」
三食昼寝付き、在宅フレックス、残業無し。しかも只今観光旅行で高級宿(レオさんち)にお泊り中。
そりゃ体も気を抜くよね。
ちなみに地球だとここ最近あんまりシモは元気じゃなかった。疲れマラすら起きない時期もちらほら。全く性欲ないって訳じゃないが、同年代より枯れ気味だったかも…。
しかし、今、…勃っておる。ムズムズしながら。
「…静まりたまえー、静まりたまえー。」
チンコに向かって言ってみたが、簡単に静まりたまう素振りはなく…。
「…誰も見てないし抜くか。」
サッサっと抜いちゃおう。この勃ち具合ならすぐ抜ける気がする。
バックパックからウェットティッシュをスタンバイさせて、ボクサーパンツを膝までおろす。
プルンと半勃ちと言うか三分の二勃ちまで育ったチンコがこんにちはした。全く元気がよろしいようで…。
脳内で手コキAVをおもいだしながら、竿に手を伸ばし指の輪で軽くユルユルと擦る。
徐々に芯が固くなっていく。少し被っていた皮から完全に先が出たのに合わせ、輪から全体で握るよう手を変え力を加えて擦る。
「ん、…は、」
カウパーがトロリと垂れ、少し滑りが良くなってきた。擦るストロークを長くし、上から下へ満遍なく刺激を与えると少し腰が浮いてヘコヘコと動いてしまう。
脳内の手コキしてくれる子が空いた手で先端を擦り始めたのを真似して、俺も同じように手のひらで先端をクリクリと擦る。ビクビクと震えるような快感が湧き上がるが、これはちょっと刺激が強すぎる。
ああ、もっとイイところ、
『カリを引っ掛けるのが好きか?』
握りを強くしながらカリ首を引っ掛けるよう擦り上げる。
「っ、…そこ、いっ…、」
キュウっと陰嚢が上がってくる。
先からどんどんヌルヌルが溢れて、ヌチュヌチュとはしたない音を響かせる。
『ヌルヌルで感じちゃってんでしょ?』
「んっ、…感じ…ぅっ、」
ああ、奥、奥が熱い。もっと責めて、もっと奥から、アタマが馬鹿になるくらい、
『奥に射精すっ』
「イくっ…、イっちゃ、………くぅんッ!!」
登りつめた快感から光が弾け、
ピュグッピュグッピュグッッ
熱い白濁が勢いよく飛び出した。
ドクドクと液体が抜ける感覚にフルリと体が震えた。
事後の気怠い気持ち良さに力が抜け、ソファーに身を預ける。ふう、とひと息。
「…あ、」
…ヤバ、押さえんの忘れた。
目の前にはローテーブルに散った精子さん。おバカな俺、賢者タイムそっちのけに慌てて事後処理に奮闘した…。マジおバカ…。
汚れ物の始末そして換気までなんとかし、やれやれとソファーに座るともう4時で…。
「ちょっと寝よ…。」
すごすごとベッドに戻った。
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