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人生のビッグウェーブ
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「ふむ、私の言っている意味がよく理解出来ていないようだね?」
(はい、全く意味がわかりません……。流石に言葉には出来ないので黙ってますが……)
「そうだな、早い話が私の趣味に付き合ってくれればいいんだ」
「は、はあ……」
成程、ただの見回りだと暇すぎるからギルド長の趣味の遊戯に付き合えばいいわけか……。
(これもチャラ男の試練というわけかな? でもなあ……)
「……勿論、これは別枠の私個人の依頼になるので別報酬を出す」
俺の乗り気のなさを察知したのか、俺の顔を覗き込むギルド長。
「えっ! 本当ですか?」
サーフィンはやったことないので正直乗り気ではなかったし……。
(これは有難いが、一体どんな追加報酬なんだろう?)
「単刀直入に言うとだね。ダークマギデ族で君に非常に興味ある子がいてね? 良かったら彼女とのコンパの場を設けようと思うのだが? どうかね?」
「えっ! え? こ、コンパですか……⁉」
(し、しかも、あのダークマギデ族と……? マ、まじか!)
ま、まあ、俺の好みはレノアが把握してるくさいから、ギルド長にそれを報告してるんだろうけど。
これは非常に美味しい話であるし、正直もう金なんかどうでもいい状態である。
だって俺のここの世界での目標は理想の彼女を作ることだから!
(来たよ! 人生一番のビッグウェーブ‼ これは当然乗るしかないっ!)
『①職業チャラ男スキルの内訳 【チャラ男の勘レベル7】にアップ! ???』
(ですよね! やっぱそう言う事なんだよ!)
ただ、問題は……。
「あ、あの? とても嬉しい話なんですが、その子は何処で俺を見ていたんですか?」
「コンパ攻略法として情報は多いに越したことは無い」と知人から聞いていた。
「ん? んー……そうだな私の屋敷に入ってからずっとだな?」
白い顎鬚を片手でいじりながら、少し笑っているギルド長の様子が少し気になるが?
「そうですか……」
(じ、じゃあ、ある程度屋敷内の何処かで俺の品定めをしていたってことか……?)
「コンパは反省会が楽しい」そんな話を聞いたが、俺はなるべく負け戦はしたくないしな。
今回の場合、ギルド長のお墨付きかつ、本人もある程度俺に気があるタイプみたいなんで勝率はかなり高めだ! この依頼引き受けるしかないだろう! うん!
「ギルド長この依頼是非引き受けさせてください! この杉尾、粉骨砕身頑張らせていただきます!」
「そうかそうか……よしよし! では物は試しだ早速やってみようか!」
「はいっ!」
ギルド長は近くの海の家からお揃いの長めのサーフィンボードを複数取ってこちらに持ってくる。
(……ってあれ?)
良く見たら隣にナイスバディのオレンジ色のハイレグ姿のお姉さんも一緒についてくるではないか!
「紹介しよう! 私の妻の1人ウィンフィルだ」
「初めまして! セブン=ウィンフィルです! よろしくね!」
このギルド長の事だから、もう多少の事なら俺は驚かない。
「は、はい! よろしくお願いします!」
ウィンフィルさんは赤色のショートヘアを片手で掻き分け俺に握手を求める。
俺は彼女のブルーダイヤモンドのような目を見つめながら、握手をする。
(き、綺麗な人だな……)
年は30前後の人族の女性の様だが……焼けた褐色の肌にえらい筋肉質だ……。
「あの? ウィンフィルさんもご一緒にって事ですか?」
「そうだ、その方が色々と効率的だからね」
(あ、もしかして……俺のやる気とかをアップさせるためかな? あ、まあ、既にやる気はマックスですが? 俺のやる気ゲージがリミットオーバーですよ?)
「ところで、君は水泳はしたことあるかね?」
「あ、ハイ水泳は数年習っていたので、クロールからバタフライまで使い分けて泳げますね」
「……ああ、じゃあ基本は体感で覚えてそうだな」
「あ、はい! ビートバンを使って練習していたんでそのサーフィンボードに浮力が必要な事とかも理解してます!」
「ふむ、じゃあ早速私の真似をしてついて来てくれ」
「はい!」
嬉しそうに深く頷くギルド長。
「ウィンフィルはそこで待機し、周囲の安全の監視を頼む!」
「はーい!」
俺達は腰の高さ位まで海の中に入っていく。
「まずはサーフィンボードに上に仰向けに乗り、クロールの要領で海を漕いでいく。これがパドルといってサーフィンの移動の基本だ。状況によって正座してパドルもある」
「はい!」
もやしっこの俺だが、水上での浮力は平等に働くので、何とか手でこいでいける……。
(幸い飯もたらふく食ってエネルギーも満タンだしね!)
横目でウィンフィルさんのいる方を見るとこちらに気が付いたのか手を振ってくれている。
そのはずみで、豊かなものがたゆんたゆんしているのが、もうね……。
(いやー……サーフィン楽しすぎないか?)
俺、職業チャラ男で本当に良かったよ……。
俺は初めて女神様に心の中で「ありがとう」のお礼を言う事になる。
(はい、全く意味がわかりません……。流石に言葉には出来ないので黙ってますが……)
「そうだな、早い話が私の趣味に付き合ってくれればいいんだ」
「は、はあ……」
成程、ただの見回りだと暇すぎるからギルド長の趣味の遊戯に付き合えばいいわけか……。
(これもチャラ男の試練というわけかな? でもなあ……)
「……勿論、これは別枠の私個人の依頼になるので別報酬を出す」
俺の乗り気のなさを察知したのか、俺の顔を覗き込むギルド長。
「えっ! 本当ですか?」
サーフィンはやったことないので正直乗り気ではなかったし……。
(これは有難いが、一体どんな追加報酬なんだろう?)
「単刀直入に言うとだね。ダークマギデ族で君に非常に興味ある子がいてね? 良かったら彼女とのコンパの場を設けようと思うのだが? どうかね?」
「えっ! え? こ、コンパですか……⁉」
(し、しかも、あのダークマギデ族と……? マ、まじか!)
ま、まあ、俺の好みはレノアが把握してるくさいから、ギルド長にそれを報告してるんだろうけど。
これは非常に美味しい話であるし、正直もう金なんかどうでもいい状態である。
だって俺のここの世界での目標は理想の彼女を作ることだから!
(来たよ! 人生一番のビッグウェーブ‼ これは当然乗るしかないっ!)
『①職業チャラ男スキルの内訳 【チャラ男の勘レベル7】にアップ! ???』
(ですよね! やっぱそう言う事なんだよ!)
ただ、問題は……。
「あ、あの? とても嬉しい話なんですが、その子は何処で俺を見ていたんですか?」
「コンパ攻略法として情報は多いに越したことは無い」と知人から聞いていた。
「ん? んー……そうだな私の屋敷に入ってからずっとだな?」
白い顎鬚を片手でいじりながら、少し笑っているギルド長の様子が少し気になるが?
「そうですか……」
(じ、じゃあ、ある程度屋敷内の何処かで俺の品定めをしていたってことか……?)
「コンパは反省会が楽しい」そんな話を聞いたが、俺はなるべく負け戦はしたくないしな。
今回の場合、ギルド長のお墨付きかつ、本人もある程度俺に気があるタイプみたいなんで勝率はかなり高めだ! この依頼引き受けるしかないだろう! うん!
「ギルド長この依頼是非引き受けさせてください! この杉尾、粉骨砕身頑張らせていただきます!」
「そうかそうか……よしよし! では物は試しだ早速やってみようか!」
「はいっ!」
ギルド長は近くの海の家からお揃いの長めのサーフィンボードを複数取ってこちらに持ってくる。
(……ってあれ?)
良く見たら隣にナイスバディのオレンジ色のハイレグ姿のお姉さんも一緒についてくるではないか!
「紹介しよう! 私の妻の1人ウィンフィルだ」
「初めまして! セブン=ウィンフィルです! よろしくね!」
このギルド長の事だから、もう多少の事なら俺は驚かない。
「は、はい! よろしくお願いします!」
ウィンフィルさんは赤色のショートヘアを片手で掻き分け俺に握手を求める。
俺は彼女のブルーダイヤモンドのような目を見つめながら、握手をする。
(き、綺麗な人だな……)
年は30前後の人族の女性の様だが……焼けた褐色の肌にえらい筋肉質だ……。
「あの? ウィンフィルさんもご一緒にって事ですか?」
「そうだ、その方が色々と効率的だからね」
(あ、もしかして……俺のやる気とかをアップさせるためかな? あ、まあ、既にやる気はマックスですが? 俺のやる気ゲージがリミットオーバーですよ?)
「ところで、君は水泳はしたことあるかね?」
「あ、ハイ水泳は数年習っていたので、クロールからバタフライまで使い分けて泳げますね」
「……ああ、じゃあ基本は体感で覚えてそうだな」
「あ、はい! ビートバンを使って練習していたんでそのサーフィンボードに浮力が必要な事とかも理解してます!」
「ふむ、じゃあ早速私の真似をしてついて来てくれ」
「はい!」
嬉しそうに深く頷くギルド長。
「ウィンフィルはそこで待機し、周囲の安全の監視を頼む!」
「はーい!」
俺達は腰の高さ位まで海の中に入っていく。
「まずはサーフィンボードに上に仰向けに乗り、クロールの要領で海を漕いでいく。これがパドルといってサーフィンの移動の基本だ。状況によって正座してパドルもある」
「はい!」
もやしっこの俺だが、水上での浮力は平等に働くので、何とか手でこいでいける……。
(幸い飯もたらふく食ってエネルギーも満タンだしね!)
横目でウィンフィルさんのいる方を見るとこちらに気が付いたのか手を振ってくれている。
そのはずみで、豊かなものがたゆんたゆんしているのが、もうね……。
(いやー……サーフィン楽しすぎないか?)
俺、職業チャラ男で本当に良かったよ……。
俺は初めて女神様に心の中で「ありがとう」のお礼を言う事になる。
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