166 / 297
164.賑わい大浴場(2)
しおりを挟む
「お、お三方には【重臣会同】に出席していただきます……」
と、俺の上を滑らせるアスマ達に告げた。
――ぽにゅ(背中/上)。
――むにんっ(左腕/下)。
――ぱむっ(右腕/下)。
「すまんが……」
と、アスマが言った。
「会同とは何だ?」
――むにんっ(左腕/上)。
「あ、ですよね。実は俺もよく分かってないんですけど、要するに会議です。ジーウォの重臣10名が集まって話し合う会議のことです」
――ぱむっ(右腕/上)。
「ジーウォ公は、よく分からない言葉を使っているのか……?」
と、マリームが怪訝そうに尋ねた。
――ぱむっ(右腕/下)。
「あ、うん。前は【三卿一亭の会同】って言って、もっと訳が分からなかったんだけど、城の皆さんには馴染のある言葉みたいだし、無理して変えることないかなって思って」
「なんと……」
――ぱむっ(右腕/上)。
「いい加減な……」
と、マリームは呆れたように言った。
「ははっ。そうだね。だけど、何もかも俺基準に変えてしまわなくても、いいと思うんだ。ちゃんと意味を聞いてない俺もいい加減だけど、皆が大事に守って積み重ねてきたことだと思うから、変えなくてもいいことは、変えずに置いておきたかったんだよ」
――むにんっ(左腕/上)。
「うむ。さすが、ジーウォ公」
と、アスマが感慨深げに頷いた。
――むにんっ(左腕/下)。
「ご自身の考えを押し通すだけではなく、相手の大切にしてきたものも、一緒になって大切になされる」
アスマは何度も小さく頷きながら滑らせてる。
――むにんっ(左腕/上)。
「私は、そういうところに惚れたのだ」
「え?」
「あ……」
はさんだままで固まったアスマと目が合った。
ポンッと、アスマの顔が真っ赤に染まった。
いやいや、そんな……。いやいや、そんな……。はさんだままで、急にそんなこと言われましてもですね……。
と、その時シーシが、泡だらけのままでアスマに後ろから抱き着いた。
「ニシシッ!」
「なっ……!」
「大丈夫なのだ! 大浴場にいる皆、マレビト様のことが大好きなのだ!」
シーシはアスマの背中で、くにっくにっと、俺にするように泡だらけの身体を滑らせてる。
「初めは皆、シキタリに従ってただけなのだ! けど、今は違うのだ! 皆、マレビト様のことが大好きで、マレビト様に身体を捧げることは、心からの望みになってるのだ! 女王様が惚れても、なんの問題もないのだ! ニシシ」
「そ、そうか……」
「でも、なかなか純潔は受け取ってもらえないのだ」
「う、うむ……」
「でも、そんなマレビト様だから、皆、もっと好きになってしまうのだ! ニシシ」
「こ……、これは……」
と、アスマが身体を密着させてるシーシの方に、少し顔を向けた。
「……なんなのだ?」
「乙女の柔肌が滑るというのは……、気持ちの良いものなのだな……」
……じょ、女子同士で、……そういうの。
「そうなのか? ボクはやってもらったことがないから、分からないのだ」
「じゃあ、私がやったげるね! シーシ様!」
と、いつの間にか近付いていたメイファンが、シーシの後ろから抱き着いて、泡だらけの身体を上に下に滑らせ始めた。
「……う、うん! ほ、ほんとだったのだ! き、気持ちいいのだっ!」
シーシさん、赤くなって固まってるじゃないスか……。
……って、マリームの後ろにはシュエンが抱き着いてるし、ラハマの後ろにはユーフォンさんが抱き着いてるし。
ていうか、大浴場中で女子同士が、むにゅん、むにゅう、泡だらけに滑らせ合ってキャッキャやり始めてるし……。
……な、なんだこれ。スゴい景色のような気もするんですけど。
大浴場、始まって以来の賑わいの中、俺だけ、ちょっぴり置いてけぼりにされてた――。
みんな、楽しそうだし、ま、いっか……。
と、俺の上を滑らせるアスマ達に告げた。
――ぽにゅ(背中/上)。
――むにんっ(左腕/下)。
――ぱむっ(右腕/下)。
「すまんが……」
と、アスマが言った。
「会同とは何だ?」
――むにんっ(左腕/上)。
「あ、ですよね。実は俺もよく分かってないんですけど、要するに会議です。ジーウォの重臣10名が集まって話し合う会議のことです」
――ぱむっ(右腕/上)。
「ジーウォ公は、よく分からない言葉を使っているのか……?」
と、マリームが怪訝そうに尋ねた。
――ぱむっ(右腕/下)。
「あ、うん。前は【三卿一亭の会同】って言って、もっと訳が分からなかったんだけど、城の皆さんには馴染のある言葉みたいだし、無理して変えることないかなって思って」
「なんと……」
――ぱむっ(右腕/上)。
「いい加減な……」
と、マリームは呆れたように言った。
「ははっ。そうだね。だけど、何もかも俺基準に変えてしまわなくても、いいと思うんだ。ちゃんと意味を聞いてない俺もいい加減だけど、皆が大事に守って積み重ねてきたことだと思うから、変えなくてもいいことは、変えずに置いておきたかったんだよ」
――むにんっ(左腕/上)。
「うむ。さすが、ジーウォ公」
と、アスマが感慨深げに頷いた。
――むにんっ(左腕/下)。
「ご自身の考えを押し通すだけではなく、相手の大切にしてきたものも、一緒になって大切になされる」
アスマは何度も小さく頷きながら滑らせてる。
――むにんっ(左腕/上)。
「私は、そういうところに惚れたのだ」
「え?」
「あ……」
はさんだままで固まったアスマと目が合った。
ポンッと、アスマの顔が真っ赤に染まった。
いやいや、そんな……。いやいや、そんな……。はさんだままで、急にそんなこと言われましてもですね……。
と、その時シーシが、泡だらけのままでアスマに後ろから抱き着いた。
「ニシシッ!」
「なっ……!」
「大丈夫なのだ! 大浴場にいる皆、マレビト様のことが大好きなのだ!」
シーシはアスマの背中で、くにっくにっと、俺にするように泡だらけの身体を滑らせてる。
「初めは皆、シキタリに従ってただけなのだ! けど、今は違うのだ! 皆、マレビト様のことが大好きで、マレビト様に身体を捧げることは、心からの望みになってるのだ! 女王様が惚れても、なんの問題もないのだ! ニシシ」
「そ、そうか……」
「でも、なかなか純潔は受け取ってもらえないのだ」
「う、うむ……」
「でも、そんなマレビト様だから、皆、もっと好きになってしまうのだ! ニシシ」
「こ……、これは……」
と、アスマが身体を密着させてるシーシの方に、少し顔を向けた。
「……なんなのだ?」
「乙女の柔肌が滑るというのは……、気持ちの良いものなのだな……」
……じょ、女子同士で、……そういうの。
「そうなのか? ボクはやってもらったことがないから、分からないのだ」
「じゃあ、私がやったげるね! シーシ様!」
と、いつの間にか近付いていたメイファンが、シーシの後ろから抱き着いて、泡だらけの身体を上に下に滑らせ始めた。
「……う、うん! ほ、ほんとだったのだ! き、気持ちいいのだっ!」
シーシさん、赤くなって固まってるじゃないスか……。
……って、マリームの後ろにはシュエンが抱き着いてるし、ラハマの後ろにはユーフォンさんが抱き着いてるし。
ていうか、大浴場中で女子同士が、むにゅん、むにゅう、泡だらけに滑らせ合ってキャッキャやり始めてるし……。
……な、なんだこれ。スゴい景色のような気もするんですけど。
大浴場、始まって以来の賑わいの中、俺だけ、ちょっぴり置いてけぼりにされてた――。
みんな、楽しそうだし、ま、いっか……。
3
お気に入りに追加
581
あなたにおすすめの小説
クラスで一人だけ男子な僕のズボンが盗まれたので仕方無くチ○ポ丸出しで居たら何故か女子がたくさん集まって来た
pelonsan
恋愛
ここは私立嵐爛学校(しりつらんらんがっこう)、略して乱交、もとい嵐校(らんこう) ━━。
僕の名前は 竿乃 玉之介(さおの たまのすけ)。
昨日この嵐校に転校してきた至極普通の二年生。
去年まで女子校だったらしくクラスメイトが女子ばかりで不安だったんだけど、皆優しく迎えてくれて ほっとしていた矢先の翌日……
※表紙画像は自由使用可能なAI画像生成サイトで制作したものを加工しました。
異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!
石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。
クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に!
だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。
だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。
※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
このステータスプレート壊れてないですか?~壊れ数値の万能スキルで自由気ままな異世界生活~
夢幻の翼
ファンタジー
典型的な社畜・ブラックバイトに翻弄される人生を送っていたラノベ好きの男が銀行強盗から女性行員を庇って撃たれた。
男は夢にまで見た異世界転生を果たしたが、ラノベのテンプレである神様からのお告げも貰えない状態に戸惑う。
それでも気を取り直して強く生きようと決めた矢先の事、国の方針により『ステータスプレート』を作成した際に数値異常となり改ざん容疑で捕縛され奴隷へ落とされる事になる。運の悪い男だったがチート能力により移送中に脱走し隣国へと逃れた。
一時は途方にくれた少年だったが神父に言われた『冒険者はステータスに関係なく出来る唯一の職業である』を胸に冒険者を目指す事にした。
持ち前の運の悪さもチート能力で回避し、自分の思う生き方を実現させる社畜転生者と自らも助けられ、少年に思いを寄せる美少女との恋愛、襲い来る盗賊の殲滅、新たな商売の開拓と現実では出来なかった夢を異世界で実現させる自由気ままな異世界生活が始まります。
奴隷と呼ばれた俺、追放先で無双する
宮富タマジ
ファンタジー
「レオ、お前は奴隷なのだから、勇者パーティから追放する!」
王子アレンは鋭い声で叫んだ。
奴隷でありながら、勇者パーティの最強として君臨していたレオだったが。
王子アレンを中心とした新たな勇者パーティが結成されることになり
レオは追放される運命に陥った。
王子アレンは続けて
「レオの身分は奴隷なので、パーティのイメージを損なう!
国民の前では王族だけの勇者パーティがふさわしい」
と主張したのだった。
幼馴染の彼女と妹が寝取られて、死刑になる話
島風
ファンタジー
幼馴染が俺を裏切った。そして、妹も......固い絆で結ばれていた筈の俺はほんの僅かの間に邪魔な存在になったらしい。だから、奴隷として売られた。幸い、命があったが、彼女達と俺では身分が違うらしい。
俺は二人を忘れて生きる事にした。そして細々と新しい生活を始める。だが、二人を寝とった勇者エリアスと裏切り者の幼馴染と妹は俺の前に再び現れた。
戦争から帰ってきたら、俺の婚約者が別の奴と結婚するってよ。
隣のカキ
ファンタジー
国家存亡の危機を救った英雄レイベルト。彼は幼馴染のエイミーと婚約していた。
婚約者を想い、幾つもの死線をくぐり抜けた英雄は戦後、結婚の約束を果たす為に生まれ故郷の街へと戻る。
しかし、戦争で負った傷も癒え切らぬままに故郷へと戻った彼は、信じられない光景を目の当たりにするのだった……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる