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切り裂きジャック

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End of human

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その虐めっ子が消えた後、虐めというものが無くなると思っていた。

しかし、変わらなかった。
リーダーが別の人になっただけだった。

また俺は虐められていた。
幸せな日々で染ってた暖かい体が冷え、あの時の記憶が蘇っていく。

その度に俺は薇首をアノ方法で呼んだ。
どんな場所からでも来てくれた。

呼ぶ度に復讐をしてくれた。
呼ぶ度に沢山話をしてくれた。
呼ぶ度に笑顔にしてくれた。
呼ぶ度に辛さを癒してくれた。

…………
でも、そんな日々は終りを告げる
…………
…………
―――――――――

ある日の事だった。
俺はその日も虐められ疲れ果ててた。

いつもと同じ手順で薇首を呼ぶ。

「我の前にその姿表せ」
ザシュッ

今日はいつもより奥深く切り込んでしまった。
例の激しい舞を踊ると変化が訪れた。

いつもは舞い散って魔法陣に散らばった血が赤色に光る華に変わっていた。
しかし、今日は何故か黒色に光る華だった。
深く切りすぎたせいなのだろうか。。

踊りきった頃、俺はクラりと目眩がして、バタリと倒れ込んだ。

俺の血で咲いた黒色の華は、散って魔法陣の上に散らばっていた。

意識が朦朧としてきて、傷のある腕がドクドクと脈を打ち、血を流す。
息をするのが苦しくなってきた。

もう、駄目なのか。

俺は法を犯し続けた。
俺の魂は地獄に落ちるか、薇首の腹の中に入るだろう。。

……

薄れゆく視界の中で、目の前に薇首が立っているのが見えた。

薇首は俺の目の前に座り、深刻そうな顔を一瞬し、微笑んだ。

「君も悪魔に…」

薇首がそう囁いたのを最後に、俺は意識を無くした。


































……To be continued
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