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71.ミーティング大浴場(3)
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スイランさんに呼ばれて俺の前に来たクゥアイは、同じように両膝を突いて背筋を伸ばしてる。全裸で。
至近距離で見るとクゥアイの腹筋、キレイだな。農作業で鍛えられてるのかな……? と、一瞬、目を奪われてしまった。
「クゥちゃん。傷薬になる薬草を植えたら、どのくらいで収穫できるもの?」
スイランさんの声で、ハッと、クゥアイの健康的な肢体に見惚れてしまってたことに気付く。慌てて、視線を上げる。
……クゥちゃん呼びとか、仲良しなんスね。そういや、昨日の湯船で盛り上がってましたっけ?
うーんと、少し考えたクゥアイが、スイランさんの質問に応える。背中では「むにゅう」が継続してる。
「あの草は成長が速いから、6日目か7日目には収穫を始められたと思う」
「始めるって?」
「あの子は、ちょっとずつ葉っぱをちぎって収穫するの。そしたら、ちぎった所からまた芽が出るから、そうやって少しずつ収穫するの。冬も越すし3年くらいは収穫できると思う」
背中の「むにゅう」が止まった。終わったかと、大きく息を吸ったのもつかの間、今度は、左腕が「むにゅう」に包まれる。
――腕もいきますかー?
見ると、ミンリンさんは真剣な表情で……、はさんでる。
肌から伝わる艶めかしくて生々しい感触と、視覚で伝わる真剣な表情のギャップで脳がバグる。ど、どう受け止めたらいいのか分からない。
「だ、そうです。マレビト様」
という、スイランさんの声で我に返る。目の前には両膝を突いて、背筋を伸ばして、真面目な表情で俺を見詰める、……全裸の女子2人。近い。
途中から聞いてませんでした、とも言えず、うーんっと考え込んだフリをしてしまった。
「あ、でもっ」
と、何かに気付いたらしいクゥアイが、パッと顔を上に向けた。ちょうどいいサイズの膨らみが、プルッと可愛く揺れたのに、つい視線が持っていかれたのは、……仕方ないよね。これが所謂、チラ見だけど。
「植える場所を用意してもらえても、道具がないかな」
「道具?」
と、スイランさんが尋ねた。
「鍬とか鋤とか」
「なるほど。農具の備蓄はありませんね」
と、口に手をあて顔を横に向けて考え込むスイランさん。……ス、スイランさんのは、揺れないんスね。
「なんだね、なんだね? お呼びかな」
と、シーシが2人の肩を後ろから抱き抱えた。
「なければ作るよ?」
ツルペタ姉さん。頼りになりますね。……そして、至近距離で拝見すると、ちょっぴり膨らんでますね。
目の前でキャイキャイとミーティングしてる女子3人のサイズ感がほどよく、同級生の女子に全裸で囲まれてるみたいで、逆に照れ臭さが増してしまう。
左腕の「むにゅう」が止まる。さすがに分かります。次は右腕ですよね。やっぱりそうですよね。最後まで仕事が丁寧ですね。
気が付くと、ミーティングしながらシーシが俺をニタニタ見てる。
ええ、そうですよ! 気恥ずかしいこと、この上ないですよ! ツルペタ姉さんの上司さん、仕事が丁寧すぎません!? 俺がどんな顔してるのが正解なのか、分からないっスよ!
「じゃあ、鍬と鋤はボクがつくるね!」
と、シーシが言った。クゥアイが嬉しそうに応える。
「ありがとうございます! ずっとお城の中で、身体が鈍っちゃってたんで畑仕事出来るの、すごい嬉しいです!」
クゥアイは両手を口の前で合わせて喜んでる。脇が締まって、ふにゅっと寄る。……もう、見るわ。見てしまうわ。
「あとは、植える場所ですよね……」
と、スイランさんが口元に手をあてた。考え事をするときのクセなんだろうな。
3人は、うーんっと考え込む。……それ、俺の前でなくてもいいんじゃないですかね。3人とも近いですし。
「それでしたら……」
と言って、クゥアイの隣に、シアユンさんが両膝を突いた。
……スレンダー長身美女。相変わらず、腰細いっスね。
至近距離で見るとクゥアイの腹筋、キレイだな。農作業で鍛えられてるのかな……? と、一瞬、目を奪われてしまった。
「クゥちゃん。傷薬になる薬草を植えたら、どのくらいで収穫できるもの?」
スイランさんの声で、ハッと、クゥアイの健康的な肢体に見惚れてしまってたことに気付く。慌てて、視線を上げる。
……クゥちゃん呼びとか、仲良しなんスね。そういや、昨日の湯船で盛り上がってましたっけ?
うーんと、少し考えたクゥアイが、スイランさんの質問に応える。背中では「むにゅう」が継続してる。
「あの草は成長が速いから、6日目か7日目には収穫を始められたと思う」
「始めるって?」
「あの子は、ちょっとずつ葉っぱをちぎって収穫するの。そしたら、ちぎった所からまた芽が出るから、そうやって少しずつ収穫するの。冬も越すし3年くらいは収穫できると思う」
背中の「むにゅう」が止まった。終わったかと、大きく息を吸ったのもつかの間、今度は、左腕が「むにゅう」に包まれる。
――腕もいきますかー?
見ると、ミンリンさんは真剣な表情で……、はさんでる。
肌から伝わる艶めかしくて生々しい感触と、視覚で伝わる真剣な表情のギャップで脳がバグる。ど、どう受け止めたらいいのか分からない。
「だ、そうです。マレビト様」
という、スイランさんの声で我に返る。目の前には両膝を突いて、背筋を伸ばして、真面目な表情で俺を見詰める、……全裸の女子2人。近い。
途中から聞いてませんでした、とも言えず、うーんっと考え込んだフリをしてしまった。
「あ、でもっ」
と、何かに気付いたらしいクゥアイが、パッと顔を上に向けた。ちょうどいいサイズの膨らみが、プルッと可愛く揺れたのに、つい視線が持っていかれたのは、……仕方ないよね。これが所謂、チラ見だけど。
「植える場所を用意してもらえても、道具がないかな」
「道具?」
と、スイランさんが尋ねた。
「鍬とか鋤とか」
「なるほど。農具の備蓄はありませんね」
と、口に手をあて顔を横に向けて考え込むスイランさん。……ス、スイランさんのは、揺れないんスね。
「なんだね、なんだね? お呼びかな」
と、シーシが2人の肩を後ろから抱き抱えた。
「なければ作るよ?」
ツルペタ姉さん。頼りになりますね。……そして、至近距離で拝見すると、ちょっぴり膨らんでますね。
目の前でキャイキャイとミーティングしてる女子3人のサイズ感がほどよく、同級生の女子に全裸で囲まれてるみたいで、逆に照れ臭さが増してしまう。
左腕の「むにゅう」が止まる。さすがに分かります。次は右腕ですよね。やっぱりそうですよね。最後まで仕事が丁寧ですね。
気が付くと、ミーティングしながらシーシが俺をニタニタ見てる。
ええ、そうですよ! 気恥ずかしいこと、この上ないですよ! ツルペタ姉さんの上司さん、仕事が丁寧すぎません!? 俺がどんな顔してるのが正解なのか、分からないっスよ!
「じゃあ、鍬と鋤はボクがつくるね!」
と、シーシが言った。クゥアイが嬉しそうに応える。
「ありがとうございます! ずっとお城の中で、身体が鈍っちゃってたんで畑仕事出来るの、すごい嬉しいです!」
クゥアイは両手を口の前で合わせて喜んでる。脇が締まって、ふにゅっと寄る。……もう、見るわ。見てしまうわ。
「あとは、植える場所ですよね……」
と、スイランさんが口元に手をあてた。考え事をするときのクセなんだろうな。
3人は、うーんっと考え込む。……それ、俺の前でなくてもいいんじゃないですかね。3人とも近いですし。
「それでしたら……」
と言って、クゥアイの隣に、シアユンさんが両膝を突いた。
……スレンダー長身美女。相変わらず、腰細いっスね。
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