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4話 心配性なイール
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_コンコンコンコン
「失礼致します殿下。起床のお時間で………!?」
「あぁ、イール準備は整ったか?」
「ちょ、待っ、殿下?就寝は致しましたか?」
「いいや。皆が寝ずに手はずを整えてくれているのだ。僕だけが寝るわけにいかn…!?!?」
ガシッと僕の肩を両手で力強く掴む。
「で・ん・か?まさか、お寝にならなかったとはおっしゃいませんよね?…ね?」
「あっ、あぁ、多少は寝たとも。視察の時に変装する衣服を手に入れてから………っ!?」
「あら、殿下。多少ですって?私はまだ良くても殿下はね?休まれなくては?ね?」
「…あぁ、分かった。」
あまりの迫力に、僕はつい頷いてしまった。
それから僕が手に入れた一般騎兵士の服を
ファランとフェイに渡し、僕もその服を着ることにした。
…イールは猛反対してたけど…。
視察だから仕方がない。
◇◇◇
ファランとフェイ。
それから第4機部隊の僅か数名を連れて
僕達は城をたった。
イールは僕のいない間にしなければならないことが山積みなので城に待機だ。
すごく行きたがってたが…一様、夫人でもあるしな。
社交的問題になるし。
「ファラン、フェイ。しっかり堤防の資料は読んできたかな?」
「はい。出立するギリギリまで目を通しておきました。」
「………見た。」
「ご苦労。」
それだけを言うと僕達は無言で馬の歩みを進めた。
◇◇◇
常歩で進みながら2時間。大体6kmだな。
そして30分休憩をとりまた常歩で歩く。
それの繰り返しだ。
馬は1日50km~60kmが限界なので
55km付近で見つけた小さな村のところで休むことにした。
「第4機部隊は村の外れにテントをはり待機。何かあれば矢を飛ばせ。あくまでこれは視察だ。村の人には見つからないよう注意してくれ。ではそれぞれの配置へ。」
「「「はっ」」」
国王陛下からの命令で視察をすることになるだけでこうも態度が違うのか…
ちょっとショックだな。
「殿下…」
「あー、ファラン。殿下とは呼ぶな。イルドと呼べ。」
「で、イルド…様…。」
「様もいらん。」
ムスッとしたように頬を膨らます。
「そっ!それだけは!御容赦くださいませ!」
「………視察隊以外の人がいる場合は呼び捨てにしろよ?」
「はい!」
ファランは律儀がたいのだな…
そう思っているとフェイが見当たらないことに気付く。
どこへ行ったのだろうか?
「ファランすまないがここの村で手伝えることを探してきてはくれないか?ただで居させて貰うんだ。何かしなくては。」
無論口実だがな。
フェイの行動には前からちょっと気になることがあったので魔法の隠密をかけてフェイを探すことにした。
「失礼致します殿下。起床のお時間で………!?」
「あぁ、イール準備は整ったか?」
「ちょ、待っ、殿下?就寝は致しましたか?」
「いいや。皆が寝ずに手はずを整えてくれているのだ。僕だけが寝るわけにいかn…!?!?」
ガシッと僕の肩を両手で力強く掴む。
「で・ん・か?まさか、お寝にならなかったとはおっしゃいませんよね?…ね?」
「あっ、あぁ、多少は寝たとも。視察の時に変装する衣服を手に入れてから………っ!?」
「あら、殿下。多少ですって?私はまだ良くても殿下はね?休まれなくては?ね?」
「…あぁ、分かった。」
あまりの迫力に、僕はつい頷いてしまった。
それから僕が手に入れた一般騎兵士の服を
ファランとフェイに渡し、僕もその服を着ることにした。
…イールは猛反対してたけど…。
視察だから仕方がない。
◇◇◇
ファランとフェイ。
それから第4機部隊の僅か数名を連れて
僕達は城をたった。
イールは僕のいない間にしなければならないことが山積みなので城に待機だ。
すごく行きたがってたが…一様、夫人でもあるしな。
社交的問題になるし。
「ファラン、フェイ。しっかり堤防の資料は読んできたかな?」
「はい。出立するギリギリまで目を通しておきました。」
「………見た。」
「ご苦労。」
それだけを言うと僕達は無言で馬の歩みを進めた。
◇◇◇
常歩で進みながら2時間。大体6kmだな。
そして30分休憩をとりまた常歩で歩く。
それの繰り返しだ。
馬は1日50km~60kmが限界なので
55km付近で見つけた小さな村のところで休むことにした。
「第4機部隊は村の外れにテントをはり待機。何かあれば矢を飛ばせ。あくまでこれは視察だ。村の人には見つからないよう注意してくれ。ではそれぞれの配置へ。」
「「「はっ」」」
国王陛下からの命令で視察をすることになるだけでこうも態度が違うのか…
ちょっとショックだな。
「殿下…」
「あー、ファラン。殿下とは呼ぶな。イルドと呼べ。」
「で、イルド…様…。」
「様もいらん。」
ムスッとしたように頬を膨らます。
「そっ!それだけは!御容赦くださいませ!」
「………視察隊以外の人がいる場合は呼び捨てにしろよ?」
「はい!」
ファランは律儀がたいのだな…
そう思っているとフェイが見当たらないことに気付く。
どこへ行ったのだろうか?
「ファランすまないがここの村で手伝えることを探してきてはくれないか?ただで居させて貰うんだ。何かしなくては。」
無論口実だがな。
フェイの行動には前からちょっと気になることがあったので魔法の隠密をかけてフェイを探すことにした。
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