【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

134. 新しい段階の大浴場(1)

寝て起きると、シアユンさんと最終の打ち合わせをして、新しい人事じんじ体制たいせいの方針ほうしんを決めた。

今朝の大浴場ハーレム風呂での姿がウソのように、いつもの氷の女王スマイルで、俺が考えた案あんの不備ふびを修正しゅうせいしていってくれた。

早速さっそく、色んな人に会って話をする。いわゆる『根回ねまわし』というヤツだけど、俺はコレがそんなに嫌きらいじゃない。

合間あいま、シーシの工房こうぼうを借かりて、クゥアイにお願いしてた槍を使ったテストにも立ち会う。

って、シーシ……。スポーツブラにショートパンツみたいな格好かっこうなのはアレですか？ 【お色気大作戦】ですか？

「ニシシ」

と、俺の視線しせんに気付いたシーシが笑った。

「ボクは、おっぱいもお尻も小さいからねっ。でも、お腹なかは結構けっこう、色っぽいと思うんだけど、どう？」

と、腰を前に突つき出だして、おヘソの辺あたりをアピってくる。

「……」

「どう？ マレビト様はこういうはのキライ？」

「キ、キライじゃ……、ないです……」

むしろ、好きかもしれない……。なんていうか、……エロい。シンプルに。

「ニシシッ。そかそか。それは良かった！ 遠慮えんりょなくたっぷり見たまえ。チラチラ見る必要はないぞ」

いや、そんなこと言われましても……。チラッと見てしまって……、凹へこむ。

「クゥアイ。マレビト様は、お腹なかもキライじゃないって！」

と、シーシの言葉に振ふり向むいたクゥアイも、おヘソが丸出し、大浴場でつい見惚みとれてしまうお腹なかが丸見えだった。

「そ、そうですか……っ。よ、良かったです……」

と、頬ほほを赤くしたクゥアイが言った。

シーシみたいに直球ちょっきゅうで、ほれほれとアピられるのも反応に困るけど、照てれられるのも反応に困る。

お、お色気大作戦、恐るべし...。

「あっ！ 脇わきか。脇わきも見とくか？」

とか言い出したシーシを置おいて、各所かくしょへの根回しを続ける。槍のテストはクゥアイに任まかせた。

密ひそかに自室で謹慎きんしんしているシャオリンを見舞みまうと、目に鮮あざやかな黄色のビキニ姿だった。

――き、謹慎する気、あります？

と言っても、祖父そふの罪つみで謹慎というのは、現代日本人の俺の感覚とは、ちょっと合わないんだけど。

たぶん、俺の感覚を伝えることは出来ないけど、今後のことをよく話し合った。

ビキニ姿で、ちょいちょい股またを開いてくるのは、天然てんねんなのか頑張りなのか、なんなのか、よく分からなかったけども。

……チラ見はした。

お色気大作戦の魔の手がこんなところにまで……。

フェイロンさんとも改めて話し合い、ヤーモンにも会った。フーチャオさんとも、久しぶりに話し込んだ。

チャイナなミニのワンピース姿のスイランさんとの話し合いは難航なんこうした。

スイランさんに新しく司徒しとの座ざに就ついてもらうのは、新人事の核心かくしんのひとつだ。

けれど、自分には荷にが重いと難色なんしょくを示しめされ続けた。

……むき出しになってる、艶つややかな生足なまあしが眩まぶしくてチラチラ見てしまう。

話し合いは、翌朝の大浴場に持ち越しになった――。

え？ 大浴場で……？