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番外編
ベアトリス・エスコバルの交遊録④
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クローシュ――銀色のドーム状をした蓋で覆われた大皿を持ち、主城の廊下を歩くわたしを訝しむ者はおりません。
侍女やメイドが料理を運んでいる風景は、貴族が住む城ではよく見かけます。
なんとなくですが、
――内緒にしとくべきだろうなぁ~。
と思っていたわたしは、すれ違う者たちに緊張を気取られないよう、すまし顔をしてフェデリコ様のお部屋へと向かいました。
「これは、お心遣いをいただき……」
と、武骨な肉の丸焼きを眺められたフェデリコ様と一緒に、チミチミとお酒をいただきます。
あくまで練習ですので、当たり障りのない話題を選んで、社交の場に出ても恥をかかないようにと真剣に取り組みました。
「……では、次回ですが……」
「……あ、はい……」
ずっと仏頂面でお付き合いいただいたフェデリコ様ですが、次回のお約束もしてくださいました。
初めての男性のお部屋ということもにも緊張していましたし、
深酔いせず、けれども失礼にはならない程度にお酒をいただくということにも緊張しておりました。
なので、自分の部屋に戻ると急に酔いが回ってきて、バタンとベッドに倒れ込み、そのままスヤスヤと眠ってしまいました。
その後、マダレナの巡察で同行させていただいたり、公務でフェデリコ様とご一緒させていただく機会もありましたが、
わたしに対する態度に、特に変わった様子は見られず――仏頂面でしたが――、最初の特訓で失礼をすることはなかったのだと考えることにしました。
こうして、みなには内緒でフェデリコ様のお部屋に、武骨な料理を持って通うこと4回。
わたしがようやく、お酒の美味しさを理解しはじめたころ、
フェデリコ様が突然、キュ――ッと杯を飲み干されました。
――おおっ!! あたらしいお酒の作法を教えて下さるのね!?
と、わたしが目をかがやかせたとき、
超絶美形なお顔立ちを真っ赤に染められたフェデリコ様が、
「……好きだ」
と、ちいさなちいさな声で、つぶやかれたのです。
「……ん?」
「……好きだ」
「お酒ですか?」
「いや……」
「お料理ですか? 今日の焼き加減は成功したと、わたしも思って……」
「そうではなく……」
「もう、なんですか? わたしとフェデリコ様の仲じゃないですかぁ? ハッキリと仰って下さいよぉ~」
と、フェデリコ様の背中をペチンとはたいたわたしは、やはりすこし酔っていたのだと思います。
濃紺の長い髪をサッとかきあげ、端正なお顔立ちをわたしにまっすぐ向けられたフェデリコ様の真剣な視線に、ドキリとしてしまったのです。
「ベアトリス殿のことが、好きだ。……結婚してほしいと思っている」
フェデリコ様のお顔は耳まで真っ赤です。
そう。フェデリコ様は女嫌いではなく、常軌を逸した〈うぶ〉でいらっしゃったのです。
「あは、あは、あはははっ……。な、なにを仰られているのですか?」
「……私は本気だ」
といって、わたしから目を逸らされたフェデリコ様は、ポツリポツリと、けれど早口で、
わたしの好きなところを話し続けるのです。
「パトリシア妃殿下の非礼を取り成された機転……、感服した」
「あ、はい~」
「セルリアンブルーの瞳には、いつも吸い込まれそうになる……」
「はい~」
「料理も上手だ……」
「切って焼いただけの、武骨なものでしたが……」
「最初に酔って背中を叩かれたとき……」
「あ、すみませんでした~」
「いや……、女性にあの距離に来られても、変に意識しなかったのは、ベアトリス殿が初めてだった……」
「あ、はい~」
「なにより、気の強さ」
「へ?」
「……私はこんな厄介な性格だ。リードしてくれる女性でなければ、結婚生活がうまくいくとは到底思えない」
「あ、……なるほど」
「どうだろう……、歳は離れているが……」
と、リンゴより紅く染まったお顔で、わたしにすがるような眼差しを向けられるフェデリコ様。
「……真剣に、……考えてもらえないだろうか?」
なお、超絶美形。
ズッキュ――――――――ン!!!!
と、自分のハートが撃ち抜かれる音が聞こえるかのようでした。
けれど、わたしも恋愛経験は皆無です。
「おまえを愛する男なんか、この世にひとりもいない。おまえなんか結婚できる訳がない」
と、姉イネスから言われ続けて育ったわたしでもあります。
どう反応して良いのか分からず、
「す、すこし考えさせてください……」
と、お返事してしまいました。
気まずいのに居心地がいいという、はじめて体験する不思議な時間をすごしてから、部屋に戻りました。
いまなら分かります。
あれが〈甘酸っぱい〉というヤツです。
それからも2度、わたしたちの〈お酒の練習〉は続いたのですが、
フェデリコ様にどうお返事をしたものか、
それに、自分自身の感情の置きどころも、
さっぱり分かりませんでした。
なんとなくマダレナに相談することも出来ず、フェデリコ様を見かけるたびにポオッと見詰めるフリアにも相談できません――この頃はまだ、フリアに婚約者がいることは知りませんでした。
思い余ったわたしは、帝都にいるパウラ様に相談のお手紙を出したのです。
もちろん、フェデリコ様の名前は伏せていましたが、パウラ様はすぐにお返事の書簡を送ってくださいました。
それはそれは優しい言葉を書き連ねてくださったパウラ様の書簡に、わたしは思わず涙をこぼしたのです――。
侍女やメイドが料理を運んでいる風景は、貴族が住む城ではよく見かけます。
なんとなくですが、
――内緒にしとくべきだろうなぁ~。
と思っていたわたしは、すれ違う者たちに緊張を気取られないよう、すまし顔をしてフェデリコ様のお部屋へと向かいました。
「これは、お心遣いをいただき……」
と、武骨な肉の丸焼きを眺められたフェデリコ様と一緒に、チミチミとお酒をいただきます。
あくまで練習ですので、当たり障りのない話題を選んで、社交の場に出ても恥をかかないようにと真剣に取り組みました。
「……では、次回ですが……」
「……あ、はい……」
ずっと仏頂面でお付き合いいただいたフェデリコ様ですが、次回のお約束もしてくださいました。
初めての男性のお部屋ということもにも緊張していましたし、
深酔いせず、けれども失礼にはならない程度にお酒をいただくということにも緊張しておりました。
なので、自分の部屋に戻ると急に酔いが回ってきて、バタンとベッドに倒れ込み、そのままスヤスヤと眠ってしまいました。
その後、マダレナの巡察で同行させていただいたり、公務でフェデリコ様とご一緒させていただく機会もありましたが、
わたしに対する態度に、特に変わった様子は見られず――仏頂面でしたが――、最初の特訓で失礼をすることはなかったのだと考えることにしました。
こうして、みなには内緒でフェデリコ様のお部屋に、武骨な料理を持って通うこと4回。
わたしがようやく、お酒の美味しさを理解しはじめたころ、
フェデリコ様が突然、キュ――ッと杯を飲み干されました。
――おおっ!! あたらしいお酒の作法を教えて下さるのね!?
と、わたしが目をかがやかせたとき、
超絶美形なお顔立ちを真っ赤に染められたフェデリコ様が、
「……好きだ」
と、ちいさなちいさな声で、つぶやかれたのです。
「……ん?」
「……好きだ」
「お酒ですか?」
「いや……」
「お料理ですか? 今日の焼き加減は成功したと、わたしも思って……」
「そうではなく……」
「もう、なんですか? わたしとフェデリコ様の仲じゃないですかぁ? ハッキリと仰って下さいよぉ~」
と、フェデリコ様の背中をペチンとはたいたわたしは、やはりすこし酔っていたのだと思います。
濃紺の長い髪をサッとかきあげ、端正なお顔立ちをわたしにまっすぐ向けられたフェデリコ様の真剣な視線に、ドキリとしてしまったのです。
「ベアトリス殿のことが、好きだ。……結婚してほしいと思っている」
フェデリコ様のお顔は耳まで真っ赤です。
そう。フェデリコ様は女嫌いではなく、常軌を逸した〈うぶ〉でいらっしゃったのです。
「あは、あは、あはははっ……。な、なにを仰られているのですか?」
「……私は本気だ」
といって、わたしから目を逸らされたフェデリコ様は、ポツリポツリと、けれど早口で、
わたしの好きなところを話し続けるのです。
「パトリシア妃殿下の非礼を取り成された機転……、感服した」
「あ、はい~」
「セルリアンブルーの瞳には、いつも吸い込まれそうになる……」
「はい~」
「料理も上手だ……」
「切って焼いただけの、武骨なものでしたが……」
「最初に酔って背中を叩かれたとき……」
「あ、すみませんでした~」
「いや……、女性にあの距離に来られても、変に意識しなかったのは、ベアトリス殿が初めてだった……」
「あ、はい~」
「なにより、気の強さ」
「へ?」
「……私はこんな厄介な性格だ。リードしてくれる女性でなければ、結婚生活がうまくいくとは到底思えない」
「あ、……なるほど」
「どうだろう……、歳は離れているが……」
と、リンゴより紅く染まったお顔で、わたしにすがるような眼差しを向けられるフェデリコ様。
「……真剣に、……考えてもらえないだろうか?」
なお、超絶美形。
ズッキュ――――――――ン!!!!
と、自分のハートが撃ち抜かれる音が聞こえるかのようでした。
けれど、わたしも恋愛経験は皆無です。
「おまえを愛する男なんか、この世にひとりもいない。おまえなんか結婚できる訳がない」
と、姉イネスから言われ続けて育ったわたしでもあります。
どう反応して良いのか分からず、
「す、すこし考えさせてください……」
と、お返事してしまいました。
気まずいのに居心地がいいという、はじめて体験する不思議な時間をすごしてから、部屋に戻りました。
いまなら分かります。
あれが〈甘酸っぱい〉というヤツです。
それからも2度、わたしたちの〈お酒の練習〉は続いたのですが、
フェデリコ様にどうお返事をしたものか、
それに、自分自身の感情の置きどころも、
さっぱり分かりませんでした。
なんとなくマダレナに相談することも出来ず、フェデリコ様を見かけるたびにポオッと見詰めるフリアにも相談できません――この頃はまだ、フリアに婚約者がいることは知りませんでした。
思い余ったわたしは、帝都にいるパウラ様に相談のお手紙を出したのです。
もちろん、フェデリコ様の名前は伏せていましたが、パウラ様はすぐにお返事の書簡を送ってくださいました。
それはそれは優しい言葉を書き連ねてくださったパウラ様の書簡に、わたしは思わず涙をこぼしたのです――。
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