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114.お茶のソワソワ
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「どうぞ……」と、自室に戻った俺に、ユエがお茶を淹れてくれた。
晴れ渡った空から差し込む陽光が、ユエの水色をした長い髪にキレイに反射している。
ユーフォンさんの部屋に引き取られたユエは、何も仕事がないという状況も良くないだろうということで、俺のお茶出し係をしてくれている。
寝起きや、空き時間に部屋に戻ると、そっとお茶を淹れて出してくれる。
もっとも、大浴場に来てくれる純潔の乙女たちの中で多分、一番大きいであろう膨らみが部屋の中で、たゆん、たゆんしてるのは、正直、目のやり場に困る。
寝起きは特に毎日ドキッとしてしまう。
だけど、命じられた仕事をしていることはユエの心を落ち着けるようだった。
城の住民全員に向けて演説するという緊張の時間を終えて、ホッと一息吐くのに、ユエの淹れてくれたお茶の温もりが染みた。
兵士団への志願の手がその場でも続々と挙がり、取りまとめをフーチャオさんにお願いして、ひとまず自室に戻った。
シーシは連弩と矢の増産体制に入って、忙しく飛び回ってくれている。見かけはツルペタのチビッ子なシーシが元気良く駆け回る姿は、皆の活力にも繋がっているように見える。
「美味しい! ユエ、ありがとう」
と、口にしたお茶のお礼を言うと、ユエは照れ臭そうな笑みを浮かべた。
ユエの振る舞いには、自己肯定感が低いとはこういうことかっ! と、内心驚く場面もあったけど、徐々に笑顔が自然になってきている気がする。
ユーフォンさんが丁寧に接して、ユエの心を解きほぐしていってくれているのが分かる。
この1週間ほどは連弩づくりにかかり切りで、慌ただしくて切羽詰まった時間を過ごしてきたので、穏やかな時間の流れに魂が抜けそうになる。
ふと思い出して、クゥアイが届けてくれてた、薬草を煎じたという濃い緑色をした液を飲んでみる。苦いかと思ったけど、意外と甘い。確かに疲れが取れそうだ。
異世界に召喚されてから18日目。本来ならキャンパスライフが始まってた頃だ。新歓コンパとかに行ってたんだろうか? いや、県外の大学に進学する里佳と離れ離れのキャンパスライフに放心状態だっただろうか?
けど、今やキャンパスライフの方が現実味を感じない。
夜は人獣と闘い、朝は大浴場でドキドキする生活の方が、俺の現実になってしまっている。
お茶のお代わりを淹れてくれているユエは、ユーフォンさんのプロデュースで、みるみるうちにキレイになった。
あのモサッとした雰囲気だったユエが、女優さんかモデルさんのような美しさで輝きながらお茶を淹れている。
隣の前室には、メイユイと新たに護衛に加わってくれたイーリンさんもいる。
里佳のほかにはグラビアや動画でしか見ることのなかった、美人でスタイルの良い女子が3人も俺の部屋にいることを意識するたびに、毎回新鮮にドキッとしてしまう。
「あの娘は磨けば光る」と悪い笑顔で言ったユーフォンさんの見立ては確かだった。あっと言う間の女子の変わりようときたら、俺の理解を超えている。
ユエは、ユーフォンさんが仕立てたという髪色と同じ水色のチャイナなノースリーブの上着に、白いダボッとしたズボンを穿いている。スッキリおしゃれだ。
そして、そのノースリーブにはザクッと切れ込みが腰から脇まで両側に入っていて、俺は生まれて初めて生で横乳というものを見た。今も見えている。たゆん、たゆんしてる。
初めて目にした時、一瞬で自分の顔が赤くなるのが分かった。すごい迫力だった。連弩づくりの忙しさもあって、今は少し見慣れた。
大浴場で毎朝、全部見てるのに、服を着てる姿に見慣れたというのも変な感じだけど、毎回ドキドキソワソワしてしまうのも事実だ。
少し照れ臭い気持ちになるけど、本人は気にしてないようだし、眼福、眼福と思っておくことにする。ユエの淹れてくれるお茶は、本当に美味しいし……。
――けど、この時はまだ、ユエの横乳に顔を赤くする俺を見たユーフォンさんの、善からぬ企みが始まっていたことに気が付いていなかった。
晴れ渡った空から差し込む陽光が、ユエの水色をした長い髪にキレイに反射している。
ユーフォンさんの部屋に引き取られたユエは、何も仕事がないという状況も良くないだろうということで、俺のお茶出し係をしてくれている。
寝起きや、空き時間に部屋に戻ると、そっとお茶を淹れて出してくれる。
もっとも、大浴場に来てくれる純潔の乙女たちの中で多分、一番大きいであろう膨らみが部屋の中で、たゆん、たゆんしてるのは、正直、目のやり場に困る。
寝起きは特に毎日ドキッとしてしまう。
だけど、命じられた仕事をしていることはユエの心を落ち着けるようだった。
城の住民全員に向けて演説するという緊張の時間を終えて、ホッと一息吐くのに、ユエの淹れてくれたお茶の温もりが染みた。
兵士団への志願の手がその場でも続々と挙がり、取りまとめをフーチャオさんにお願いして、ひとまず自室に戻った。
シーシは連弩と矢の増産体制に入って、忙しく飛び回ってくれている。見かけはツルペタのチビッ子なシーシが元気良く駆け回る姿は、皆の活力にも繋がっているように見える。
「美味しい! ユエ、ありがとう」
と、口にしたお茶のお礼を言うと、ユエは照れ臭そうな笑みを浮かべた。
ユエの振る舞いには、自己肯定感が低いとはこういうことかっ! と、内心驚く場面もあったけど、徐々に笑顔が自然になってきている気がする。
ユーフォンさんが丁寧に接して、ユエの心を解きほぐしていってくれているのが分かる。
この1週間ほどは連弩づくりにかかり切りで、慌ただしくて切羽詰まった時間を過ごしてきたので、穏やかな時間の流れに魂が抜けそうになる。
ふと思い出して、クゥアイが届けてくれてた、薬草を煎じたという濃い緑色をした液を飲んでみる。苦いかと思ったけど、意外と甘い。確かに疲れが取れそうだ。
異世界に召喚されてから18日目。本来ならキャンパスライフが始まってた頃だ。新歓コンパとかに行ってたんだろうか? いや、県外の大学に進学する里佳と離れ離れのキャンパスライフに放心状態だっただろうか?
けど、今やキャンパスライフの方が現実味を感じない。
夜は人獣と闘い、朝は大浴場でドキドキする生活の方が、俺の現実になってしまっている。
お茶のお代わりを淹れてくれているユエは、ユーフォンさんのプロデュースで、みるみるうちにキレイになった。
あのモサッとした雰囲気だったユエが、女優さんかモデルさんのような美しさで輝きながらお茶を淹れている。
隣の前室には、メイユイと新たに護衛に加わってくれたイーリンさんもいる。
里佳のほかにはグラビアや動画でしか見ることのなかった、美人でスタイルの良い女子が3人も俺の部屋にいることを意識するたびに、毎回新鮮にドキッとしてしまう。
「あの娘は磨けば光る」と悪い笑顔で言ったユーフォンさんの見立ては確かだった。あっと言う間の女子の変わりようときたら、俺の理解を超えている。
ユエは、ユーフォンさんが仕立てたという髪色と同じ水色のチャイナなノースリーブの上着に、白いダボッとしたズボンを穿いている。スッキリおしゃれだ。
そして、そのノースリーブにはザクッと切れ込みが腰から脇まで両側に入っていて、俺は生まれて初めて生で横乳というものを見た。今も見えている。たゆん、たゆんしてる。
初めて目にした時、一瞬で自分の顔が赤くなるのが分かった。すごい迫力だった。連弩づくりの忙しさもあって、今は少し見慣れた。
大浴場で毎朝、全部見てるのに、服を着てる姿に見慣れたというのも変な感じだけど、毎回ドキドキソワソワしてしまうのも事実だ。
少し照れ臭い気持ちになるけど、本人は気にしてないようだし、眼福、眼福と思っておくことにする。ユエの淹れてくれるお茶は、本当に美味しいし……。
――けど、この時はまだ、ユエの横乳に顔を赤くする俺を見たユーフォンさんの、善からぬ企みが始まっていたことに気が付いていなかった。
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