270 / 307
第十一章 繚乱三姫
255.ひろがる暗雲
しおりを挟む
西南伯ヴール候ベスニク、挙兵――。
その報せは《聖山の大地》を駆け巡る。
ヴール軍だけではなく、幕下六〇列候の兵も加わっているとはいえ、
王都にこもるリーヤボルク兵に比べれば数に劣る。
――しかし、強兵で知られるヴール軍。あるいは……。
と、報せを受けた列候たちは固唾を飲む。
もちろん、ラヴナラを攻囲する第3王女リティア、また旧都の第2王子ステファノスの動きも気になる。
また、この時点ではアルナヴィス候がリティアに帰順したことも明らかになっていない。その動向も予断を許さない。
ベスニクの出兵は、王国全土に緊張を走らせた。
しかし、ひとりニヤリと笑った者がいた。
西南伯領の北方で勢力を張る、西方会盟の盟主ペノリクウス候である。
「馬鹿め。ベスニクのやつ、全軍を率いて出陣しただと?」
「はっ。子息セリムを留守居に、わずかな兵は残しておるようですが、ヴールならびに西南伯領は、ほぼもぬけの空と言ってよい状況です」
偵騎の報告に、口の端を醜くゆがめるペノリクウス候。
悠然と椅子から立ち上がり、自身自慢の黒く豊かなあご髭を撫でまわした。
「フィエラ候、ならびに会盟諸列候に出陣の陣触れを出せ。まぬけなベスニクが不在のうちにヴールを陥としてくれるわ」
「ははっ! ……シュリエデュクラ候にはいかがいたしましょうか?」
「ふん。あの臆病者は、なにやらグラついておる様子。報せる必要はない。しかし、隠す必要もあるまい」
黒々とした眉をゆがめ、皮肉めいた笑みをシュリエデュクラが位置する南西へと向けた。
「われらの兵を目にすれば、恐れおののいて参陣して来ようというもの」
「ははっ!」
「ラヴナラのアスミル殿下が、無頼姫ごときに敗れ、ルカス陛下と摂政サミュエル殿下にわれらの価値を高く売り込む絶好のチャンス! われらが西南伯領を押さえれば、天下の趨勢は決する!」
兵舎にむかうペノリクウス候の足取りは軽い。
*
ペノリクウス軍、そして西方会盟軍が出兵してゆく。
それをバルコニーから眺める、冷えた眼差しがあった。
「……なんと醜い出兵でありましょうか」
「主の不在を突いて、空き巣を働こうとは、聖山三六〇列候の所業とは思えませぬな……」
「スピロ殿が、後背を突いてやればよろしいのでは?」
と、唇の端をゆがめたのは、ファイナ妹内親王である。
西方会盟参加列候を王都に参朝させるための〈人質〉としてペノリクウスに赴いた。
そして、姉ペトラの意を汲み、その後も滞在を続けている。
ファイナの夫であり、ヴィアナ騎士団の万騎兵長でもあるスピロが、兵4000を率いて護衛の任にあたっていた。
「気配を消して暮らす我らが突然、後背に現われれば、ペノリクウス候はさぞ肝を冷やすことでしょうが……、ペトラ様の意思に反します」
「……そうですわね」
「ファイナ殿下には、平穏にお暮らしいただき、動乱の鎮まったのちにも、ルカス様の血統をつたえていただく……。それが、ペトラ様の願いにございます」
「分かっています……。しかし、ヴィアナの騎士4000を、ただ私を護るためだけに、この地に張り付けておくのは……、もどかしいばかり」
うつむくファイナの肩に、スピロはそっと手を置いた。
「……いずれ、時が参ります」
「そうでしょうか?」
「きっと、ペトラ様がその時を創られます」
ぬけるような夏の青空を見上げたスピロの視線をたどって、ファイナも顔をあげた。
スピロが遠くの空を指差す。
「通り雨になりそうです。夏の通り雨は激しい。どうぞ、室内にお戻りください」
スピロの脳裏には、土砂降りの雨のなか自分を迎えに来たペトラの強く寂しげな眼差し、
そして、美しい背中がよみがえる。
ペトラから委ねられた、愛しい妹ファイナの命運。
――なにがあっても守り抜く。
くらい雨雲に覆われていく空から目をそむけ、
ふたりは、ペノリクウス離宮の奥へと姿を消した――。
*
セパラトゥワ高原に張った陣で、ベスニクがいきり立つ。
「おのれ、ペノリクウス! なんと狡猾な!」
よろめきながら立ち上がり、全身をワナワナと振るわせた。
猛将ダビドが駆け寄り、ベスニクの身体が倒れぬように手を添える。
かつて、ロマナ率いるヴール軍が、王弟カリストスおよびアルナヴィスの軍と対峙したセパラトゥワ高原。
西南伯領東端に位置する本陣の上には、分厚い雲が広がりはじめ、
あの時と同じく、激しい雨が訪れようとしていた。
怒りに震えるベスニクに代わって、ロマナが指示を飛ばす。
「斥候を飛ばせ! ペノリクウス侯率いる西方会盟軍の位置を再度正確に補足させるのだ!」
「ははっ!」
「急報を飛ばしてくれたシュリエデュクラ候も危ない。陣中にあるチュケシエ候、それにジビチギエ候、フィルネ候にも知らせよ! いそぎ帰領し、敵軍の侵攻を遅らせる陣を張ってもらうのだ!」
端正な顔立ちに険しさを浮かべるロマナ。
そばで、侍女のガラも情報の分析にあたってくれている。
――なんとなれば、わたしだけで行かねばならんか……?
西南伯軍の進軍は、ベスニクの体調を考慮してゆるやかなものだ。
全軍の士気はたかいが、それゆえに勝ちを確信してもおり、ゆったりとした行軍はあたかも王都に凱旋するが如くでもあった。
ペノリクウス侯の急襲に対応するためとはいえ、とって返す兵の進軍スピードを上げることは、
ベスニクの衰えた身体への負担が大きい。
ガラがちいさな声で、しかし鋭い響きをさせてロマナに告げる。
「……西方会盟軍の進軍は速いですね」
「うむ……」
「この進路を見れば、おそらく周辺列候領には目もくれず、まっすぐヴールを目指してくるのではないかと」
「さすが……、とは言いたくないが、ヴールを落とされては、われらの命運は尽きる」
「はい……」
くっと、ロマナが奥歯を噛みしめたときであった。
ドサッ――……、
うしろから、なにかが倒れ込む音。
慌ててふり向いたロマナの視界に映るのは、力なく地に伏すベスニクの姿であった。
「お祖父さま!!」
ダビドの腕からすり抜けるように倒れ落ちたベスニク。
みなが狼狽し駆け寄る。
ロマナがそっと抱き起こすと、まだベスニクに息はある。
しかし、意識はなく、その命が風前の灯火であることは、
誰の目にも容易に察せられた――。
その報せは《聖山の大地》を駆け巡る。
ヴール軍だけではなく、幕下六〇列候の兵も加わっているとはいえ、
王都にこもるリーヤボルク兵に比べれば数に劣る。
――しかし、強兵で知られるヴール軍。あるいは……。
と、報せを受けた列候たちは固唾を飲む。
もちろん、ラヴナラを攻囲する第3王女リティア、また旧都の第2王子ステファノスの動きも気になる。
また、この時点ではアルナヴィス候がリティアに帰順したことも明らかになっていない。その動向も予断を許さない。
ベスニクの出兵は、王国全土に緊張を走らせた。
しかし、ひとりニヤリと笑った者がいた。
西南伯領の北方で勢力を張る、西方会盟の盟主ペノリクウス候である。
「馬鹿め。ベスニクのやつ、全軍を率いて出陣しただと?」
「はっ。子息セリムを留守居に、わずかな兵は残しておるようですが、ヴールならびに西南伯領は、ほぼもぬけの空と言ってよい状況です」
偵騎の報告に、口の端を醜くゆがめるペノリクウス候。
悠然と椅子から立ち上がり、自身自慢の黒く豊かなあご髭を撫でまわした。
「フィエラ候、ならびに会盟諸列候に出陣の陣触れを出せ。まぬけなベスニクが不在のうちにヴールを陥としてくれるわ」
「ははっ! ……シュリエデュクラ候にはいかがいたしましょうか?」
「ふん。あの臆病者は、なにやらグラついておる様子。報せる必要はない。しかし、隠す必要もあるまい」
黒々とした眉をゆがめ、皮肉めいた笑みをシュリエデュクラが位置する南西へと向けた。
「われらの兵を目にすれば、恐れおののいて参陣して来ようというもの」
「ははっ!」
「ラヴナラのアスミル殿下が、無頼姫ごときに敗れ、ルカス陛下と摂政サミュエル殿下にわれらの価値を高く売り込む絶好のチャンス! われらが西南伯領を押さえれば、天下の趨勢は決する!」
兵舎にむかうペノリクウス候の足取りは軽い。
*
ペノリクウス軍、そして西方会盟軍が出兵してゆく。
それをバルコニーから眺める、冷えた眼差しがあった。
「……なんと醜い出兵でありましょうか」
「主の不在を突いて、空き巣を働こうとは、聖山三六〇列候の所業とは思えませぬな……」
「スピロ殿が、後背を突いてやればよろしいのでは?」
と、唇の端をゆがめたのは、ファイナ妹内親王である。
西方会盟参加列候を王都に参朝させるための〈人質〉としてペノリクウスに赴いた。
そして、姉ペトラの意を汲み、その後も滞在を続けている。
ファイナの夫であり、ヴィアナ騎士団の万騎兵長でもあるスピロが、兵4000を率いて護衛の任にあたっていた。
「気配を消して暮らす我らが突然、後背に現われれば、ペノリクウス候はさぞ肝を冷やすことでしょうが……、ペトラ様の意思に反します」
「……そうですわね」
「ファイナ殿下には、平穏にお暮らしいただき、動乱の鎮まったのちにも、ルカス様の血統をつたえていただく……。それが、ペトラ様の願いにございます」
「分かっています……。しかし、ヴィアナの騎士4000を、ただ私を護るためだけに、この地に張り付けておくのは……、もどかしいばかり」
うつむくファイナの肩に、スピロはそっと手を置いた。
「……いずれ、時が参ります」
「そうでしょうか?」
「きっと、ペトラ様がその時を創られます」
ぬけるような夏の青空を見上げたスピロの視線をたどって、ファイナも顔をあげた。
スピロが遠くの空を指差す。
「通り雨になりそうです。夏の通り雨は激しい。どうぞ、室内にお戻りください」
スピロの脳裏には、土砂降りの雨のなか自分を迎えに来たペトラの強く寂しげな眼差し、
そして、美しい背中がよみがえる。
ペトラから委ねられた、愛しい妹ファイナの命運。
――なにがあっても守り抜く。
くらい雨雲に覆われていく空から目をそむけ、
ふたりは、ペノリクウス離宮の奥へと姿を消した――。
*
セパラトゥワ高原に張った陣で、ベスニクがいきり立つ。
「おのれ、ペノリクウス! なんと狡猾な!」
よろめきながら立ち上がり、全身をワナワナと振るわせた。
猛将ダビドが駆け寄り、ベスニクの身体が倒れぬように手を添える。
かつて、ロマナ率いるヴール軍が、王弟カリストスおよびアルナヴィスの軍と対峙したセパラトゥワ高原。
西南伯領東端に位置する本陣の上には、分厚い雲が広がりはじめ、
あの時と同じく、激しい雨が訪れようとしていた。
怒りに震えるベスニクに代わって、ロマナが指示を飛ばす。
「斥候を飛ばせ! ペノリクウス侯率いる西方会盟軍の位置を再度正確に補足させるのだ!」
「ははっ!」
「急報を飛ばしてくれたシュリエデュクラ候も危ない。陣中にあるチュケシエ候、それにジビチギエ候、フィルネ候にも知らせよ! いそぎ帰領し、敵軍の侵攻を遅らせる陣を張ってもらうのだ!」
端正な顔立ちに険しさを浮かべるロマナ。
そばで、侍女のガラも情報の分析にあたってくれている。
――なんとなれば、わたしだけで行かねばならんか……?
西南伯軍の進軍は、ベスニクの体調を考慮してゆるやかなものだ。
全軍の士気はたかいが、それゆえに勝ちを確信してもおり、ゆったりとした行軍はあたかも王都に凱旋するが如くでもあった。
ペノリクウス侯の急襲に対応するためとはいえ、とって返す兵の進軍スピードを上げることは、
ベスニクの衰えた身体への負担が大きい。
ガラがちいさな声で、しかし鋭い響きをさせてロマナに告げる。
「……西方会盟軍の進軍は速いですね」
「うむ……」
「この進路を見れば、おそらく周辺列候領には目もくれず、まっすぐヴールを目指してくるのではないかと」
「さすが……、とは言いたくないが、ヴールを落とされては、われらの命運は尽きる」
「はい……」
くっと、ロマナが奥歯を噛みしめたときであった。
ドサッ――……、
うしろから、なにかが倒れ込む音。
慌ててふり向いたロマナの視界に映るのは、力なく地に伏すベスニクの姿であった。
「お祖父さま!!」
ダビドの腕からすり抜けるように倒れ落ちたベスニク。
みなが狼狽し駆け寄る。
ロマナがそっと抱き起こすと、まだベスニクに息はある。
しかし、意識はなく、その命が風前の灯火であることは、
誰の目にも容易に察せられた――。
30
お気に入りに追加
439
あなたにおすすめの小説
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!
さくしゃ
ファンタジー
職業「聖女」としてお勤めに忙殺されるクミ
祈りに始まり、一日中治療、時にはドラゴン討伐……しかし、全てタダ働き!
も……もう嫌だぁ!
半狂乱の最強聖女は冒険者となり、軟禁生活では味わえなかった生活を知りはっちゃける!
時には、不労所得、冒険者業、アルバイトで稼ぐ!
大金持ちにもなっていき、世界も救いまーす。
色んなキャラ出しまくりぃ!
カクヨムでも掲載チュッ
⚠︎この物語は全てフィクションです。
⚠︎現実では絶対にマネはしないでください!
【完結】白い結婚で生まれた私は王族にはなりません〜光の精霊王と予言の王女〜
白崎りか
ファンタジー
「悪女オリヴィア! 白い結婚を神官が証明した。婚姻は無効だ! 私は愛するフローラを王妃にする!」
即位したばかりの国王が、宣言した。
真実の愛で結ばれた王とその恋人は、永遠の愛を誓いあう。
だが、そこには大きな秘密があった。
王に命じられた神官は、白い結婚を偽証していた。
この時、悪女オリヴィアは娘を身ごもっていたのだ。
そして、光の精霊王の契約者となる予言の王女を産むことになる。
第一部 貴族学園編
私の名前はレティシア。
政略結婚した王と元王妃の間にできた娘なのだけど、私の存在は、生まれる前に消された。
だから、いとこの双子の姉ってことになってる。
この世界の貴族は、5歳になったら貴族学園に通わないといけない。私と弟は、そこで、契約獣を得るためのハードな訓練をしている。
私の異母弟にも会った。彼は私に、「目玉をよこせ」なんて言う、わがままな王子だった。
第二部 魔法学校編
失ってしまったかけがえのない人。
復讐のために精霊王と契約する。
魔法学校で再会した貴族学園時代の同級生。
毒薬を送った犯人を捜すために、パーティに出席する。
修行を続け、勇者の遺産を手にいれる。
前半は、ほのぼのゆっくり進みます。
後半は、どろどろさくさくです。
小説家になろう様にも投稿してます。
転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位
転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
俺はクギミヤ タツミ。
今年で33歳の社畜でございます
俺はとても運がない人間だったがこの日をもって異世界に転生しました
しかし、そこは牢屋で見事にくそまみれになってしまう
汚れた囚人服に嫌気がさして、母さんの服を思い出していたのだが、現実を受け止めて抗ってみた。
すると、ステータスウィンドウが開けることに気づく。
そして、チートに気付いて無事にこの世界を気ままに旅することとなる。楽しい旅にしなくちゃな
【完結】異世界転移した私がドラゴンの魔女と呼ばれるまでの話
yuzuku
ファンタジー
ベランダから落ちて死んだ私は知らない森にいた。
知らない生物、知らない植物、知らない言語。
何もかもを失った私が唯一見つけた希望の光、それはドラゴンだった。
臆病で自信もないどこにでもいるような平凡な私は、そのドラゴンとの出会いで次第に変わっていく。
いや、変わらなければならない。
ほんの少しの勇気を持った女性と青いドラゴンが冒険する異世界ファンタジー。
彼女は後にこう呼ばれることになる。
「ドラゴンの魔女」と。
※この物語はフィクションです。
実在の人物・団体とは一切関係ありません。
【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました
外れスキル【削除&復元】が実は最強でした~色んなものを消して相手に押し付けたり自分のものにしたりする能力を得た少年の成り上がり~
名無し
ファンタジー
突如パーティーから追放されてしまった主人公のカイン。彼のスキルは【削除&復元】といって、荷物係しかできない無能だと思われていたのだ。独りぼっちとなったカインは、ギルドで仲間を募るも意地悪な男にバカにされてしまうが、それがきっかけで頭痛や相手のスキルさえも削除できる力があると知る。カインは一流冒険者として名を馳せるという夢をかなえるべく、色んなものを削除、復元して自分ものにしていき、またたく間に最強の冒険者へと駆け上がっていくのだった……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる