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第十一章 繚乱三姫
251.奇跡の一節
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アルナヴィス候ジェリコの目がおおきく見開かれ、
アイカも驚いた。
――あれ? わたし何かまずいこと言ったかな?
と、ジェリコの固まった表情に焦るアイカ。
アルナヴィスの城門の前。
ジェリコの後ろに並ぶ、宰相ニコラスはじめ家臣の者たちの表情も固まっている。
チラとカリュの表情をうかがうが、こちらの感情もアイカには読み取れない。
アイカとしては、出迎えてくれたアルナヴィス候に、ただ来訪の挨拶をしただけのつもりである。
返ってきたのは予想外の反応。
皆が固まるその間、時間にすれば数瞬といったところ。
しかし、焦り戸惑うアイカには、ずいぶん長い時間に感じられた。
やがて、アルナヴィス候が固まった表情のままで口を開いた。
「……い、いま、……なんと仰られましたか?」
「あ、いえ……、え? ……あの、お出迎えありがとうございます……?」
「……そ、その前でございます」
「……アルナヴィスの皆さんにお会いできてうれしいです?」
「いや、そのもうひとつ前……」
「……? えっと……、〈強い〉アルナヴィスの皆さんに……?」
ぐふっ。
という音が、ジェリコの喉から鳴った。
――ぐふっ? ……笑われた?
アイカは思わず目をパチクリさせた。
――ウ、ウケたのなら別にそれでもいいけど……、どこにウケる要素が?
刹那の間、アイカの頭のなかを疑問が駆け回ったが、
ジェリコがツ――っと涙を流すのを目にして、戸惑いはさらに広がった。
――泣くほどウケた?
というのは、もちろんアイカの誤解であった。
「……つ、強いと仰ってくださるのか?」
「え? ……強いですよね?」
カリュやカリトンの同意を求めたいのだが、ジェリコの視線があまりにも強く自分をとらえているので、
アイカは視線をそらすことができない。
そして、ジェリコは嗚咽を漏らし始める。
「……執念深いだの、勝ち意地が汚いだのと蔑まれてきた、われらアルナヴィスを……〈強い〉と……お認めくださるのか……」
「……どう考えても、強いでしょ?」
最強無双を誇るテノリアの騎士団を相手に9年もの間、抵抗をつづけたアルナヴィス。
そのアルナヴィス戦役のまえに起きたヴール戦役、ラヴナラ戦役においても、アルナヴィスはテノリアに抗する側に立っている。
都合42年もの間、つまり聖山戦争のほとんどの期間、テノリアを苦しめたのである。
「強い以外に、なんと言えば……」
というのは、先入観のないアイカでなければ出てこない言葉であった。
カリュでさえ驚きを隠せない。
褒めるにしても精々が「粘り腰」、通常は「執念深い」と《聖山の民》から眉をしかめられてきたアルナヴィス。
ジェリコが顔をあげ、アイカの目をまっすぐに見た。
「アイカ殿下……」
「は、はい……?」
「皆に……、皆に聞こえるように言ってやってはもらえませんでしょうか……」
アルナヴィス候の心のうちに何が起きているのか、はっきりと見て取ることが出来ていたのは、
《砂漠の民》としてアイカと同じく先入観を持たず、また重ねた年輪に見合う人生経験の豊かなジョルジュだけであった。
「失礼しますぞ、アイカ殿下」
「う、うわっ、……な、なんですか?」
と、ジョルジュがアイカを肩車にして持ち上げる。
「さあ、アイカ殿下。もう一度、あつまった民の全員に聞こえるように言ってやりなされ。100年、あるいは1000年聞きたかった待望の言葉を、アイカ殿下から聞くことが出来たのです」
「は? え?」
「……さあ」
高いところから見下ろすアルナヴィスの住民たちの皆が、自分に熱い視線を送っている。
吟遊詩人のリュシアンが、そっとアイカの足もとに近寄る。
「アイカ殿下。言葉というものは、ある種の〈呪術〉」
「……え?」
「自分にとってはたいして意味のない言葉であっても、人によっては大きく心を動かされるものです」
そう言ってほほ笑むリュシアン。
「まして、アイカ殿下はテノリア王族に連なる身……。その口から出る言葉には特別な〈呪力〉がこもります」
「は、はい……」
「かたく凝り固まった心をときほどく〈呪文〉となっても、なんの不思議もございません」
リュシアンの言葉に、半信半疑でうなずくアイカ。
おおきく息を吸って、アルナヴィス住民のほうへと顔をむけた。
「アルナヴィスの皆さん!! 皆さんは……強い!! 強いです!! めちゃ強です!」
そのとき、アイカの両脇でタロウとジロウが同時に遠吠えをあげた――、
まるで、神がアイカの言葉を承認したような、荘厳な響きを帯びて。
こんどはアルナヴィスの住民たちの方が、おおきく息を呑む番であった。
そして、力が抜けたのか、その場で膝を突く者まで現われた。
第3王女義妹アイカの発した、
――強い。
ただそれだけの言葉で、アルナヴィスの抱いていた、テノリア王家へのわだかまりは解けた。
狐につままれたような気分のアイカであったが、
現に目の前の人たちの心は救われ、喜んでくれているようである。
カリュも呆然とした表情で、何度もうなずいている。
みずからの故郷が、誇りで満たされてゆく。
想像したこともなかった景色。
カリュ自身、意味の分からない涙がハラリと落ちた。
そして、
――この景色を、サフィナ様にお見せしたかった……。
と、同胞からの怨嗟さえも一身に引き受け、
テノリア王国に孤独な闘いを挑んだ美貌の側妃の死を、悼んだ――。
王都に居座るサミュエル、そしてリーヤボルク兵が、王国を動乱状態で固定することを狙うなか、
アイカの〈ひと言〉が、王土平定に向けた大きな一歩を、踏みしめさせた。
*
――性狷介なるアルナヴィス。会いてひと声、その盾を取り除かん――
聖山神話を彩る救国姫の物語にまたひとつ、奇跡の一節が加わった――。
ただし、その場で本人だけがキョトンとしていたことは、後の世に伝わらなかった。
飄々と微笑む、吟遊詩人リュシアンの仕業なのかもしれない――……。
* * *
アイカはアルナヴィスで盛大な歓待を受ける。
――こういうのはちゃんとご挨拶しとかないと、あとあと気持ち悪くなるものです。
と、主祭神〈盾神アルニティア〉の神殿に参拝し祈りを捧げる姿もまた、
アルナヴィスの者たちを感激させる。
ファウロスがサフィナを側妃に娶ると、略奪を宣言した屈辱の時から約20年、
テノリア王家による参拝。
桃色髪の小柄な王女義妹が、敬意を払って手を合わせる姿は、アルナヴィスの者たちにふかい感興を与えた。
ただ、アイカが2回パンパンと手を打ったのに対しては、
――はて? いかなる礼法であろうか?
と、首をかしげさせられた。
滞在中のアイカは、カリュとの約束だった『美味しいお店』の郷土料理も堪能した。
「さすが……、サフィナさんとカリュさんの故郷です。……豊作! 豊作です!」
と、アイラとの〈サバト〉も盛り上がった。
そして、すぐ北のラヴナラまで第六騎士団を侵攻させている愛する義姉リティアのもとへと、
たくさんの土産話を胸に、旅路を急ぐ――。
アイカも驚いた。
――あれ? わたし何かまずいこと言ったかな?
と、ジェリコの固まった表情に焦るアイカ。
アルナヴィスの城門の前。
ジェリコの後ろに並ぶ、宰相ニコラスはじめ家臣の者たちの表情も固まっている。
チラとカリュの表情をうかがうが、こちらの感情もアイカには読み取れない。
アイカとしては、出迎えてくれたアルナヴィス候に、ただ来訪の挨拶をしただけのつもりである。
返ってきたのは予想外の反応。
皆が固まるその間、時間にすれば数瞬といったところ。
しかし、焦り戸惑うアイカには、ずいぶん長い時間に感じられた。
やがて、アルナヴィス候が固まった表情のままで口を開いた。
「……い、いま、……なんと仰られましたか?」
「あ、いえ……、え? ……あの、お出迎えありがとうございます……?」
「……そ、その前でございます」
「……アルナヴィスの皆さんにお会いできてうれしいです?」
「いや、そのもうひとつ前……」
「……? えっと……、〈強い〉アルナヴィスの皆さんに……?」
ぐふっ。
という音が、ジェリコの喉から鳴った。
――ぐふっ? ……笑われた?
アイカは思わず目をパチクリさせた。
――ウ、ウケたのなら別にそれでもいいけど……、どこにウケる要素が?
刹那の間、アイカの頭のなかを疑問が駆け回ったが、
ジェリコがツ――っと涙を流すのを目にして、戸惑いはさらに広がった。
――泣くほどウケた?
というのは、もちろんアイカの誤解であった。
「……つ、強いと仰ってくださるのか?」
「え? ……強いですよね?」
カリュやカリトンの同意を求めたいのだが、ジェリコの視線があまりにも強く自分をとらえているので、
アイカは視線をそらすことができない。
そして、ジェリコは嗚咽を漏らし始める。
「……執念深いだの、勝ち意地が汚いだのと蔑まれてきた、われらアルナヴィスを……〈強い〉と……お認めくださるのか……」
「……どう考えても、強いでしょ?」
最強無双を誇るテノリアの騎士団を相手に9年もの間、抵抗をつづけたアルナヴィス。
そのアルナヴィス戦役のまえに起きたヴール戦役、ラヴナラ戦役においても、アルナヴィスはテノリアに抗する側に立っている。
都合42年もの間、つまり聖山戦争のほとんどの期間、テノリアを苦しめたのである。
「強い以外に、なんと言えば……」
というのは、先入観のないアイカでなければ出てこない言葉であった。
カリュでさえ驚きを隠せない。
褒めるにしても精々が「粘り腰」、通常は「執念深い」と《聖山の民》から眉をしかめられてきたアルナヴィス。
ジェリコが顔をあげ、アイカの目をまっすぐに見た。
「アイカ殿下……」
「は、はい……?」
「皆に……、皆に聞こえるように言ってやってはもらえませんでしょうか……」
アルナヴィス候の心のうちに何が起きているのか、はっきりと見て取ることが出来ていたのは、
《砂漠の民》としてアイカと同じく先入観を持たず、また重ねた年輪に見合う人生経験の豊かなジョルジュだけであった。
「失礼しますぞ、アイカ殿下」
「う、うわっ、……な、なんですか?」
と、ジョルジュがアイカを肩車にして持ち上げる。
「さあ、アイカ殿下。もう一度、あつまった民の全員に聞こえるように言ってやりなされ。100年、あるいは1000年聞きたかった待望の言葉を、アイカ殿下から聞くことが出来たのです」
「は? え?」
「……さあ」
高いところから見下ろすアルナヴィスの住民たちの皆が、自分に熱い視線を送っている。
吟遊詩人のリュシアンが、そっとアイカの足もとに近寄る。
「アイカ殿下。言葉というものは、ある種の〈呪術〉」
「……え?」
「自分にとってはたいして意味のない言葉であっても、人によっては大きく心を動かされるものです」
そう言ってほほ笑むリュシアン。
「まして、アイカ殿下はテノリア王族に連なる身……。その口から出る言葉には特別な〈呪力〉がこもります」
「は、はい……」
「かたく凝り固まった心をときほどく〈呪文〉となっても、なんの不思議もございません」
リュシアンの言葉に、半信半疑でうなずくアイカ。
おおきく息を吸って、アルナヴィス住民のほうへと顔をむけた。
「アルナヴィスの皆さん!! 皆さんは……強い!! 強いです!! めちゃ強です!」
そのとき、アイカの両脇でタロウとジロウが同時に遠吠えをあげた――、
まるで、神がアイカの言葉を承認したような、荘厳な響きを帯びて。
こんどはアルナヴィスの住民たちの方が、おおきく息を呑む番であった。
そして、力が抜けたのか、その場で膝を突く者まで現われた。
第3王女義妹アイカの発した、
――強い。
ただそれだけの言葉で、アルナヴィスの抱いていた、テノリア王家へのわだかまりは解けた。
狐につままれたような気分のアイカであったが、
現に目の前の人たちの心は救われ、喜んでくれているようである。
カリュも呆然とした表情で、何度もうなずいている。
みずからの故郷が、誇りで満たされてゆく。
想像したこともなかった景色。
カリュ自身、意味の分からない涙がハラリと落ちた。
そして、
――この景色を、サフィナ様にお見せしたかった……。
と、同胞からの怨嗟さえも一身に引き受け、
テノリア王国に孤独な闘いを挑んだ美貌の側妃の死を、悼んだ――。
王都に居座るサミュエル、そしてリーヤボルク兵が、王国を動乱状態で固定することを狙うなか、
アイカの〈ひと言〉が、王土平定に向けた大きな一歩を、踏みしめさせた。
*
――性狷介なるアルナヴィス。会いてひと声、その盾を取り除かん――
聖山神話を彩る救国姫の物語にまたひとつ、奇跡の一節が加わった――。
ただし、その場で本人だけがキョトンとしていたことは、後の世に伝わらなかった。
飄々と微笑む、吟遊詩人リュシアンの仕業なのかもしれない――……。
* * *
アイカはアルナヴィスで盛大な歓待を受ける。
――こういうのはちゃんとご挨拶しとかないと、あとあと気持ち悪くなるものです。
と、主祭神〈盾神アルニティア〉の神殿に参拝し祈りを捧げる姿もまた、
アルナヴィスの者たちを感激させる。
ファウロスがサフィナを側妃に娶ると、略奪を宣言した屈辱の時から約20年、
テノリア王家による参拝。
桃色髪の小柄な王女義妹が、敬意を払って手を合わせる姿は、アルナヴィスの者たちにふかい感興を与えた。
ただ、アイカが2回パンパンと手を打ったのに対しては、
――はて? いかなる礼法であろうか?
と、首をかしげさせられた。
滞在中のアイカは、カリュとの約束だった『美味しいお店』の郷土料理も堪能した。
「さすが……、サフィナさんとカリュさんの故郷です。……豊作! 豊作です!」
と、アイラとの〈サバト〉も盛り上がった。
そして、すぐ北のラヴナラまで第六騎士団を侵攻させている愛する義姉リティアのもとへと、
たくさんの土産話を胸に、旅路を急ぐ――。
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